ハイスクールN×D Re:make   作:紺狐はボクっ娘信者

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3話

 校内に入るやいなや、ざわつきが全体に広がっていく。当然といえば当然だ。昨日まで陰キャ同然の行動をとっていたやつが生徒会長と登校してれば。

 ちなみにだが、この学校の女子のレベルは高い。元々女子高ということもあるが、それにしても上はモデルクラスの美人揃い。その中でも頂点付近に存在するのが生徒会長こと千夜先輩。三大お姉様の一人と呼ばれていたりする。

「そんじゃ、また後でな」

「ええ、また後で」

 教室の前で別れれば、すぐさまクラスメイトの質問攻めに会う。やれ「いつの間に手を出していたんだ」とか「馴れ初めは?」とか。まだスタートラインにすらたってねぇっての。

「……珍しいね。上級生と登校なんて」

「お前もか、遥」

 かなり表情引き攣らせながらこちらに顔を向けてくる女子こと笛吹遥。低身長貧乳ショートカットとかいう、ギャルゲーで言うところのロリ枠にあたる。ちなみに可愛い。

「そりゃ、あんな美人と登校してくれば目立つさ。それで、二人はどんな関係なの?」

「強いて言うなら主従関係。下僕は俺でな」

「あはは、それは笑えないね」

 面白そうに笑う彼女。実を言うと、遥は人間ではなく悪魔だ。登校中に遥も千夜先輩の眷属言うことも聞いていた。

 ちなみにだが、千夜先輩の眷属は俺を含めて4人。全員身内という謎の現象が起こっている。

「でも気をつけなよ。千夜先輩のファンって結構陰湿な人が多いからね。襲われたりしたら怪我するかも」

「大丈夫だろ。そんなに弱くないしな。でも、心配してくれてありがとな、遥」

 そう言って、頭を優しく撫でてやると気持ちよさそうに目を細めた。……うん、こういう所が可愛い。

「朝からお熱いわねぇ」

 からかうような声音を発しながら近づいてくる女子こと桐生藍華。三つ編みメガネという絵に書いたような文学少女みたいな見た目してるくせにかなりの変態。というかバカ。

「おはよう、桐生」

「おはよ。なになに?遥やこよみだけじゃ飽き足らず生徒会長にまで手を出したの?」

「人を色欲魔みたいに言うな。たまたま同じだったってだけだ」

「それなのに、結構親密そうにしてたのね」

 全く。変なことに首を突っ込みたがるな、こいつは。

「色々あるんだよ。それと、そろそろホームルーム始まるぞ」

「あ、やばっ。話の続きはお昼休みにね。逃げるんじゃないわよ」

「逃げるに決まってんだろ」

 今日は外で食べよう。人通りが少ない旧校舎辺りで。

 

 ーー旧校舎周辺の木陰

 

 駒王学園の裏手にある旧校舎。その周辺は日当たりが良く、昼食をとるには最適な場所となっている。気味悪がって近づくやつはそう多くないが。

「ふぅ、やっとゆっくりできる」

 ゆっくりと息を吐きながら弁当を広げる。こよみ特製の弁当で、なかなかに美味しい。今日はハンバーグにレタス卵焼きにポテトサラダ。俺の好物ばかりだ。

「いただきまーー」

「隣、いいかな?」

 ポテトサラダを頬ばろうとした時に、不意に声をかけられた。声の主は木場祐斗。学年一イケメンと噂されるほどの優男。嫌味なところがない分、色々な人に好かれているとのこと。話したことは無いが。

「別にいいけど、珍しいな。普段はこんな所に来ないだろ」

「気分転換にね。キミの方こそ、ここで食べるのはそうないんじゃないかな」

「俺の方も気分転換ってやつだよ。朝から騒がしかったから、静かなところにいたかったんだ」

「それじゃあ、僕はじゃまだったかな?」

「別に。一人増えたくらいで不快に思うようなタチじゃないからな。騒がしいのは嫌いだけど、明るいのは好きなんだ」

「へえ、そうなんだ」

 そう言うと、木場は微笑んでみせた。

 うん、こういうタイプがモテるんだろうな。

「そういえば、俺はお前のことなんて呼べばいいんだ?」

「好きなように呼んでいいよ。あまり酷いものは嫌だけどね」

「酷いのって……。それじゃ、木場って呼ぶことにする」

「じゃあ、僕は一誠君と呼ぶよ」

 ちなみにだが、俺を下の名前で呼ぶやつはそう多くない。恐らく、遥とこよみくらいだ。なんか、新鮮な気がする。

「そういや、木場はなんの部活に入ってんだ?」

「オカルト研究部だよ」

「あぁ、あの美人揃いと噂の。たしか部長がリアス・グレモリー先輩で、副部長が姫島朱乃先輩の」

「そうだね。まあ、美人揃い、というのはどこの部活も同じだと思うよ」

 素でそういうことを言えるのか。そういうことを言えるからモテる、ということもあるのだろう。俺も今度真似してみよう。

「そう言う一誠君はなんの部活だい?」

「無所属だよ。一応、それでも許されるだろ」

「履歴書に書けなくなるから、参加する人は多いけどね。なにか理由でもあるのかい?」

「人付き合いが苦手なんだよ。下手に他の奴と話すよりは、こよみや遥と一緒にいた方が楽しいしな」

 俺の発言を聞くと木場は苦笑した。なにかおかしなことでも言っただろうか。

「ま、その2人は女子バスケ部の方に入ってるから一緒に何かやる、ということも出来ない。ってことで、目標を持たない俺はぶらぶらしてるって訳だ」

「目標なんてもの、すぐに見つかるものではないと思うよ。それに、一誠君が楽しいなら、それをやるべきだろうし」

「楽しくはないさ。今の俺が楽しいと思えることは、こうやって話すことくらいだっての」

 ……いや、目標が無いわけじゃない。ただ、目指すものがこの学校にはないってだけだ。

「あんまりのんびりしてると、昼休みなくなるぞ?」

「うん、そうだね。……って、あと十分で授業だよ」

「え……あ、ほんとだ」

 やばい、と思い弁当を思い切りかきこんだ。木場の方は優雅にサンドウィッチを口にしていた。

「また、話せるかな?」

「ここに来れば話せるとは思う。しばらくはここで食べる予定だし」

 そう言って、一旦解散して教室へ向かった。不思議なやつではあるが、悪い奴ではないのだろう。

 教室に戻った時点で朝のことを桐生に聞かれたが、その大半を無視で押し通した。

 




失踪暦があるからまじで今回は完結させたい
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