「おい。ギルド潰れてんじゃねえか」
柔はショックを受けた。廃墟と化したギルドを目の前に膝から崩れ落ちる。その時遠くから少女がすごい勢いで走ってくるのを発見した。少女は、年齢に不相応なかばんを持っている。その後ろには、老婆がゆっくりと少女を追いかけ何か叫んでいる。
老婆「…めて。その女の子を止めて!!!」
柔はその少女がひったくりであることを悟り。少女の道を阻んだ。しかし、少女はまるでジャングルに生息するゴリラ、チンパンジー、テナガザル、マントヒヒ、オランウータンなどのように柔をひらりとかわした。
少女「ウスノロ」
そう言い残し、少女はみるみる遠ざかっていく。柔はその少女の姿をただ見つめていた。
「オクト!追いかけるぞ力を貸せ」
【いいだろう】
柔は頭にたこ焼きピックを突き刺し黒いコートに身を包んだJOKERへと変身した。
「show timeだ!」
【JOKER。胸に手を当てながらスクカジャと唱えてみろ】
「了解!スクカジャ!!」
柔は身体が羽のように軽くなったことを実感した。柔は人通りの多い街の中で、すらすらと人々をかわしながら少女に追いついた。
「はい捕まえた!」
柔は少女からかばんを回収し老婆に届けた。少女は涙を浮かべている。
「どうしたんだ?嬢ちゃん。なんでひったくりなんかするんだ?」
少女「私…家族いない。ずっと一人で暮らしてきた。生きるには、これしかない。」
柔はお人よしだ。まず他人の涙全般に弱い。そのうえ小さな女の子の涙ときたら、もう終わりだ。
「嬢ちゃんさ。すごい動きしてじゃん。その身体能力もっといいことに生かしてみない?俺と一緒に旅しようぜ。どうせ行く当てなんかないんだろう?」
【おいJOKER。何を言っているんだ。この少女はまだ幼すぎる】
{そうだぜJOKERさんよ。俺も反対だ。足手まといにしかならない}
「いや、この子の力は大きな力になるはずだ。しかも、こいつからも俺と同じ匂いがするんだ。ペルソナ使いのな。だって考えてみろよ。普通の人間があそこまでの動きができると思うか?俺はこの子を連れていくことにするぜ。よろしくな嬢ちゃん」
少女「ありがとう……。私、たま。」
「おうよろしくな、たま。俺は松田柔。さっきの黒服の時はJOKERって呼んでくれ。」
たま「お兄ちゃんさっきぶつぶつ言ってたけど、何を話していたの?」
「あーあれか。あれは俺の心の中にいるペルソナってやつらと話してたんだよ。俺の予想はたまの中にもペルソナが宿っているはずなんだけどな。心の声とかって聞いたことないか?」
たま「ないよ」
【おそらく、まだペルソナ使いとして覚醒するだけの強い信念が育ち切っていないのだろう。例えば柔。お前のたこ焼き作りへの強い情熱が我を封印から呼び覚まし、おのれの心へ宿らせていたのだ。これらはいわば運命である。いずれあの少女も、ペルソナの存在を認知し心に宿す時が来るだろう。】
「そういうもんなのか。ま、とりあえず次の悪人探すとすっか。」
たま「あくにん?さっき町の人が悪いお坊さんがいるって言ってた。まちのひとをむりやり寺に連れて行って、お金をいっぱいとるんだって。」
「次の標的が決まったな」
柔たちは寺へ向かった
寺とか絶対相手もペルソナ使うやん