エレメンタルスクールG×D   作:カオスサイン

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これは前座だああー!


EPⅥ「決意の同契!堕天使幹部を打倒せよ!前編」

Side一誠

「木場!大丈夫か?」

「イッセー君か…手酷くやられてしまってこの様だよ…」

「くっ!?…コカビエルの奴め!バルパー・ガリレイにフリード・セルゼンと組んで一体何を企んでいるんだ?…」

「真逆こんな事に巻き込まれるなんてな…」

ボロボロにされた木場達は偶然通りがかった生徒会のメンバーであり部長の友人であるソーナ・シトリーの眷属の一人である匙 元二郎に発見されて部室に運ばれてきた。

アーシアが急いで治療し二人から話を聞いた。

イリナは傷が酷くまだ目覚めない。

「バルパー…ソイツが例の計画の首謀者か…」

最も相手も丸腰などではなくあのイカレ神父を護衛につけていた訳だが…

「バルパーは奪った聖剣を統合させるとか言っていた…もしかしたらコカビエルの目的の一つがその際の術式が発する余波でこの町を人質に捕る気なのかもしれない…恐らく学園を起点にして」

「なんだって!?すぐに会長達にも知らせてくるぜ!」

木場からそう聞いて匙は慌てて会長達に事態を伝えに行った。

「部長、俺達も!」

「ええ!…」

「念の為魔王様にも救援を打診させておきますわ!」

「朱乃!?」

「事態は恐らく私達の手だけでは手に負えないものですから」

「そ、そうね!…」

部長は朱乃さんの提案を受け入れ外へと向かう。

「私も戦わせてもらえないだろうか?」

「何?…」

「得物ならまだある…」

「露払いだけならな…それ以上ははっきりいって足手纏いだ」

「それでいい」

どうやらゼノヴィアは奪われた聖剣の他にも隠し玉があったらしくそう嘆願してきた。

俺はそれだけ言って外に出る。

相手は幹部級…ルナを呼んでおくか…。

~数分後~

「フフフ…これで聖剣統合の術式は完成だ!」

「よくやったぞバルパー!さあ、町を守りたくばかかってくるがいい!忌々しき魔王サーゼクスにセラフォルーの妹共!」

「コカビエル!」

難無く学園に侵入していたコカビエル一味はグラウンドを起点に術式を張り終え、待ち構えていた。

其処に俺達が到着する。

「来たか!」

「コカビエル!貴方の目的は何?」

「俺の目的はな…古の戦争を再び勃発させる事だ!」

「戦争再開ですって!?…一体何を考えているの?…」

「やはりな…」

コカビエルは高らかにそう目的を宣言し、俺は予想が当たっていた事に歯がゆむ。

「ニ天龍共の介入のせいであの戦争は半端に停戦し俺はな退屈で仕方無かったんだ!

だがアザゼルは神器とかいう得体の知れぬ物に現を抜かす始末!挙句に二度と戦争は行わないときた!…」

「だから聖剣を盗み出してこの町を崩壊させようというのか!?…」

「ああ、そうだ!ミカエルが送ってきたのは雑魚の聖剣使いだけ!これでは少しも満たされない!だから次は貴様等の首を手土産に魔王共に宣戦布告してやろう!

まずはコイツの相手をしてもらおうか!出でよ!ケルベロス!」

「「ガアアアー!」」

コカビエルはそう告げ新たに魔法陣を展開させると其処から二つ首の狼が数体出現する。

「地獄の番犬ケルベロス!?こんなものまで!…」

「ガルルー!」

「させるか!」

コカビエルに召喚されたケルベロスは俺達に襲いかかってこようとする。

俺は即座に対応しドラゴニックナックルをブチかます。

「ギャウン!?」

「雷光よ!」

「キャイン!?」

続けて朱乃さんが雷で援護してくれる。

「流石はバラキエルの娘!」

「あの人の事を口にするなあー!」

コカビエルが同じ幹部の名前を口にすると突如朱乃さんは声を荒げ攻撃を激しくする。

だがそれもコカビエルには容易くいなされている。

二人の間に何かあったのか?…それより今は

「この最強になったエクスカリバーちゃんで隙有りチョンパってねえー!」

コカビエルとの攻防の隙を狙ってあのイカレ野郎が聖剣を構えて襲ってくる。

「ちっ!…だけど俺っちの華麗なる技見切れるのかなあ~?」

相変わらずふざけたイラつく口調でイカレ野郎は再び襲い来る。

「イッセー君、奴のエクスカリバーは!…」

「甘い!」

「あり!?俺っちの幻惑が見抜かれているですと!?」

木場が警告してくる。

だけどな…イカレ野郎は聖剣の能力で分身したかのように見せかけたみたいだがその手の相手は飽きる程してきたからな!

俺には通じないんだよ!

「はっ!?…今だ!ソードバレルフルオープン!」

「おわっちょお!?」

イカレ野郎の能力を一瞬の内に把握した俺を見て呆ける木場だったがすぐに援護し魔剣の雨を降らせる。

イカレ野郎も回避するのに精一杯のようだ。

其処に

「伸びろ!ライン!」

「ホワッツ!?」

更に救援に駆け付けた匙が黒いラインを伸ばしてイカレ野郎の統合エクスカリバーを絡めとる。

あれは邪龍を分割して神器にしたものらしいな。

「フリード何時まで遊んでいるつもりだ?」

「そうはいってもバルパーの旦那よお。この妙な黒舌が斬れないんやす…」

「聖剣に因子を込めれば更に斬味は増す!」

「お!?イイコト聞いちゃったあー!ほいっと!」

「うわ!?」

横目で見ていた老人がイカレ野郎に助言し拘束から逃れる。

成程、奴がバルパー・ガリレイか。

「バルパー・ガリレイ!今こそ同士達の仇を討たせてもらう!」

「大人しく断罪されろ!」

「性懲りも無い廃棄品と儂の研究成果を奪った教会の犬共めが!因子が無ければ貴様等も只の人間に過ぎぬというのにのお」

「何?」

バルパーは木場達を目にすると怒り口を開き続ける。

「儂はな聖剣をどうしても使いたかったのだ。

だが当時は適正が無くてな…神を呪ったさ…だが研究を進めている内にとある因子が必要だという事に気が付いた!」

「因子?バルパー、真逆貴様は!?…」

「何だって!?だったら僕達は…」

バルパーの言葉にゼノヴィアも木場も真実に気付き声を荒げる。

「因子を被験者から抜き取っていたとでもいうのか!?」

「僕達を失敗作としようとしていたのはもしや!?…」

「情報漏洩を防ぐのは当然の事じゃろ?

これで儂は再び表舞台に帰り咲くのだ!」

「そんな!?…」

バルパーの真意を聞いた木場は項垂れてしまう。

たった一人の人物の独りよがりの為だけに、情報漏洩を防ぐ為だけに木場や被験者達は失わなくてよかった命を…俺は怒りに震えた。

「ああ、全く以て反吐が出るな!…」

「何じゃと?…」

「バルパー、テメエに聖剣を扱える適正が無かった訳が分かったぜ…テメエ如きに使われる事を正しき道にこそ使われるべき聖剣自身が拒否したんだろうな!」

俺はバルパーにそう言葉をぶつけた。

正しき道に使われるべき物が悪に使われるなどたまらないだろう。

それは俺達にも言える事だ。

「き、貴様等といい天界といい何処迄この儂を愚弄すれば気が済むのだ?!」

「道具は使い手の意思次第で悲しみも喜びも生む…それを理解しようとしないアンタに木場達を不良品扱いする資格なんざ一ミリも無いんだよ!」

「イッセー君…ありがとう!

第二、三の僕等を生まない為にバルパー・ガリレイ!貴方を討たせてもらう!」

「赤龍帝の言葉に私も目が覚めた…見せよう真なる聖剣使いの実力を!」

「何じゃと!?…」

「ホワッツ!?」

俺の代弁に木場達は奮い立つ。

するとイカレ野郎の持つ統合聖剣が輝きを放ち其処から粒子の塊の様な物体が出てくる。

「これは…」

「不味い!?フリードに投入した聖剣の因子が!?…」

「暖かい!…」

「それにこれは聖歌…」

木場が因子を手に取ると途端に歌が流れ出す。

俺達にダメージは無いようだが…。

『あの少年は至ったようだ!』

ドライグがそう呟く。

もしや!

「同士達の声が確かに聴こえた…復讐なんかじゃなく共にエクスカリバーを超えようと!

バランスブレイク!【聖魔剣<ソードオブビトレイヤー>】!」

「デュランダル!」

木場は高らかに叫び己の神器をバランスブレイクさせる。

一方のゼノヴィアは懐から出した包みを解いてエクスカリバーよりも大きな剣を取り出した。

「ば、馬鹿なデュランダルだと!?それに本来反発し合う筈の聖と魔が交わり合うなどありえん!?…ええい!奴等を始末するんだフリード!」

「アイアイサー!」

二人の得物を見て焦り出したバルパーはイカレ野郎に命令する。

「忘れたのかい?君の因子は同士のもので…今は僕の手中にある事を!はああー!」

「!?しまった!フリード!…」

「もう遅い!アーメン!」

「ぐげええ!?…」

イカレ野郎は木場の言う通り聖剣が一切機能しなかった事によって手も出せずに二人に斬られた。

「皆…僕らは聖剣を超えられたよ」

木場が一息つき空を仰ぎ見てそう呟いた直後だった。

「そうか!分かったぞ!あのような神器が産まれたのは聖と魔のバランスが崩壊していると見れば説明が付く!とすれば…!?」

イカレ野郎を倒され何やら発狂し喚いていたバルパーだったがふと己の腹に光の槍が突き刺さっている事に気が付く。

「こ、コカビエル貴様…」

「御苦労だったなバルパー…後は俺が片をつけよう」

「くっ…だがこれだけは言わせてもらうぞ!先の戦争で先代魔王だけでなく神ヤハウェも死しているという事を!…ぐふっ!?……」

コカビエルに用済みとされた最後の悪足掻きなのかバルパーはそう叫び倒れ伏した。

「なっ!?…」

「そんな主が…」

「バルパーが言った事は本当なのか!?」

バルパーの衝撃的な言葉に激しいショックを受けた木場、アーシア、ゼノヴィアは項垂れる。

「ああ、だからこそその小僧の聖魔剣なる本来とは異なる禁手が産まれたのだ。

それに此処にはもう一人当事者が居るではないか」

『…ああ、奴の言葉は真実だ…』

神を死に追いやってしまった張本人の一人であるドライグが口を開く。

「だからどうした?」

「何?…」

「神が死んだからといって世界は止まったか?そうじゃないだろう!

俺達の幸福って神様の一存で決められるものじゃないだろう!

俺達自身でも作っていけるんだよ!」

『相棒…』

「イッセーさん…」

「だからまず俺達の幸福を壊そうとするコカビエル!お前を倒す!」

俺は幸福は自身で掴み取る物…信仰はその延長でしかないと語りコカビエルに宣言した。

「面白い!ならば貴様の語るその言葉など所詮はちっぽけなものでしかないものだと身を以て教えてやろう!」

「それはテメエの独善的なプライドの方だ!」

「言ってくれるな!喰らうがいいわ!」

「「イッセー/さん/君!?…」」

コカビエルの投擲する光の槍を俺は避ける事もしなかったので部長達が驚きの声を上げる。

だが…

「【いめしがらー】」

「何だと!?くう!…」

其処に呼んでおいたルナが俺の前に立ち月の結界を展開してコカビエルの槍を弾き返した。

「イッセー…」

「ああ、ナイスタイミングだったぜルナ!」

「小娘が俺の槍を防いだだと!?…いやそれよりもなんだその異質な力のありようは!?…」

ルナの姿を目にしたコカビエルは彼女の異様さに気が付き叫ぶ。

「教えてやろうかコカビエル!俺達の深い絆の繋がりから産まれる力っていうのをな!

実に久し振りの同契<リアクト>だ!」

「うん!…」

俺とルナは互いに手を繋ぎ合い、紡いできた絆の力を解放する事を決めた。

 

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