Side裕斗
「り、リアクト・・・?」
「何をする気なの?・・・」
「イッセー君、君は一体・・・?」
バルパーを唆した張本人であり今回の事件を引き起こした堕天使幹部コカビエルに対しイッセー君がキレた。
イッセー君の怒りを嘲笑いながらコカビエルは光の槍を投擲する。
だけどイッセー君は何故か避ける素振りすら見せない。
だけれども僕らの心配をよそにイッセー君の顔は不敵な笑みを浮かべていた。
それはイッセー君に直撃してしまう寸前に現れた少女がコカビエルの槍を結界の様な物で防いでみせたのだ。
先日のアーシアさんの事件やライザーとのレーティングゲームの時といい彼女達こそ一体何者なんだ?・・・
僕らが抱いたその疑問はすぐに解き明かされる事となる。
Side一誠
「さあ、いこうぜ!」
「うん!…」
「き、貴様!一体何をする気なのだ!?…」
乱入したルナに対して異質さを感じ取ったコカビエルは目に見えて怯えていた。
「「【赤き心 月星を纏いて 契り籠ん】」」
奴の言葉を無視して俺は額に巻かれていた特殊な布を解いたルナと両手を合わせ共に同契(リアクト)する為の謳を紡いでいく。
月光の輝きが俺達を包み込んでいく。
「さ、させん!」
「イッセー君!?」
上空からコカビエルは俺達を止めようとしてくるがもう遅い!
「でやあー!」
バギン!
俺の…いや、俺達の一振りでコカビエルの光の槍は砕け散る。
「何だと!?…」
「イッセー…君?…!?」
驚くコカビエルと木場達を尻目に俺の右腕には月と星の光の輝きを体現したかの様な美しい宝石が埋め込まれた純白の銃剣が纏わられていた。
これこそがルナが俺と結んだ絆の契約によって秘められた力を解放したエディルレイドの真の姿だ。
「な、何なのだその剣は!?…バルパーが統合したエクスカリバーに匹敵…いやそれ以上のとてつもない力を感じるだと!?貴様、只の赤龍帝ではないのか!?」
「ルナを…彼女達をあんな屑に意思を捻じ曲げらて作られた物と一緒にするんじゃねえー!
俺は赤龍帝の兵藤一誠、そして又の名を空賊「赤猫団」のイッセー・ヒョードー、そしてエディルレイド同契者(プレジャー)だあー!
そらあっ!」
俺は高らかに名乗りを上げてルナを上空に向けて振るう。
「ぐうおおおおー!?」
その一振りだけでコカビエルはいとも簡単に吹き飛ばされる。
「く、糞!?…」
「流石は幹部級耐えたか…」
「俺は古の大戦を生き残った堕天使幹部なのだぞ!こんな所で朽ち果てるなど断じて否!
ぬうん!」
漸く本気を出し数十本の光の槍を形成させてくるコカビエルだったが俺達もそれを見て更なる謳を詠唱する。
「ルナ、いくぞ!」
『私の力を貴方の手に!…』
推奨戦闘BGM「Forever…」♪~
「『【月影覆いし刻景
闇なる道照らせし明の星状の祈りとせん】』」
謳を唱え星の波導を纏う。
「!?」
「な、なんて眩い輝きなんだ…!」
「う、美しい!…」
コカビエルのそれよりも圧倒的な輝きを持つその波導を俺達は一気に解き放つ。
「『<覇星の流動(フロウズ・ロードスターブレイズ)>!!』」
解き放たれた星々の輝きがコカビエルの槍を全て飲み込んでいく。
「ば、馬鹿な!?…」
槍を破壊されギリギリ回避したコカビエルだったがその片翼は先の一撃を受けて喪失していた。
「ま、負ける訳にはあー!」
悪足掻きとばかりに奴は全身全霊を懸けたのであろう巨大な槍を投擲しようとしてくる。
だったら!
「次で決める!ドライグ!」
【BOOST!】
「『【月星よ導きのままに
祈り輝天の空にて乱争の地を討ち砕かん】
<月星の輝祈剣(ルナティックスターネス・シャイニングブレイドプレイヤー)>!!』」
【EXPROSION!】
倍加しすぐに謳を紡ぎコカビエルの大型槍にその一撃を叩きつける。
「ぐおお!?」
「『はあああああー!!』」
俺達の一撃を叩きつけられたコカビエルの大型槍はヒビ割れていき遂には跡形も無く砕け散った。
「最後の戦場となろうとは…う、うおおおおー!?……」
そして最後にはコカビエルをも飲み込みその姿を世界から消し飛ばした。
「ふう…!」
一息つき俺は赤龍帝の鎧を解除し、ルナも人の姿へと戻る。
後で質問攻めの嵐だなこりゃ…そう思いやられている時であった。
「これは大分出遅れてしまっていたみたいだな」
「!」
『お前は!…』
校門前の上空に俺と良く似た白い鎧を纏った男が現れる。
「ドライグが反応するって事はお前が白龍皇か!」
「御名答だ。俺はヴァーリ、神滅具【白龍皇の鎧<ディバイディングギア】を宿し今代の白龍皇だ。
君が今代の赤龍帝で間違いないようだな。
コカビエルを消し飛ばす程とは予想していたよりも面白い戦いが期待出来そうだ!」
「俺は因縁なんかに全く興味は無いんだがな…」
「手厳しいね…今回はアザゼルからの令でコカビエル達を回収しに来たんだが…其処に倒れているフリード・セルゼンだけでもグリゴリの方で断罪しておこう」
ヴァーリと名乗った白龍皇はそう言って気絶したイカレ野郎を抱えて去っていった。
勘弁してくれ…どうやらタイミング良くルナの事はバレてはいないみたいでほっとはしたが。