やはり大きい。対峙してわかった。しかし俺にはチート能力があるはずだ。
「いきますよ。それ!」
巨大な足が持ち上がり、俺に直進してくる。なんとか右側に躱すも、直後に背後から衝撃が加わり、吹き飛ばされる。
しかし、そこまで痛くはない。体はしっかり耐え切っている。振り返えると、目の前の女性は蹴りの動作に入っていた。
蹴りをくらっても痛くないことが分かってからは、少しだけ冷静になれ、少しは余裕を持って、意識を集中して大きくジャンプする。
大きくジャンプすると女性の頭を超えて初めて女性を見下ろせた。そのまま女性の顔になんとかしがみつく。
「ちょと、何を、うわぁ、」
そのまま女性は踏ん俺の飛びを殺しきれず、思いっきり地面に頭から叩きつけらる。俺も頭と一緒に叩きつけらるが、
女性の頭が緩衝剤となって、飛び跳ねずにすんだ。
「降参ですー、あなたそこそこやれるんですね。とりあえず頭からどいてください。」
「悪い」
すぐに頭から降りる。
「はあ、私に勝ても、もっと強い人は山ほどいるのですが、えっと机の上に乗ってもらえませんか、先ほどのジャンプで」
「おう」
まだコツが掴めていないため若干上に行きすぎてしまったが、なんとか飛び乗った。
「自己紹介がまだでしたね。私はメアリー、医者をやっております」
「俺はリョウタ、ツチミリョウタだ」
「そろそろお腹空いてきたので食べながら話しましょう、あなたも何か食べますか?分けてあげます、男性の食べる量なんてしれてますので、遠慮しなくていいですよ。」
メアリーさんが俺が中に余裕で入れそうなバスケットにパンを詰めてきた。
「どうぞ」
パン一個で俺くらいの大きさがある。苦労しながらなんとか食べる。水は小皿に出して貰い、掬って飲む。
その間にメアリーさんは大きな口を開いてどんどん食べていく。
「少しお尋ねしますが、あなたはどこから来たのですか、ここら辺の名前ではなさそうですが、発音とかに違和は感じません」
そういや、俺が今話してるの元の国の言葉と違うな。神がそこら辺どうにかしたのだろうか
「わからない。俺は目が覚めたらこの近くにいてな。元の場所がどこか知らないんだ」
異世界といっても信じてもらえないだろうし、適当にはぐらかす
「そういや聞いていいか」
「なんでしょうか」
「俺が踏み潰された時、その人が『なんでここに男がいるんだよ』って言ってたがどういうことなんだ。ここに男は普通いないのか?」
「そうですね。男性はこの街ではギルドで共有管理して、子供を作るときにそこから男を派遣することになっているのです。
そのため町に男性がいることはほとんどありません。とはいえ行為後にはその男性は解放されるのです。そのため自由の男性は、
行為せずに逃げたものを除いて自由が与えられます。大概自活出来ず、ギルドに戻るのですが」
男にとってディストピアみたいだが、まあこの大きさだと生活できんし当たり前なのか。
「リョウタさんはどうしますか。ギルドに行ってそこで生活を委ねますか?」
「いや、俺は冒険者になりたいんだ」主にモテるために、というか他の手段ないし、異世界テンプレもあるし。
「そこまで想いがあるなら止めませんが、、多分成れませんよ、、というか元の地にも冒険者ってあったんですね」
あ、破綻したかこれ。ヤバイぞ。考えろー、そうや
「ああ、本を読んだんだ。本は入ってきてたし」
「男の人にも読める本を作るなんて、不思議なところなのですね」
「そ、そうなんだよ」
「それでなんで冒険者に、」
「冒険者になると強くなれるって、あったからな」
悪戦苦闘してなんとか食べ終えた。食べた総量はメアリーさんの一口にも及ばなかった。余った分はメアリーさんが2、3口でペロッと食べてしまった。
「やっぱり求めてるのは強さだけなんですか?確かに冒険者になると、というか職をもらうと自身を効率よく育てるカードを職によってもらうんですよ。そのカードのことを指しているんですか?冒険者はオールマイティに取れるので、それですかね」
「多分そうだ。そのカードが欲しいんだ」
ここにもスキルとかあったりするのかやっぱり。
「じゃあさっき蹴ってしまったことのお詫びとしてカード作ってあげましょう。もとより男の人がお金持ってるなんて思ってませんので」
「本当にいいのか」
「はい、そのカード作るときに全身を調べてさせいて頂かせてもらいますが、大丈夫ですか?」
「もちろんだ」
「男性の体は調べたことが何ので少し緊張します。」
メアリーさんが俺を覆えそうな大きな手を向けてくる。手自体は俺から見てもキメ細かで美しく柔らかそうだ。
「しばらくじっとしていてください」
15分くらいの間メアリーさんは右手でメモを取りながら、手を当て続けていた。唸っていたのが結構気になった。
「大体の状態は確認しました。ところでリョウタさん、何か封印に心当たりないですか。封印のようなものがかかっていたんですが、男性特有ののものかもしれないのでご確認したいのですが、」
「ないと思うんだが、どういうものなんだ」
「封印自体は根が深くわからないのですが、表層部に栓のようにして出ているのです、明かに治しやすく、全体構造自体はわかりやすくなっているので呪いの類ではないとは思いますよ」
呪いと封印の違いが分からない、その2つって似てるのかな
「わからないのか、処置とかできなのか?」
「どうなっても責任とれませんが、それでも処置しますか、明らかに治しやすくなっているので悪影響は少なさそうですが」
「頼んだ」
「了解です」
メアリーさんが大木と見間違うかのような杖をもってくる。
「行きますよー、それ」
何か、拘束が取れた気がする
「処置自体は完了です、何が起こるかはって、リョウタさん膨らんでません」
イタタタ、服がどんどん縮んでゆくようだ、体が大きくなっている気がする、体全体が張って、一気に膨張していき、服が破れた。
そして気づいたらメアリーさんが、というか周りのものが小さく、それこそ普通に暮らせそうなサイズになっていった。
そして体が大きくなった結果机の重心が傾き倒れてしまった。
「イテテ」 体を床に打ち付けるも、ほとんど痛みはない、さっきのはリアクションである。それにしてもなんか声が高いような、
「リョウタさん、女の子になってませんか!」メアリーさんの声が小さくなった気がする。
起き上がって、言われて下を見ると、おっぱいでお腹が見えなくなっていた。そして股間部の感触は無くなっていた。感触的に髪が肩にまでかかっているようだ。
「え、ほんとだ」
「と、と、とりあえず服持ってきます。」
俺は全裸の女になっていた。
ピンク髪の女性が服を持って入ってきた。俺よりも頭1個分くらい小さい。かなり可愛い。さらにおっぱい大きい。
「服持ってきましたけど、着れますかね?」
声でやっとメアリーさんだと気づいた。とりあえず服をもらった、上はちょっときついが着れなくはなかった。下はスカートだったので少し手間ってしまったが、なんとか着れたが、完全にミニスカ状態だ。
「リョウタさん女の子だったんですね、驚きました、あの封印で男の人になっていったんですね」
「俺はこの部屋がこんな狭かったり、メアリーさんが小さくて驚いてるんだが、」
「ああ、確かにサイズ感は狂うかも、っと当初の目的である冒険者登録ですが女の子なら問題なくいけますよ、とはいえカードは有料なんですが、私が作りましょう。ホントはよければ泊めてあげるつもりだったんですが、見てのとうりあんまり広くなく、女の子は泊められないので、ここ5、6日ぐらい過ごせるお金もあげますよ、リョウタさんお金持ってないみたいですし」
「ちょっとそこまでしてもらうのは悪い気がしてきたんだけど、」
「いえいえ、非戦闘員とはいえ女性とわたりあえる男性を調べさせてもらったので、これでも少ないくらいです」
それにしてもこのサイズだと本当に可愛いなぁ。あれだけサイズ差あってそう思っただけあって、サイズ差ないといっそう感じる。
男性に戻らないのも手かもしれない。やっぱりサイズ差は馬鹿にならない。俺を踏んだあの子も今なら可愛いのかも。
「もう一回、じっとしてて下さい、男性女性で違う可能性があるので、とはいえ女性は慣れてますのですぐ終わりますよ」
今回はものの1分かからなかったぐらいだ。メアリーさんがカードらしきものを取り出し、そこに何やら魔法をかけていく。
「はいどうぞ。そのカードをギルド、ここを出て大通りをまっすぐ行ったところの目立つ建物、で見せれば立派な冒険者です。
宿はそこで紹介してもらってください。リョウタさんは本が読めるようなので、カードやギルドの説明についてはここに付しておきました。」
「何から何までありがとうございました」
カードと荷物を入れるリュックそして、紙を入れるファイルを貰った。
「いえいえ、私は医者やってますので、怪我や病気のときにはここに来てください」
「何か必ず恩返しにきます」 そしてあわよくばあなたを手に入れますとは言わないが、落とせるといいな。
そういって今度は抱き抱えられてではなく、文字通り自分の足で外に出て、石を踏んですぐにまたメアリーさんのお世話になった。