天災探偵と五等分の花嫁   作:ダイガスタ

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こんにちわ。ダイガスタです。
残業が重なり、投稿する余裕がありませんでした。
つらい…
それでは、どうぞ。


第2話 末っ子と次女の語らい

五月さんと互いに自己紹介した後、五月さんは先ほどの風太郎とのやり取りを聞かせてくれた。

それによると、風太郎にわざと100点の答案用紙を見せられ、風太郎はそれに対しわざと恥ずかしがる素振りを見せ、それでも、風太郎が頭がいいことを理解した五月さんは風太郎に勉強を教えてくださいと頼むもそれを一蹴。しまいに先ほどの失礼極まりない発言である。

どう見ても風太郎が悪いです。本当にありがとうございました。

 

(マジで改めて聞くとひどいな。断るにしてももう少し穏便にできないもんかね。)

 

俺は軽くめまいを感じながら、五月さんに向き直る。

彼女も先ほどのことを思い出して、少し不機嫌そうだ。

そこで五月さんも俺に向き直り、今度は俺の話になった。

 

「それにしても、高校生で探偵なんて驚きました。しかも社長なんて。」

「事務所って言っても、社員は俺1人だからね。そんな褒められたものじゃないよ。」

「何言ってるんですか。十分すごいことですよ。普通、高校生で自立している人なんていませんよ。尊敬します。」

「あ、ありがとう…」

 

俺は少し気恥ずかしくなってしまい、五月さんから視線をそらす。

 

「ところで、白銀さんは、勉強の方はできますか?」

「風太郎ほどじゃないけどね。一応全教科80点以上はいつもとってるよ。」

「探偵業に加えて学業まで優秀なんて、羨ましい…

あ、あの!!」

「ん?」

「もしよろしければ、私に勉強をおしえてくれませんか!」

 

そういった五月さんの表情は真剣そのもので、まるで今にも崩れてしまいそうな崖の上で、必死にもがいている、そんな様子だった。しかし、

 

(困ったな。一度彼女のことを”視た”ときに、こうなることは予想していたが。今、彼女の頼みを受ける訳にはいかないんだよな。仕方ない。少しずるいが、”この手”でいくか。)

「中野さん。1つ確認してもいいかな。」

「は、はい。」

「俺の予想が正しければ、君はあまり勉強が得意ではなく、かなり切羽詰った状況と言える。そんな状態で、君の親が何も対処していないとは考えにくい。もしかしたら近いうちに家庭教師が教えに来るんじゃないか?」

「ど、どうしてそれを!?」

「やっぱりね。君の様子を見てなんとなく想像できたよ。だとすれば、今君の頼みを引き受ける訳にはいかない」

「ど、どうしてですか!?」

「いいかい。君は既に別の人物に家庭教師の依頼をしている身だ。なのに、突然現れた俺が、「彼女の勉強は俺が見ます」なんて言ったらどうなると思う?」

「両者の間で衝突が起きる、ですか。」

「正解。少なくとも、その家庭教師の先生が教える立場である以上は、俺が横槍を入れるのはあまり得策ではない。だから今は君の依頼を受けるわけには行かない。」

「そうですよね。分かりました。我が儘言ってごめんなさい。」

 

そういって、五月さんは、俺に頭を下げた。

 

「頭を上げてくれ。中野さん。別に君を責めているわけじゃないんだ。むしろまだ会って間もない俺のことを頼ってくれて嬉しかった。ただ、こちらの事情も理解して欲しかっただけなんだ。代わりと言ってはなんだけど、他に困ったことがあれば、1度だけ無償で依頼を受けるつもりだ。」

「え!いいんですか!?」

「ああ。俺の仕事は探偵とは言っても、基本何でも屋みたいなものだからね。こういった仕事は人との信頼関係が大切なんだ。」

「分かりました。そのときはぜひ白銀さんに話を聞いてもらいます。今日はお話を聞いてくれてありがとうございます。」

「こちらこそ今後ともヨロシク。」

 

そろそろお昼休みも終わるので、俺と五月さんはそこで別れた。

(どうやら無事に信頼を得ることができたみたいだな。それにしても、あれが五つ子の1人か。風太郎もこれから大変だな。それは俺もだが。)

 

今後の展開に俺はどう動くか考えつつ、教室へと向かった。

 

 

教室に入ると、どうもいつも以上に騒がしかった。

理由は察しがつく。転校生のことだろう。

どうやら既に転校生が来ることは、学校中でうわさになっているようだ。

俺は1人で図書室で借りた歴史関連の本を読みつつ、担任が来るのを待った。

ちなみに風太郎とは別のクラスである。1年生の時は同じクラスだったが、2年生では別々のクラスになってしまった。

お昼休みが終わり、担任が教室に入ってきたので、俺は本をしまい、担任の声に耳を傾けた。

 

「えー今日の午後からこのクラスに編入することになった中野さんだ。では中野さん。自己紹介を。」

「中野二乃です。皆さん仲良くしてくれると嬉しいです。よろしくお願いします。」

 

そこには、一般的に見て美少女の部類に入るであろう、とても人当たりがよく可愛らしい女の子がいた。

彼女の制服がお金持ちばかりが通うという黒薔薇女子の制服であることも、より一層注目を集めていた。

しかし、俺が気になったのはそんなことではなく

(五月さんにそっくりだな。さすが一卵性双生児。でも彼女、おそらく猫かぶってるな。)

などと、少しずれたことを思っていた。

 

「えーでは、中野さんの席は白銀君の隣ね。」

「分かりました。」

 

そして、彼女はたまたま空いていた俺の隣の席に向かう。

隣同士なので、きちんと自己紹介をすることにした。(この場では名刺は渡していない。五月さんに渡したので、いずれ俺のことは知られるだろうと確信していたからだ。)

 

「白銀祐介です。ヨロシクね、中野さん。」

「こちらこそよろしくね。白銀くん。」

 

俺は既に五月さんに会っているので、両方”中野さん”だと紛らわしいのだが、いきなり名前で呼ぶのはいくらなんでも不審すぎるため、この場では苗字で呼ぶことにした。

その後、午後の授業で二乃さんは授業内容があまり理解できていないらしく、先生に指名されるも、困っている様子だった。正直見ていられなかったので、助け舟を出すことにした。

 

「中野さん。これ」

「あ、え、x=3です。」

「よし。正解だ。これはこの公式を代入して…」

 

そのまま先生は授業を進める。

 

「ありがとう。白銀くん。助かったわ。」

「どういたしまして」

 

その後も、二乃さんは、授業に悪戦苦闘していたので、色々教えてあげることにした。

(それにしても、実際に教えてみると、彼女たちの頭の出来が相当悪いのがわかる。天は二物を与えずとはよく言ったものだが、それにしてもひどすぎる。)

 

そう、二乃さんの授業の様子を見ていた俺は、あまりにも勉強ができないのを見て、手を貸してしまった。もちろん答えを教えるのではなく、その答えに至るまでの過程を分かりやすく教えたつもりだ。本来ならこんなことはしないが、転校後初の授業であったため、彼女も緊張していたのがわかったので、今回だけ特別サービスで教えることにした。

 

その後、放課後になり、そのまま帰ろうとすると、二乃さんに話しかけられてしまい、彼女から、今日のお礼をしたいと言われた。しかし、俺は今日これから起きることのため、予定を開けておく必要があるので、丁重にお断りさせてもらうことにした。

 

「気持ちは嬉しいけど、今日はどうしても外せない用事があるんだ。ごめん。」

「そう。それならしょうがないわね。」

「本当にごめん。もしよかったらまた今度誘ってよ。」

「う、うん!絶対に誘うから!」

 

そういう二乃さんはとても嬉しそうに、笑っていた。

どうやら今日1日で二乃さんからの信頼を得ることに成功したようだ。

お昼休みには五月さんとも接触できたので結果は上々だろう。

そのまま俺は、あいつからの連絡を待つため、図書室で時間を潰していた。

 

Prrrr... Prrrr...

 

やっと連絡が来たので、俺は電話に出る。その相手は

 

「白銀。俺だ。上杉だ。至急話したいことがあるんだが、今時間は空いているか?」

「ああ。ちょうど暇してた所だ。いま図書室にいる。」

「そうか、ならすぐに向かう。」

 

そのまま俺は風太郎を待ちながら、今後の動きを見直すことにした。

 

 

 

 

 




ここまで読んでくれてありがとうございます。
次もよろしくお願いします。
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