無の心に愛は灯る   作:はすきるりん

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初回と言うことで鬼滅の刃をちゃんとイメージできてるか不安でしたがなんとかかけました!

原作開始までは長いですけど楽しく読んでもらえたら嬉しいなと思います!

それではどーぞ!


壱話

時は大正 

どこにでもある村の一つに、『忌み子』と呼ばれ、村の者達から蔑まれる子どもがいた。

なぜそう呼ばれるか、それはその子供の特徴にあった。

 

瞳の色は左目が青で右目が赤く、左右で色が違う。それだけでも少し不気味なのだが、それ以外にも他の人とは違うことがあった。それは…

 

「やっぱこいつ人間じゃねえだろ!?見ろよ!昨日(・・)はあんなに殴ったり、刺したりしたのにもう傷が治ってるぞ!」

 

「気色悪いガキだなぁ!なんであの爺さんは、こんなやつを死ぬまで育てたのか不思議でしょうがねえ!」

 

「赤い目に、人間とは思えねえ怪我の治り方、こりゃ噂に聞く人喰い鬼と一緒だな」

 

3人の大人たちは、薄汚い小さな蔵の中でその子どもを囲みながら言っていた。

この村の者達は、男女関係なく誰しも、イライラしたり、悩んだりした時は決まって、この薄汚い蔵に足を運ぶ。

そしてそれらを発散させるために、その蔵にいる忌み子をそれぞれのやり方で虐待を繰り返していた。

 

殴る蹴るはもちろん、水を使って溺れさせたり、火傷をさせたりナイフで死なない程度に刺したりしていた。

だが、どんなに残虐非道な行いを受けても、子どもは次の日には無傷だった。

明らかに人間とは違う体質を持つ子どもは、それでも人間だった。

 

では、赤ん坊の頃からそんなことをされていたかのかと問われたら、そうではなかった。

現在村に住む者達とは違い、優しい心を持ったお爺さんが近くの森で山菜を取りに行く途中、布に包まれる赤ん坊を見つけた。

お爺さんはその赤ん坊を家に連れ帰ると、その赤ん坊を【なしろ】と名付け世話をしていた。

そしてお爺さんがなしろを拾ってから3年が経ったある日、お爺さんは病で帰らぬ人となった。

 

なしろはお爺さんが亡くなる時、

 

「いいかい、なしろ。村の人はみんな家族だ…だから家族を頼りなさい」

 

と、言われたのを思い出し、村の人たちから食料をもらいに行った。

普通の子供になら大人たちは優しく食料をあげたり、いい人なら家に住まわせるかもしれない。だがなしろの姿を初めて見た者たちはみな、なしろを気味悪がった。当時はまだ体質のことは知られてなかったが、瞳の色はもちろん、なしろはずっと表情を崩さなかった。小さい頃から作り物のように整った顔は、笑うことなく、生気を感じないそれは正しく人形のようだった。

 

それから村人たちは、気味の悪さから少年を蔵に閉じ込め、2日に一回残飯を持って行き、ある日からそれに合わせ暴力を振るうようになった。

その時、なしろの傷の治りを知った村人たちは、毎日暴力を振るうようになった。

 

最初はなしろも、殴られ蹴られる痛みに苦しんでいた。

そんな暴力を振るわれる生活を過ごしていたある日、なしろは痛みに耐えきれず、初めて暴力を振るう大人たちに聞いた。

 

「な…んで、ぼくにぼうりょくをするの?おじいさん…がいってた。

むらのひとはみんな…かぞくだって…」

 

なしろは全身に殴られた痕をつけボロボロになりながらも聞き、それに1人の男が答えた。

 

「少し違うなぁ?お前を家族にしてやってるんだ!忌み子なお前を俺たちは仕方なく家族にいれてやってるんだよ!そしてこれは暴力じゃないぞ?家族はみんなやってるんだよぉ!」

 

男は言い終えるとまたなしろへの暴力を再開した。

その時なしろは思った。家族は暴力をするだけの存在だと。

そしてそれからは痛みに耐えながらも暴力を受け続け2年が経ったなしろは5歳になり、なしろの身体にある違和感が起きていた。

 

「おいこいつ、前よりも痛がらなくなったな」

 

「息はしてるんだ、生きてはいるんだろ!」

 

「殺さないで飯だけ与えてれば、こいつは死なねえさ!」

 

「まぁ別に死んじまったらそれでいいけどな!こいつは忌み子、生きる価値がそもそもねえんだからよ!」

 

この男たちが言っている通り、なしろはだんだんと痛みが感じにくくなっていた。そして限界は突然やってきた。

痛がらないなしろをつまんないと思ってきたのか、村人たちは刃物を使って、なしろをいたぶっていた。

 

ずっとされるがままだったある時、体のどこかでプツンッとなにかが切れた感覚がなしろを襲った。

 

あ……なにも…感じない。痛くない。…そっか僕は生きる価値がないのか…

 

なしろの瞳にはもはや光は宿っていなかった。虚な目で淡々と大人たちに嬲られていく。その姿を見たものはみな口を揃えてこう表現するだろう【人形】だと。

なしろは5歳で、“痛み”とそして“感情”を無くし、完全に壊れたのだった。

なしろが壊れて4年が経った。

 

そんなある日の朝、なしろはいつも通り殴られ蹴られ、刃物で切られては刺されていた。

9歳になったなしろは昔よりも、傷の治りが早く身体が慣れてしまったのか、一刻(約2時間)も経てば大体の傷は治るようになっていた。

 

(日が沈みきった(・・・・・・・)らまた誰か来るだろう、それまでは…)

 

なしろは身体を休めるため身体を横にし意識を手放した。

 

きゃあぁ!…い…おい誰か!…鬼がでた!…なんでこんなことに…

あいつだ!あの忌み子のせいだ!…あんなやつ、早く殺しとけば…

 

(何か…聞こえる。夢?…いや違う…何か壊れる音が…)

 

なしろは外がやけに騒がしいことに気付き、目を覚ました。

 

(なにかが崩れる音…外がやけに明るい…火事?とりあえず外に)

 

なしろは蔵から出ると村が火の海に包まれていた。

なしろは目を見開くも、表情はあまり変わらず歩き始めた。

崩落した家、燃える家、血を流す人間、なしろの周りには地獄のような光景が広がっていた。

なしろが歩いていると、瓦礫の下で死にかけの者がいた。

 

「お…前のせいで!お前が…忌み子だ…から!俺たちが…死ぬんだ!気色悪い…その赤い目…お前…の…せい…で…」

 

最後までなしろを恨んだその者は死んでもなお、なしろを睨んでいた。

 

(俺が…忌み子だから)

 

人が目の前で死んでも、なしろは気にしなかったがその者から言われた言葉がずっと頭の中に残っていた。

 

カキンカキンッ!

 

「どうした!弱え鬼狩りが何人いたところで相手じゃねえんだよ!!」

 

どこからか声が聞こえ、なしろはそちらの方へ向かい、物陰から様子を見た。

目線の先には刀を持った人達が5人、それに対峙する形で1人が向き合っている。

 

「お前らが束になったところで鬼には勝てねえよ!俺は十二鬼月【下弦の陸】だからなぁ?」

 

そう言って鬼は対峙していた5人の方へ突っ込み戦闘が始まる。

その戦闘を、なしろは瞬きすることを忘れジッと見ていた。




読んでもらいありがとうございました!
おそらく文の構成などがおかしいと感じる方もいらっしゃるかもしれません!
気軽にコメントなどでおっしゃってください!

ただあまりにも強く言われたら私はメンタル砕けて泣くかもしれないので加減して下さい!笑

とりあえずこんな形でやっていこうと思うのでこれからもよろしくお願いします!
それとコメントありがとうございます!
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