悲しませるのが嫌なので、防御力に極振りしたいと思います。 作:日名森青戸
とあるチャットルーム。
参加者 ― 教授
【将軍がInしました】
【じゅうおうがInしました】
参加者 ― 教授、将軍、じゅうおう
教授:こんばんはぁ。
じゅうおう:こん。
将軍:どういうつもりだ。
教授:あらら、挨拶も無しとは将軍閣下はご機嫌斜めのご様子ですか?
将軍:いきなり「ヤバい奴が現れたんで映像を見てほしい」と言われて、目前のUBMを逃した俺の気を害しただけで十分不服だ。
じゅうおう:けいかくのこと?
教授:ええ。今回呼んだのはそれもあります。ユーも【
教授:今回の計画、じゅうおうがいれば確実にギデオンを潰せます。彼が自分の抵抗虚しく蹂躙される街を目の当たりにされたら、さぞ面白い反応をしてくれるでしょうねぇ(笑)。
教授:でも正直、流行病と時期が被ってるから可能性は薄いですけど。
将軍:おい。
教授:失礼、話が逸れてしまいました(笑)。実は彼とは違うルーキーを見かけたんですよ。レベル5の【盾士】で第0の〈エンブリオ〉の。
将軍:あれはなんだ?人型ならメイデンだが、少年の姿のメイデンなんて初めて見たぞ。
じゅうおう:……《アポストル》?
教授:大正解大正解!流石ですねじゅうおう。
教授:仰る通りあれは《アポストル》というレアカテゴリーです。
教授:まぁ、将軍閣下が知らないのも当然でしょうね。私も実物を見たのは初めてでしたし、恐らく確率はメイデンより低いかと。
じゅうおう:アポストルの孵化にたちあえるなんてなんてこううん。
教授:因みに私は存在自体は3年前のバレンタインデーイベントの事件で知ってました。
将軍:“般若”のハンニャによるレジェンダリア領土内における市街地倒壊PK事件か。
将軍:確か動機が元カレへの復讐だったと。
じゅうおう:わたしは“監獄”のアイツのときに。
教授:おそらくですが、アポストルになるには第0の状態から相当デンドロを嫌っている、デンドロに対して恐怖心を抱いていることですね。確証ではありませんが。
教授:いやぁ、でも凄いですよね。デンドロを嫌ってるくせにお友達の為に健気に大嫌いな世界に乗り込むなんて!
教授:私もう感動で涙が止まりませんでした!!(笑)
じゅうおう:かんどうするひとの、リアクションじゃない。
将軍:ペインもそうだが俺はそのお友達とやらだな。【闘牛士】らしいが、あんな繊細な動きがあの職業でできたか?
教授:おや、将軍は【闘牛士】にご熱中ですか。貧乳年上おねーさんならじゅうおうの〈エンブリオ〉がいますよ(笑)。
将軍:くたばれ。
じゅうおう:くたばれ。
教授:でも彼女の〈エンブリオ〉、あの山賊とのやり取りで2つほどわかりました。
教授:一つは毒系の耐性を減少または無視。二つ目は一つ目の効果を使うにはある程度の範囲内でなければならず、現段階ではそれほど範囲が広くないこと。
教授:これなら命令を加えて対処できますが、一つ試したいことがあるんですよ。けどもうこっちの配置も《パンデモニウム》のモンスターも準備完了しちゃってるんですよねぇ。
教授:アンデットやゴーレムがいればなんとかなりますが、私も将軍閣下もそんなスキルありませんし、彼を呼ぶのも時間的に不可能ですからねぇ。寝返り組にもいないし。
将軍:そんな雑魚など放っておけ。どうせ大した障害でもあるまい。
教授:学者がやる実験というのは、些細な疑問が主な動機なんですよ。
教授:空白の解答欄を見るとどうしても回答を埋めたいように、ね。
じゅうおう:……ひとつ、いい?
将軍:珍しいな。じゅうおうから声をかけるとは。
じゅうおう:もし、あのこが【
教授:…………。
将軍:…………。
じゅうおう:…………?
将軍:あいつの範囲が一国レベルに広がった上で戦争中に耐性無視の毒がバラまかれたら、それこそ【疫病王】クラスの被害を被るぞ!?
教授:幸いDEXは皆無でしたから、じゅうおうや将軍閣下が危惧する事態にはならない……ことを祈るしかありませんねぇ。
将軍:誰でもいいから奴より先に【猛毒王】の席に座れば問題ない、か。
教授:座れば、ですがね。
EPISODE1 END.
後はこの章を上げて完成。
もう第1章終わったんか。