悲しませるのが嫌なので、防御力に極振りしたいと思います。 作:日名森青戸
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決闘都市ギデオン 第7闘技場【
マイが快復するまでの間、俺達は姉妹とレイレイさんとの話を聞いていた。
話し終えた所でようやくマイが快復し、模擬戦を再開。
が、そこで俺の中にある疑問が生じた。
「2対2の対戦ってできるんですか?」
闘技場は確か1対1のはずだ。
チェルシーVSロードウェル然り、〈超級激突〉然り。
ルールの調整やらはできると思うが、1対多、集団対集団なんてできるのか?
「大丈夫だよ。ちゃんとそこも設定できるから。ここは確か、100人までならできたと思うよ」
「最大100人って事ですか?」
「ううん、実際にやってみた最高記録が100人だった」
……この人何気に凄い。
やっぱどこぞの白衣とは違うわ。
閑話休題。
闘技場で準備をする中、姉妹との決闘は誰にするのか。
俺達はその問題に当たっていた。
「んじゃあ、あたしとレイでどう?」
そう名乗りを上げたのは“流浪金海”の異名を持つ【
「――幾多の紋章を狩る者を葬った白と黒の双対に挑むか」
「ま、ここは先輩として軽ーく相手になってやるよ」
「己の力に溺れることなかれ。油断という甘露は汝を破滅の奈落へといついかなる時も誘うのを虎視眈々と狙っている」
要約すると、『自分より格下でも油断してたらやられるよ』ということか。
ジュリエットからのアドバイスを受け取った俺とチェルシー、そして既にスタンバっていた双子が対峙する。
「それじゃあ、最初の攻撃はそっちに譲るね」
「それって、こっちを格下扱いって事ですか?」
「そうじゃないよ。あ、蘇生アイテムとかも解禁しとく?模擬戦は基本そうだったけど」
「それも必要ありません。どのみち一撃でやられるんだったら、あってもそう変わりないと思いますから」
『凄いの。言葉のジャブの応酬だな』
黒剣形態のネメシスの関心めいた呟きに俺も同意する。
けど、蘇生アイテムと防御アイテム抜きで挑むなんて、小さいのに中々肝が据わっているな。
そんなことを思っていると、俺達の間にカウントダウンが始まった。
10からカウントダウンしていく間に俺を含めた4人が武器を構えていく。
そしてカウントが1から……0になった。
†
「それじゃあお言葉に甘えまして……」
すぅ、と腰を低く据える2人。あの構えは確か、壊屋系統のアクティブスキル《破城槌》というものだ。
兄貴の〈UBM〉戦の話で構えをとりながら説明してくれた。
「――ふッ!!」
刹那、ユイが一瞬でこちらに肉薄して――いや、速過ぎるッ!?
俺やルーク、バビはもちろん、ランカーやチェルシーも一瞬の移動に動揺を若干あらわにした。
コマ撮りのように一瞬で肉薄してきたのだ。
俺は咄嗟にチェルシーとの間に割り入り、《カウンターアブソープション》を展開して防ごうとした。
「――レイ、右ッ!!!」
直前、チェルシーの叫びが俺の目を動かし、マイが斧を振りかぶってこちらに迫ってきたのを知らせてくれた。
コイツも速過ぎるだろ!ユイとあまり大差ないレベルだぞ!?
俺がチェルシーをかばうどころか、いつの間にか俺がユイの攻撃の前に、チェルシーがマイの攻撃の前に出た瞬間、
「《カウンターアブソープション》!!」
――ゴッ!
「んぎッ……!」
うめくような悲鳴の直後、鎚の一撃に踏ん張る。
この子の一撃、凄まじく重い……!
チェルシーも寸での所で防御、否、受け流した。
直後に起こる、爆弾でも爆ぜたような轟音。
何とか耐えきった俺が見たのは、直径30センチはあろう亀裂を地面に刻んだ。
「……なんつー馬鹿力」
『これは……フィガロと初めて会った時を思い出すのぅ……』
随分懐かしいもん出してきたな。
『正直、クマニーサンのパンチを受けた気分だ』
「そうか。一応防げるには防げるが、あと2回をあの連続攻撃に使うのは無理だ……なッ!」
すかさず剣を振るい、反撃に移る。
剣が当たる直前、ユイが一瞬で3メートルほど後ろに飛び退く。
その一方でチェルシーのほうもマイが一瞬で後方へと下がった。
なあ、【
「おー、痛い痛い。ジュリの警告が早速本物になって来たかも……」
「どういうことだ?」
「良いニュースと悪いニュース、どっちがいい?」
「……悪いほうから」
「端的に言うと、今の猛攻でちょっと手が痺れてきてます」
ちらりと見てみると、確かにチェルシーの手が僅かに震えている。
彼女が言うには、あの不意討ちからの猛攻に思わず攻撃に出るのを躊躇ってしまったらしい。
それが仇になってこの有様か。
「でも、良いニュースもあるよ。あの馬鹿力がさっき緩くなった気がしたの」
「チェルシーのレベルで手が痺れるほどの威力って事は、攻撃特化型か。時間制の自己バフ……って訳じゃ無いな」
それだとマイの攻撃力もあり得ないほど跳ね上がるのは説明できない。
あの移動力は特典武具の影響なのかもしれない。
つまり、俺らが勝つには……。
「あの攻撃を避け切って、攻撃を当てるって事か」
『サリーの真似事をすることになるとは、無茶ぶりを要求してくるな。しかしレイよ、奴らはかなり相手が悪いのではないのか?』
確かに今のダメージ合計値はマイだけだ。2対1で入れ替わりに攻撃されたら《
一応、試す機会はある。
俺が長期戦、多人数戦に弱いように、対人戦だろうとモンスター戦だろうと、必ず欠点が存在する。
恐らくあの2人の弱点は……。
†
『STRって、具体的にどこを指す?』
姉妹とチェルシー、レイの2対2の決闘を観戦する中、シュウが不意に誰かに尋ねるように言葉を投げかけた。
「えと……攻撃力、ですか?」
『半分正解。確かに武器に依存しない素の攻撃力はSTRで上昇するクマ。【
挙手して答えたサリーにシュウが補足を入れつつ答える。
「仮に攻撃力にしか影響しねぇなら、重力操る奴に一方的にぶっ殺されてるからナ。重力抵抗は
「……つまり、AGIを意識することで体感時間をゆっくり感じる事と同じように、STRを脚に集中させることで移動力に繋がるって事?」
「ざっくり説明すればそうなるナ」
ベテランたる迅羽の肯定に、サリーを筆頭に決闘を見ていたランカーが納得する。
だがしかし、シュウだけは双子を見て未だに訝し気の表情を崩さない。
尤も、着ぐるみで表情はそう読み取りやすくは無いのだが。
『けど、あの動きは普通に脚力に回しただけじゃねぇな。武術経験はなさそうだが……』
シュウ曰く、普通に脚力に集中したら多少の身体のバランスが崩れるものという。
だがあの2人は崩れるどころか一向にブレが生じていない。シュウの目では彼女らが武術を心得ていないらしい。
すると可能性として考えられるのは――特典武具。
『STRに応じた高速移動。あれが特典武具のスキルか』
「流石に勘付くよネー」
勘付いたライザーの言う通り、2人の特典武具【猿門白衣ウキョウ】と【猿門黒衣サキョウ】のスキルは《縮地法:陽》、《跳躍法:陰》がある。
短いクールタイムと少ないコストで、STRを参考にした移動スキルを有している。
移動距離は数メートル程度と特典武具としては存外微妙だが、もしこれが【壊屋】の高い攻撃力がそのまま機動力に直結するとしたらどうなるか?
「0から100に切り替わるように、一気に肉薄する【壊屋】。【
「確かにチェルシーも面食らってたな。もし最初の一撃がクリーンヒットしてたら、最悪死んでたぞ」
「……あの特典武具のスキルは、今言ったあれだけですか?」
「んー、ちょっと試しに使ってみたけど、ちょっと相手の気を逸らしたり、相手に集中されたりする効果だったヨー」
レイレイの返答にルークは黙り込む。闘技場での模擬戦で相当音が響くというのに、まるで彼から聴覚だけが機能不全を起こしたように、轟音を物ともせずに思考を巡らせる。
(認識の集中と隠避。双子。似通ったスキル。気付かなかった最初の攻撃――)
「まるで2つのスキルがかみ合ってるみたいだね」
バビが何気なく呟いた一言にルークも注視する。
そして、思考にバビの一言を混ぜていき――、
「シナジー効果、ですね」
答えに達したのだった。
「なんでその答えになったの?」
「まず、幾つかひも解いていきます。最初は彼女らの〈エンブリオ〉。単体では力を発揮できず、連携を前提とした第1スキル。この攻撃力で叩かれたら、僕やレイさんは即死。亜竜のマリリンも喰らったらただでは済まないでしょう」
「ほうほう、で?」
「次に彼女らの機動力。単に攻撃力のみ強化するのであれば、あそこまでの機動力に繋がるはずがありません。ですが、お兄さんの言葉が答えになります」
『――
繋げたのはライザーだった。
確かに彼の言う通り、そしてルークの推測通りSTRを指すのは何も腕力だけを指すのではない。生物における全身の筋肉である。攻撃力は元より、肉体に存在する筋肉や臓器にまで影響する。
現にSTRが腕力、攻撃力だけに影響するというのであれば四足歩行モンスターでは碌な筋力が無いということになるうえ、ロストしているとはいえ重力魔法を喰らった瞬間ぺしゃんこに潰されてしまうのと同意。この〈Infinite Dendorogram〉でこんなアホな設計ミスをするとは思えない。
STRを脚力に変換するという芸当は、存外知られていない裏技的なテクニックだ。シュウも10万をゆうに超えるSTRを脚力に回して機動力に直結させることもよくある。
2人の場合はスキルによって機動力を確保しているので問題は無い。
「で、ここが本題です。あの武具には相手から向けられる意識を集中したり、気を逸らしやすくするスキル。あれは同時に発動しているとお互いがお互いのスキルを高め合う、シナジー効果というものではないのでしょうか?」
「シナジーだって?」
「ええ。〈UBM〉でもあの2人はウキョウという〈UBM〉に集中し過ぎてサキョウの攻撃を直撃したりしていたと聞いた所、あの〈UBM〉にはそう言ったシナジー効果のあるスキルがあったのではないのかと思いまして」
「確かに鑑定眼で見たけど、【クローザー】と比べると性能は低いみたいだ」
「だったらあそこまでチェルシーが苦戦するか?」
「確かにビジュマルの言う通りだよ。単体なら、ね」
「あぁ?それってどういう――あ」
フィガロの推測に、意見を出そうとしたビジュマルが勘付いたように押し黙った。
「多分あれは、2つ存在することで初めて意味を成す特典武具っていうことだね」
【猿門白衣ウキョウ】と【猿門黒衣サキョウ】。
装備補正は防御力が固定値で100上昇、STRが割合上昇で30%上昇。
ウキョウの装備スキル【白猿の闘気】は戦闘中相手の意識を装着者に集中させやすくし、サキョウの装備スキル【黒猿の闘気】は戦闘中相手が装着者への意識を削がれやすいパッシブスキル。ただそれだけだ。
単体で見れば【瘴炎手甲ガルドランダ】に比べれば劣っているとも――尤も、ガルドランダのほうが性能が伝説級の枠に収まっているレベルではないかもしれないが――とれる。
しかしそれは、2人の特典武具を単体の性能で見たが故。
元となった〈UBM〉が2体で行動し、双方のスキルを強調していくように、特典武具もまたお互いのシナジー効果を増す。
故にユイとマイがお互い戦闘に突入するだけで、お互いのスキルが強調される。
より相手の意識を集中し、より相手から気付かれなくなる。
それはまるで、彼らの――生前のウキョウとサキョウの誓いを表現しているようでもある。
単ではなく双。
1の強さよりも2の強さを取った2匹。
片方では真価を発揮できずとも、お互いが揃うことで真価を発揮するルイーゼとロッテのように。
†
決闘都市ギデオン 第3闘技場【聖騎士】レイ・スターリング
「じゃあ、これはどうですかッ!?」
俺が作戦をチェルシーに伝える中、双子のほうも動いた。
マイが自分の斧を目の前の地面に突き立てる。1回目に叩きつけられた
まるで切り取るように突き立てた後、亀裂の一つに手を入れる。
そして亀裂に指を入れ、思い切り引き抜いて岩塊を持ち上げる。
「――タイミングは任せます!」
「OK!」
マイがチェルシー目掛け持ち上げた岩塊を放り投げる。
高校野球のストレートのようなスピードで迫る岩塊をチェルシーが真上に振り上げた斧を、重力と片手の力のみで叩き割る。
両断された岩の先にユイがいつの間にか迫っていた。
そして振るわれる、白き暴力。まともに食らえばレベルカンストしたチェルシーですら数発で粉砕されるだろう。
ユイの攻撃に対してのチェルシーの返答は、回避だった。
ポセイドンを敢えて紋章の中に戻し、経験故の最低限の動きでユイの攻撃を回避していく。今の戦闘で防御がリスクを伴うことと判断しての選択だ。
「――今!」
チェルシーのその合図で、俺が駆け出した。
狙いはユイ。最初の一撃でダメージ合計値は【
「《
俺が近づくとともに、チェルシーは〈エンブリオ〉を出現させてハンマーの頭の付け根の辺りに斧を滑り込ませ、攻撃を防ぐ。
そして俺はその状態に陥ったユイ目掛け剣を振り下ろす。
「――
――ガキィン!!
その攻撃は、不意に現れた斧に防がれた。
咄嗟に飛び込んできたマイが手にした得物で渾身のカウンターを受け止め、勢いそのままに黒大剣を弾き飛ばした。
「確かそれって、攻撃を与えた人にしか効かないんですよね?」
黒大剣が宙を舞う中、俺はこの試合は半ば不利になると覚悟していた。
決闘ランカーは基本1対1。チーム戦を組んだ経験なんてほとんど無い。強大なボスに対して多人数パーティを組むことや、ある程度の実力者なら連携をとれるが、ルーキーの俺はチェルシーの一時的なパートナーであり、彼女の足枷でもある。
加えて俺の戦闘スタイルは1対1での戦闘を得意とし、こうした多人数戦は相性的に苦手だ。現にこうしてマイに攻撃を防がれ、黒大剣を弾き飛ばされた。
だが、それは俺が一番よく知っている問題だ。
知っているからこそ、俺は既に口を開けていた【瘴炎手甲】をマイに向けていた。
「《地獄瘴気》!!」
「――?!」
右手の手甲から状態異常の毒ガスが放たれる。
突然の紫煙に避ける間も無くもろに浴び、【猛毒】、【酩酊】、【衰弱】の状態異常が襲い掛かる。
「お姉ちゃん!?」
「よし、チャンス!」
ユイの気が一瞬逸れたことを機を掴み、出現させた黄金の斧を腹の部分を相手に向ける。
すると黄金の斧が消失し、鍵穴のようにぽっかりと開いた空間から、黄金の海水があふれ出す。
「――《
闘技場で黄金の大洪水が2人を潰さんばかりに襲い掛かる。
大抵の相手なら、反撃も退避も間に合わずにこの洪水に呑まれて終わりだろう。
「――お姉ちゃん!!」
すぐさまユイがマイの元へ駆け寄り、彼女に手を差し伸べる。
伸ばした姉の手を掴み、抱き寄せると
しかし、チェルシーも決闘で上位10人に入るランカー。そう甘くは無い。
「舐――」
チェルシーが右足を強く踏み込む。
「―め――」
右拳を振りかぶる動作と共に、海嘯が唸りを上げて壁へと突き進む。
「――る―」
限界で振りかぶった拳に合わせて、海嘯が壁に――闘技場の結界に――激突して飛沫を上げる。
「―――なあああああ!!!!」
アッパーカットの要領で拳を振り上げる。
跳ね返った波が、再び波打つ。
先程よりも大きく、大量に。高く。
それこそ、宙にいて何もできない姉妹の位置よりも、高く。
「んなっ!?」
「そんなのありぃ!?」
当然の如く、波に呑まれてそのまま地面に激突。
HPが一気に0になり、決着した。
†
「うんにゃあぁぁぁぁ~~!負けた~~!」
「割とうまくいっていたのに……」
決着した後の控室。先程の結果にがっくりと肩を落とすユイとマイ。
「はっはっはー!上位ランカータッグに適おうなんて10年早い!」
「いや、俺はランカーじゃないからな?」
得意げにふんぞり返るチェルシーだったが、存外内心では――。
(あっぶねえええぇぇぇぇ~~~~!!何あの攻撃力!?レイのサポートがあって何とかなったけど、もし2対1と防御アイテムありだったら確実にこっちが潰されてたじゃん!戦い方が素人感が目立ってたからまだ勝てたけど、怖いわぁ。この双子本当に怖いわぁ……)
内心は焦りを表に出さないよう必死だった。制圧力、殲滅力では勝る彼女でも2人の個人戦闘型の圧倒的なパワーには、たとえ彼女でも2対1に持ち込まれていたら確実に潰されていたに違いない。
不幸中の幸いといっても過言ではない点は、彼女らの対人戦闘がまだ未熟である点。
逆を言えば、彼女らのレベルが500で頭打ちになるまでの過程で対人戦の技量を身に着けて居たら、もう自分一人では手に負えないレベルに成長しているだろう。
「末恐ろしい話だナ。2人で2人以上のコンビネーションのポテンシャルなんてヨォ」
『フィガ公とは逆の才能、って奴か』
「……うん。彼女らと戦うのはまた後かな。楽しみは後にとっておくよ」
順に迅羽、シュウ、フィガロだ。
特にフィガロは、自分とは対極の位置に当たる姉妹を見て、将来の強敵に期待中の眼差しを向けている。
それを見たシュウは思った。「コイツ、あいつらがそれなりに経験積んだら絶対に2対1で挑む気だ」と。
「――あ、私はそろそろ落ちるネー」
『悪いな。せっかくのログイン時間を無駄にしちまって』
「いいよいいよ。2人の成長もこの目で見れたから、十分満足ダヨー」
壁に掛けられた時計を見て時間を察したレイレイはメニューを操作してログアウトしようとする。
メニュー画面からでも現実での時刻を知ることができる。しかしこの世界での時間は現実との3倍は進み、時計の時刻もそれに合わせている。
つまり、この世界の時計を見て倍速した時間を差し引いてしまえばメニュー画面を見ずともある程度現実の時間を知ることができるということ。
「2人とも、次会う時は何時になるか解らないけど」
「ありがとうございました」
「また来るときには私達、もっともっと強くなってますね!」
「おー、それは師匠として楽しみダヨー」
弟子2人に見送られ、レイレイはそのまま消えていった。ログアウトしたのだ。
「……なんか、凄い人だったね」
「だな」
レイレイが去った後、誰でもなく呟いたのは、メイプルとヒドラだった――。
(・大・)<感想をお願いします。
(・大・)<因みにレイレイさんはこれで出番は終わりです。
(・大・)<普段忙しいからね。
(・大・)<ちなみにこの模擬戦回はあと2,3回は行います。
※ルールについて。
(・大・)<最初、チェルシーは防御アイテム有りのハンデでの決闘を提案して双子は拒否してますが、
(・大・)<別に舐めプって訳じゃありません。
(・大・)<というより「どのみち受けたら終わりなんだし防御アイテムあっても無くても変わんないよね?」という考えから出た言葉でした。
(・大・)<完全に脳筋じゃないか。
※【猿門白衣ウキョウ】と【猿門黒衣サキョウ】。
(・大・)<単体ではあまり目立つ効果の無い特典武具。
(・大・)<ウキョウに至っては壁役にでもならない限り無駄に相手からの攻撃を集中されることになる。
(・大・)<ユイマイ姉妹に渡ったのも何かの縁かもしれない。
〈K&R〉の部隊として、どっちを出す?
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『thunder storm』
-
『ラピットファイア』