ゴリラじゃないからっ!   作:もぐら王国

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誤字報告をしてくださった方ありがとうございます。
絶対に誤字らないように気を付けます。
もう絶対です。100%。やっぱ無理。



夢野雫とコラボだ! [4]

筋肉だるまの襲撃を運よく逃れた二人は部屋から顔だけ外に出して、廊下の様子を探った。

そこには筋肉だるまの姿は無く、ただそのだるまに踏みつぶされてぴくぴくと痙攣しているゾンビだけが転がっていた。

 

草 

可哀想で草

退場RTA

ぴくぴく可愛い

 

二人は筋肉だるまが先ほどまでドンドンしていた部屋が気になったので、中を調べてみることにした。

部屋の前までやってくれば二人の視線の先にあるのは、若干丸くへこんで赤茶色のシミがついた可哀想な扉である。

リオはドアノブに手を伸ばした。

開かないことは百も承知である。だからリオはカギどこで見つければいいかな、などと考えながらドアノブをひねったのだ。

 

\きーっ/

 

開いた。

なんか開いた。

しっかり開いた。

 

「はっ?」

「開いちゃいましたね」

「開いちゃいましたか?」

「開いちゃいましたよ」

「開いちゃいましたね」

 

何の抵抗もなくあっさりと扉は開いた。

予想外の事態にリオは全く拍子抜けであった。

 

「脳筋になるとドアの開け方も忘れるのか・・・」

 

憐れみを込めてぼそりと呟いた。

 

自己紹介やめろwww

似たもの同士仲良くしろ

LIME交換してこい

あれがリオの進化系か・・・

 

開けたドアから中を覗けばそこは書斎のようだった。

部屋には明かりが無く、二人の背後から差し込む廊下の蛍光灯の光がその様子をぼんやり照らし出していた。

部屋の奥には黒色の横長の書斎机があり、部屋の両側は設置されていたであろう本棚が倒されていてたくさんの本が散らばっていた。

その他にも大小様々な物、例えば絵画なんかが床へと散らばり混ざっている。

この病院では物を散らかす習慣があるのかもしれない。

リオは手記を探すために部屋へと足を踏み入れた。雫も扉を開けたままにしてその後に続いた。

リオはまず机の上を調べることにした。

そこには机を覆うようにして英語で書かれた資料が何枚か散らばっていた。リオはその中の一枚を手に取ると、適当な英文に目を通す。

 

書かれていたのは”Let's read sacred book!”の文字だった。

 

「れっつ、りーど・・・しーくれっと、ぶっく・・・?」

 

リオは見慣れない英字に頭を悩ませて、学生時代の記憶を掘り起こしにかかる。

 

英語の時間・・・英語の時間・・・ あ、寝てたから記憶が無いのか・・・

 

リオは英語が苦手だった(好きな教科は国語)

しかしリオは直感で答えを導きだした。

リオの勘はよく当たるのである!

 

「これは・・・”エロ本を読もう!”ってことか!」

 

自信満々にリオは言った。

正解は”聖典を読もう!”である。

 

まるで違くて草

節子それ"sacred”ちゃう”secret”や

エロ本→聖典 secred book→sacred book

”聖典を読もう!”だぞwww

エ ロ ゴ リ ラ 

 

「外国ってやばいな・・・」

 

やばいのはおまえじゃいww

やばいね(白目)

助けてGaagle先生・・・

 

リオは翻訳(がば)しても翻訳(がば)しても意味がまるで分からなかったため、そのうちに読むのを諦めた。

手に持つ資料を元に戻し机の上にお目当ての手記が無いことを確認すると、今度は机の表側へと回り込む。

何ともなしに視線を雫に向ければ、彼女はなにやら散らかっている物をさらに散らかすことに精を出していて、探し物をしているようだった。

気にせず視線をななめ下に向ければ、机に付属している鍵付きの引き出しがそこにあった。

押しても引いてもびくともしない。玄関とは違って本物の鍵付き引き出しである。

リオは当然鍵など持ってはいなかった。しかしこの引き出しは非常に怪しいと思った。

だから力づくでどうにかすることにした。

 

「雫さん、今から机を蹴っ飛ばしますね」

 

とりあえず蹴りで引き出しを破壊することにした。

 

お前も脳筋じゃねえかwww

どうしてそうなった

脳筋ゴリラ

ゴリラ界の常識を持ち込むな

 

「机が嫌いなんですか?」

「ロッカーをちょっと破壊するだけです」

「それはいいですね!」

 

蹴った時に大きい音が出るのを考慮してリオは雫にあらかじめ伝えた。

実は幼少時に空手をやっていた経験があり、足技はかなり自信があった。

今も足の甲はカッチカチである。

リオは正確に蹴るために、脚と引き出しの距離を少しずつ調整する。

適度な距離になった時、大きく深呼吸をして気持ちを集中させた。

そして一気に、、

 

「オラアッ!」

 

蹴り抜いた。

 

\バキッ/

 

古かったのも原因の一つだろう、引き出しは鈍い音を立てて壊れた。

リオが取っ手を引っ張れば、見事に口を開けてくれた。

 

「ビンゴ」

 

中にあったのは白い紙、先輩記者のおきみやげであるペラペラの手記であった。

リオは報告しようと、雫の姿を見た。

雫はどこから見つけてきたのか、両手で持っている絵画を眺めていた。

その横顔に声をかける。

 

「雫さん ありました!」

「ああ、そうですか! やりましたね!!」

 

雫は声に反応してリオに微笑みながら言葉を返したが、すぐに絵画へと向き直った。

よほど気に入ったものなのだろうとリオは思った。

リオは見つけた手記を回収すると雫の元へ行こうとした。

しかし、リオは目を丸くした。

視線の先、雫の背後に突然にゾンビの姿が現れた。

ゾンビは雫の背中に向かって今にも襲い掛かろうとしている。

 

「雫さん、後ろ!!」

「え? きゃあああああっっっ」

 

リオが声をかけるのと、ゾンビが雫に飛び掛かるのは同時だった。

悲鳴を上げた雫であったが、しかし何よりも雫の動きは機敏だった。

雫が絵画を平面に寝かせて身体をくるりと回転させながら、遠心力のついた絵画でゾンビの頭をぶん殴ったのは一瞬の出来事であった。

ゾンビは殴られた衝撃で頭を壁にぶつけてそのまま沈黙した。

雫はニコニコとした笑みを浮かべながらそのゾンビを見下ろしていた。

 

「リオさんありがとうございました 危ないところでした」

「い・・・いえ」

「私、アクションゲームとか苦手なんですよね・・・」

「なるほど、ジョークが得意なんですね」

 

絵画が武器になるとは知らなかった。

運良くこの部屋に手記があって、運よくそれを手に入れられたのでこの部屋にはもう用が無くなった。

雫が先に部屋から出て、リオもそれに続いて部屋を出る。

 

そういえば部屋を出る際に、雫がさっきまで見ていた絵画が床に落ちていたのでさらりとそれを横目で見た。

四角い額縁の中心に、笑う仮面を被って佇む女性が描かれていた。

リオはあまり魅力を感じなかった。

 

二人は書斎を後にした。

次の目的地をどこにするか決めかねていると、どこか遠くの方から音が聞こえることに気が付いた。

音が遠くて分かりにくいが、それは乱雑なノイズの音である。

リオは音の出所が気になった。

 

「この音を辿りませんか?」

「いいですね」

 

笑顔で答える雫を見ながら、リオは音の方向へ向かうことに決めた。

 

二人は音の出所と思われる部屋の前に着いた。

扉は開け放たれていて、中から大きなノイズ音が聞こえてくる。

外から見える室内の様子は、暗闇が広がっている中にもどうやら廊下側の方向からの強い光源があるらしく、それによってぼんやりと照らされた中でいくつかの椅子がその光源の方向へ並べられているのが分かる。

リオは慎重に部屋へと踏み入れて、後ろから雫もそれに続く。

リオは光源の正体も音の正体もすぐにわかった。

テレビだった。

大きなテレビの液晶画面に白黒の砂嵐がながれていた。

そして不気味なことに、そのテレビの前にある椅子に何人かのゾンビが座りじっと砂嵐を眺めている。

彼らは言葉を発することなく、身動き一つせずじっと画面を眺めている。

横を歩く二人の姿には目もくれない。

真っ暗の中、ゾンビたちの顔が画面の明かりに照らされて浮かび上がる様は、まるで映画館のようであった。

 

「地デジ化できなかったんですかね」

「ただの変態たちでしょう」

 

地デジwww

地デジに乗り遅れるとこんな姿になるのか・・・

地 デ ジ カ の 呪 い

セ コ ム し て ま す か 

↑お前誰だよwww

 

 

後ろを歩いていた雫がぼそりと呟いたので、リオは率直にゾンビの印象を伝えた。

リオは彼らが恐らく音も楽しんでいる変態だろうと考えて、足音がしないように静かにゆっくりと歩いていく。

テレビから発せられるざーざーという不快な音が鼓膜を揺すり続けている。

リオが探しているのはもちろん手記である。

しかし歩き回りながら部屋を見渡してみても、手記は落ちていなかった。

この部屋に手記は無い。

リオは無駄足だったとがっかりして部屋を出た。

 

ただのやべえ部屋だった・・・

 

部屋を出た先は、先ほどとは別の長い廊下が伸びていて、二人は並んで歩いた。

 

「あのうざい音ずっと耳で鳴ってませんか?」

「そうですね」

 

リオは苦い表情を浮かべていた。

リオたちが興味をそそられた音は、今や雑音以外何物でもない。

しかもやたらと耳に残っていて、テレビから離れた位置にいるというのに、すぐそばで鳴っているんじゃないかという錯覚を覚える。

リオの話を聞いた雫はポケットから何かを取り出した。

 

「こんなときはこれです」

「どれです?」

「ポ~タブルプレイヤ~」

 

雫はドラ〇もん風に読み上げた。しかものぶ〇じゃなくてわ〇びだった。ポイントが高い。

雫の手には、小さな機械が握られていた。

 

「これ音楽流れるんですか?」

「流れますよ ほら」

 

そう言って雫が機械を操作すすれば音楽が流れ始める。

特徴的なイントロでリオはジブリだとすぐに気づいた。

リオはジブリが好きである。

リオは瞳を閉じて音楽に癒されようとした。

しかし、次に流れた歌声は無駄にこぶしってて、無駄に粘っていた。

魅惑のもちもちお餅ボイス、時雨リオの歌声である。

 

「ちょ!? ちょっと待って!止めてください!」

「嫌です」

「嫌です!? あの、ライフが削られるんでほんと!」

「嫌です」

「体がお餅になっちゃうんでほんと!!」

「嫌です」

「嗚呼あああああっっお餅になっちゃううううっっ!!!!」

 

朗報 リオ、お餅になる

ねっとりボイスで草

狂ってやがるwww

り゛お゛ち゛ゃ゛ん゛か゛わ゛い゛い゛な゛ぁ゛

 

 

リオは泣きそうな声で懇願した。

これは以前お祝い配信で調子に乗ってカラオケして壁ドンされて隣人に土下座かましてひっそりと泣いた日の歌声である。

自分の歌声を自分で聞くとより一層きつく感じる。

私なら壁ドンどころか壁ぶち抜いて、お手てこんにちわして、親指下にして、バッドマークまでかましてしまうかもしれない。

げろ吐きそう。

 

「これ私のお葬式に流そうと思ってるんです」

「死人が増えるのでやめてください!」

「でもノイズ音消えましたよね!」

「消えたけどっ!」

 

不快な音が別の不快な音に変わっただけである。しかもこっちの方が攻撃力が高い。

雫の楽しそうな顔を見て、リオは音楽を止めてもらうことを早々に諦めた。

二人は廊下を歩いているうちに廊下の突き当りまでやってきていた。

左右にはT字路のようにまだ廊下が伸びているが、それよりも正面の壁に打ち付けられている掲示板である。

業務連絡だろうか、何枚か英語で記された紙が掲示されている。

 

Let's pray、Drink beer、nice drug・・・

 

「これは”遊ぼう”」

「”祈ろう”です」

「”熊を飲み込め”」

「”ビール飲め”です」

「”良い感じに引きずっちゃうぞ!”」

「”最高の麻薬”ですかね」

 

何かめちゃくちゃで草

最後おかしいだろww

雫ちゃんの訳もさらっと怖い

ビールぐらい頑張れやww

 

他にも赤いスプレーで壁に直接”KILL YOU”とか書かれていたりする。

英語ムズイ。

リオは紙を順番に見ていくうちに日本語のメモが紛れ込んでいることに気づいた。

手記だった。

 

「雫さん、手記です!」

「え?好き?」

「言ってないです!」

 

リオは手記を回収した。

なかなか順調で気分も上がっている。

このまま楽勝で終わっちゃうかな、などと高をくくった。

しかしリオは悪運である。

 

「あ、横やばいです」

「え?」

 

リオが雫の突然の忠告に顔を振り向いて訊き返すのと、目の前をぶっとい拳が風を纏って通過していくのはほぼ同時であった。

 

\バゴーンッ/

 

拳がめり込み、掲示板が跡形もなく崩壊した。

リオは顔を引きつらせた。

首を機械仕掛けのようにぎこちなく動かして、拳が飛んできた方向に顔を向ける。

そこには素晴らしい笑顔を浮かべた筋肉だるまがいた。

 

「いいいいいいいいっっっ!?!?」

「ああ、音楽プレイヤー落としちゃいました」

「そんなことよりもっ!!」

 

二人は振り返ると、目の前を伸びるT字の左右の廊下に向かってそれぞればらばらに走った。

どうやら筋肉だるまは、壁に腕がはまって身動きがとれないらしかった。

リオは必死に走り、適当な部屋に入り、扉を閉めて、部屋にあったベッドの下に素早く身を隠した。

身の安全を確保したところでリオはさっきの状況を思い返した。

筋肉だるまは身体が重いので、歩くと足音がする。

しかしさっきは近づいていた筋肉だるまに全く気が付かなかった。

雫は音楽プレーヤを持っていた。

つまり気付かなかった理由としては、

リ オ の 歌 声 が で か か っ た。

 

「こんなことなら歌うんじゃなかったあああ」

 

自らのカラオケに首を絞め続けられるリオである。

リオは後悔の念に苛まれながら、ばらばらに分かれた雫の安否を思った。

ゲームシステムにより片方が死んだらその時点でゲームオーバーである。

まだゲームは続いていることが生きている証明でもある。

 

リオはある程度時間が経過して筋肉だるまがどこかへ行ったことを確信すると、ベッド下から這い出た。

部屋の雰囲気は一言でいえば不気味だった。

入ってきたときは慌てていて気付かなかったが、部屋のあちこちにたくさんの縦長の大きい水槽が並べらていて、その中には胎児っぽい何かや人間っぽい何かやゾンビっぽい何かが浮かんでいるのである。

 

きもすぎる

やっば

ジュゴン飼えるやんけ!マナティ飼えるやんけ!!

↑海獣兄貴大興奮で草

水族館だあ(すっとぼけ)

 

驚異的なインテリアセンスにリオはドン引きした。

名付けるならばマッドサイエンティストの部屋である。

雫は生きているし、生きていれば後から合流が可能である。

リオは気味が悪かったが、とりあえず手記のある可能性を信じて部屋の中を捜索することにした。

しかし出てくるのはマッドォ!でグロテスクゥ!なものばかりで、手記らしきものはまるで見つからない。

特にきもかったのは、中の液体に片方の眼球が浮かんでいる小瓶である。

しかもこの眼球、黒目が無いので完全にゾンビの眼球である。

見ていると逆に見つめられているようできもいポイントが高いきもい。

さらにきもいことに、この小瓶は手から離そうとすることが出来ないのである。

きもくてきもい。

どうやらゲームにおける必須アイテムらしかった。

ばりきもい。

リオは仕方なくその小瓶をポケットにしまうきもい。

これでこの部屋は大体探し終えた。手に入れられたのは目ん玉一個だけである。

はいきもい。

リオは雫と合流するために部屋を出た。

きもい。

 

「雫さんいますか」と問えば「ここにいます」と返ってきた。

リオは声がした部屋へと足を踏み入れた。

視界に広がるのは豪勢な部屋だった。天井には輝くシャンデリアが吊り下げられていて、部屋の中央には大きな丸机が置かれている。

高そうな絨毯も引かれていた。

院長室とか来賓室だろうか。

当の本人である雫は、丸机の椅子に座っていた。

その向かいに片目の無いゾンビが座っていた。

「ぐう~」とか言ってた。

 

「ここ良い場所ですよね 見てください、すごい画ですよ」

 

リオが雫の指し示す方向を見れば、そこには何枚かの絵画が横並びに壁に打ち付けられていた。

 

「ぐう~」

 

一番右は一般人の男性が描かれていて、左に行くにつれてゾンビへと変わっていく。

その変化の様子が順番に描かれているのである。

人間が苦しんでいて、なかなかおぞましい様子である。

 

「ぐう~」

 

あまり趣味の良い画とは言えない気がした。

というかそんなことよりも、、

 

「ぐう~」

「ゾンビが普通に座ってるんですけど!!」

「さっき仲良くなりました 名前は”ぐう”です」

「ぐう~」

「意味が分からないです!」

「大丈夫ですよ、襲わないですから!」

「そういう問題じゃないです!」

「ぐう~」

「うるさい!」

 

ゾンビ手懐けてて草

さすが雫ちゃん ゾンビもメロメロにするのか・・・

これ何ゲーだっけww

あつまれゾンビの森

 

雫はゾンビの友達をつくっていた。

リオが状況に困惑している中、二人して呑気に紅茶を飲んでいる。

どっから出したんだその紅茶。

謎に穏やかな空気が流れている。

手持ち無沙汰なリオはポケットに手を突っ込んで小瓶をころころと転がして遊んだ。

すると突然ゾンビが椅子から立ち上がった。

そしてリオを片目で見つめるとふらふらと近づいて来る。

 

「雫さん・・・」

「大丈夫、何もしませんよ」

 

リオは不安そうな声を漏らした。

ゾンビはやがてリオの前で立ち止まった。

リオをじっと見つめている。

 

「ぐうーーーー」

 

襲ってきた。

 

「ばりばり襲ってきてるんですけど!めっちゃ飛び掛かってきてるんですけど!!」

「ぐうーー ぐうーー」

「”目ん玉よこせ”と言っています」

「何で分かんだよ! 無理だよ!あげられないよ!」

 

リオはゾンビとの取っ組み合いになった。

自分の目玉なんて当然あげられないのでリオは必死に抵抗する。

リオはふとゾンビの足元ががら空きなことに気が付いた。

リオはそれを隙と見て、ゾンビの脚を蹴り上げて体勢を崩させた。

 

「ぐうっ」

 

床に倒れたゾンビを見てリオは息をついた。

 

目ん玉あげられないし 早くここから離れるか

 

などと考えていたのだが、リオはふとあることが思い浮かんだ。

 

あげられる目ん玉あるじゃん

 

リオはポケットから小瓶を取り出した。

 

「これいる?」

「ぐう~~~」

 

リオが小瓶を見せると、ゾンビは喜びの声を上げた(多分)。

ゾンビはリオから小瓶を受け取ると、中から目玉を取り出して早速片目に埋め込んだ。

ぴったりとはまった。

 

「ぐう~~♪ ぐう~~♪」

「”ありがとう”と言っています」

「すごいですね雫さん」

 

目ん玉ここで使うんかwww

ゾンビ可愛い~^

というかリオ、ゾンビより強いじゃねえかwww

いい加減にしろ!リオちゃんは可愛いごり・・・女の子やぞ!

え?女なの?

初見ゴリラいらっしゃい

 

雫がゾンビ語を理解していることに若干驚いていると、ゾンビはリオの正面に立った。

 

「まだやんのか?」

「ぐう~っ」

 

リオが威嚇すると、ゾンビは懐から何かを掴んだ片手を差し出してきた。

リオは片手を出してその掴んでいたものを受け取った。

それは手記であった。

 

「雫さん、やっぱ雫さんすごいですね・・・」

「ありがとうぐうちゃん!」

「ぐう~」

 

思いもよらないところで手記を手に入れてしまった。

しかし喜んでいるのも束の間、リオたちは先に進まなければならない。

二人はこの部屋を後にすることにした。

 

「ぐう~」

 

二人が部屋を出るところで、ぐうが鳴き声をあげて見送りをしてくれた。

 

「あれは何て言ってたんですか?」

 

リオは尋ねた。

 

「”ぐう~”だそうです」

「そのまんまかよ」

 

二人は先に進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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