Bチームの生き残り   作:いさな

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幕間 意志

スルーズを呼んだ日とはまた別の日の訓練

 

「む、無理、限界だ きゅ、休憩を……」

 

「――分かりました では数分の休憩を挟みます」

 

た、助かった

後ろに倒れ込むと同時に魔術を発動させて椅子の形をした使い魔を作り出す

 

「訓練中からずっと気になっていたのですが、それはなんですか?」

 

「……無機物にあらかじめ設定してある意志や感情を移し込む魔術だ」

「まだ未完成だけどな」

 

「ああ、なるほど」

「つまり、私たちみたいなモノを生み出そうとしているということですね」

 

「――そうじゃねえよ」

 

「はい? ああ、見た目のことですか でも根本的な部分は――」

 

スルーズの言葉を意図的に遮る

 

「重要なのは『意志』を持っているかだ」

「根本的な部分からちげえんだよ ただ命令に従うだけのロボットが欲しいわけじゃない」

 

「それでは、命令に従わない場合もあるのでは?」

 

「そうだな」

 

そこらの瓦礫で新たに一体だけ使い魔を作り出し、命令を下す

 

「――別に単純に数値を増やしていくだけの答えを求めてるんだったらロボットでいい」

「でもこれは一歩先を目指すための魔術だ」

「必要なのは『意志』、その先に何があるか知りたいからこそ、初めてそこに情熱が生まれる」

 

使い魔は命令通りに瓦礫を集めてきて小さな人型を組み立てている

そして首をひねりながら組み立てては崩して、組み立てては崩して、それを繰り返す

 

「何故? どうして? そんな気持ちを持てるようなものじゃねえと駄目なんだ」

「スルーズの言う通り命令に疑問を持つやつも、もちろん出てくるだろうな」

「だが、その疑問がなければ停滞する」

 

ようやく満足したようで使い魔が二体に増えた

 

「だから命令に疑問を持つことが大事……って、こんなん言われても分かんねえか」

 

「――そう、ですね 私には正直分かりません」

「でも、あの、なんというか ……いえ、ごめんなさい」

「上手く言葉にできないようです」

 

「……いや、謝る必要はねえよ 理解してもらおうと思って説明したわけじゃない」

「ランサーはそのままでもいいさ、これとは用途が違うんだろうし」

「そしてなにより、一緒に戦ってくれるんだろ?」

 

「はい」

 

「じゃあ、それだけでいい」

 

使い魔を解除して訓練を再開のための準備をする

 

「――もう休憩は十分だ、再開しよう」

 

「………。」

 

スルーズから反応がない

俺が休憩切り上げるのがそんな意外だったか?

 

「おい――」

 

「よく分かりません、よく分かりませんが なるほど、理由が分かりました」

「――貴方を必ずや立派な勇士へと」

 

この後の訓練は、とんでもなくハードだった

俺こいつに殺されるんじゃねえか……?




これで幕間は一旦終了です
次話からは第一特異点となります
それと同時に毎日投稿が一旦ストップします
申し訳ありませんが少々お待ちください

最終話の形は出来ているので失踪するくらいならもろもろすっ飛ばして投稿するのでご安心を!
いや、第一特異点も大まかな流れは出来ているので多分大丈夫です
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