ヤバい剣しか投影できないオリ士郎君 作:ぬぶぬぶ
たぶんキャラ崩壊。
一応ギャグ時空だから(震え声)
俺は今人生最大のピンチにたっている。
「雑種」
衛宮さん家の門に立つのは今風の服を身に着け、真顔で俺を見下している英雄の中でも最上位にたつ男。
つまり激おこ英雄王その人である。
「貴様、我に何か言うべきことがあるのではないか?」
「乖離剣勝手に使ってすみませんでした!ゆるしてください何でもしますから!」
俺はすぐさま土下座をした。
ここまで死の気配を感じたことはなかったね。
「どうぞ。粗茶ですが...」
屋敷の居間に英雄王を恐る恐る案内した俺は、家にあった一番高級なお茶を正座しながら差し出す。イリヤのために買っといたやつだけど、許してくれイリヤ。
王の財宝から豪華な椅子を取り出し、そこに座ったギルガメッシュは茶飲みをつかみ、グイっと一気に飲む。そして茶碗をダン!と音がなるほど勢いよく机にたたきつける。
「贋作の乖離剣を作り出せる下郎がいるとは驚きだったが...我に謁見をしに来ないのはどういうことか!」
「誠にごめんなさい!会いにいったら殺されると思ったんです許してください!」
「ふん、そう易々と殺しはせぬ」
英雄王は脚を机の上に投げ出し、こちらに背筋が凍るような笑みを向けた。
「王たる我の剣を許しを得ずに使い、あまつさえ我自ら足を運ばせる貴様は万死に値するが...雑種が作る贋作には興味がある。試しに前に使ったあの贋作を作ってみよ」
「前に使ったというと...どの剣でしょうか?」
「たわけ!どこぞの森で先の戦いのセイバーのマスターであった男が使っていた贋作に決まっておろうが!」
「はっ、はい!」
こっわこの人千里眼でなんでもお見通しかよ。とりあえず投影するか。
トレースオンと頭の中で唱え、右手に例の剣を投影する。
「どうぞ。お受け取りください」
「ほう。これが...」
俺が恭しく両手に乗せた剣を差し出すと、ギルガメッシュはその剣をゆっくりと手に取った。
ギルガメッシュは剣をじっくり観察する。
「こことは異なる世界にて、人が持ちうる技術を結集し作り上げた一品。外見が気に入らんが、その性能は良し。贋作など要らぬが、それはそれとしてこの剣はいただいておこう」
ギルガメッシュは剣を後ろへ放り投げると、そこにゲートオブバビロンが出現し剣が納められる。おいおいこの人異世界の剣であること見抜きやがったぞ。
王様は机にかけていた足をどかし、椅子を王の財宝へしまう。
「ふむ。それでは行くとするか」
(おっ?助かったか?)
帰る様子のギルガメッシュを見て、俺はとりあえず命は助かったのかとホッとする。二度と家に来ないで、どうぞ。
「何をしておる。さっさと支度せぬか」
「えっ!?何のことでしょうか...」
居間から出ようとしていたギルガメッシュはこちらに振り向いた。支度ってなんのだよ。
「まさかとは思うが...この我が乖離剣を使った貴様の大罪をこの程度で赦すと思っておるのか?」
「ただいま支度します!一分ほどお待ちください!」
「たわけ!40秒で支度しろ!」
どうやら、俺の絶体絶命の危機はまだ続くらしい。
「ここらでよいか」
英雄王は周囲を見渡して、そう呟く。
あのあと英雄王に連れられて俺は人気のない森へと向かった。わざわざ人気のないところにくるって...あっ(察し)。
「それでは「お待ちください!英雄王!」...なんだ雑種?」
嫌な予感が先ほどから止まらない俺は慌てて王様に嘆願する。
「おっ俺に戦闘は無理です。どうかお慈悲を!!」
俺の必死の命乞いに王様は笑う。
「フハハハハハハ!貴様が死ねばそれまでよ!せいぜい我を楽しませてみせよ!」
王様の周りにゲートオブバビロンが展開される。
くっそこのジャイアンめ!こうなりゃやけだ!
俺は右手にさっきの剣を投影する。きちんとスイッチはオンにしとく。
「いくぞ英雄王。武器の貯蔵は充分か(震え声)」
「やかましいわッ!」
ギルガメッシュの周囲にあるゲートオブバビロンがピカっと光る。それと同時に俺の体は剣に引き寄せられ勝手に動き出す。
轟く轟音、俺は何が起きたのかさっぱりわからないので剣に必死にしがみつく。
(こっ、これマジ!?射出された武器が速すぎて全然見えんぞ!原作の士郎はどうやってこんなのと戦ったんだ!人間じゃねーわ)
次々と襲い掛かってきてるであろう英雄王の武器を視認できず、俺はこの剣にガチで感謝する。でもこのアクロバティックな動きはちょっと吐き気が...
「ふむ。やはりこの程度なら容易に対処するか。では数を増やすとしよう」
「ファッ!?まずいですよ!」
これのどこが容易だって言うんだ!目ん玉ほじくるぞ!
今までギルガメッシュの周りに展開されていたゲートが消え、俺の周囲に現れた。その数はとても両手では数えられない。
そして先ほどよりいっそう激しくなる俺の動き。う、羽毛・・・(吐き気)。
「アカン死ぬゥ!二刀目トレースオン!」
俺は空いている左手にもう一刀同じ剣を投影する。
「フハハハハハ!よいぞ!もっと踊るがいい!」
俺の迫真の防御にご満悦な英雄王はさらにゲートを増やす。
まさに雨が降ってくるかのような隙間のない絨毯爆撃にさすがのこの剣も分が悪くなってきたのか俺の服に英雄王の攻撃が時々かすっていく。男のダメージ脱衣とか誰得だよ!
「なかなかやるではないか!どれ、それならこれはどうする」
英雄王が右手を上げると、彼のそばに今までとは違う大きなゲートが開く。そして顔を出すのは特大の剣。そして英雄王が右手を振り下ろすと同時にソニックブームをまき散らしながらこちらへと射出される。
あっ、死んだわ()
向かってくる大きな剣がスローモーションに見える。
走馬灯。俺の脳裏には、さまざまな記憶が過ぎ去る。
魔術の練習をしてると怖い真顔で俺を様子見してくる切嗣のおっさん。辛すぎる手作りカレーで俺をショック死寸前まで追い詰めたふじ姉。無い胸の八つ当たりを俺にするセラ。格闘ゲームで大人気なく俺をつぶすリズ。俺の行動すべてを管理したがるイリヤ。
あれ?嫌な思い出しか出てこなくね?いい加減にしろ!
ふと右手と左手の剣に暖かさを感じた。
お前ら俺を慰めてくれてるのか..?
爆音とともに大きな衝撃波が発生する。
「ほう...」
ギルガメッシュは目を細め、眼前の男を見る。
その視線の先の男は持つ剣をクロスさせ、特大の剣を押しとどめていた。
「真名解放...名刀電光丸」
それは異世界の未来の剣。幾たびも親友たちと共に世界を救ったロボットの剣。
英雄王はもう一度ゲートを大量に開放させる。しかしゲートに顔を出す剣はすべて先ほどの特大の剣と同じ大きさ。
しかも違うのは大きさだけではない。その内包する神秘は先ほどまで射出していた剣の比ではない。
そしてすべてが士郎に向けて豪速で迫りゆく。
真名解放した電光丸の刀身が黄金に輝く。光輝く両手の剣を士郎は残像を残しながら振り回す。
すると振り切った剣先から斬撃が宙を駆け、迫りくる宝具をすべて到達する前に撃ち落とす。
もはや壁のような密度の剣が士郎に殺到するが、士郎はその場を動かずその悉くを斬撃ではじく。
その様子を見てギルガメッシュは笑う。
「興が乗ったぞ小僧」
英雄王は右の手の平の上にゲートを開く。そしてゆっくりと現れたのは王律鍵バヴ=イル。
ギルガメッシュはそれを手にとり、王の財宝の最深部のロックを開錠する。
鍵を開くと同時にすさまじい数の回路が形成され、それが一点に集中する。そして出現した正真正銘本物の乖離剣エアをギルガメッシュが握る。
「エアよ。お前の贋作にその威光を知らしめてみせよ」
英雄王はそうエアに語り掛けると、エアは呼応するかのように回転を始める。
「...
士郎もまた右手に魔術回路を浮かび上がらせ、乖離剣を投影する。そして贋作の乖離剣もまた回転を始める。
「いざ仰げ!真の
「
二つの対界宝具がぶつかり原初の地獄を作り出す。お互いの攻撃がぶつかる衝撃で森の木々は一切合切消し去り、地面はマグマとなり、周りはまるで火山の中にいるかのように灼熱となる。
地面は揺れ、その揺れは地震となり、二人を震源にして大きな地震が冬木を襲う。
しかし、彼らはそんなことなど気にも留めず、お互いの地獄をぶつけあう。
「フハハハハハハハハ!」
「うおおおおおおおッ!」
そして二人を巻き込んで大爆発が起こった。
灼熱の煙が空へと浮かぶ。
煙は上昇気流に乗り、空にキノコ雲を形成する。
地表は荒れに荒れていた。地面は隆起し、大きな割れ目ができている。周囲の生き物は微生物含めてすべて死滅し、その場はまるで地獄そのものだった。
ジャリと何者かが地面を踏み歩く音が聞こえる。その人物は先ほどまでとは違い黄金の鎧を身にまとい、灰の雨が降る中、倒れている男のもとまで歩く。
「死体すら残さず消えたと思っていたが...生きているとはな」
英雄王は倒れ伏す目の前の男、士郎を見る。時々うめき声をあげる士郎は目の前の英雄王を半分気絶しながらも、閉じ行く目でしっかりと見ていた。
「まぐれではあるまい。貴様、まだ奥の手があったな」
英雄王は面白くなさそうにフンと悪態つく。
「その剣を使えば、この我に一矢報いることができたであろうに。その傲慢さに免じて此度は貴様の罪を赦そう」
ギルガメッシュは士郎に背中を向ける。
「決戦は次にとっておくとしよう。有象無象の英霊を引き連れ、挑むがよい。贋作者」
去り行く男を見届け、士郎の意識は闇に飲まれた。
死ぬかと思った
何なんだよあの王様。普通本物の乖離剣だすと思うか?俺は思わない。
念のため戦闘が始まる前からあれを投影し始めといてよかったわ。まじであれがなかったら死んでたぞこのヤロー。
てか次の戦いとか言ってたけど、絶対第五次聖杯戦争のことだよな。戦いたくないんだけど。
あの後、夜遅くまで気絶していた俺は急いで衛宮さん家に帰ると、おっさんとイリヤが門の前で心配そうに待ってた。
イリヤに泣きながら飛びつかれた俺は、おっさんにどうしていたのかと怒られた。
とっさに転んで気を失っていたという嘘をつくと、おっさんは怪訝な顔をしながらとりあえずは納得した。
どうやら俺と王様の戦闘の余波で大規模な地震があったらしく、テレビのニュースでは隕石衝突かと騒がれていた。
おっさんも何か察したらしく、それ以降聞いてくることはなかったが、辛かったら必ず僕に言うんだよと俺に約束させた。
そのあとは外へ俺を探しに行ってたらしいセラとふじ姉の二人にげんこつをくらい、俺は頭を押さえながら疲労困憊の足を引きずって布団にもぐった。
トホホ...もう乖離剣を使うのはこりごりだよ....
そんなこんなで一週間がたった。
より一層過保護となったイリヤに四六時中監視されてる俺は、襖を通り抜けてくる朝日で目を覚ます。
ふわああと腕を伸ばそうとするも右腕に何かが引っかかってしまう。ちらりと布団をまくると、大天使イリヤが俺の右腕に抱き着いて寝ていた。
おいおい天使か?
と考えながら、俺はそーっとイリヤの手をどかし、布団をイリヤにかける。
俺はサンダルを履き、庭でストレッチをする。春先の肌寒い気温の中、太陽の暖かな光が俺を包み込む。今日も素晴らしい一日となりますように。
数分ほどでストレッチを終えた俺は、サンダルを脱ぎ居間に入る。
テレビからゲーム音が鳴り響く中、俺は冷蔵庫に赴き、牛乳をコップに注ぐ。
そして机の上にコップにおいて、目の前の現実を直視した。
「って何してるんすか英雄王!」
「ぬっ雑種か!今は忙しいあとにしろ!」
何と一週間前に戦ったギルガメッシュが勝手に人の家でゲームをしている。
「ここ俺の家なんですが...」
「フハハハハ!この世すべてが我の庭よ!なればこそ我が貴様の家におろうが関係なかろう!」
なにいってんだこの人。
「てかこの間カッコよく別れたのに...次の聖杯戦争で再会を果たす流れでしょうここは」
「次の聖杯戦争までは数年かかるだろう!それまで貴様ほど面白い道化を放っておけるか!」
我、一位フィニッシュ!と叫ぶ王様に俺はほとほとあきれ果てる。
「ナヌッ?!雑種貴様なんだその車は!加速がおかしいではないか!」
「『俺の車の加速がおかしい』って、 弱すぎるって意味だよな?」
「お...おのれ!おのれ!おのれ!おのれ!」
そのあとは何気に王様と楽しくゲームできましたまる
でも負けるたびにゲートオブバビロン使おうとしないでください死んでしまいます。
冬木「こわれちゃ^~う」
言峰「なにやったんだあいつ...後片付けが...」
てか自分でも気づいたけど今のところいうほどヤバくないからタイトル変えようと思案中