ノーブル・ブラッド   作:korotuki

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因みにブラッドくんはクリスやバリーと言った男性陣にはタメ口ですが、ジルやウェスカーといった女性や直属の上司には敬語です。

修正:エンリコさんは別の人でした。ジョセフに変えました。
  :誤字を直しました。指摘してくれてありがとうございます


-1998年(バイオ1)-002

○月☆日①

 

 先程、ブラボーチームからの連絡が途絶えた。アークレイの調査は俺達アルファチームが引き継ぐ形となった。

 

 今日の夕暮れ、俺達アルファチームが事件究明のため派遣されるそうだ

 

 隊長からは『不測の事態を予測し、しっかりと装備の点検をしてくるように』と言われた。

 

――あぁクソ。今日ほど自分の勘の良さを呪った事はない

 

(ページが少し湿っている)

 

…そろそろ時間だ。操縦者の俺は早めに準備しとかないと。

 

レベッカの奴。乗せられたらよかったのに

 

(ここから書き殴られた文章で書かれている)

 

―追記①―

 

 隊長からの指示で現在上空にてホバリングしているが、この森は明らかにおかしい。

 

 途絶え途絶えに聞こえていた悲鳴混じりの無線も、今はもう完全に沈黙してしまい。俺は今端的に言えば孤立状態にある。

 

 取り敢えず無線から聞き取れた要素を纏める

 

・ブラボーチームのヘリを発見。

 

・ヘリ内部で“喰いちぎられた”ような遺体を発見。警戒態勢へ

 

・突如ジョセフの無線機から悲鳴と銃撃音。

 

・“何か”に襲われているかの様な焦燥したクリスとジルさんの無線。

 

・『洋館が見え――』の辺りで無線の反応が消失(ロスト)

 

・隊長であるアルバート・ウェスカーは終始沈黙。いつの間にか無線も切れていた

 

・現在アークレイ上空をホバリング中。丁度ヘリの下辺りから犬のような“唸り声”が聞こえる

 

 一先ず様子を見てみようとヘリの操縦をオートに切り替え、双眼鏡片手に辺りを見渡してみた。……のだが、まるで見えやしない。夜間の為視界が悪いのもあるが、そもそもここアークレイ付近は深い霧が出てくることでも有名である。

 

 それと…下に陣取っている野良犬ども、双眼鏡で見ただけでもおかしな点が見えたので、愛銃のスコープで覗いてみたんだが――なんだアレは

 

 肉は爛れ、胸骨が少し見える肉体。

 

 目は白目を剥き、片目にいたっては腐敗し溶けている。

 

 口は今まで何を()()()()()()()。血に塗れていた。

 

――SANチェック物だぞこれは。

 

 取り敢えず犯人確保用に渡された麻酔銃を撃ってみたが、全然効く気配がない。というかその一連の行動で俺を完全に敵と見なしたのか今もヘリの下でワンワン吠えている。

 

 取り敢えず任務に支障を齎しそうだし、何処かにやってもまた誰か襲いそうな気しかしないから、射殺した。

 

 クリスさん達が心配なので、取り敢えず無断ではっ付けておいた小型発信器から発せられた信号の履歴を頼りにヘリで向かったが、最後の反応から少し行ったところで謎の洋館を発見した。どうやら電気部品に対するなんらかの対策が施されているようで、発信器の信号も拾えなくはないが限りなく微弱だった。地図を確認したが、少なくともこの地図にはこの地点に洋館があると言う記載はなされていない。

 

 バカな金持ちが無許可で建てたのか、それとも………

 

 一先ず死体や先程の犬。洋館を写真に写しラクーン市警への救援を発信した。これできっと数時間もしないうちに応援が駆けつけて来てくれるだろう。

 

 取り敢えず、数分置きで無線で生存者がいるかどうか聞き続けることとしよう。

 


 

『……オイ!誰か――てるか!生き――――応答を!!』

「ッ…!ブラッド!ブラッドなの!?」

 

 凶暴化した野犬に襲われたまらず逃げ込んだ洋館の中。アルファチームの一員『ジル・バレンタイン』は、物音がした為単独で偵察するとブラボーチームの一人を貪り喰う狂人を発見。その人物は皮膚は爛れ血塗れで……まるでホラー映画の“ゾンビ”のような姿だった。

 自衛のための発砲は許可されていたが一応人だったので念の為警告するが、予想通り応じず襲ってきたので銃にて撃退。報告と、不気味さにやられてロビーへと戻るが、そこは既にもぬけの殻。待機していたはずのクリスやウェスカー達の姿は消えていた。

 そんな中どうしようかと思い始めた頃、彼女の無線機からノイズ混じりの声が聞こえて来た。その声は間違いなく任務開始直後にウェスカーからの指示によってヘリにて待機することとなった同僚ブラッドのものだった。

 急いで耳元に無線機を持って行き大声で叫び返す。ブラッドに言われ無線機の整備をしていた事が功を奏したのか、此方の声は無事ブラッドの元へと届いた。

 

『ジルさんッ?――ですか!―――が――報告を!!』

「こっちは無事よ!そんなことよりクリスとウェスカー、バリーと逸れてしまったの!!」

ザザザッ……整備完了。今は洋館にいるんだよな!?』

「その通りよ!でも扉が開かないのよ」

『……成る程、了解しました。扉から離れて下さい――()()()()()()()()()()()()()

「え?」

 

 何か嫌な予感が脳裏を過り、鍛えられた肉体の赴くままに後ろへと飛び退いた。

 

ズガァァン!!

 

 飛び退いた瞬間。凄まじい爆音が響いた。音からして爆発物の類だろうか?なんとか受け身をとりノーダメージで済んだジルが顔を上げると、眩しい光が飛び込んできた。

 

「怪我はありませんか?S.T.A.R.S.アルファチームRS(リア・セキュリティ)、ブラッド・ヴィッカーズ只今参上……っと」

 

 光に慣れた目をゆっくりと開けると、そこにはヘリを超低空にてホバリングさせながら四連装ロケットランチャーを構えたブラッドの姿があった。

 

「って、そんな危ないおもちゃ。どこで拾ったの?」

「なんかヘリの格納部にしれっと置いてありました。たぶんバリーさんのかと」

 

 そう言うと、ロケットランチャーをヘリへぶん投げた。

 

「他の人達は?」

「ジョセフは、外の怪物に殺されたわ、バリーとは洋館に入る前からはぐれていたわ。クリスと隊長とは一緒に居たけど、私が偵察してきて、帰ってきた時にはもう――」

「…そうですか」

 

 そう言うとブラッドは自分専用の軍用ランドセルを背負い、己の武器【Steyr SSG 69】【AA-12】、そして一番付き合いの長い愛銃【サムライエッジブラッドモデル】―――と、謎の銃を取り出した。

 

「じゃあ探しに行きますか?一応応援は呼んどいたのであと数時間で来ると思います。それまで待機を?」

 

 どこか挑発的にそう言った彼はごそごそと格納庫の中からショットガン【M500A2】…ついこの前ロケンドから購入した銃をジルへと投げ渡した。それを華麗に取り、弾が入っていることを確認してフフッ微笑んだ。

 

「冗談、私も行くわ。ヒロインなんて柄じゃないし…それに私は、市民を救う警察官(ヒーロー)ですもの」

「それでこそです!なーに弾もハーブも手榴弾も、しこたま持ってきました!ハリウッドごっこと行きましょう」

 

 目的は【クリス達アルファチームの救出】。

 

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