この世界はあべこべである。   作:黒姫凛

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読者様は優しさとユーモアとゆゆゆ愛に満ちた素晴らしい方々です。

あと少しで社会にほっぽり出される身ではありますが、そんな素晴らしい読者様の喜んでいただけるような作品を提供していきたいと思います。



次回の投稿期間は未定です。






トリカブトの潜伏

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炎炎と燃え盛る炎の大地。世界が、その全てに覆い尽くされていた。

 

 

火柱が怒涛に湧き上がり、太陽の如き灼熱と原型をドロドロに溶かした大地を移動する。

生物など居るはずもなく、視界に入る全てが真っ赤に染まっていた。

 

 

地獄。まさにその言葉が当てはまる。生きとし生けるものが生息出来ず、入れば生を吸われ溶かされ消滅される。

 

 

 

()()()()()()、この世界には誰も存在しなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───なに、アイツ。

 

 

 

 

 

 

それは憎悪だった。

それは嫌悪だった。

 

 

 

 

───どうして?なんで?意味が分からない。

 

 

 

 

それは困惑だ。

それは戸惑いだ。

 

 

 

 

 

───は?は?概念が変わってる?

 

 

 

 

 

憎悪が膨れ上がる。

怒りが人型の器から溢れ出す。

 

 

 

 

 

───あの神……。私に無断で連れて来たな。

 

 

 

 

 

───巫山戯んなよ、クソアマ……。負けた癖にまだ私に逆らうつもりか。

 

 

 

 

 

グツグツと炎が、憎悪、怒り、嫌悪に反応して激しく鼓動する。

 

 

 

 

 

───久しぶりに見えたのがこれか………巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな!!

 

 

 

 

より激しく、そして高く。マグマから炎が天高く火柱を上げる。

 

 

 

 

───私が一番なんだ!!負けたクソアマが出しゃばってくるな!!

 

 

 

 

 

───殺してやる!!あの異物はっ、絶対に殺してやる!!

 

 

 

 

 

 

 

手を突き出し写っていた光景を、まるで写真を横に半分切断したかのように上下にパッと切り離された。

 

 

そこに写っていたのは、不細工な女に笑顔を振りまく男の顔であった。鼻から上下に分かれ、男の笑顔は消し飛ばされてしまった。

 

 

 

 

 

世界を守る勇者。そして絶対悪である魔王。

 

終となる結末の過程にゆっくりと蔓延る根が近づいていくのを、まだ誰も気付かない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「───え、依頼?」

 

 

朝一番に驚愕したのが風からの電話の内容だった。電話が来たと頑張ってバイブレーションして教えてくれる端末に可愛いと思いつつ、朝ご飯の最中であったが電話に出た。母さんと妹の会話がピタリと止まり、嫉妬が籠った目でこっちを見てくるのが凄く怖いがなんですかね。

 

 

『そうなのよ。取り敢えず昼休みにみんなに詳しく話すから、東郷妹にも伝えておいて』

 

「分かった。じゃあまた後で」

 

 

手短に挨拶をして電話を切る。鋭い視線をピリピリ感じながら、ゆっくりと端末を机の上に置くと、視線の元凶である二人に顔を向ける。

恨めしそうな、それでいて怒りが籠った瞳の母さん。電話の相手は誰だったか問いただしたくてイライラしているであろう妹の美森。朝から修羅場が繰り広げられている。

 

 

「……りきくん?今の誰?」

 

「友達だよ母さん。ちょっと向こうも初めての事で慌ててたみたいで」

 

「……初めて?初めてが何とりきくんと関係するの?その友達、女の子よね?」

 

「う、うん。女の子だよ。ほら言ったでしょ。俺と美森が部活に入ったって。その部活の部長の子だよ。依頼が来たって驚いてたんだ」

 

「……そう。それはおめでたい事だけど」

 

 

りきくん、と続け様に俺の名前を呼ぶ。その声は、とてつもなく冷えきっていた。首元に鋭利な刃物を構えられているような緊迫感が背筋を凍らせる。

 

 

「……朝ご飯は、あまり揃うことが出来ない私達家族の憩いの場よ?愛の空間なのよ?私がりきくんの姿をしっかり見てられる数少ない時間なのよ?私がりきくんとお話出来る数少ない時間なのよ?私がりきくんに甘えられる数少ない時間なのよ?私がりきくんと美森ちゃんと楽しく話せる数少ない時間なのよ?私がりきくんの事を考えてられる数少ない時間なのよ?そんな時間に他の人とお電話?許さないわ。例え仕事だろうと友達からの遊びのお誘いだろうとなんだろうと許さないわ。この時間は私の、私達だけの時間なの。りきくんが思っている以上に、私達はりきくんを独占したいの。家族だから結婚とか貴方の子供を産むのは世間体じゃ色々と言われちゃうかもしれないけど、私は貴方の子供を産んで更に家族の絆を深めると思うの。少し話がそれちゃったけど、とにかく私は今のは許せません。相手が悪いとか貴方が悪いとかの話ではなく、私達の時間を壊した事に怒っているのよ。誰のせいでもないわ。でも、りきくんには私達の怒りをどうにかする義務があるわ。男の子に義務とか押し付けるのは気が引けるけど、りきくんはあんなクソみたいな他の男の子達とは違って私達の気持ちを理解出来るし、他の男みたいな扱いをしないで欲しいって言われたからりきくんには義務を課すわ。なんでもいいのよ。一つだけ言う事を聞くみたいな事でも、子作りでもいいのよ。ハグとかキスは薄すぎるから駄目。そんなの何時もやってるし、美森も最近ゴム有りで夜な夜な合体してるしそこは私含めて本気で孕ませてくれないと釣り合わないわ。大丈夫。お金の心配ならしないで。りきくんを養子として引き取った時に破格の資金を頂いたから生活には困らないわ。正直言うと孕ませてくれたら仕事辞められるから私を結果的に救えるからりきくん的には美味しい話だって思うんだけど違う?あの人達と一緒に居ると心が腐るわ。休憩なんて無いしお金も少ない。もしこのままだったら私美森ちゃんをここまで育てられなかった。だから、いえ。今回の断罪は、私達を孕ませるまで私達の怒りは収まらないという事になったわ。だから今日の夜、期待してるわね?」

 

「お兄様?お兄様?逢い引きですか?私の目の前で逢い引きですか?相手はあの雌と。むかっ腹が立ちます。何故あのクソアマを優先なさるのですか?お兄様にとって私達はその程度なのですか?あの女の方がいいのですか?はっきり言います辞めてください。お兄様にあの女は釣り合いません。もっと顔がふっくら膨らんで全身に魅力的な脂肪を纏った女性でないと私は納得しません。私達にも慈愛の目を向けてくださるのは感謝していますが、それでもお兄様の幸せを願うなら私達のような醜いゴミカスなど選ばず、美女たるあの女性方を選ぶべきです。ですから、あのクソアマにはしっかりと伝えなければなりません。お前のような存在は消えろと。そう言わなければあのアマは勘違いしたままお兄様に釣り合うわけも無い恋心を抱いてお兄様にベタベタベタベタと馴れ馴れしく近づくのですよ。しかしお兄様ご安心ください。お兄様が出来ないと言うようなら、不肖この美森。あの女の息の根を止めたく思います。どうせあのアマを殺した所で私達に人権尊厳権威法律は落書きのようなゴミカスなので罪に問われる事はないのでご安心ください。ですから今日のお昼に決行いたします。大丈夫です一瞬で終わらせます。だからお兄様も安心して今このひと時をお過ごしください。お兄様の幸せは私の幸せなのですから」

 

 

「分かった分かった分かったから!!二人とも戻って来い!!今のは俺が悪かったから!!」

 

 

 

我が東郷家において、朝ご飯の時間と夕食以降の時間は黄金期と呼ばれている。言ってしまえば家族の団欒の時間。更に言ってしまえば、母さんが俺に甘え、美森が俺の世話を甲斐甲斐しくやく時間でもある。

2人からすれば、慈愛する俺に自分の欲を発散させる大切な時間だ。俺も家族の団欒の時間は大切だと思っているので、俺もその時間は大切にしている。

 

しかし今みたいに邪魔が入ると、二人は鬼の形相で怒りを顕にしてくる。母さんは俺の子供を産みたいとか言うし、美森は邪魔だてした相手を完膚無きまでに叩き潰して殺そうとする。タイミングが悪いのか、二人の沸点が低過ぎるのか。分かってはいるが俺に依存し過ぎはこの先大変である為、どうにかして対策をしなければならない。

 

 

「まず母さん。俺はまだ中学生だ。この歳で父親になるのは気が引けるし、俺の決意も固まってない。俺は母さんが大切だから、こんな世界ではあんまり珍しい事じゃないと思うけど、いつも言ってるように一先ずそれは保留にして欲しい」

 

「……っ、そ、そうよね。まだりきくんには早いわよね。ごめんなさい、私なんだか焦っちゃって……」

 

「美森。いつも言うように、殺すとかクソアマとか。そういう汚い言葉を使うな。言ってる美森は気にしないだろうが、それを聞いている周りは不愉快な思いをする。確かに、言っちゃ悪いが美森達には法律が効かないかもしれない。けど、裏を返せば守って貰えるべき存在もないと言うのを忘れてはいけない。もし逆上した相手から傷付けられたとしたらどうなるか、賢い美森なら分かるはずだ。それをしっかり理解しなさい」

 

「……申し訳御座いません、お兄様。お兄様のお耳を、私の穢らわしい浅はかな思考から出た言葉で汚してしまい………、本当に……っ、申し訳御座いません………っ」

 

「な、泣くなよ。ほら、ギュッてしてあげるから」

 

 

うにゅっと、抱き締めた時に美森の口から可愛らしい声が漏れる。もにゅんもにゅんと俺にとっては御褒美な歳の割に発育が良すぎる身体が密着してとても心地良い。狙ってやった訳じゃないが、こうでもしないと美森は泣き止んでくれないのがネックなのだ。

 

 

「……りきくん、私も抱いて」

 

「……抱き締めるんだからね?同字異音だからね?」

 

 

背後から美森の発育の元となった巨大なメロンが背中に押し付けられ、か細い腕が顔や首、欲情を誘うかのように鼠径部や太ももを撫で回してくる。犬のマーキングのように体を押し付けて頬擦り。偶に唇を舐められ吸われるが、俺的には役得なので拒否はしない。未だゴム有りでしかした事ないが、いつゴムに穴を開けて渡されるかと考えると、最近の濃厚接触を控えようかと思うが、それをすれば多分二人はポッキリと折れてしまいそうだ。それぐらい、二人は俺を求めていると確信出来る。

 

 

「………今日学校休まない?私、今日は久しぶりの休みなの。家族三人で1日過ごしても、誰も文句言わないと思うわ」

 

 

Tシャツの上から人差し指で左胸辺りを撫で回してくる。甘い吐息が耳に届き、物欲しそうに懇願する母さんの姿は、まさに飢えた雌ライオン。俺と言う肉を目の前に生殺し状態である為、母さんの目はトロンと緩み切っているがその瞳は血走っている。

 

ギュッと前と後ろから抱き締められるこの立場。控えめに言って最高である。最高であるが故に、俺は思考を低下させている。いや理性はしっかり保っているが、如何せん心地よ過ぎて困る。母さんや美森のようなこの世界で一番美しい体である上からツルボヨンボテんと呼ばれる体型とは違い、ボンキュッボンの中途半端な体型であるため、世間からは冷たい目で見られることが多い。

俺は全然好きだと二人に伝えてある為、俺が嫌わないからと納得して体を押し付けているので、今の最高な空間が出来ているのであるのだが。

 

体を擦り付けてきて、まるで動物の求愛行動のようだ。自分の匂いを相手に付ける。どこかの動物がそんなような感じの求愛行動をしていたのを思い出す。

 

美森は俺の胸に顔を擦り付け、右腕を二つの大きな桃の間に挟んで若干上下に体を揺すっている。だんだん手が濡れてきたのだが、プライバシーなので何も言うまい。背中も何故か湿ってきたぞ。

 

 

「っ、いい……、考えだとっ、思いま……すっ。が、こうに……っ、い、い……イクっ、かなくても、お兄様の……成績なら、問題ありません」

 

「……ねぇ、りきくん?今日は、体調が良くないんでしょ?男の子なんだから、大事をとってお休みしましょうね?」

 

「いやっ、今日は用事があるんだって」

 

「明日にでもして貰いなさい。今日は家族サービス。一日中、りきくんの傍で幸せを感じて過ごすのよ」

 

「はい、お母様。私も今日は体調が優れないので、休息を取りたいと思います」

 

 

この強引さは何とかならんのか。結局母さんが学校に連絡し、俺と美森の欠席を通達。迎えに来た友奈ちゃんにも学校に行けないと俺から伝え、風に今日は学校を休むと連絡を入れた。

 

確かに役得なのは変わりないが、最近強引さに拍車がかかって来て上手くかわせなくなってきた。邪険に扱えないのも仕方ないとは言え、既に手遅れな所に差し掛かってしまっているのも甘く見れない状況になってきている。

 

正直言って、俺の中で矛盾が起きている。男としては、この状況は願ってもない最高なシチュエーションである。義母と義妹に親愛度MAXで攻められ向こうは孕む気満々。これを手放すなんて前世を生きた男では誰しも一度は想像した光景でもあろう。まさにその夢が叶った。その瞬間でもあったのだ。

 

しかし、二人の幸せを考えた時、何時までも俺ばっかに目を向けてちゃ二人の世界が狭まってしまう。それを回避する為に何とかし無ければならないと葛藤はするのだが、最適な答えが出てないままホイホイと流されてしまうのは俺の悪い癖だ。

 

欲望に従いたいが、それを抑制したがる自分がいる。何とも歯に衣着せぬ思いだが、果たしてそれを白黒はっきり出来る時が来るのだろうかと首を傾げるしか術がない。

 

 

 

 

結局休むことになった俺は、家族団欒幸せな時間を一日中感じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

端末を見る。時間と日にちと共に表示されているのは1件の通知。

 

 

 

───すまん 今日休む事になった。明日また聞き直す。

 

 

 

端的な連絡だが、その通知を見るだけで私の胸がズキズキするのは何故だろう。そっと端末の電源を切ると、肩を落としてため息一つ。

 

自分らしくもない、女々しく弱々しい情けない顔が出てしまった。帰り道、普段なら気が楽なはずの足取りは、ずっと重々しく鉛を引きずっているようだ。

こんなにも情けなくなるものなのかと、自問自答。返答は無く、より自分の女々しさが際立つ。

 

 

───たった一日。たった一日よ……?会えなかったからってこうはならないでしょ……私。

 

 

心の縁にあった雫は、一瞬にして流れ出して波紋をつくる。寂しさが木霊し、冷たさが震え上がらせる。

 

夏凜や銀も寂しがっていた。友奈はよく分からない表情をしていたのは確かだ。記憶が飛んでいる。何を話したのか忘れてしまった。依頼の事を伝えたと思う。曖昧だ。でも仕方ない。忘れてしまったのだから。

 

ローファーのコツコツと歩く度になる音が焦燥感をたなびかせる。影が私を嘲笑うかのように伸び縮みしている。

なんだよバカにしているのか。こんな女々しい私を、自身を馬鹿にしているのか。

 

言葉を返しても、言葉を求めようとも。返ってくるはずは無い。

 

一人静かに歩くだけ。コツコツコツコツ歩くだけ。

 

 

 

ふと、足が止まった。何処からか、視線を感じたからだ。

視線の先を見る。暖かくも冷たくもない。ただただ、興味の無さげな視線。鋭くもなく柔らかくもない、無情の視線。

 

居た。間違い無い。大赦の仮面と白装束に身を纏った人間だ。不気味だ。まるで潜んでいたかのように影からでてきたのだから。

 

私は動かない。動けない。どんな目的であれ、大赦から接触をしてくる事は殆どなく、そして要件は全て私の内情を揺さぶりまくる最悪の話しかしてこないのだから。そのトラウマか、私は動くことが出来なかった。

 

ゆっくりと近付いてくる大赦の人間。足取りは軽やかだが、存在感が薄れ儚げな姿をしている。

 

 

「………なにか?」

 

 

大赦の人間は答えない。歩みを止めない。真っ直ぐこちらに近付いてくる。

恐怖が次第に混み上がってきた。なにか変な予感を察知する。

 

 

「……止まって。止まってください。何が目的なんですか?」

 

 

止まらない。止まらない。歩いてくる歩いてくる。

思わず後退りする。ジリジリと近付く距離。後退りした所で距離は変わらない。

 

 

「お願い止まって!!なにっ、何なのよ!?」

 

 

気付けば、目の前に仮面があった。無機質な真っ白な仮面。緊迫感だとか恐怖心だとか。そういう感情が一気に消し飛んだ。恐怖を凌駕する感情が胸の奥を締め付け、全身を硬直させた。

 

 

「………オマエ、カ?」

 

 

身体が飛び跳ねる。片言で、それでいて少しノイズの架かった声。その声を誰が発したのか、瞬時に理解出来なかった。

 

 

「………ニオイ、カンジョウ。チカシイ。イヤ、ガイトウ、ナシ。セイベツ、オンナ、カクニン」

 

 

ゆっくりと仮面が剥がれる。何故かそこがスローモーションで流れた。思考が低下されたからか、その瞬間だけ全ての物事の時がゆっくりになったようだった。

 

ゆっくりと剥がされた仮面。思わず私は目を見開いた。

それと同時に体の力が抜けて穴という穴から体液が吹き出した。

 

再び襲ってきた、込み上げてきた恐怖嫌悪緊迫感緊張感。手足が震え、カチカチと歯が震えて噛み合い、意識が朦朧としていく。恐怖のあまり気絶寸前だった。

 

 

目に映る光景。改めてそれを凝視、する寸前から、私の記憶はなくなった。気付けば家の玄関に立ち尽くしていただけだった。

何が起こったのか分からない。分からないが、もう二度とあの顔は見たくはないと深く決意した。いや、あれをもはや顔と呼べるのだろうか。まさに恐怖の対象。考えるだけでも全身が震える。もう考えたくもない。鮮明に記憶してしまった。

 

 

 

 

 

 

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マジモンのホラー。私の最も嫌いなジャンル。せめて夢であって欲しいと切に願いながら、私はローファーを脱いで部屋に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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早く子作りしろよ!!孕ませろよ!!この世界に未練残させるような状況に持っていけよ主人公!!

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