この世界はあべこべである。   作:黒姫凛

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なんだよアニメ6話エグすぎんだろぐんちゃん興奮するだろなんだよ俺の性癖くすぐんなよ同学年切りつける時のあの表情堪らねぇ興奮しゅりゅおっき収まらんてエグいてマジでマジでヤバいてあんなにも助けて上げたいキャラそう居ないぞ父親おい父親聞いとんのか
我いてこますぞマジで鼻から指突っ込んで脳みそ掻き出すぞクソカスが母親も母親だよぶち犯すぞクソカスぐんちゃんの前で土下座fuckして尊厳失わせてぐんちゃんと一緒にボコボコにしてやるゴミムシがなんだよクソカスがマジ許さん俺だけは認めるからなぐんちゃん俺は君の味方だよぐんちゃん例え蔑まれようと俺は味方になるよ困ってたら助けるし泣いてたら涙を吹いてやるし笑ってる時なんか俺も一緒に笑ってあげるよだから若葉ちゃんと喧嘩しないで後でゴミ掃除しとくからだから大丈夫泣かないで血が出てるよ治してあげなきゃ大丈夫大丈夫痛くない痛くない怖くないよ大丈夫俺に任せてーーー


















ぐんちゃん救済小説増えろ(念力)。


桃源渡るゼラニウム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴールドタワー正面門から入った車は、ゆっくりとゴールドタワーの正面玄関まで進んでいく。

晴れていた空も何時しか曇り空に変わり、いつ天気が崩れても可笑しくない様子だった。何か、嫌な予感が勇者部達の脳裏を掠める。

 

 

「………こんなにも厳重警備だなんてね」

 

 

窓から見える、戦闘服を来た数名の人影。警護していると言うのは分かるが、如何せん重警備過ぎると風は思う。周りにいるだけでも数からして10人。死角がほぼ0度の位置に立つ彼女らの洗礼された動きには目をはる。

 

 

「……まあ、力哉さんがいるから。当然だろ」

 

「毎度の事だから」

 

「……え?そうなの?」

 

 

銀と夏凜の返答に風は力哉に問いかける。力哉は苦笑いを浮かべながら首を縦に振った。

 

 

「しなくてもいいって言ってるんだけどな」

 

「……仕方ないです。襲われたとなればピリピリしますよ」

 

「お母様がぴーぴーだけだから、気にしなくてもいいのに」

 

「多分連鎖でこうなってるんですよ……」

 

 

力哉、銀、夏凜が遠い目を窓の外に向けている。聞くに聞けないような表情の為、ここは一度スルー。

さてとと、一息入れた安芸先生は仮面を被り直す。

 

 

「……それでは、ゴールドタワーに到着致しましたので、随時下車下さい」

 

 

安芸先生の言葉と共に、車がピタリと止まる。両サイドの扉が勢い良く開き、籠っていた空気と入れ替わりで潮が香る風が車内に入ってきた。

 

 

「───全員っ、敬礼!!」

 

 

戦闘服を来た少女達が、道を囲うように並び敬礼。統一された動きと表情ははまさに軍隊のそれ。力哉、銀、夏凜は平然と歩いているが、勇者部メンバーは少し肩身の狭い視線を受けていた。力哉に車椅子を押されている美森は特に、殺気に似た鋭い視線をヒシヒシと感じている。

 

 

「───お待ちしておりました、力哉様」

 

「……様は辞めてくれって言ってるだろ、芽吹」

 

 

隊列を組む少女達の統、玄関口に佇んでいた少女、芽吹は口元を緩ませて微笑む。おでこにかかる特徴的な髪型をした彼女は、顔を赤く染めながらゆっくりと力哉に近づいた。

 

 

「お怪我に響くと危ない。すぐに治療を致しましょう。弥勒さん、山伏さん」

 

 

後ろに目配せをした芽吹と入れ替わるように、胸を張り堂々と歩く少女とチマチマと小さく歩く少女が力哉に近付く。

 

 

「さあさあさあっ、この弥勒夕海子が力哉さんを看病して差し上げますわ。それはもうっ、ずっしりしっぽりとっ」

 

「……んっ、ばっちこい」

 

 

何やら手を厭らしく動かす弥勒夕海子という少女と、ふんすっと鼻息を立てて何かにやる気を出す山伏という少女。その姿を見た美森と友奈は鋭い目付きで2人を睨み付ける。

 

 

「……あまり、お兄様を下種で貧相な目で見ないで。穢れてしまう」

 

「あんまりそういうのはやっちゃ駄目なんだよ?」

 

 

力哉を庇うように立つ2人と、脅しに反応しない2人。交差する視線がぶつかり、火花を散らしている。

それを制すのは力哉の隣に控えていた銀だ。

 

 

「……いがみ合いは止めな。優先順位を考えろ」

 

 

威圧をかけて無理矢理黙らせる。銀のこういう所は素直に凄いと感じる。

力哉は2人に連れられて先にゴールドタワーに入館していく。それを見計らってか、芽吹は整列していた少女達を解散させる。

 

場に残された勇者部達と芽吹、そしてもう一人オドオドしている少女。何に対してキョドっているのか分からないが、目の前にいる芽吹の雰囲気からして、ただならぬ物を感じているのかと思う。

実際芽吹の内心は怒り状態。今すぐにでも武器を握って滅多刺しにしてやりたい気持ちが込み上げている。

 

そこまで怒っている理由。答えはすぐに分かった。

 

 

「………弁明はあるかしら、三ノ輪さん、三好夏凜」

 

「………言い逃れも言い訳もしない。今回は完全にアタシの落ち度だ」

 

「先輩が悪いわけじゃない。私だって慢心してた。次こそは守りきってみせる」

 

「……はぁ?何を言っているの、三好夏凜。次なんて無いのよ」

 

 

言葉は冷静だ。しかし、感情は怒涛。キッと鋭く尖らせる瞳の奥は、ドス黒い色に染っていた。今すぐにでも斬りかかってくるような佇まい。後ろの少女が脅えている原因はこれだった。

 

 

「今回は大事に至らなかったものを、それにカマかけて何もせず、慢心して腐っていくだけなのかしら?次なんてある訳ない。貴方はもう一度あの人を危険に晒すと言うの?」

 

「……そ、それは……っ」

 

「やり直しは効かないのよ。貴方一体何の訓練をこなして来たのかしら。そんな人が勇者に選ばれたなんて、相変わらず大赦はクソね」

 

「……償いはする。力哉さんの望むままに、だ」

 

「あの人は優し過ぎるから罰なんて与えないのは分かっているでしょ?今回の作戦、本気でやらなかったら勇者並び護衛任務から外れるよう大赦の方に言っておくから」

 

「……なんだ、そんで自分を推薦しようってことか?」

 

「……は?」

 

 

銀の言葉に芽吹は癇に障ったのか、鋭い目を更に細める。

緊張が迸った。そして重く伸し掛る重圧。まるで刃がぶつかり合っているような緊迫感。何方が手を出していても可笑しくはない程の空気感に、場にいる誰もが息を飲む。

 

 

「……言っとくけど、アタシだって自分に嫌気さしてんだ。それを愚痴愚痴愚痴愚痴と。分かってんだよそんな事は。大赦の汚点。勇者がそんな事じゃ格好つかない事ぐらい分かってるし、何より一番頭に来てるんだ。今更騒がれたとこで、アタシには何も響かんのよ」

 

「……何。うざいってわけ?」

 

「失敗の一つや二つでネチネチ言えて、余っ程良い気分だろうな。僻み嫉みは見苦しいね」

 

 

 

瞬間───。

 

太陽の光の反射が芽吹と銀の間に軌跡を描き、甲高い金属音が聞こえた。

芽吹が振り下ろしていたのは銃剣。隊長格に配備された強力な武器だ。それを受け止めた銀は、勇者服を左腕のみ部分展開。双斧の片割れを握り、振り下ろされた銃剣を受け止めていた。次第にゆっくりと、左腕から這うように勇者服が展開していく。

 

銀の表情は見えない。しかし、ギリギリと激しい歯軋りが聞こえる。

風達は、突然の攻防に驚きを隠せないでいた。

 

 

「………気に入らない。本当に気に入らないっ。たかがそばに居ただけで選ばれた貴女が本当に気に入らないっ!!……あの人がどれだけ尊い存在なのか本当に理解しているの?男のそばに居るってだけで舞い上がってるんじゃないでしょうね?」

 

「下心があるってか?当たり前だろ、力哉さんだぞ?アタシらにも優しいあの人をみすみす逃すわけねぇだろうが」

 

「その結果が今になっているのよ。慢心して無ければ怪我だってしなくて済んだはずなのに……っ」

 

「これ以上言ったってなんにも無いだろ。お前の愚痴の捌け口になるつもりは無いんだよ」

 

 

激突音。更に激突。

首を狙った一撃を弾き、腕を狙った一撃を弾く。空かさずカウンター。小回りの聞く銃剣よりも、双斧は重さもあるため扱うのが難しい。全ての攻撃を防ぐ事など並大抵では無理な話。しかし、片手というハンデが有る中で銀は全ての攻撃を受けきった。

そこから放つカウンターは、大振りながらも芽吹が扱っていた銃剣と大したかわりなどない速度。凄まじく早く、そして鋭い。接触の瞬間、弾いて懐に双斧を叩き込む。

 

 

「───っ」

 

 

反射的な回避。弾かれて後ろに倒れた身体を更に倒し、仰け反る形で一閃を躱す。数度空中バク転、数歩バックステップを踏み、銃剣を銀に突き付ける。

 

 

「……貴方はそうやって、何時も何時ものらりくらりと。実力はどうであれ、力哉様をお守り出来ないんじゃ本末転倒なの分かってるの?」

 

「……分かってるに決まってんだろ。お前に言われなくても、一番あの人のそばに居るんだから嫌でも分かるさ」

 

「………分かるならっ、分かってんなら守り切れよ!!」

 

 

再び衝突。しかし一瞬銀が早かった。

突き出された瞬間の銃剣の切っ先を捉え、狙いを定めて双斧を振り下ろした。力の応用で剣が砕けた。大きさ、力の入り具合といい双斧に圧倒的軍配が上がるであろう結果を踏まえても、銀の間合いに入った瞬間の一連の動きはまさに水流の如く。流れるように繰り出された双斧は、銃剣が砕けた事で怯んだ芽吹の一瞬の隙に首元に双斧を突きつける。

 

 

「……アタシに勝つなんて、100年はえぇんだよ」

 

「……っ」

 

「ま、100年経っても負ける気はねぇけどな」

 

 

くるくるっと双斧を手の中で回し、その後地面に突き刺す。同時に勇者服が解除され讃州中学指定の制服姿に戻った。ゆらゆらと何も無い右腕の袖が風で靡き、銀はフゥーと息を吐いて芽吹に一歩近付く。

 

銃剣を地面に落とし膝を着いた芽吹は、怨み嫉み怒り、様々な感情が籠った瞳を宿して銀を睨む。怖い怖いと言いながらも近付く銀は、芽吹に手を差し伸べる。

 

 

「……取り敢えず立て」

 

 

立たせようと手を差し伸べた銀だが、芽吹は手を取ること無く自分で立ち上がった。なんだよと表情を歪める銀。そんな2人の姿を後ろから眺める夏凜や勇者部達、怯えている少女は未だ険悪ムードな2人を心配そうに見ている。

 

 

「……お前に謝った所で変わらないのは分かるだろ。納得しろとも言わないけど、アタシ等にお前の愚痴をぶつけんな」

 

「……謝りはしないわ。私は、何時でもその立場を奪いに行けるから。寝首をかかれないことね」

 

 

取り敢えずは落ち着いたのだろうか。それから口を開かなくなった2人に痺れを切らした風が、申し訳なさそうに芽吹に声をかける。

 

 

「……あの、取り敢えず私達はどうすれば?」

 

「……あぁ、居たのね」

 

 

は?と首を傾げた。まるで今いる事に気付いたような口振り。思わず素っ頓狂な声が出てしまった風。

何やら考えていた芽吹は、思い出したように後ろに控えていた少女に声をかける。

 

 

「雀さん、取り敢えずどうすればいいんだったかしら」

 

「えぇーっ!?ここで私に振るのっ!?しっかりしてよメブーゥ!!」

 

 

ガビーンとオーバーリアクションで驚愕する雀と呼ばれた少女。ここで振られるとか死ぬっ、死んじゃうぅっと、何やら物騒な事を口走っている。更に困惑する羽目になった。

 

 

「……はぁ。茶番はそこまでに。楠さん、一先ず部屋に案内を」

 

 

今まで黙っていた大赦の仮面を被った安芸先生がやれやれと言った感じで歩いてきた。最初から止めろよなんて事は言わない。あの状況を作ったのは彼女達だが、元の発端は大赦側の勇者選抜式から来るものであるため、下手に口を出そうものなら飛び火してくる事は、芽吹の姿を見てわかっていた。

 

 

「……はい。じゃあ貴方たち。私に着いてきて」

 

「……なんか、力哉の前と居なくなった後じゃテンション違うわね……」

 

「……まぁ、忠犬的な存在だからな」

 

 

だれが、とは言わないが。

兎も角、スタスタと早足でゴールドタワーに進む芽吹に先ずはついて行かなければならない。

勇者部達は、いよいよゴールドタワーの内部に入っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ゴールドタワー展望台。一般的に営業されていた当時、平坦な香川の大地を見渡せる絶景スポットとして名を馳せていた展望台。大赦管理となった今、防人部隊の作戦会議室となっている。

 

 

そんな場所に案内された勇者部達は、人数分用意された椅子を腰をかけると安芸先生の説明が始まるのを待つ。

力哉の姿はまだ無いが、護衛の銀と夏凜が動いていない以上、特に何の問題も無いようだ。護衛を外れているのは2人にとって心配事になってしまうが、流石に大赦管理の施設には、先のような事件は起きないだろう。

 

 

タワーを支える中心部に設置された巨大なスクリーン、突如として映像が映り一瞬驚いたが、その映像に映っていたモノに勇者部達は息を飲んだ。

 

 

「……これ、なんですか……?」

 

 

映っていたのは、正に地獄。炎炎と燃える炎。草木、建物のような姿も無く、全てが炎に包まれて、まるで太陽の表面を肉眼で見ているような光景だった。

騒々たる光景に、嫌な汗が風たちの身体をつたう。

 

 

「これが、世界の真相です」

 

 

未知のウイルスなどいなかった。あるのは世界を覆い尽くす炎と白い怪物。そして隠蔽された300年という偽りの歴史。

嘘の情報を認識させられていた戸惑いより、既に外の世界など無いという現実が何よりも恐ろしかった。

 

淡々と語る安芸先生だが、表面上仮面を被っているため内心が分からない。が、横に控える防人組の表情から察するに痛々しい思いを秘めているのでは無いかと予想がつく。

 

 

「……既に、外の世界は無い……と?」

 

「はい。残されたのはこの四国だけ」

 

「……なんという……っ。確かに、これを世間に公表しようものなら、暴動が起こっても可笑しくありません……が」

 

 

公表したとて、一市民に何が出来ようか。勇者システムや防人システムのある彼女達だから抗う事が出来るが、神樹様のアシストを持たない何処にでもある刃物を持っただけの人間だと確実に殺られるだけの存在だ。

拍車をかけるのは、そんな存在が既に現実世界に干渉し始めているという事。力哉が襲われたと言うが、もし無差別行為だとするなら対応するまでに時間がかかるのは明白。それだけでも被害への対応だけでどれだけ時間がかかるかなんて、四国領土を考えれば絶望的としか言いようがない。

 

 

「……先にも言いましたが、だからこその勇者様なのです」

 

 

勇者システムの使用。身体能力を数倍数百倍まで上げる、敵からの対抗策。

しかし、先までやる気であった彼女らはこの光景、そしてそこから来る責任の重さに少し心が待ったをかける。

 

当たり前だ。誰が好き好んで死ぬかもしれないようなことをするのか。例え人助けだろうと、自分の身を呈してまでやるお人好しはそうそう居ない。

 

 

「……恐怖はありましょう。責任の重さは言わずもがな。しかし、勇者様方がやらねば、この世界は……、力哉様までも命を落とす事になります。それを、無惨に指をくわえて見ているだけになれましょうか」

 

 

この場で、力哉の名前を出すのがどれ程彼女らの心を揺れ動かすのか分かってか、安芸先生は頭を下げる。

 

天秤に掛ける……なんて、選択肢等ありはしない。虐められ、蔑まれ、罵られ、罵倒された日々。絶望しか無かった日常を塗り潰してくれた優しい光。そんな光を、そんな大切な存在を、そう易々と壊される事などあってはならない。

 

名前を出されては、迷う心も引き締まるというもの。風たちの気持ちは皆同じだ。

 

 

「……やります。世界を守る……なんて、大層なことは言えません。けど、力哉を守る為、私は戦います」

 

「お兄様の命。今や人類史上最も重要な命。守るなんて生温い。命に替えても御守り致します」

 

「力哉先輩の為っ、そしてみんなの為、私もやります!!」

 

「わ、私は……、皆さんのような事言えませんけど……、や、やれる事はやってみます!!」

 

 

全員やる気充分である。誰しも恐怖はある。しかし、それに優る決意がある。震える心がある。しかし、それに優る温もりがある。

風たちの決意は絶対的。安芸先生はその返答にホッと肩を下ろすのだった。

 

 

「───素晴らしい心意気です。これで、力哉さんの身も大丈夫でしょう」

 

 

ふとコツコツと下駄の音がろうかのおくから響き、妙齢の女性の声が聞こえる。しかしそこらにいるような同年代らしい女性の声よりも透き通っており、スーッと心地よく耳に消えていく優しい声だ。

銀、夏凜、防人組が姿勢を正し、安芸先生も再度姿勢を正すと頭を下げる。

 

廊下の奥、現れたのは大赦の装飾服よりも特別感がある服を纏った赤髪の女性だった。表情は相変わらず仮面をしていて分からないが、()()()()()()()()()のが目を引く。肥満ではなく、不自然に。まるで()()しているような姿だった。

 

 

「……あまり無理をなされないよう」

 

「……はぁ、たまの運動をしなければ身体と()()()()に悪いとお医者様から言われたばかりなのに。私も無理するほど()()()の事を疎かにしてません」

 

 

安芸先生からの忠告に、やれやれと言った感じでため息を吐く女性。横に控えていた銀と夏凜がどこからか持ってきた少し立派な椅子を女性まで運ぶ。

 

 

「……どうぞこちらに」

 

「ありがとう、銀。夏凜も。……全く、人を病人扱いだなんてみんな酷いわね」

 

「それだけ貴女の事を心配なさってる事です。どうかご自愛ください」

 

「心配してるのは私じゃなくて()()()でしょ?」

 

「……はははっ、まさかそんな」

 

 

ゆっくりと仮面を取る女性。現れた素顔は何処か友奈に似た素顔をしており、思わず風たちは驚きを隠せない。

 

口ではあーだこーだ言う女性だが、椅子に座った途端重かった荷物を下ろしてリラックスするように椅子にもたれ掛かる。かなり限界を迎えていたようだ。確かに、エレベーターがあるとは言え、妊婦がこの階層まで来るのは中々の運動になろう。

 

 

「……私に気にせず話を続けなさい。私は終わるまで待ちます」

 

「いえ、粗方説明は終えたので、残りは勇者様方からの質問をと思っていたので」

 

「……そう、なら大丈夫そうね。……勇者様方、こんな格好で申し訳ないのですが初めまして。大赦当代赤嶺家、赤嶺友李と申します。以後、御見知り下さい」

 

 

ぺこりと、気の強そうな感じの人であると印象を受けるが、優しい笑みを浮かべながら風たちを見つめる彼女に一瞬見惚れてしまった。母親と接している時よりも、何故か母性を感じる不思議な感覚。これが、男と交わり子供を授かった女性だからこそ出る魅了だと後に知ることになる風たち。

 

しかし、ふと引っかかることがあった。

 

 

「……赤嶺?と言うとお兄様の」

 

「はい。直接お会いするのは初めてですね、東郷美森様。ご存知の通り、赤嶺力哉の母親でございます」

 

「お、お母様であらせられましたか。これは大変失礼を……」

 

 

粗茶ですがと形だけお茶を差し出す美森。その後やってしまったと恥ずかしそうに顔を赤く染める美森に、何処か可笑しそうな、そして楽しそうに笑う友李。

その場にいる全員から笑みが浮かぶ。

 

 

「……あの、所で。見たところ妊娠なさっているようですが……」

 

「……あぁ、コレね。妊娠4ヶ月だったかしら。早いわね、そんなに気にしなかったのにこんなにも大きくなっちゃって」

 

 

愛らしそうに、そして可愛がるようにお腹を撫でる友李。そんな姿に思わずキュンと胸の奥が動悸する。

 

 

「……気になるかしら?確かに、大赦の人間は娯楽の為に男性を()()人間が多いわ。そこは否定しません」

 

 

ムッと風たちの空気が鋭くなった。力哉が養子として赤嶺家に引き取られたのは知っている。だからこそ、力哉もそれ目的で養子に迎えられたのかと考えてしまう。

しかしそこで銀が間に入った。

 

 

「ちょいちょい落ち着きなさいって。確かにそういう目的も多いけど、この方は違うから。寧ろ力哉さんを守ったって言ってもいい」

 

「……どういう事?」

 

「……あー、まぁそこはまた今度。今はこの方は力哉さんの味方だと思ってくれればいいから」

 

 

煮え湯を飲まされたような、望んだ回答が返って来なかった事に少し不安になるが取り敢えず納得しておく。

 

 

「……私はあの子をそんな事の為に引き取った訳では無いわ。一人の女性として、これを愛しているの」

 

 

友李は愛くるしそうにお腹を撫で続ける。

しかしふと再び引っかかることがあった。

 

 

「……随分とお兄様をお慕われているようですが、あくまで息子として……というわけですよね?」

 

「……おかしな事を聞きますね。女が男を愛するなんて当たり前でしょう?息子だろうと旦那だろうと、例え血の繋がりが有ろうと無かろうと、生物学的に好意を抱けばそれはもう愛なのです」

 

 

再び引っかかる。そして次第にそれは確信に変わる。

 

 

「し、失礼ですが、そのお腹のお父様は……」

 

 

 

 

「………あの子、力哉ですが?」

 

 

 

 

 

 

風たちの絶叫がゴールドタワー内を駆け巡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




自分の母親妊娠させるとか正気の沙汰じゃねぇ。

まぁ血が繋がってないから大丈夫か。



それよりもぐんちゃんだよぐんちゃん俺は黒髪好きなんだけど髪長い方が特に好きでねぐんちゃんの髪型結構好きなんだよいや結構なんて枠組みに入れるのが可笑しいよねだってぐんちゃんは世界で一番可愛いんだからだってぐんちゃんだよ?そうやってオドオドしてるのがなんだか守ってあげたくなるし年下好きな俺からすれば好みどストレート保護欲そそられて俺の性癖どストレートとかこんなん三者連続三振ノーヒットノーラン達成案件だわあーもー最高ギュッと抱きしめてあげたい怖くない怖くないって背中なでなでしてあげたい優しく接して認めて上げたいどれだけ自尊心があろうと俺が何度でも肯定してあげるよぐんちゃん可愛いよぐんちゃん恥ずかしがらないでぐんちゃん可愛いんだから俺にもっと表情豊かなぐんちゃんを見せてよ恥ずかしがってる顔も嬉しそうに笑ってる顔もはにかんでる顔も苦笑いしてる顔も泣いてる顔も怒ってる顔も怒り狂って今にも人殺ししそうになってる顔も全部俺に見せてよ大丈夫怖くないよ俺は君の味方なんだから大丈夫大丈夫俺が全部肯定する否定なんて絶対しない否定するとしたらぐんちゃんの考えが分からない能無しの世界だけだよだからぐんちゃん安心して高嶋ちゃんと一緒にずっと居ようそれがいい若葉ちゃんもヒナタンもあんずンもたまっちも分かってくれるよだから一緒に居ようねきっと幸せーーー














ぐんちゃん救済小説増えろ(スリーパーの催眠術)。
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