この世界はあべこべである。   作:黒姫凛

25 / 29
今年最後の休みを貰い、何もすることなく一日が終わる。なんと辛いことか。購入した書籍も消化出来ず、やる気無く布団の中で過ごした数時間前の自分を殺してやりたい……。



神樹様への信仰心凄いですな。特にあやたん。君どんだけ小ちゃい時から洗脳げほんげほん調教ごほごほっ教育されてたんだよォ。
なんかえっちいな。無垢な少女を染めるって。真っ白な紙を真っピンクに染め上げてとか、そこまで堕ちたかたかひろろろろろぉ。


ゆゆゆ外伝予約購入しました。
一言言うのなら、美佳ちゃん。君とはいい酒が飲めそうだ。

いや酔わせて美味しく頂くというわけじゃないですよ。ちーちゃんに関する熱々な答弁をですね。いや〜、語りたい。作者さんは語りたい。

最近実費で唐墨作りましてね。日本酒と合うんだなこれが。初めてにしちゃまあまあな出来だとお墨付き頂いたんで、美佳ちゃん是非ここは一つ。


高知に行けば美佳ちゃんに逢えるかね。













エゾギクの言葉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神樹様という存在が如何にして現界されたのか、大赦の見聞でもその始まりは記されていなかった。

過去、世界を救う為に勇者となった初代様を始め、多くの人々が神樹様を、人々を守る為に散って行った。私は初めてこの話を聞いた時、そんな馬鹿なと鼻で笑ったのを覚えている。

 

 

何故そう思えたのか。理由は単純で、ただ馬鹿らしいと思ったからだ。

世界を救う為に戦った?誰とも知らない赤の他人を?正直どうかしてると思った。

結果が今の生活であれ、そんな馬鹿げた事に身を投じるなんて私は絶対にしない。

 

 

私の御家もそうだ。初代様の巫女となった御先祖様が主導となって大赦という組織を創ったという。原動力はどうであれ、何故そんなことが出来たのか理解が出来ない。

 

 

世の中馬鹿げた話しかない。全ては嘘と偽りで作られている。この話の信憑性がどうであれ、そこに含まれているのはきっと理解し難いものに違いない。

別に今の生活がその結果出来た形だから、それを根に持って反発しているわけじゃない。

 

 

でも、何処と無く他人行儀なのだ。

自身の意志を感じない。話だからか、抽象的に伝えられているから仕方ないのだろうけど、()()()()()そんな価値があるのか到底思えない。

 

 

初代様方が何を思い、何を感じ、何を願って行動していたのか。

きっと、神樹様にもその心は分からないだろう。人の心が簡単に分かってたまるか。

 

 

 

埃を被った勇者御記を閉じた私は、仕舞ってあった重箱の中に綺麗に戻すと蔵の外に出ていく。

サンサンと照らす太陽が白い肌を熱射で焦がし、反射的に流れ出る汗が不愉快な気分にさせる。

 

 

元々気分が悪かったのに更に悪くさせるなんて、本当に()()って糞ね。

 

 

悪態をつきながら、私は本殿に足を向ける。

これから何かが起こるのだろうと何となく察し、それを考えだしながら思い足取りで歩みを進める。

 

 

 

 

 

 

何処かで、風鈴の鳴る音が響いた───。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿

 

 

 

 

 

 

 

 

治療を施された俺は、一先ず皆と合流する為に元展望台フロアに足を運ぶことにした。

状況的に、多分今は勇者としての説明を受けているはずだ。俺も詳しくは知らないので一緒に聞いておいて損は無いだろう。止められるかもしれないが、俺にも聞く権利はある筈だ。

 

 

現在地は防人用に配備された医務室。正面玄関から入って右にある部屋だ。集められているのは多分5階。中央部にある階段かエレベーターを使わなければ行けない距離だ。

 

走るには問題無いのだが、如何せん隣の二人が過保護過ぎるので急いで行く事が出来ない。

気分的には介護されている高齢者。歩けますかだとかゆっくりですよとか、リハビリやってるならともかく、擦り傷程度の傷でそんな事をされては対応に困ってしまう。早く歩けるのに歩けず、そのジレンマによって体勢を何度も崩しそうになる。

それをまるで俺が怪我して歩けないからと判断した二人が手厚く手を差し伸べ出来ているので断るに断れない。

大事にされるのはいいが、少し俺の気持ちも感じ取って欲しいのだが。

 

 

「病み上がりなのですから、あまりご無理は為さらず。なんでしたら、もう少し医務室で御休憩でもいかがでしょうか?」

 

「……いや、本当に大丈夫。今なら片手腕立て伏せも出来るぐらいすこぶる調子がいい」

 

 

片手腕立て伏せなんて未だ出来ません。そんな見栄をはる俺にゲラゲラと自称お嬢様こと、弥勒夕海子は上品の欠けらも無い哀れもない姿を見せる。

 

 

「ご冗談が過ぎますわねっ。幾ら力哉様がお身体を鍛えてらっしゃっても、殿方の腕力では到底不可能ですわ」

 

「それは舐め過ぎだ。世間の男達は鍛えてないから判断材料が低いんだよ。怪我でこんな包帯ぐるぐる巻きにされてなけりゃ、二人を抱っこして展望台まで歩いてやるのに」

 

「っ、なんというシチュエーションっ。……しかし、それは女性が幼い少年を抱き抱えてこそ絵になるというもの。私の様な醜い女など、力哉様のお身体に触れることすら烏滸がましいですわ」

 

「………と、言いつつ俺の尻揉んで腕に抱きついてるのは何処のどなたかな?」

 

「これはあくまでも支えですわよ。そんな下品な行為などしておりませんわ」

 

「じゃあせめてお尻揉むなこねくり回すなっ揉みしだくなっズボンの中に手を入れるなァっ」

 

 

いや役得なんですがね?ちょっと状況を考えて欲しいというか。

 

今の俺の状態はまさにミイラ男と言っても過言ではない。何処もかしこも包帯でぐるぐる巻きだ。しかも二人は包帯を巻くのが慣れていないらしく、あーでもないこーでもないと思考し続けた結果このミイラ状態。

歩きにくさはある。確かに時間がかかる。だが今この状態でケツを揉みしだくのは間違っていると思うのだが。

 

言ってる側から動きにくい俺を見計らい、揉んで撫でて揉みしだき、挙句の果てに直揉みしようとしてきた夕海子。鼻の下が少し伸びて少し表情が卑猥だ。それも良きなのだか、生憎動きにくいので俺も楽しみずらい。せめてこれを解くか後でやるかにして欲しい。

 

そんな俺の気持ちを悟ったのか、もう一人の山伏しずくが俺のしりに伸びていた夕海子の手を掴んだ。

 

 

「……セクハラ行為禁止。芽吹に頼んで接触禁止にしてもらう」

 

「そんな脅しは効きませんわ。なんならしずくさんもこの際距離を縮めてみてはいかがでしょうか。まぁ、しずくさんが芽吹さんに頼まれるというのでしたら、加担していたと私が告げ口を」

 

「私がそんな事する人に見える……んのかコラァ!?」

 

 

突然の変異。思わず夕海子は目を見開いて驚愕した。

 

しずくの中にいるもう一人のシズクが表に出てきたのだ。

しずくは端的に言えば二重人格である。さっき夕海子のセクハラを止めたのは大人しいしずくの方。しかし今出てきたのは言動が荒いシズクの方。本人曰く感情が高まると防衛本能によって入れ替わるんだとか。

 

 

「と、突然入れ替わらないで頂けます?!心臓が止まる所でしたわ!!」

 

「オレに言うなしずくに言え」

 

「どちらもしずくさんでしょう!?」

 

「……全く、変なタイミングで呼び出しやがって。こういう役回りはいっつもオレだなおいこら」

 

 

物凄い形相で睨むシズクに気圧される俺達。シズクが睨んでいるのは夕海子だけなのだが、俺もその視界に入っているので恐縮してしまう。

 

 

「……まぁ出てきたのはしゃーねぇ。おいこら弥勒ぅ、この人に文字通り手ぇ出してみろ。てめぇのケツの穴から手ぇ突っ込んで臓物捻り出してやるからな」

 

「……そ、そこまで怒らなくても」

 

「アタシの目が黒いうちは、やましい気考え持ったやつを何人たりとこの人に近付けさせねぇ」

 

 

物凄い形相だ。眼力が凄い。

ともあれ、夕海子の手が尻から離れたので有難い。男としてはもう少し、なんならそのまま……みたいな事になって欲しかったが現状が現状だ。少しでも時間が惜しい。

 

 

「取り敢えず移動させてくれよ。こんなに包帯ぐるぐる巻きにされてるから動きにくいんだよ」

 

「こら弥勒。お前は手ぇ出すな。この人はオレが運ぶ」

 

「貴女だけでは心もとないですわ。私もしっかりサポートしますわ」

 

 

包帯はもう諦めたので、取り敢えず早歩きでエレベーターまで向かう。エレベーターまでの道中、落ち着いたシズクはしずくに戻っていった。最後に捨て台詞を吐きながらだが。

仲間思いでいい子なのだが、立ち位置的に忠犬のような感じだ。銀もじゃったそんなような感じが拭えない。しずくもシズクも、それぞれ別の精神。一人の体に二人いるイメージなのだが、よく二人を一緒くたにしてしまう時がある。仕方ないとはいえ、少し申し訳ないと思う。

言動に気をつけているとはいえ、些細な亀裂はより大きくなる。過去にあるトラウマ等から蒸し返す可能性がある為、過ごしている子達の中では一番気を使っているかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

介護されながら数分。目的地であるエレベーターまで辿り着いた。しかし、肝心のエレベーターは現在5階に止まっているので少し待つ時間が出来てしまった。

 

取り敢えず5階にエレベーターが止まっているから、皆は5階に居るのだろう。赤嶺主導のプロジェクトとは言え、ゴールドタワーには余り出入りしていないのでイマイチ場所な分かっていなかった。

 

今更ながら、2人に聞けばいいじゃないかと思っていたが、そういう集会はどのフロアかは不定期なんだとか。展望台フロアが3階からなので探さなければならない。

場所が分かっているだけ時間短縮できて助かる。

 

 

 

「───少し待ってくれないだろうか」

 

 

 

上昇ボタンを押そうとした時、ふと後ろから声がかかる。思わずビクッと背筋が伸び、ゆっくりと後ろを振り向く。

 

まず目に入ったのが体のラインがはっきり浮び上がる黒いスーツ姿のサングラスをかけた女性だ。決してその格好に目が引かれた訳では無い。断じて無い。

ポニーテール、ロングヘア、ショートカット、カールヘアとそれぞれ違う髪型をした4人の女性。口元から察するにかなり俺好みの美人さんと判断する。

そしてその4人の女性に囲まれながらこちらに歩みよってくる和服を着た妙齢の女性。キリッとした表情。顔立ちは凛々しく、前世のサブカルチャー系統でよく見かける女性武士の印象を受ける佇まい。腰にまるで日本刀を携えているような違和感のある歩き方をした女性が俺たちの近くまで歩いてくる。

俺は、いや俺達はこの女性を知っている。

 

 

「お久しぶりです、乃木様」

 

 

俺が頭を下げると夕海子としずくも姿勢を正して頭を下げる。

 

乃木様といえば大赦トップの御家の一党。初代様の代から続く大赦には欠かせない御家だ。お母様とは旧友の仲で俺も知らない仲では無い。

 

ゴールドタワーは防人部隊が主に活動する拠点である為、乃木様がここに来られるのは珍しい。誰か使いではなく御本人がいらっしゃったという事は何か重要な話があるのだろう。

 

 

「……ふふっ、君にまで畏まられると流石に困る。どうか、いつもの様に接してくれて構わない」

 

「……しかしここは大赦の敷居内。私達の立場という物が」

 

「分かっている。だが今は他の役員は居ない。君に用があって来たのだから、楽にしてくれ」

 

 

苦笑い気味に微笑んだ乃木様は、ゆったりと俺に近付いて懐から何かを取り出す。

手に握られていたのは、折り畳まれた真っ白な紙。それを俺に差し出してくる。

 

 

「……これは?」

 

「大赦からの令状だ。直接、君に手渡したくてね」

 

「……令状?一体なんの……」

 

「私は既に確認した。後は、君が判断してくれ」

 

 

何時にもなく真剣な表情。凛々しい顔立ちが更に際立っている。

拝見しますと一言口ずさみ、真っ白い紙を開いていく。

 

紙の中心部辺りに墨で綴られた一文。たったそれだけの文字。それだけかと普通なら思うかもしれないが、今の俺にそんな単純に捉える事など出来なかった。

 

 

「……これって」

 

「……この時期に来るとするなら、何かが起こる前兆と見て間違いないと思う。私達の望む形では無いにせよ、その紙に書かれているのは紛れもない事実だ」

 

 

 

記されていた内容はこうだ。

 

 

───勇者乃木園子様への接触を許す。

 

 

思わず目尻が熱くなった。もう会えないと思っていた彼女と会える。それだけで俺の心が暖かくなっていく。

 

彼女、乃木園子は約一年前、銀と共に御役目を果たした一人だ。御役目の結果、彼女は幽閉され面談、接触全て禁止された状態になってしまった。母親である乃木様も例外なく。何処にいるか、彼女自身どうなっているのか、大赦に問いかけても我関せずと無視し続けられてきた。

それが今になって。裏を読むつもりは無いが、あの怪物と何か関係があるような気がして仕方がない。

 

嬉しくもあり、それでいて凝りを残す違和感が息苦しい。それは俺だけでなく、乃木様も感じているのは同じ様に見える。

 

 

「……嬉しいですけど、釈然としませんね」

 

「君の気持ちも分かる。私も君と同じ気持ちだろうからね。赤嶺からここまで来る経緯は聞いた。どうやら、私達の知らないところで話がどんどん進んでいるようだ」

 

「そのちゃんの力を借りなければならないという判断なのでしょうか?」

 

「園子がどんな状態か分からない以上、再び力を振るう云々の話は確定して出来ることじゃない。だが、園子との接触が許された今、戦火の狼煙が上がっているとみて間違いないだろう」

 

 

戦火の狼煙。思いつくとすれば、御役目の事だろう。

また大切な人達が傷付いて行くのかと思うと、悔しくて思わず歯を食いしばってしまう。

 

俺は自分でカウンセラーだのなんだの言っているが、実際役に立った事など1度たりとも無かった。御役目についての概要も、一般的に公表されている情報しか教えて貰えず、お母様も頑なに俺に教えることは無かった。

毎日銀達は何処かに出掛けて傷だらけで帰ってくる。初めて見た時何事かと思ってしまった。勇者として御役目を果たしていると聞いていたが、これではまるで何かと戦っているような気がした。

だけどの片腕が失われた一件でそれが確信に変わった。何と戦っているかなんて分からないが、腕が無くなるほどとすれば相当大きな敵と戦っているに違いない。

そしてそのちゃんと須美ちゃん───今は美森だけど、銀が退いたあとも二人で何とか御役目を果たし、記憶喪失という美森の障害と接触禁止令が出されたそのちゃんの結末。

 

何が御役目だと、何が勇者だと、何がカウンセラーだと。自分が出来る事なんて無かったじゃないか。怪我をして、傷付いて、消えない怪我を負って、記憶まで失って。

何のために彼女達の隣にいたのか分からない。居たとしても、きっと俺には何も出来なかったんだろう。戦えないし、救えない。寧ろ今の状況じゃお荷物だ。銀や夏凜に護ってもらうしか出来ない情けない男だ。

 

あの怪物が現れたとなると、彼女達はその戦場に足を踏み入れる事になる。俺の為だとか、誰かの為だとか、友奈ちゃんや美森、樹ちゃんが。巻き込んだ自分を律する為に決意した風が。

傷ついて、ボロボロになって、御役目をこなし、最後には大事な何かを失う。それがたまらなく怖い。前例があったからこそ、どうしようもなく怖い。

恐怖が身体を這い回る。さっきまで話していた人が目の前から消えるなんて、マジックでも無い限り、驚愕するし恐怖する。

 

こんなにも、自分が無力だと思い知らされたのは久々だ。風が美森達を勇者部に誘った。その結果勇者となった。でもそれは違う。

 

俺がいたから勇者になったんだ。俺が全て悪いんだ。

俺が弱いから、皆勇者になったんだ。

 

 

彼女達がその戦火の中を戦っている姿を想像し、俺は思わず身を震わせる。

 

 

「……また、御役目が始まるんですね」

 

「神託で受けた期間よりもかなり早い。大赦は相当切羽詰まっているんだろう。園子の力を使うのも多分その為だと」

 

 

皮肉混じりの言葉がポロッと零れる。しかし乃木様はしにする様子もなく話を続ける。

 

乃木家を筆頭に、大赦にはいくつも階級別で古くから密接な関係を持っている家がある。言ってしまえば株式みたいなもので、御家が大赦の活動を支援する代わりに大赦の会談に参加する。

唯一違うとするならば、全ては神樹様の意向によって決まると言うことだけ。巫女が神託を受け、神託を会談の議題にする。御家が反対しようとも、神樹様のご意思だと貫く大赦には敵わない。

そんな出来レースに呼び出されているお母様や乃木様の気持ちもさぞ荒んでいるだろう。

 

 

「赤嶺にもこの件はまだ伝えていない。勿論、三ノ輪銀にもだ。内密、という訳では無いが、あまり公言するのも不味い。何処に()が空いているか分からないからな」

 

()、ですか」

 

 

何処か棘のある、何より乃木様の声が低くなった言葉に何か引っ掛かりを感じる。俺は思わず眉を顰める。

 

 

「防人部隊なら神官から何か話を聞いているのではないだろうか。度々動きはあるはずだが」

 

「何か知ってるのか、夕海子、しずく」

 

 

傍にいる2人に視線を向けた。彼女達の表情が少し歪んでいる。察するに何かあったのだろう。

 

 

「……一週間前、数十人単位で集まる不審な団体を東香川で確認されました。情報ははっきりとしていませんが、反赦(はんしゃ)或いは大赦の神官が手引きしたものかと」

 

「情報源は確かなのか?」

 

「防犯及び監視体制が完備されているこの場で申し上げますと、ほぼ間違いなく」

 

「……成程、私も何人か思い当たる節があるが……。発見からその後は何も?」

 

「防人部隊でのみ共有されている情報はここまでです。芽吹さんや神官ならもっと詳しい情報をお持ちかと」

 

「……天の神からの侵攻もこのタイミング。少々面倒な事になって来たな」

 

 

不穏な空気が流れる。後半の話は分からないが、あの怪物が襲って来たのも偶然ではないと言うことなのだろう。何より、もっと大きな事が起こりそうな感じもする。

 

 

「……一先ず私達も上に行こうとしていた所だ。赤嶺も上にいるそうだから、まずは合流を」

 

「……今回は、俺にもちゃんと説明されるんでしょうか?」

 

「………赤嶺は多分話したがらないだろうが、襲われたのが自分の息子なのだから、話さずにはいられないだろう。私も今回に関しては私も話をしなければならないと思っていた。……君自身についても、な」

 

 

ポンッと肩に手を置かれ、ゆっくり俺の横を通り過ぎていく。

 

その手が何故か震えて強く握られていた事に、その時はまだ気付けなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 




最近あべこべ要素がすくねぇなと思うこの頃。まあ今更どうしようもないんだけど。

多分今年最後の投稿なので、皆さんお先に良いお年をお迎えくださいませ。
あ、その前にWhite X’masですね。皆さんは楽しい楽しい時間お過ごしください。作者?作者はお仕事が恋人なので素敵な時間(血眼)を過ごしますよ(吐血)。


ではまた来年。もしかしたらもう一回ぐらい投稿するかもしれないけど、まあ余裕あんじゃねぇかって思って見守ってくだちい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。