ふと唐突に思い浮かんだあべこべ。
まぁ流し読みで読んでくださいな。
グーロロプ
誰かが人を嫌うのは唐突なんだって。
出会い頭で。日常生活で。何時何処でかは人それぞれらしいけど、人が誰かを生理的に受け付けないと判断するのは少しの予兆もなく、心の中で『あ、無理』と思ったらそれからどんどん大きくなって最終的に表情に出る。
理不尽かもしれないけど、人間の感情は時に自分でも押さえ付けられない時がある。
哀しきかな。一番辛いのは、それから誰もそれに抗おうとしない事。
無理と言ったら無理。キツいと思ったらキツい。善悪関係無く気持ちを持てば、そのままアクセル全開で突き進むのが人間の心情。
辛いな。苦しいな。成金にゴマスリする為に近付くとか、自分の利の為に誰かを嫌うのなら改善出来るけど、自分の心身が受け付けないのならどうしようもない。
今やどこにでも居るであろう衛生害虫の黒光りの虫を1度嫌い、次見た時『あ、可愛い』なんて言って捕まえてペットにしようとしてるやつを見た事ある?
いや誤解を招くかもしれないけど、人はそれぞれで感情を持っている。例えその黒光りしてる虫が嫌いだからってそれを触ったりしてるやつに対して偏見とか持ってないよ。1番身近な例えを捉えただけであって、別にこれからそいつらハブろうぜとか全然思ってないよ。
寧ろかっこいいとすら思うね。自分からしたら生理的に受け付けないものを自分が好きだから触れる。かっこいいね。尊敬しちゃうよ。
でも更に言うとだね、普段の家に潜んでいるであろう黒光りこくろーちは本当に汚いんだ。衛生3大害虫(命名)の無限蛋白質製造機、人間と同種の小さきもの、そして黒光りこくろーちは本当に汚い。
体に纏っているのはゴミと菌。これを誰が触りたいと思う?
そして人の手で飼育されている黒光りは衛生的にはダメかもしれないけど、全然汚くないんだ。だから誤解しないで。私が言ってるのはあくまでも害虫とされているあの虫達だからね。
……話を戻すけど、そんな衛生害虫とまで言われているのにもちゃんと理由があるからなんだよ。さっき挙げたみたいに、アイツらは衛生的に汚い。しかも見た目が駄目な人が多い。これだけでも人が衛生的に受け付けないと過剰反応する人が多い。それを駆除する仕事に携わっている人、マジ感謝です。絶対にこれからもやって欲しい仕事です。感謝してます。
だから言うとだね。生理的に無理だと判断するのは、大きくわけて2つの理由がある。
1つは見た目。もう1つは情報だ。
見た目が理由なのは分かるでしょ?虫の脚ついてる裏側とか、田舎にしか居ないとか言われてるオオゲジとかゲジゲジとか。あの足の本数見てキャーキャー叫んだりするでしょ。背筋がゾッとして身震いするでしょ。想像してみたらヤバいでしょ。
だけど情報とはなんぞやと言われた時、首を傾げるかもしれない。
例えばそう、友達との会話で相手からの言葉を聞いて『あ、こいつやっぱ合わねー』とか『まじイラつくんですけどブス』とか『なんで私がこんなことしなきゃならねぇんだよ』とかふと思って、いつの間にか表情に出て即亀裂とかね。絶対誰か思った事ある。なんかイラつく態度とか言葉を聞いたらカチンとくる時あるでしょ。
例えば1度も見た事のないムカデとかを誰かの口や本の文章に書かれていた文字を見て想像して『あ、無理』だと判断したりするでしょ。
だから情報なんだ。どこかしらかものについての情報を耳に、目にして今まで接してきたのにもう二度と一緒にいたくないとか思ったり、見ても無いのに『私この生き物無理〜』とかに発展するんだ。
まぁ、こんな長話してすまないんだけど、要は人って生理的に無理だと決めつけるのが早いんだよ。まぁ情報に関してはまだ改善の余地があるかもしれないけどね。
そして何が言いたいのかと言うとね。
俺の周りほぼ全員生理的に受け付けないんですがどうしたらこの状況抜け出せますか?(克服したいとは言ってない)
私、東郷美森の朝は早い。
日の出が山から覗くと同時に目を覚まし、日課である行水を行う。始めたのが何時の頃だったのかは忘れたけれど、もう何年にもなる行いである。冷水を浴びる事で体の穢れを洗い流すという意味を込めて浴びているが、春になったとはいえ朝方冷え込む中で冷水を浴びるのは少し酷だとは思う。だけど、これをしていないと落ち着かない自分もいる為、今では気にすること無く続けている。
私は2年前、交通事故に巻き込まれて両足の機能を失った。それによって、私は車椅子生活を余儀なくされている。
今では慣れたが、当初はとても辛く厳しい生活だった。
だけど、そんな私の
あの人に私は救われた。こんな私でも生きていていいのだと、心からそう思えた。車椅子生活を見兼ねて助けてくれたり、お隣さんの友奈ちゃんと仲良くなる為に色々と親身になって考えてくれた。
私はあの人に感謝しか向けられない。私という存在では払うことのできない事を沢山してもらった。
あの人はそんな気持ちを持っている私にいつも言ってくれる。
気にしなくていい。当たり前。当然。困った時はお互い様、と。
私はそんなあの人に焦がれてしまった。あの人のことを考えると夜も火照って眠れなくなる。身体の疼きが抑えきれず、思わず発散してしまうが仕方の無い事だと理解して欲しい。私としてはとても不本意ではある。
だから私はあの人に感謝を伝える為、毎日あの人に尽くすのだ。例え
私の身近な人達もあの人に焦がれているようだが、問題無い。英雄色を好むとも言うし、
今日もあの人の為に私はお世話するのだ。あの人の笑顔を拝む為に。あの人の声を聞く為に。
行水を終えた私は体を拭き、あの人の部屋に向かう。
今日は朝食を一緒に作るのだと約束していたので、朝早く起床する私は前日あの人から起こしてくれと頼まれていた。
正直言って大洪水不可避案件である。男性であるあの人の部屋に、しかも私のような人間が入れる事がどれほど世間から疎まれるのか理解しているからこそ、罪悪感がとてつもなく嬉しさが天元突破。
まずいまずいと沸騰する血流を何とか抑えようと鼻を押さえながら車椅子を動かし、あの人の部屋に向かう。
この家は私の車椅子に配慮して私用に作られている。よって扉も引き戸となっている。勿論鍵は備え付けてある。ナニが起きている時に入られないようにいらないというあの人の言葉を押し切ってつけてもらった。
両親が起きないようにゆっくりと引き戸を動かす。無音で部屋に入り、小声で朝の挨拶。シンプルに勉強机とそれに備え付けられた椅子。壁に一面にズラっと並んでいる難しい本の数々。そして白地のフカフカそうなお布団。確か体が包み込まれているような感じがしないと寝られないと言っていたので不本意だが脚立式お布団で就寝している。包み込むのであれば、私の体で包み込んであげるのに(ふんすっ)
私はゆっくりと頭があるであろう方に向かい、ピタッと動きを止める。掛け布団から覗く凛々しいお顔と寝息が私の五感全てで分析される。
今日の体調は良好平熱36.4度かしら今日は少しお腹が空いているようね少し多めに白ご飯を炊きましょう。
本日も健康。とてもいい日になりそう。
私はカーテンを開けて朝の陽射しを部屋中に入れ込み、そっとあの人の顔に手を添える。
私では到底触ることのできないであろうかっこいい男性。朝の陽射しでその素晴らしさが更に引きたっている。そして何よりも、私は触ることが出来る。本人からの了承を得ている。これはもう世間一般で言う所の勝ち組なのだ。
男性のゴツゴツした体つきを私は余すこと無く触ることが出来る。これはもう出血不可避。あの人がいれば私には何もいらない。
しかし時間が時間である。私はそっと問いかけるようにあの人を起こすのだ。
「………兄様、お兄様。朝です、起床なさってください」
本当に心苦しい。お兄様の幸せを奪ってしまう事が。とてつもなく心苦しい。しかし、ここは心を鬼にする。これから御一緒に朝食を作るのだ。まだ私の幸福は次にも待っている。ここで折れる訳には行かない。
「……んっ、………あぁ、もう朝か。早いなぁ……」
ゆっくりと目を開けるお兄様。目を擦り、大きな欠伸をすると窓の外を眺めそう呟いた。あぁ、私のお兄様はなんてかっこいいのだろう。男性であるはずなのに体は太く日々鍛えられていると分かるゴツゴツした体つき。その硬い二の腕を触りたいのですがいいでしょうか?
朝日に照らされるお兄様。あぁ、まるでそれは1枚の絵のよう。旧暦時代の有名な画家が描かれた1枚数億は下らないとされる絵よりも価値がある光景だ。素晴らしいですお兄様。感無量であります。
お兄様は眠たそうな瞳をこちらに向け、私に気付くとお布団から体を起こしました。思わず私の体に力が入ります。この後、かけられるであろう言葉に
「………おはよう美森。取り敢えず俺に抱き締めさせてくれ」
私はこの言葉には抗えず、素直にお兄様のお胸の中に飛び込むのだった。
あぁ、お兄様。こんな私でも私は幸せです♡
幸せな家庭を築き、平穏に生きたいと思うのは人の性なのではないか。俺自身、誰かと恋に落ちて平穏に生きたいと思っていた。
実際そうなるのではと考えながらも日々を過ごしていたが、現実はそんなに甘くは無かった。仕事中に妻が浮気。そのまま逃げられいつの間にか借金抱えて両親と絶縁。元々親に迷惑はかけられないと俺から申し出た事なので罪悪感はあれど後悔はない。ただ、あの時の両親と兄妹の表情は忘れられなかった。正当に借りた資金ではなかったので、身体を文字通り金にして返していく日々。内臓全てを売り、俺は生命をそこで終えた。かなり汚い組織で、麻酔をしている間に臓器を全て抜き取って俺を燃やしたようだ。ようだと言うのは、一瞬だけ焼けるような熱さを感じたからで、確証はない。ただ、両目と脳が抜き取られていたので感じたのも一瞬だったから、確証は薄いが。
兎も角、そんなこんなで気付いたら子供になっていた。
いやなんでやねんとか思うかもしれないけど、何故か子供だった。俺の息子は縮んでしまっていた……。
兎も角よく分からない状態だったのだが、俺はどこかの施設にいるらしく、そこで生活しているようだった。
周りは全員男。世話をしてくれる人は歳がいっている女性方。時折野獣のような目で見てくるが、顔を見るのも嫌なので基本無視のような状態。周りの男は媚び売るみたいに懐いてるもんだから神経疑ってしまった。だってあの女性方、言い方悪いけど無茶苦茶不細工なんだ。
いや偏見とかないんだけどね?なんかこう、癪に障るんだよね。似合わない化粧して香水つけて、はっきり言ってキモイっす。なんでそんなので男の気が引けるのか理由が分からない。なんでお前ら男もしっぽ振ってる犬見たく息荒くして発情してんだよ。うさぎかよこら(圧倒的矛盾)
。自我に目覚めて数日ですが、凄くここから逃げ出したいと思う俺でした。
そして転機が訪れる。何かの組織に所属している家のお偉いさんがやって来て、神託?によって貴方を引き取りますとか言われて俺はすぐにこの施設から出る事になった。……色々と突っ込みたいんだけど、取り敢えずそのお面はなんですか?え?素顔を隠す為のもの?お面だからそれが用途なのでは?
なんかよく分からない神様のお話をされていたのでもう聞きたくないです。
取り敢えずなんで俺が引き取られたのか理由は聞かせてもらった。
どうやら、神様からの神託で俺を御役目?に選ばれた子供達のカウンセリングを任せよと指示があったそう。……また俺置いてけぼりなんですけどどうすればいいですか?あ、また後で詳しく説明する?……ならOKです。
俺は養子になる家に案内された。……なんて読むんだこれ、難しいなおい。え?あかみね?いや知らんがな。
一先ずはと、今日は休めと言われて爆睡し次の日。お面を被ってない美人の人がやってきた。そうそう。美人っていうのはこういう人なんだよ。しかも日本人なはずなのに赤毛の髪って凄いね。ハーフかクオーター?でも顔つきは日本人特有なのに。こうも髪色が似合ってる人、初めて見たよ。
俺が美人ですねって言うと何故か冷たい目で見られてしまった。……解せぬ。本心を言ったのに。
そんな空気が悪くなりながらも始まった説明。色々とめんどくさい説明だったのでまとめて。
まず1つ。俺は赤嶺の養子として引き取られることになりました。名前も元の名前から変わるそうです。俺自身の名前知らんけどな。
そして次に、俺は御役目というものに選ばれたらしい。
御役目というのは隠語のようで、一般的には知られてはまずいから情報を秘匿する為の言葉らしい。……隠蔽かよ。ホンマ組織って隠蔽平気でするよな。
そして俺の御役目とは、今から数年後に現れるであろう御役目に選ばれた子供達のカウンセリング。心身ともに癒してあげて欲しいと土下座気味に言われてしまった。
取り敢えず1つ突っ込みます。俺に犯罪を犯せと?
いや俺の体がいくら縮んだからと言って、誰とも知らない幼女に手を出せと?犯罪の予感しか起きないんですがそれは。
え?貴方しか頼めない?………いいだろう。寧ろばっちこい(掌返し)
ここまで言われちゃ仕方ないでしょ。例えそれが犯罪になろうとも、こういうお指示を貰っているので俺はやるぜ?ヤル男だぜ?まぁ息子は縮んでんだけどね。
因みにこの話は他言無用だと聞かされた。いや当たり前じゃん。誰が好んで『俺これから犯罪起こしまーす』とか公言するかっつうの。
で最後なんだが、何故か勉強する流れになってしまった。
いやなんで今更勉強しなきゃならねぇんだよ。前世の記憶持ってるから俺は最強だぞ!!なんでも答えられるぞ!!ほら問題だしてみろ!!………えっ?神世紀に変わった時の旧暦何年?………待ってここ俺の知ってる日本じゃねぇ!!
それから俺は必死こいて勉強しました。何故か五教科と文理両科目、料理から茶道に至るまでのThe日本文化って感じのもの全てを叩き込まれた。
俺が1番驚いたのは、この世界は既に日本列島の四国しか残っておらず、神樹様という存在がこの四国を守っているそうだ。……何言っちゃってるんだよこの大人は。なんて思ってみたが、実際そうらしい。その為の大赦だと力強く言われてしまった。まぁありがたいのは、四国しかないから英語を覚えなくてもいいという事ぐらいかな。
そして何より1番驚いたのが、この世界はどうやら男女の扱いが逆のようで、男が少ない。そして何より女の美的感覚は俺の世界とは反対になっていた。つまり、不細工が美人で美人が不細工という事だ。いやなんでやねんとか思ったけど、神世紀になる旧暦からずっとこうなんだとか。だからあの施設の女性方は自分の顔と体に自信を持っていたのか。……あんな真っ平らでよくもまあ誘惑してくれたなあの不細工め!!
となると、俺が最初口走った褒め言葉に気に食わないと思ってしまうのも無理は無いのか。俺からしたらお世辞抜きだが、向こうからしたらお世辞を言われた。しかも自分の酷さを知っているからこそネガティブに捉えてしまう。なんて辛い世の中だ。どうやら、この世界の上位は俺の世界の不細工達が陣取っているらしく、美人の人達は苦い汁を啜らされているようだ。この話をしてくれた当主の人が涙を流していたのを覚えている。
まぁその後どうなったかはあまり深くは言わないが、お互い距離が近まったとだけ言っておこう。体的にも心的にもね。……俺そんなに尻軽い訳じゃないんだけどなぁ。目の前にお菓子あったら食うじゃん。俺甘いもの好きだし。それに向こうから望んできたら応じるのが男だろ。男冥利に尽きる。
取り敢えずはと一通り勉強して、体を強制的に鍛えさせられて数年後。立派なアスリートのような体に変わってしまった。
俺の年齢は7歳だったようなので、あれから3年経ったので10歳となった。神樹館という小学校に通いながら、御役目の日を待つ日々。既に御役目に選ばれた子達とは面会して友達になっている。3人の女の子だが、3人とも凄く可愛い。クラスメイト達からは疎まれるが、何とか生活出来ているようだ。可愛いのに、生きづらい世の中だなぁ。
そんなこんなで俺は学校を卒業してしまった。いやなんで御役目始まらんのや。俺卒業してまったやんけ。
中等部に通うこととなり校舎が離れてしまったが、放課後は絶対に一緒に帰ると約束しているので、中等部の校門の前にいつも3人が揃って待っていてくれる。歳上の目が怖いのもあるのか、ビクつきながら俺を待つ3人の姿にマジ萌え。……これは、俺がキツく周りに言っておかなきゃならないようだな。
そして始まった御役目。彼女達の御役目の内容は聞いてはいないけど、御役目があったと聞いて急いで3人と合流したが、なんとボロボロの姿で俺を待っていた。一体何があったのか聞くと、御役目の影響らしい。いやちょっと待って欲しい。なんで御役目で怪我をするんだ?3人とも傷だらけだ。
絶対に普段の生活をしていてはつかない傷。まるで誰かから受けたような傷。問いただそうにも頑なに口を割らない彼女達。
思わず心配してるからこそこんなに言うんだと怒鳴ってしまった。これは反省だ。相手の気持ちを知らないで怒りをぶつけてしまった。
咄嗟に謝ると彼女達も俺の気持ちを理解してくれて、俺も彼女達の気持ちを理解出来た。成程、だからここで俺が御役目を果たすのだと。
彼女達のカウンセリングをして、詳しくは分からないが彼女達の傷を癒せばいいのだなと、俺は理解した。
前世では騙されて絶望した俺だが、彼女達も別の理由から絶望して生きている。俺よりもその絶望は早い段階で受け、友達と笑い合いたい年頃の筈なのに、浮かべるのはいつも苦痛の表情。俺の世界とはあべこべだからこそ、俺はこの状況を可笑しいと思えてしまうが、誰も彼女達の、カーストに立たされている俺にとっての美人の人達の気持ちは無視されているのだと。これ俺の世界よりもキツくないか?当たり強すぎだろ。
兎も角俺はその日から彼女達のカウンセリングに身を粉にした。
彼女達の願いを出来るだけ聞き、何不自由ないよう彼女達の気持ちを配慮して半年近く過ごした。
そしてある時、大きな事態が巻き起こる。
彼女達の1人が、御役目中に大怪我をして病院に搬送されたのだ。
思わず動揺してしまうが、俺以上にその現場を見た彼女達の方が深刻だと気持ちを切り替え、彼女達の元に向かう。案の定心は折れており、立ち直るまでに相当な時間を有してしまった。
確かに、友達が瀕死の状態になるのは心にくる。俺の近しい子でもある為、その気持ちは痛いほど分かった。
そしてそれから数週間。入院していた子はそのまま大赦が預かるらしい。らしいというのは、俺の義理の母(肉体関係含む)から聞いた話である為詳しく分からなかった。預かるのはどういう事かと思ったが、母もよくわかっていないようで、なんでも秘密裏にそうなったそうだ。
なんだかきな臭い感じを嗅ぎとった俺はその子の病室に向かう。
すると、お面を被った宗教団体の話している言葉が俺の耳に入る。
───醜いものは、処分がしやすくて助かる。
その後の記憶は詳しくは覚えていない。気付いた時にはお面の人達を殴り倒していた。
……カッとなってやった。反省はしているが、後悔はない。
取り敢えず母にその事を伝え、大赦に掛け合って貰うことにした。殴り倒していたことに関しては雷が落とされ、今日は可愛がってと言われてしまった。……いいだろう!!
そしてそれから数週間後。あの子は大赦が文字通り処分する話になっていたそうだ。体の機能が回復しても、もう御役目を全うすることは出来ないからだと。……いや取り敢えず申したいのはだからって処分しようとするなよ。
大赦の一部がそんな話をしていたらしいので文字通りそいつらは相応の罰を受け、あの子は御役目から身を引いて俺のサポートとして残った2人のサポートをするらしい。
いや神樹様って凄いな。不細工として扱われている彼女達を救える程信仰されているなんて。大赦なんて言う組織が出来てるだけで名ばかりかと思ってたけど、信仰しすぎと違うか?
と、なんやかんや大きな事態も起こり、終息して歓喜が巻き起こっていた1ヶ月後。再び御役目を果たす時が来た。
そしていつも通り2人は御役目にいつの間にか向かっていた。どうやら新システムとかなんとかが追加されたようで、これがあれば百人力だと張り切っていた。まぁ俺には分からないが。
なんだか今更なんだが、御役目は起きると知らされたらすぐに終わるんだ。偶に4人でいる時唐突に2人が消える。それが御役目に行った証拠だと言われたが、気付いたら終わってるってホントに何?情報隠蔽し過ぎと違う?わけわかめなんだけど。
そして大変な事態も唐突にやってくるわけで。
どうやら新しいシステムは体の機能を代償に行う御役目らしく、1人は両足と記憶の一部を。1人は内臓や人体、神経を含む約20ヶ所の機能を代償にしたらしい。
これによって2人は重体となり、体の機能をほぼ代償にした女の子は病院生活を余儀なくされた。
それはいうなれば隔離。カウンセリングである俺ですら入ることのできない部屋に入れられ、御役目に向かう前を最後に、二度と会うことは出来ないと言われた。
そしてもう1人の女の子は、2年後に起こるであろう御役目に再び向かわされる事になるらしい。俺はそれに激怒した。それは余りにも可笑しいと。人間としてどうかしてると。しかし、大赦の人間はこう返した。
世界の汚点で世界が救えるのなら、その汚点となる存在達もさぞ嬉しい事でしょう。
思わず拳を叩き込みたくなったのを抑える。
こいつらは俺についてを深くは知らないみたいなので、俺が一般的な考えであの子達を使い捨ての道具だと思っているようだ。
何故ここまでこの世界は俺に怒りを与えてくるのか。今すぐ暴れたくて仕方ない。しかし、これ以上暴れてしまえば、家に迷惑がかかってしまう。
俺はサポートしてくれている女の子と話し合った。どうすればいいのかと。また傷付くであろう彼女にどうしたらいいのかと。
話し合った結果。俺達が彼女の近くに居ればいいという考えに至った。
善は急げと行動に移し、彼女が向かう讃州市という所に行きたいと母に頼んだ。勿論俺達の考えも伝え、大赦からもこれからも御役目に向かう子供達のためのカウンセリングを行う為にとお願いし、何とか移動出来ることに成功した。
母は悲しそうな表情をしていたが、俺はこの家の息子であり、いつでも帰ってくると伝えると寝室に連行された。
そして、俺達はどういう立場で彼女の力になればいいかと思った時、大赦側からコンタクトがあった。俺は彼女の義理の兄として共に生活しろと。
女の子の方は費用を出すから家族ごと引っ越せと。
流石に家族ごと引っ越すのは色々と反感を買うんじゃないかと思ったが、意外にも家族全員で了承。費用全額負担という事もあるのか、急ピッチで讃州市に新住居が立てられ即引越し開始。
俺も母に行ってきますと伝え、新しい家族にご挨拶した。
新しい家族は彼女の養子前の実家であり、実家に戻って御役目を行うらしい。
彼女と再会した時、彼女は俺の事を覚えてはいなかった。勿論、あの二人の事も。だけど、ここで動揺してしまったら彼女を不安がらせてしまう為、俺はもう一度挨拶をするのであった。
「───こんにちは、初めまして。今日から東郷家にお世話になる
これが簡単にまとめた俺の数年間。
分かりやすく言うと、この世界はあべこべで美少女が虐められててしかも大人がクズという事。
俺はそんな屑たちには屈しない!!( ๑•̀ω•́๑)
そして2年が経ち、すっかり打ち解けた妹といつもの日課をするのであった。
「………おはよう、美森。取り敢えず俺に抱き締めさせてくれ」
ウチの妹が美少女で可愛くて美少女過ぎて辛いです。
本当は勇者部員達を不細工にしようかと思ったけど、それはゆゆゆ民にアンチされそうだし俺自身そんな考えを持った自分を殺したくなったから辞めました。