【完結】この素晴らしいゆんゆんと祝福を!!   作:翳り裂く閃光

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099 エピローグ

 俺たちのパーティーとウィズさんにバニル、そしてミツルギはただいまアクセルの冒険者ギルドにおいて表彰されていた。アイリス姫直々にである。

 

「破壊神討伐。その功績を称え冒険者サトウカズマ一行、ウィズ魔道具店、そして冒険者ミツルギキョウヤ各位に報奨金20億エリスを進呈します!! 」

 

 アイリス姫が高らかに宣言する。その近くに控えているクレアやレインさん、アヤメリス様は微笑んでいた。

 

 ギルド内で大歓声が上がる中。

 

「やったぜ!!!! アイリス、ありがとな!! 」

 

「お、お兄様、ここではせめてアイリス姫と呼んでください!! 」

 

「でもアイリス姫、もう自分もお兄様って言っちゃってますよ」

 

 はしゃぐカズマにツッコミを入れたアイリス姫にさらにツッコミを入れた俺。

 

「やったわ!! 大金よ大金!! 」

 

「どんどんブルジョワになっていきますね」

 

「このままだとカズマとリョウタがロイヤルニートの極みに達してしまいそうだな……」

 

「カズマさんはともかく、リョウタさんは大丈夫ですよダクネスさん。……多分」

 

 喜んだり失礼なことを言う俺のパーティーメンバーと愛する人。

 

「フハハハハ、実に愉快である!!!! 」

 

「バニルさん、実は販売したい商品がありまして。この機会に取り寄せてもいいですか? 」

 

 バニルが喜ぶ中、心配になることを言い始めたウィズさん。

 

「キョウヤやったわね!! 」

 

「おめでとうキョウヤ!! 」

 

「ありがとう2人とも」

 

 フィオとクレメアに祝福されて微笑むミツルギ。

 

 その後、ギルド内で夜に宴会という名のどんちゃん騒ぎをすることが決定した。

 

 

 

 

 ギルドから帰宅後の我が家のリビングにて。

 

「これからはもうトラブルに巻き込まれることのない悠々自適な生活を繰り広げられるな!! お金最高!! 」

 

 そう言って嬉々とした表情のカズマだったが、さらに生き生きとする。その理由は。

 

「しかも妹と通話できるし」

 

 実はカズマは破壊神討伐への褒美としてアイリス姫との電話による会話の許可をもらったのだ。

 

 そんなカズマに食って掛かるめぐみん。

 

「全く妹役なら少々納得はいきませんが私が勤めてあげますのに何が不満なのですか? 」

 

「お前はロリ枠、っておいつかみかかってくるな!! 」

 

「自業自得よカズマってばあんぽんたんなんだから」

 

「夜の宴会まで我慢できずにすでに飲んでる真のあんぽんたんに言われたくない!! 」

 

「誰が真のあんぽんたんよ!!

 

 カズマに対していきり立つ昼間からお酒を飲んでいるあんぽんたんのアクア。

 

「アクア、カズマの言う通りだぞ。酒は夜まで控えておけ」

 

 ダクネスにもアクアは注意される。

 

「いやーよ。だって気分が最高にいいんだもの!!!! 」

 

 俺はそんなことを言うアクアに向けて

 

「全くだから駄女神言われるんだよアクア」

 

 そう告げる。

 

 するとアクアがソファーにゆんゆんと並んで座っている俺の方を見て辛らつなことを言ってきた。

 

「駄女神言わないでくれる? 倒錯ロリコン」

 

 な!?

 

「失礼な!! 誰が倒錯ロリコンだ!! 」

 

「た、確かに倒錯したロリコンな気がしますリョウタさんって……」

 

 するとゆんゆんまでひどいことを言ってくる。

 

「ゆんゆん!? 」

 

 さすがにショックだ。倒錯した性趣味なのは認めるがさすがにロリコンではないはずだ。ロリコンと一緒にするとある意味ロリコンに失礼な気もするし。

 

 そんなことを考えていると、アクアとカズマの言い合いがヒートアップしダクネスに説教され始めた。

 

「いい加減にしないか2人とも!! 今日は素晴らしい日だと言うのに台無しだぞ!! 」

 

 するとゆんゆんが。

 

「心配しないでくださいリョウタさん。そんなところも含めて私はあなたのこと愛していますから」

 

 大胆なことを言ってきた。嬉しくてつい顔がにやける。

 

「……ゆんゆんは本当に成長したな。人前で堂々と愛してるだなんて言えるようになったんだから」

 

 にやけながら俺はゆんゆんの成長を喜んだ。

 

「全くです」

 

 めぐみんも俺の考えに同意し微笑む。

 

 すると。

 

「あ、あのリョウタさん? 」

 

「なんだいゆんゆん」

 

 もじもじするゆんゆん。どうしたのだろう?

 

「あの愛してるって言ったんですしリョウタさんも愛してるって返してくれないと寂しいんですけど」

 

 ああそう言うことか。

 

 本当にかわいいなゆんゆんは。

 

「ごめんごめん……大好きだ、世界で一番愛してるよゆんゆん」

 

 俺が真剣な表情でそう告げると。

 

「そ、そんな真剣な顔でそこまで言われると恥ずかしいですよぉ……でもうれしい、えへへ」

 

 ゆんゆんははにかんだ。

 

「やっぱり最高にかわいいなゆんゆんは」

 

 俺はゆんゆんの手を握った。ゆんゆんは頬を赤くし俺にもたれかかってきた。

 

 本当にかわいい。

 

 この素晴らしく愛おしい日々がいつまでも続きますように。いや、続けるために必ず護っていこう。カズマ、アクア、めぐみん、ダクネス、そしてゆんゆん。この5人と一緒に。

 

           この素晴らしいゆんゆんと祝福を!!

                 =完=




 これにて「この素晴らしいゆんゆんと祝福を!!」完結です。

 
 ゆんゆんへの愛情から動き出した本作は、書いている途中で、このすば原作の完成度の高さの前に、何度も「俺にはとても無理だ……」と思わされながら書いていたのですが多くの読者の方に支えられたおかげで見事完結させることができました。

 今まで応援ありがとうございました!! 思えば人生の中で何かを成し遂げたのはこれが初めてな気がします。そして努力が報われたと思えたのも多分これが初めてです。私にとってこの作品は特別なものとなりました。

 私の稚拙な文章で、人を楽しませることができたこと、そしてゆんゆんへの愛情を共有できたことをとても嬉しく思います。

 私はゆんゆんへの愛情を胸に、日々を生きていきます。

 では、皆さん。最後までお付き合いしていただいたこと。そしてゆんゆんへの愛を示させていただいたこと。改めてお礼を言わせてください。ありがとうございました!!

 そして、この素晴らしい読者のみなさんに祝福を!!

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