【完結】この素晴らしいゆんゆんと祝福を!!   作:翳り裂く閃光

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 読者様の指摘で気づいたのですが、前話にて、アヤメリスが、涼太が紅魔族になったことにリアクションが無かったことに違和感があったので会話を追加しています。2020年9月11日、10時30分までに読んでくださった方。すいません。

そして、高評価ありがとうございました!!



087 確かな成長

 俺たちは全員そろってある王都内の貴族の屋敷に来ていた(正確に言うと別邸)。その貴族とはアルダープ。アクセルの悪徳領主である。そう、カズマを魔王軍の手先として処刑しようとしたあのアルダープである。

 

 アルダープは義賊に真っ先に狙われそうな後ろ暗い噂の絶えない貴族のためカズマが真っ先に義賊に侵入される候補に挙げられた。

 

 俺たちが来たことに心底不快そうなアルダープだったがダクネスやアクアに舐め回すような視線を送った後、「もしこのわしが義賊に狙われる男だと思うのでしたら、どうぞご遠慮なく、いつまでもご滞在ください」と言ったばかりに、早速「滞在の許可が下りたぞ」とカズマに言われずけずけと屋敷内に上がり込まれた。それに続く無遠慮なアクアとめぐみん(アクアはともかくめぐみんは常識がある方なので、悪徳領主相手ということであえて遠慮などしていないのだろう)。

 

「……すいません、アルダープ殿。ご厄介になります」

 

「い、いえ、構いませんとも、お気になさらずに。……なんというかダスティネス様も大変そうで……」

 

 ダクネスの恥ずかしそうな雰囲気での発言にアルダープが同情気味に呟いた。

 

 俺とゆんゆんは顔を見合わせた後。アルダープに一礼してとりあえず、カズマたちに続くことにした。

 

 すると前にいたアクアが。

 

「……なんだかカズマの裁判の時に感じたのやアヤメリス様にかけられてた邪悪な力の根源を感じるんですけど」

 

 ふとそんなことを言った。……本当に義賊に入られそうな何かがあるのかもしれない。この女神様の勘はいいからな。

 

 それからゆんゆんと俺も部屋を選ばせてもらい(もちろん同室)、カズマの部屋に集まり義賊を捕らえる作戦会議を始めた。どうでもいいが賊は目撃情報によるとイケメンらしい。

 

 正直言って義賊の捕縛には失敗していただきたい。でないとアクセルに帰れない。そして、そもそも現在それどころではない。昨日のエリス様からの接触で近いうちにで破壊神との最終決戦が巻き起こりかねないのがわかったのだ。とりあえず作戦会議が終わり次第そのことを伝えよう。

 

「正直、義賊を捕らえるのは気が進まないな……」

 

「そうはいっても盗みは盗みだ。俺は弱者の見方だとか、困ってる庶民を救うだとかそんなたいそうな大義名分を掲げるイケメンが大嫌いだ」

 

 ダクネスの言葉に引きつった顔で答えるカズマ。

 

 そんなにイケメンに対してコンプレックスがあるのかカズマは。

 

「……別にお前の顔だって捨てたものじゃないぞカズマ。だからあまりいじけるな。な? 」

 

「ダクネスの言う通りですよ。それに私はカズマはそこそこ格好いい顔をしている思っていますよ? そんなに自分を卑下しないでください」

 

 カズマに恋する乙女たちからのカズマの顔の評価はそれなりにいいらしい。うん、別に俺もカズマの顔はぱっとしないだけで普通だと思うから卑下しなくてもいいと思う。

 

「や、やめろよダクネス、めぐみん。なんでそんなに優しいんだ? みじめになるからやめてくれ。……そんなことより作戦会議だ。まず作戦なんだがもう考えてある、最初にバニルを呼びつける。そして見通す力で賊の侵入するタイミング等を先読みしてもらう。それで後は対策を練って捕まえる。これでどうだ? 」

 

「カズマさん、アルダープさんが盗みに入られることは前提なんですね……」

 

「俺だってアホじゃないぞゆんゆん。俺は昨日のうちに城内でクレアから盗みに入られた貴族のリストをもらって絞り込んだ結果アルダープにたどり着いたんだからな。ただ素行も悪いし盗みに入られそうって言う憶測だけで来たわけじゃない」

 

 カズマ、そう言うところは本当にマメだし有能だな。欲望が原動力になってるうちは人間すごいもんだな。

 

「ということで……もしもしウィズ? バニルに代わってくれ。実は――――」

 

 

 

「しかしこの屋敷、どうにも見知った者の気配を感じるな」

 

 妙なことを言うバニルがウィズさんに王都にテレポートさせられたのち歩いてこの屋敷にやってきた。

 

 バニルは店が心配だともぼやいている。しかしそれでも来た理由がしっかりとあった。

 

「報酬の5百万エリスはしっかりいただくぞ小僧。契約は絶対だ」

 

「分かってるよ」

 

『5百万!? 』

 

 カズマの返答に、カズマとバニルを除いたその場の全員の声が重なる。

 

 おいカズマ。思い切りが良すぎだろ。アイリス姫と一緒にいたいあまりかなりの額を吹っ掛けられたのに即決したのか? 値切りもせずに?

 

「大金はここぞというときに使わなくちゃな」

 

 カズマが自慢げな顔をする。

 

 バカだ。初めてカズマをバカだと思った。

 

「お、おいカズマ、さすがに金使いが荒くはないか? 」

 

 ダクネスがおろおろする。

 

「そうですよ、そ、そんなにあの子のことがいいんですか? 」

 

「問題ない。バニルには捕縛のために必要なあらゆる情報を提供してもらうことが条件だし。そう考えると十分な額だろ。……それとめぐみん。心配すんなって、功績を上げてもうしばらく城にいるだけだから、いつかは屋敷に戻るよ」

 

 そうめぐみんに告げるカズマ。それを聞いためぐみんは。

 

「早く屋敷の戻ってきてほしいのですが……」

 

 頬を膨らませて呟いた。

 

「……とにかくだ、さっそく義賊のことを見通してくれよバニル」

 

「任せておくがいい」

 

「このへんてこ悪魔の力を借りるのは気に食わないわね、やっぱり」

 

 アクアが仮面の目の部分を不気味な紅に輝かせるバニルを見ながら不満げに言う。

 

 まぁアクアからしたら面白くはないよな。

 

「ほう……? これはこれは」

 

「どうしたんだよバニル」

 

 バニルが顎に手を当てる。それを見て不思議そうな顔で質問してみるカズマ。

 

「義賊とやらを見通してやろうとしたがちらちらとうっとおしい光がまとわりついて全容を知ることができん。唯一分かることはこの屋敷に来ることが確実なことである」

 

「まじかぁぁぁ!? 完全には見通せないのかよ……。なぁこれ全額払わないとダメか? 」

 

「契約は絶対だ。当然である」

 

 カズマが値切りできずにうなだれる中。

 

「カズマさんの予測が当たりましたね。すごい……」

 

 俺と手をつないでいるゆんゆんが感嘆の声を上げる。確かにすごい、絞り込んだ結果見事に次の被害者? を探り当てていたのだから。

 

「相手の戦略とか装備とかがわからないのは残念だけど、ここにやってくるのが確実だってわかったことだけでも良しとするか」

 

 カズマは物事をプラスに見るように切り替えたようだ。

 

「ふむ、それにしても義賊は見えなかったが面白いものを発見してしまった。このままでは我が盟友マクスウェルが契約を果たせず地獄に戻されることになってしまうな。破壊神復活の際のあおりを受けて」

 

『破壊神復活!? 』

 

 今度は俺とバニルを除いた全員の声が重なる。

 

「具体的に言うとここの屋敷の主はこのまま王都にいてはどうあがいても破壊神が復活する過程で死亡するのである。神殺しの青年よ。汝も破壊神が復活することを貴様のパーティーメンバーに伝えたかったのだろう」

 

「な、アルダープが死ぬだと!? 」

 

 ダクネスが悲鳴に近い声を上げる。

 

「ああ、実はそうなんだ。作戦会議が終わり次第言おうと思っていた」

 

「どういうことですかリョウタさん? 」

 

「実は昨日女神エリス様から神託をうけてね。破壊神が復活して、最終決戦が――――」

 

 昨日のエリスモードのクリスから聞いた話をみんなにする。

 

 その結果。

 

「また危険すぎる命のやり取りをしなきゃいけないのかよ」

 

「ついに最終決戦ね!! 」

 

「嵐が来る……!! 」

 

「戦いは避けられないのか」

 

「復活はほぼ確定なんですね」

 

「そう言うことなんだ。ダクネス、王都内の警戒を強めるように具申してくれないか? 破壊神復活を阻止できる可能性もゼロじゃないからね。ゆんゆんも後でテレポートしてお義父さんに事情を一緒に伝えに行こう」

 

「わ、分かった」「分かりました」

 

「……全員これからは気を引き締めておこう」

 

 俺が発言するとみんなが頷いた。そんな中バニルが。

 

「おそらく未来は変わらん。王城が破壊神の眷族どもに強襲されて王城の中庭に置いてある要石が奪取されるのは、この屋敷の主の未来から予測してもほぼ確定である」

 

「なんということだ……」

 

 ダクネスがうなだれる。ダクネスには悪いが紅魔の里の方で襲われるわけじゃなくて少し安心だ。

 

 俺がひそかに胸を撫でおろす中、バニルが意外なことを言い出した。

 

「この屋敷の主の件は我輩に任せてもらおう。友を解放してやらねばならぬ故」

 

 友? このバニルにウィズさん以外の友達がいるのか?

 

「友ですって!? やっぱりあんたたち悪魔がこの屋敷にもう1体いるのね!! 」

 

 必ず見つけ出して成敗してやるわ。と意気込むアクア。

 

「どこにいるかは我輩にもわからんがなチンピラ女神よ。なにせ我輩と同格の大悪魔だからな(まあこの屋敷の主のことをさらに詳しく見通せばすぐにわかるのであるが)」

 

「おいバニル、アルダープをどうする気だ? 」

 

 ダクネスが怪訝な顔でバニルを見る。

 

「我輩は別に何もしない。ただ少し友を手助けしてやるだけである。安心するといい。その結果はこの屋敷の主が処刑は免れないほどの不正の発覚することである」

 

「な、不正が発覚するだと……?つまり、ベルゼルグ王国がいくら探しても出てこないアルダープの悪事の物的証拠がいきなり現れるとでもいうのか」

 

「その通りだ珍しく頭の回転が速かった脳まで硬い小娘よ。言っておくが我輩の邪魔はくれぐれもするのではないぞ。この屋敷の主の不正が発覚するのは汝ら貴族にとっても喜ばしいことだろう」

 

「それは、まぁそうなのだが」

 

「それに、そうなれば貴様に振りかかろうとする不吉な未来を完全に回避できる」

 

「私に起こる不吉な未来? 」

 

 そう言えばダクネスになんかあるって商品の試作品をバニルが見に来た時に言ってたな。

 

「具体的に言うと汝の父がこの屋敷の主の指示を受けた友の呪いで死に、それと同時にこの屋敷の主と汝が結婚するのである」

 

「な、なにぃ!? 父がだと!? 」

 

 ダクネスが短く悲鳴を上げる。

 

「ひ、ひどい未来ですね」

 

 ゆんゆんがドン引きの表情を浮かべる。

 

「だから何もするのではない。汝が仲間たちにひた隠しにしているある問題もチャラとなるのだ。わかったな鎧娘」

 

「き、貴様そのことは……!? わ、わかった。お前に任せよう。ただしアルダープを殺したりはするなよ……」

 

 頭の固いダクネスがバニルにアルダープの件を任せたのは、お父さんがこのままでは殺されてしまうというのが大きいのだろう。カズマ曰く結構なファザコンらしいのだダクネスは。

 

「ふむ、約束は守ろう。我輩はこの屋敷の主を殺したりなどしない」

 

 それから、ダクネスは俺たちにひた隠しにしているある問題とは一体何なのか追及されまくったのだが一切口を割らなかった。

 

 

 

 

 夜、ゆんゆんが風呂に入っている間、俺は一人で暇な時間を破壊神との戦いに対してどう戦うかシミュレートしていた。そんな中でもあることが気がかりになっていた。アヤメリス様だ。横流しさせられていたことで処罰されたりしないだろうか?

 

 するとノックの音がした。

 

「どうぞ」

 

「我輩である」

 

 アルダープに新たに滞在許可をもらったバニル(カズマが義賊を捕縛する際の戦力としてさらに5百万エリス払って雇った。ただしバニルの都合を優先するという契約内容だが)が現れた。

 

「どうしたバニル? 」

 

 バニルを部屋に招き入れた。

 

 バニルは冷静な顔で。

 

「汝はまだ我輩に聞きたいことがあるはずだ」

 

「ずいぶんといいタイミングで来たな。でも今お前に気がかりなことを聞くとお金巻き上げられそうだな」

 

「ふっ。それはどうかな。……汝の気がかりな幸薄い貴族の少女の件。すべてこの屋敷の主が仕組んだことだぞ。神殺しの青年よ」

 

「何っ!? 」

 

 俺は座っていた椅子から勢いよく立ち上がった。

 

 アルダープめ、よくもふざけたことを!!

 

「落ち着くのである。神殺しの青年よ。この屋敷の主。奴は1週間後に汝の仲間たちの起こす数々の問題行動に腹を立てて我が友マクスウェルに死の呪いをかけさせようとするはずだ、そのタイミングで奴からマクスウェルとの契約を履行させる」

 

「……するとどうなるんだ? 」

 

「この屋敷の主の罪が明るみになると同時に、幸薄い貴族の少女も罪に問われることになる。なので真実を捻じ曲げる力を持つマクスウェルという悪魔がいて、この屋敷の主との契約が履行される光景を見届け、さらにこの屋敷の主の不正をもみ消してきた原因であるマクスウェルの真実を捻じ曲げる力を実際に目撃したうえで、この屋敷の主がもつ召喚したモンスターを使役するという神器を証拠品として提出し、チンチンと鳴る嘘発見魔道具の前で汝が証言してやれば幸薄い貴族の少女の処罰は免れる」

 

「本当かバニル」

 

 というか神器持ってんのかアルダープの奴は。

 

「ああ、本当だとも。我輩は嘘はつかん。証言するときの必要な会話のための原稿を見通す力で用意してやろう。それでどうだ? 汝は契約が履行される光景を見届け幸薄い貴族の少女を救いたいか? 」

 

「……もちろんだ。で、その光景を見届けさせてくれる対価は? 」

 

「汝の作っている魔導式電磁石なる物の知的財産権をタダで我輩に渡すのである。あれはこの世界の動力に革命をもたらせるものだ」

 

「さすがだなバニル」

 

「我輩は見通す悪魔ぞ」

 

「ちなみにアルダープはどうなるんだ? 殺したりはしないんだろ? 証拠品の神器とやらはどうやって回収するんだ? 」

 

 俺はバニルの計画の中で不思議に思った点を早速聞いてみた。

 

「文字通り地獄に連れていかれるのである、我が友マクスウェルによってな」

 

「……それって死ぬのと変わらなくね? 」

 

「心配ない。地獄に行くことと死ぬことは違うのだ」

 

 ……まぁいいや。アルダープがどうなろうと知ったことではない。アヤメリス様が救われ、俺のパーティーメンバーに不幸が訪れないのならなんだっていいのだ。

 

「そういうわけだ。神殺しの青年よ。汝はきりきりと魔導式電磁石を完成させるのだ」

 

「了解だ。よろしく頼むぞ。バニル」

 

 俺はバニルにサムズアップした。

 

 バニルはにやりと笑って応えた。

 

 しかしまさか、こんな関係にバニルとなるとはな。

 

「あ、ちなみにダクネスが俺たちにひた隠しにしてる問題ってどんなこと何なんだ? 実は無理やりにでも知ってないといけない問題だったりするのか? 」

 

「そんなことはない。この屋敷の主が地獄に行けば勝手にうやむやになって終わる問題なのである。だから別に知らんでよい」

 

「そっか、なら安心」

 

 

 

 

 

 それから俺は、夜間の警備をゆんゆんとある程度の時間まで行った後、自分たちの部屋に戻りゆんゆんにだけはバニルから許可をもらい計画の詳細を話した(ゆんゆんはアルダープに死んでほしい奴認定されないらしいので知らせても問題ない。逆に、計画達成の上でカズマ達には知られてはならない)。ある意味1人の人間の人生を終わらせる行為なのだが、ゆんゆんは快く俺とバニルの計画を後押ししてくれた。

 

「リョウタさんは大丈夫ですか? 人の人生を終わりにしてしまう行為に抵抗とかありません? 」

 

「不思議と無いんだ。まぁアルダープが悪徳貴族で、パーティーメンバーに害をなす存在って言う理由があるからだと思うけど。あとアヤメリス様を不幸にしたこともあるからね。ゆんゆんこそ思うところはないのかい? 」

 

「私もリョウタさんと同じ理由ですから特に思うところはないですね」

 

「それなら安心だ。ゆんゆん、しばらくバニルに対価として与える魔導式電磁石を完成させないといけないから毎日アクセルにテレポートで戻って作業したいんだけど作業手伝ってくれないかい? 」

 

「え? いいですよ」

 

 ゆんゆんが笑顔を見せる。

 

 かわいい。

 

 しかしゆんゆんが助手か。

 

「頼んだよ助手君」

 

「はい!! ええと、主任!! 」

 

 敬礼するゆんゆん。

 

 かわいい。

 

 出会ったころとは違ってずいぶんとノリが良くなったものだ。

 

「成長したねゆんゆん」

 

「え? そ、そうですか? と、というかどういう意味ですか? 」

 

「精神的にってこと」

 

「えっと、えへへ、ありがとうございます」

 

 はにかんだゆんゆんを撫でた後、俺とゆんゆんは夜も遅いので眠りについた。さて明日から昼は開発。夜は警備と忙しくなるな。頑張ろう。




 アヤメリスに呪いをかけていたのはアルダープでした。そしてそんなアルダープは逃げ場がありません。どうあがいても彼に待っているのはBADエンドです。ですが彼がやってきた数々の行いから考えてマクスウェル君と一緒の地獄に行くのが一番でしょう。楽に死んではダメです。

 ちなみにダクネスがひた隠しにしている問題とは、原作第7巻にて発覚する、ダスティネス家がデストロイヤーの被害を受けた穀倉地帯の人々を救済する際にアルダープに借金した件です。

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