【凍結】問題児たちにチートが紛れ混んだそうですよ?   作:夜叉猫

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遅くなってすみません!!
少しスランプに陥ってしまいまして……

さて、【夜鶴シリーズ】その第二弾が決定致しました!
第二弾の舞台は【デート・ア・ライブ】ですっ!

その他の舞台も第三弾、第四弾と執筆していきますので、どうか楽しみに!

それでは、久しぶりの本編をお楽しみ下さい♪



~話し合うそうですよ?~

しばらくして湯船からあがったオレたちは、備え付けの浴衣を着た。

薄手の浴衣は湯からあがり火照った体にちょうどいい。

 

「レティシアはあがらないのかい?」

 

「私は、リリともう少し入っているよ」

 

オレは湯殿を離れる時にレティシアへと声をかけた。

 

「そう。なら私たちは行っておくわね」

 

レティシアの言葉を聞いた飛鳥は機嫌良さげに返した。

その機嫌の良さの理由がオレの胸を揉んだからではないことを切実に願う。

 

「あぁ、そうしておいてくれると助かる」

 

「レティシアもああ言っていることだし行きましょう?」

 

飛鳥の言葉に続くように黒ウサギ、耀、白夜叉が出口に向かって行く。

ちょうどいいので男性の姿に戻ろうとしたのだが、もし男性の姿の状態で出て行ったとしたら十六夜に弄られるのは必須。

仕方が無いので女性の姿のままで飛鳥たちに続いて行く。

 

 

 

「あら、そんなところで歓談中?」

 

湯殿の前にある休憩用の座敷で女性店員と会話している十六夜。

どうやら、この店について質問していたようだ。

こちらを向いた十六夜はほぅと呟くと飛鳥たちを眺める。

 

「コレはなかなかいい眺めだ。そうは思わないか?御チビ様」

 

「は、はい?」

 

十六夜の振りにポカンとした表情を浮かべるジン君。

 

「黒ウサギやお嬢様の薄い布の上からでもわかる二の腕から乳房にかけての豊かな発育は扇情的だが相対的にスレンダーながらも健康的……な………」

 

十六夜はオレを見た瞬間に目をパチクリとさせた。

 

「ど、どうかしましたか?」

 

何故か丁寧口調になってしまうオレ。

 

「いや……なぁ?白夜叉」

 

「……やはりおんしにも分かるか」

 

いつの間にか十六夜の隣に移動していた白夜叉。

そして、二人して頷きながらオレを見詰める。

 

「鎖骨から乳房までの発育は飛び抜けて良いようには見えないが、そのスラリと伸びた手足と細い腰との比率が絶妙だ。

薄い浴衣から覗く鎖骨と足が……「黙らっしゃい御馬鹿様!!!」ヘブゥッ?!」

 

十六夜の言葉に真っ赤になりながら黒ウサギは何処からか取り出した桶を投げつけた。

 

「ここには変態しか居ないの?!」

 

倒れた十六夜に止めの如く桶を投げつける飛鳥。

 

「えっちぃのは嫌いです!!!」

 

オレはそう言いながら十六夜に創り出したたい焼きを投げつけた。

十六夜はそのたい焼きをよけること無く、むしろ嬉しそうにした。

それにしても復活が早いね十六夜は……。

 

「ヤハハ♪美味そうなたい焼きじゃん」

 

そう言いながら十六夜は飛んできたたい焼きを一口で頬張った。

 

―――しかし、皆さんはこんな経験は無いだろうか?

たい焼きの中身は見た目ではわからないという経験が。

 

「ッッ?!?!!!!」

 

いきなり鼻を押さえながら悶え始める十六夜。

その瞳には大粒の涙が浮かんでいる。

オレは未だに悶えている十六夜を見詰めながら、口を開いた。

 

「十六夜……たい焼きの中身は確認しようね?」

 

今回オレが投げつけたたい焼きの中身は100%本ワサビ。勿論わさびのあのツーンとする感じは最大値で固定してある。

故に、今の十六夜は鼻をわさびのツーンとする感じが襲っているのだ。

 

「よ、夜鶴君?アナタ何をしたの?」

 

飛鳥が十六夜の姿を見ながら少し引き気味に尋ねて来た。

 

「大したことじゃないよ。

ただ、わさびを大量に食べさせてあげただけだから」

 

「そ、そう……なの……」

 

オレの言葉を聞いた飛鳥の顔が引き攣っている。

おそらく、飛鳥もわさびの恐ろしさを知っているのだろう。

 

「なかなかえげつないことするね夜鶴」

 

耀の呟きに飛鳥、黒ウサギが同意するように首を縦に振った。

 

「大丈夫か!同士よ!」

 

白夜叉は悶える十六夜に近寄りそういった。

 

「あぁ、なんとかな……」

 

「おんしの勇志はしかとこの目に焼き付けたぞ!!」

 

「流石だ……白夜叉……」

 

未だに抜けないわさびの苦しみを根性で耐えながら十六夜は白夜叉と手を取り合う。

そして、一言。

 

「「やっぱり女体はサイコーだ!!」」

 

「黙らっしゃい御馬鹿様方!!!」

 

巫山戯たことを叫ぶ十六夜と白夜叉に伝家の宝刀ハリセンが火を吹いた。

 

「……え、何?白夜叉ってこんな人だったの……?」

 

白夜叉にまるでゴミを見るような冷たい視線を向ける飛鳥。

 

「なかなか凄い人なんだろうけど……それ以上に残念な人なんだよね……」

 

オレはその視線を完全には否定することはできず、苦笑いを浮かべながら飛鳥にそういった。

 

黒ウサギに説教されている十六夜と白夜叉。

腕を組み、冷たい視線を向ける飛鳥。

無関心を貫く耀。

一人、痛そうな頭を両手で抱えるジン君と、それに同情するかのように肩に手を置いている女性店員。

 

「……君も大変ですね」

 

「……貴女も大変ですね」

 

片や組織の主力に問題児しかいない。

片や組織のトップが最大の問題児。

そんな二つの組織のストッパー役二人から漂うのは虚しい哀愁。

……あまりにも居た堪れないね……。

 

オレは二人に近づくと肩をポンと叩いた。

 

「……オレもサポートするから頑張ろうか」

 

オレの言葉に二人が若干涙目になったことは秘密である。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

座敷での一件の後、女性店員は仕事があるということで何処かへ行ってしまった。

オレたちは来賓室へと向かい、今までの話を纏めるということになった。

来賓室には十六夜、飛鳥、耀、黒ウサギ、白夜叉、とんがり帽子の精霊、そしてオレが座っている。

 

「……さて……」

 

白夜叉は来賓室にある席の中心に陣取り、両肘をテーブルに載せ、この上なく真剣な声色で呟いた。

オレたちが白夜叉の次の句を待っているとニヤリと笑う。

 

「……それでは皆の者よ。今から第一回、【黒ウサギの審判衣装をエロ可愛くする会議】を……」

 

「始めません」

 

「始めます」

 

「始めませんっ!!!」

 

白夜叉の提案に悪乗りする十六夜。黒ウサギはウサギ耳まで紅くしながら全力で否定した。

 

「そういえば、黒ウサギの衣装は白夜叉がコーディネートしているのよね?

じゃあ、私の着ているあの紅いドレスも白夜叉が?」

 

黒ウサギたちのやりとりに半ば呆れて興味を無くしていた飛鳥が衣装の言葉で思い出したのか、そう質問した。

 

「おぉ!!やはりあの衣装は私が贈った衣装だったか!

あの衣装は黒ウサギにも好評だったんじゃが、如何せん黒ウサギには似合わんでな。

何より黒ウサギの美脚が……「あれは!!!」……」

 

「白夜叉様の異常趣向で却下されたのです。

黒ウサギはあのドレスはとても可愛くて気に入っていたのですが………。

……そこで、飛鳥さんに着て頂いたのです!

飛鳥さんは赤色がとても似合うので良かったのですよ♪」

 

白夜叉の熱弁を切り裂いた黒ウサギは飛鳥にそう伝えていた。

確かに白夜叉は露出度の高い衣装ばかりをチョイスしているみたいだからね……。

 

「ふふふっ。ありがとう黒ウサギ。

貴女の普段着ている服も良く似合っているわ」

 

飛鳥の御礼に少しばかり複雑そうな表情を浮かべる黒ウサギ。

確かに露出度の高い服が似合っていると言われても素直には喜べないだろう。

そんな黒ウサギを白夜叉はニヤニヤしながら見詰めていた。

 

「うぅん!!……そろそろ本題に入ったらどうかな?白夜叉ちゃん」

 

オレは咳払いをしながら白夜叉にそういった。

 

「それもそうじゃな。

本題なのだが、実は明日から始まるギフトゲーム【造物主たちの決闘】の決勝戦の審判を黒ウサギに依頼したいのだ」

 

「あやや……それはまた唐突でございますね。

何か理由でもあるのですか?」

 

「うむ。おんしらが起こした騒ぎのせいで【月の兎】が来ていることが公になってしまっての。

明日からのギフトゲームで見られるのではないかと期待が高まっているらしいのだ。

【月の兎】―-【箱庭の貴族】が来臨したとの噂が広まってしまえば、私としては出さぬ訳にはいくまいて。

そこでだ。黒ウサギには正式に審判・進行役を依頼させて欲しいのだ。勿論、別途の金銭、報酬は用しよう」

 

まぁ、黒ウサギがいるのがバレたのは自業自得だけど、そのおかげで仕事が入ったのは不幸中の幸いかな。

オレはそう考えながら視線で黒ウサギに良いんじゃないかなと伝える。

すると、黒ウサギは笑顔を浮かべた。

 

「分かりました!明日のゲームの審判・進行はこの黒ウサギが承ります♪」

 

「うむ、感謝するぞ。

……………それで、審判衣装なのだが……」

 

「は、はい……?」

 

白夜叉のニヤリという笑みに黒ウサギは引き攣ったような顔になる。

 

「例のレースで編んだシースルーの黒いビスチェスカートを…………」

 

「着ません」

 

「着ます」

 

「断固着ませんっ!!」

 

「なら、夜鶴が着ます!!」

 

「オレを巻き込まないでくれないかな十六夜?!」

 

突然喜々とした表情の十六夜がオレに話を振ってきた。

 

「なにぃ?!それは思い付かなんだ!

夜鶴には是非黒ウサギとは色違いの白いビスチェスカートを!!」

 

「絶対に嫌だよ!!というか、白って濡れたら終わりじゃないか!!」

 

騒ぐオレたちを余所に全く無関心だった……いや、オレの服のところで反応したが……耀が思い出したかのように白夜叉に訊ねた。

 

「白夜叉。私が明日戦う相手ってどんなコミュニティなの?」

 

「スマンがそれは教えられぬ。

【主催者】がそれを語るのは『フェア』ではないだろう?

しかしまぁ、コミュニティの名前くらいであれば大丈夫だろう」

 

そういった白夜叉はパチン、と指を鳴らした。

すると、羊皮紙が現れる。そこには決勝進出を果たしたコミュニティの名前が書かれていた。

 

「【ウィル・オ・ウィスプ】に―――【ラッテンフェンガー】ですって……?」

 

コミュニティを確認していると飛鳥は驚いたような声をあげて目を丸くした。

 

「うむ。この二つは珍しい事に六桁の外門、一つ上の階層からの参加でな。

両者とも格上と思って良い。詳しくは話せんが、余程の覚悟はしておいた方が良いぞ」

 

今までのふざけたような雰囲気は消え失せ、白夜叉は耀に真剣な面持ちで忠告した。

耀は、その真剣さを感じたのかコクリと素直に首を振った。

一方で、十六夜は【契約書類(ギアス・ロール)】を睨みながら笑い始めた。

 

「へぇ…………【ラッテンフェンガー】?

成程、【ネズミ捕りの道化(ラッテンフェンガー)】のコミュニティか……。

夜鶴はどう思う?」

 

「うん。オレは十六夜の言葉通りだと思うよ?

明日の敵はさしずめ【ハーメルンの笛吹き】ってところじゃないかな」

 

オレと十六夜の言葉にえっ?という声をあげた飛鳥だったが、その隣にいる黒ウサギと白夜叉の驚嘆の声によってかき消されてしまった。

 

「は、【ハーメルンの笛吹き】ですか!?」

 

「待て、一体どういうことだ小僧共。詳しく話を聞かせろ」

 

慌てたようにする黒ウサギと白夜叉に、オレと十六夜は互いに目を合わせ、瞬きをした。

それを見た白夜叉は先程より幾分か声のトーンを下げ、質問を具体化した。

 

「あぁ、すまんの。最近召喚されたばかりのおんしたちは知らんのだったな……。

―--【ハーメルンの笛吹き】とは、とある魔王の下部コミュニティだったものの名だ」

 

十六夜は【魔王】という名前に反応して白夜叉に視線を向けた。

 

「魔王のコミュニティの名は【幻想魔道書群(グリムグリモワール)】。

全二百篇以上にも及ぶ魔書から悪魔を呼び出した、驚異の【召喚士】が統べたコミュニティだ」

 

「しかも一篇から召喚される悪魔は複数。

特に目を見張るべきは、その魔書の一つ一つに異なった背景の世界が内包されていることです。

魔書の全てがゲーム盤として確立されたルールと強制力を持つという、絶大な魔王でございました」

 

「―――――――へぇ……?」

 

幻想魔道書群(グリムグリモワール)】の魔王に興味が湧いたのか十六夜の瞳に鋭い光が宿った。

 

「しかし、その魔王はあるコミュニティとのギフトゲームで敗北し、この世を去ったはずなのです。

………十六夜さんは【ラッテンフェンガー】が【ハーメルンの笛吹き】だといいましたね?

童話の類は黒ウサギも詳しくありませんし、万が一に備えてご教授して頂きたいのです」

 

黒ウサギの顔には緊張したような表情が浮かぶ。

今までの経験から、魔王の恐ろしさを知っているからなのだろう。

そんな黒ウサギを見た十六夜はしばらく考えるようにすると、悪戯を思いついた子供のように笑い、ジン君の頭をガシッと掴んだ。

 

「成程、状況は把握した。

そういうことなら、ここは我らが御チビ様に御説明願おうか」

 

「え?あ、はい」

 

一同の視線がジン君に集まる。

その視線にジン君は強ばったような表情を浮かべた。

まぁ、白夜叉や問題児たちがいるのだから無理はないだろう。

そんなジン君にオレと十六夜は近づいて、耳元で呟いた。

十六夜はジン君の頭に手を載せて。

 

「……早速見せ場が来たな。成果を見せてやれリーダー(・・・・)?」

 

「!!……はいっ」

 

その声に満足そうに笑った十六夜。

オレはジン君の頭を撫でながら。

 

「……落ち着いてね?ジン君。

キミなら大丈夫だよ」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

顔を紅くしているジン君。

何事かと思っていると、十六夜が苦笑いを浮かべながら口を開いた。

 

「……夜鶴、胸が当たってるぜ?」

 

オレの胸元を指しながらの言葉にやっと気がついた。

オレはジン君から慌てて身を引くと笑いながら口を開いた。

 

「ご、ごめんねジン君。

女性の姿だったのを忘れていたよ」

 

「い、いえ大丈夫ですっ!!」

 

紅くなりながらジン君は、手をぶんぶんと振った。

 

「そろそろ本題に入ってくれないかしら?」

 

そんなオレたちを見ていた飛鳥がジト目でそう呟いた。

 

「す、すみません!」

 

ジン君はそう言うと咳払いをしながら本題を話し始めた。

 

「【ラッテンフェンガー】とはドイツという国の言葉で、 意味は【ネズミ捕りの男】。

この【ネズミ捕りの男】とはグリム童話の魔書にある【ハーメルンの笛吹き】を指す隠語です。

大本のグリム童話には、創作の舞台に歴史的考察が内包されているものが複数存在しており、かハーメルンの笛吹き】もその一つ。

【ハーメルン】とは舞台になった都市の名前です」

 

ジン君はダボダボなローブを改めて整えると一息ついた。

オレはそれを確認すると、続けるように口を開いた。

 

「グリム童話の【ハーメルンの笛吹き】の原型になった碑文にはこうあるんだ。

 

『――― 一二八四年 ヨハネとパウロの日 六月二六日

あらゆる色で着飾った笛吹き男に一三〇人のハーメルン生まれの子供らが誘い出され、丘の近くの処刑場で姿を消した―――』

 

この碑文はハーメルンの街で起きた実在する事件を示すもので、一枚のステンドグラスと共に飾られているんだよ」

 

オレの追加説明を聞き、頷く一同。

そして、白夜叉はジン君に向かって質問をした。

 

「ふむ。ではその隠語が何故に【ネズミ捕りの男】なのだ?」

 

「グリム童話の道化師が『ネズミを操る道化師』だとされるからです」

 

最初は緊張した面持ちだったジン君だったが、話しているうちにそれも解れて白夜叉の質問にも淀みなく答えるようになっていた。

 

「……ネズミを操る道化師……ですって……?」

 

本当に聞こえるか聞こえないかの瀬戸際というほどの小さい呟きを洩らした飛鳥。

しかし、それが聞こえていたのはオレだけ……いや、オレと十六夜だけだったらしく、白夜叉たちは話を進めていく。

……後で聞いた方が良いかな。

 

「ふーむ……。【ネズミ捕りの道化(ラッテンフェンガー)】と【ハーメルンの笛吹き】か…………。

……となると、滅んだ魔王の残党が火竜誕生祭に忍び込んでいる可能性が高くなってきたのぅ……」

 

折り畳んだ扇子を顎に当てながら至極真面目な表情で呟いた白夜叉。

黒ウサギもその言葉に同意するように首を振っている。

 

「Yes。火竜誕生祭の参加者が【主催者権限(ホストマスター)】を持ち込むことが出来ない以上、その路線はとても有力になってきます」

 

すると、黒ウサギの言葉に疑問を持ったのか十六夜が声をあげた。

 

「うん?なんだそれ、初耳だぞ?」

 

「おぉ、そうだったな。魔王が現れるという予言があったのでの、最低限の対策を立てておいたのだ。

私の持つ【主催者権限】を用いることで祭典のルールに条件を付けることでな」

 

「どんな条件を付けたんだい?白夜叉ちゃん」

 

「そう慌てるでない。詳しくはコレを見よ」

 

白夜叉が柏手を打つと光輝く羊皮紙が現れ、オレの手に収まった。書いてあるのは【火竜誕生祭】の諸事項のようだ。

十六夜たちもオレの周りに集まって来て、羊皮紙を見詰める。

 

 

『§ 【火竜誕生祭】 §

 

・参加に際する諸事項欄

一、一般参加は舞台区画・自由区画内でコミュニティ間のギフトゲームの開催を禁ずる。

 

二、【主催者権限】を所持する参加者は、祭典の【主催者(ホスト)】に許可なく入ることを禁ずる。

 

三、祭典区画内での参加者の【主催者権限】の使用を禁ずる。

 

四、祭典区域にある舞台区画・自由区画に参加者以外の侵入を禁ずる。

 

宣誓

上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

 

【サウザンドアイズ】印

【サラマンドラ】印』

 

 

「『参加者以外はゲーム内に入れない』『参加者は【主催者権限】を使用できない』……確かにこのルールなら魔王が襲ってきたとしても【主催者権限】を使うのは不可能だな」

 

「確かに的確に可能性を潰せるルールだね」

 

「うむ。まあ押さえるところは押さえたつもりだ」

 

少しだけ得意気な白夜叉。

その証拠に口元が少しだけ緩んでいる。

一方の黒ウサギはジン君に向かって意外だったという声をかけた。

 

「けど驚きました。

ジン坊ちゃん、一体何処で【ハーメルンの笛吹き】を知ったんです?」

 

「べ、別に。ただ、十六夜さんと夜鶴さんを地下の書庫を案内していた時に目に入って……。

それから十六夜さんと夜鶴さんが本を読んでいる時に僕も読んでいただけだよ」

 

その言葉に白夜叉は嬉しそうな、そして見守る親のような顔をして口を開いた。

 

「ふむ、そうか。何にせよ情報として有益なものだった。感謝しよう。

……しかし、ゲームを勝ち抜かれてしまったのはやや問題ありだのぅ……。

サンドラの顔に泥を塗らないように監視は付けておくが―――――万が一の際は、おんしらの出番だ。頼むぞ?」

 

白夜叉の言葉に【ノーネーム】一同が頷き返す。

十六夜は獰猛な光を瞳に宿し、楽しそうに笑った。

 

「任せな。期待以上の働きを見せてやるよ」

 

十六夜の言葉に白夜叉も満足気に頷いていた。

 

その後、オレたちは与えられた自室に向かい明日に備えてしばしの休息を取ることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……何してるの?白夜叉ちゃん」

 

「ん?夜鶴か」

 

皆が寝静まった頃に、白夜叉は私室の前の縁側で月を見詰めていた。

俺は白夜叉の隣に座り同じように月を見詰める。

 

「なんじゃ、もう男に戻ったのかの?」

 

「勿論。こっちが本来の姿だからね」

 

「ははは。確かにそうだったの」

 

静かに笑う白夜叉。

俺はその手に酒と盃を創り出す。

 

「白夜叉ちゃんも呑むかい?」

 

酒を注いだ盃を白夜叉の前に差し出す。

 

「ん。貰おうかの」

 

白夜叉は盃を受け取り、静かに口へと運んだ。

俺もその姿を見ると、ゆっくりと盃を傾ける。

 

「なかなかに美味い酒だのぅ」

 

「ふふふっ。まぁ、俺のオススメのひとつって所かな」

 

白夜叉はそう言いながらまた、盃を口へと運んだ。

 

「……のう、夜鶴よ」

 

「何かな?白夜叉ちゃん」

 

盃を置いた白夜叉はこちらを少しだけ見る。

 

「おんしは【恋】についてはどう思う?」

 

「【恋】ねぇ……」

 

盃を軽く傾け酒を呑む。

 

「……俺はわからないかな」

 

「ほぅ……それはまた何故だ?」

 

白夜叉は意外そうな顔をしながらこちらを見詰める。

 

「【恋】と言っても理屈じゃ説明出来ないんだよね。

『あの娘が好き』『じゃあ、なんで?』って聞かれるとすぐには返せないでしょ?」

 

「ふむ……確かにそうだの……」

 

白夜叉は顎に手を当てながら呟くように口を開いた。

俺は空になった盃に酒を注ぎ飲もうと口を付けると、白夜叉が再び質問をしてきた。

 

「―――ならば、何が大切だと思う……?」

 

真剣な表情の白夜叉。

俺は盃を呑む前に口から離す。

 

「それは断言するよ。

―――伝えることだ」

 

白夜叉の目を見ながら即答した。

 

「何かと理由を付けて伝えない人がいるけど……それはつまり、その程度しか(・・・・・・)好きじゃないってことだよね?」

 

「!!!!」

 

「だから俺は思うんだ。

何故好きかじゃなく、伝える勇気があるか。

何処が好きかじゃなく、好きだと伝えれるか。

……大切なのはそれだと思うよ?」

 

俺は微笑みながらそう言うと、盃を目一杯傾けて入っている酒全てを流し込んだ。

 

「……ふふ……そうか、伝えることか……。

感謝するぞ?夜鶴」

 

白夜叉もまた、盃を目一杯に傾けて入っている酒全てを流し込んだ。

 

「なんだい?白夜叉ちゃん好きな人でも出来たのかい?」

 

「ははは。そんな所だよ」

 

からかい気味に言ったのだが、白夜叉は動じることなくむしろスッキリしたように笑った。

 

「そうかい。……それは是非ご紹介頂きたいね」

 

「うむ。……近い内に(・・・・)、な……?」

 

互いに含みのある笑みを浮かべながら酒を呑み合うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




作「【皆の】!」

夜「【雑談部屋】~!!」

作「さぁ、始まりました久しぶりの【皆の雑談部屋】!」

夜「まぁ、作者さんの投稿が遅れたのが久しぶりの原因だけどね」

作「にゃっ?!
それは痛いところですね……」

夜「とりあえず、今回のゲストは!」

―――シ~~~ン―――

夜「あ、あれ?ゲストさんは?」

作「ちょっとした事情でゲストがいないんだよね……」

夜「それを先に教えて欲しかったな!
何か恥ずかしいよっ!」

作「ごめんね~。
と、いうわけで今回は二人でやっていきましょう!」

夜「……今回はすぐに終わるね……」

作「……気にしない方向で……」

夜「……とりあえず、いつものコーナーに行こう!」

作「そ、そうだね!では、同時に!」

作・夜「「【夜叉猫の料理話】~!!」」

作「今回は明太子を使った料理です!」

夜「作者さんって明太子好きなの?」

作「好きですよ~♪
博多生まれなので明太子のお店も結構回りましたし!」

夜「へぇ~……博多生まれなんだ」

作「はいっ♪
ともかく、料理ですね♪
私は明太トーストが好きなのです!」

夜「明太トースト?」

作「作り方は簡単です♪
フランスパンに明太子と少しのマヨネーズとお醤油を混ぜたモノを塗って、オーブンでこんがり焼きます♪
私はそこに刻んだネギを乗せたりするんですよ♪」

夜「確かに簡単だね……」

作「私のお母さんのお母さん。つまり、母方のお婆ちゃんに教えて貰いました!」

夜「そうなんだ」

作「さて、今回はもう終わりですね……」

夜「ゲストがいないと短くなるね……」

作「ともかく、明日は合格発表なので短くてもちょうどいいのですっ!」

夜「受かってるといいね」

作「確かにそうですね……」

夜「では、今回はこれで」

作・夜「「さようなら♪」
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