夏休みも終わり二学期が始まった。その間にも海賊業務はちょくちょく入ってくるけど、なんとかやっている。茉莉香はフラフラだけど...
拓人「くあ~・・・」
ジェニー「随分と眠そうね拓人?」
拓人「そら、眠いですよジェニーさん」
ジェニー「いい加減にさん付けや敬語を止めてほしいわね...」
以前からそう言われている。年上だし、流石にそれはと思っていたのだが・・・
拓人「分かりましたじゃなくて、分かったよジェニー」
ジェニー「宜しい♪」
そんな他愛もない話をしていると、通信が入る。
拓人「呼び出し?今度の営業は来週だろう?」
ジェニー「あら?また仕事?」
拓人「そうみたいだ。悪いなジェニー、折角弁当作ってくれたのに」
ジェニー「何言ってるの?このまま持っていけばいいじゃない♪」
拓人「いや...流石にそれは」
ジェニー「今のうちに、ライバルに差をつけないとね♪」
拓人(多分、茉莉香とチアキの事を言ってるんだろな...)
取り敢えず、ジェニーから弁当を貰いそのまま空港に行き茉莉香達と合流する。
ミーサ「あら?今日はお弁当なの?」
拓人「ああ、ジェニーからの差し入れなんだ」
茉莉香「!?」
俺の言葉に茉莉香が少し反応する。
ミーサ「あらあら、うちの副船長大人気ね♪でも、うちの船長は面白くなさそうだけどね」
拓人「あはは...」
俺は愛想笑いをしてやり過ごすしかなかった。
ミーサ「それじゃ、今日の営業内容を伝えるわよ。今回襲うのは、シンフォニー・エンジェルよ。護衛艦が三機いるけど、今回は演習もかねてるからね。その後はいつものようにドッキングしての営業ね」
茉莉香「演習?」
ミーサ「高いお金払ってるんだから、それくらいは付き合えってことじゃない?」
拓人「なるほどね~...」
ミーサ「取り敢えず...今回も副船長はここでお留守番」
茉莉香「え~!!また拓兄来ないの!!」
ミーサ「仕方ないでしょ?あんまり大人数で行っても邪魔だし。それに、船から船長どころか副船長までいなくなったら、誰が指示を出すの?」
茉莉香「うっ...そうでした」
拓人「ま、仕方ないな。茉莉香、帰ってきたらお前の好きなのを作ってやるよ♪」
茉莉香「ホントに!?やった~♪」
茉莉香の機嫌も戻り、目的地に向かう。俺は、船内をウロウロしていると放送がかかる。
クーリエ『え~船長と副船長、至急ブリッジまでお越しください』
俺はブリッジから近くにいるので、すぐに向かう。
拓人「呼んだか?」
百眼「早いな」
俺から遅れて茉莉香がやって来る。
茉莉香「遅くなりました」
ケイン「遅い」
茉莉香「だって、この服着にくいんだもん!!」
拓人「それに、ここに来るまでの通路に荷物を置きすぎだ!」
ミーサ「はいはい、その話は後でね。今回のおさらいをするわよ?今回の獲物は、フレバードラインのメガシップ、シンフォニー・エンジェル。護衛艦が三隻ついているから、対艦戦を交えてからの乗り込み。戦力は問題にならないので、適当にお相手して圧倒してから降伏勧告。」
拓人「先方との打ち合わせは?」
百眼「それは、船長達が来る前にやっておいた。オプションの対艦戦も、こっちから奇襲を仕掛けるパターンで、手順書は航路管制局経由でまわしてある。」
茉莉香「実戦気分の演習をお客さんに御披露目って訳ね。さ~皆、お仕事です!!」
ケイン「通常空間に復帰する!!」
通常空間に復帰して目標の船が見える。
百眼「目標確認!!エンジェル級大型客船、及びコーバック級護衛艦三隻」
茉莉香「準備はいい?」
百眼「レーダーセンサー系異常なし」
三代目「推進起動系異常なし。いつでも撃てるぜ」
クーリエ「電子戦、準備完了」
シュニッツァー「火器及び管制系、準備完了」
百眼「コーバック級から照射確認。こっちの位置とトランスポンダーが向こうにとらえられた」
拓人「こっちの位置も名前も、向こうが確認してくれた。行くぞ!」
ケイン「弁天丸、発進!!」
クーリエ「妨害電波も出すよ~♪」pi
こちらが動き出すと、相手の船も動き出す。
クーリエ「護衛艦三隻、引っ掛かったわよ」
茉莉香「電子戦の後は、接近しての攻撃。シンフォニー・エンジェルに接近。あちらに乗り込むまで出番は無し。降伏勧告は送っておいてね」
クーリエ「送ってるわ。だから、もうすぐ撃ってくる筈」
百眼「敵艦、エネルギー急上昇。ヤル気満々だな♪」
茉莉香「降伏勧告は無視?どうして皆、なにがなんでも撃ちたがるのかな?」
拓人「折角の実戦だしな。話にあった高い金払ってるんだから、これ位させろって事だろ?」
シュニッツァー「照準データを得た。コーバック級の射撃開始を待って応戦する」
百眼「おし!来るぞ~♪」
相手敵艦が撃ってくると思ったが、三隻中二隻が左右に広がる。
クーリエ「あれ?あれあれ?コーバック級がパターンを変えてきたわ」
茉莉香「どういうこと?」
クーリエ「力押しの電子戦じゃなくて、体制を整えながら広がってる。これは何を意味してるでしょ?はい、加藤茉莉香さん」
茉莉香「えっ!?え~っと...ネットワークで繋いだセンサーの感覚を広げる事によって、策適性度を上げていると思います」
クーリエ「正解」
茉莉香「こっちの現在地、見透かされちゃう?」
クーリエ「量産品の簡裁コンピュータじゃ、速度が足りないから大丈夫。これだけセンサーのデータがバカみたいに増えていくからね。計算だけで手一杯。やまをはってセンサー集中するような真似をしてこない限りは安心よ」モグモグ
てか、お菓子食いながらよくあそこまで話せるな...
百眼「そんな度胸のある奴は海賊になってる」
クーリエ「そうそう」
ルカ「見える...」
一同「えっ?」
茉莉香「何が見えるのルカ?」
ルカ「それは言えないわ」
茉莉香「はいはい」
拓人「相変わらずだな...」
茉莉香「さ~、手早く済ませちゃって。明日だって私達、学校があるんだから」
シュニッツァー「敵コーバック、アルファ、ブラボー、チャーリー。起動確保の為射撃データ入力確認、威嚇射撃準備完了!...発射」
百眼「三隻停止した」
茉莉香「よし!!」
拓人「まだだ、まだ電子戦が続いてる」
茉莉香「えっ!?」
百眼「敵艦、エネルギー急上昇、また来る!」
茉莉香「降伏しないの?」
百眼「大丈夫。相変わらず下手っぴだ」
シュニッツァー「同時斉射から波状斉射に変わった」
ケイン「変わらないのは、射撃制度ってか?」
茉莉香「ふ~、アラーム切ろうか?」
ミーサ「駄目よ!どんなヘボでも攻撃は攻撃。弁天丸を狙って撃ってきてるのにかわりはないわ」
茉莉香「ね~!ひょっとして降伏勧告聞こえなかったのかな?」
クーリエ「受信確認つきのメッセージよ?通信係がサボってない限り、聞こえてるはず」
シュニッツァー「三隻同時夾叉が可能だ。実力差を分からせてやる」pipipi
拓人「いいんじゃないか?折角の実戦だし、お客も見てるし、少しサービスしてやれば?」
シュニッツァー「了解!目標コーバック級、アルファ、ブラボー、チャーリー!全砲門、発射する」
拓人「もう一度降伏勧告を出してくれ。次の艦砲射撃は、シンフォニー・エンジェルへの威嚇になると伝えてくれ」
ミーサ「さすが副船長、素早い判断ね♪でも!本来は船長の仕事よ?早く覚えなさい」
茉莉香「うえ...脅迫するの気が引けるな~」
ミーサ「海賊だもの、怖いくらいがいいのよ♪」
拓人「それに、これは脅迫じゃない...駆け引きだ」
シュニッツァー「主砲、次弾チャージ中。威嚇目的ならもう撃てる」
クーリエ「返答来たわ~。護衛艦じゃなくて、シンフォニー・エンジェルからだけど。降伏勧告を受諾するって」
茉莉香「守られてる客船から降伏?段取りが違うんじゃない?護衛艦が降伏して、客船が白旗じゃ...」
クーリエ「あっ!今護衛艦隊からも降伏受諾が来たわ。えっと...こっちは艦隊指令メールね」
茉莉香「二ヶ所から白旗?手違い?」
ミーサ「手違いなんて、この宇宙の何処ででも起きてるわ。でもね、推測なんていくらでも出来るけど、都合のいい解釈ばかりしていると、足下すくわれるわよ?」
拓人「護衛艦はどうだ百眼?」
百眼「戦闘態勢は解除。多少エネルギー反応は高いが...ま~その程度はよくあることだ」
ククーリエ「シンフォニー・エンジェルの管制系統確保したわよ」
茉莉香「クーリエは電子戦を続行。弁天丸は獲物にドッキング。戦闘班は準備の方宜しく。...さ~海賊の時間だ!後は任せるね拓兄♪」
拓人「任せろ」
茉莉香は、準備の為ドッキングポートにシュニッツァーと一緒に向かった。
拓人「さて、今回もモニターから見せてもらうか♪」
そう言いながら、船長席に座る。モニターに茉莉香が映る。けど、俺はそのモニターを見た瞬間吹き出した。
拓人「な、なんだあの化粧...」
ミーサ「あの子、まだお化粧上手く出来てないのね...」
拓人「...今度、茉莉香に指導してあげて下さい」
ミーサ「分かったわ。クーリエも手伝ってね♪」
クーリエ「あ、アタシも!?」
拓人「なんでクーリエもなんだ?」
ミーサ「副船長は知らなかったわね。彼女、眼鏡を外すと物凄い美人なのよ♪」
クーリエ「ミーサ~...」
拓人「へ~...どれどれ?」
俺はクーリエの側に行き、眼鏡を取り上げる。
クーリエ「ちょっと!?返して!!」
拓人「確かに凄い美人だな。でも、普段のクーリエもいいと思うぞ?」
クーリエ「///」
ミーサ「あらあら♪」
取り敢えず、茉莉香の派手な化粧の指導を女性陣に任せた。営業も終わり、ブリッジをミーサ達に任せて俺と茉莉香は船長室に戻った。
拓人「お疲れ茉莉香」
茉莉香「うん♪」
拓人「ま~取り敢えず...化粧を落とせ」
茉莉香「そうだね」
茉莉香は化粧を落とし、ラフな格好に着替えてベットにダイブする。すると、船長室に通信が入る。
拓人「俺が出る。もしもし」
百眼『あ、ど~も百眼です。お寛ぎのところすみませんが、ちょいとブリッジにおいで願いませんでしょうか?』
拓人「物凄い言い方だな ...何かあったのか?」
百眼『ふ、ふへへへ』
ミーサ『いいから早く来なさい!制服着用!!』
拓人「俺が先にいく。茉莉香は少し休ませてやってくれ」
ミーサ『...分かったわ』
拓人「茉莉香、お前はゆっくりでいいからブリッジに来てくれ。俺ができる範囲は俺がやる」
茉莉香にことを伝え、俺は先にブリッジに向かう。
拓人「で、どうしたんだ?」
百眼「実は、密航者が乗ってるみたいで...」
拓人「はぁ!?密航者!!海賊船の癖に、密航者に乗り込まれるって...素人の俺が言うのもなんだけど、プロだろ?どんな冗談だよ...」
ケイン「いや、本当だから」
拓人「は~...いつ乗り込まれたんだ?」
ミーサ「こっちが海賊している間に、シンフォニー・エンジェルから乗り込んだみたいなの」
クーリエ「ええっと...シンフォニー・エンジェルと強制ドッキングして、乗っ取りを無線から有線に切り換えた時に、変なノイズがあったとは思ったのよね。こっちのプロテクトに引っ掛からなかったから安心してたんだけど...どうやら、その時に弁天丸のセキュリティが一時的に書き換えられたみたいなの」pipipi
拓人「はあ!?」
クーリエ「あ、ああ...でも今は大丈夫よ!元に戻ってるし...」
拓人「そうか...」
クーリエ「ドッキング解除する時も確認したけど、カメラにもセンサーにもデータ痕跡も残ってないから...」
拓人「完璧にハッキングくらったな...マジかよ」
クーリエ「うん...」
俺の一言に、クーリエが凹む。俺は船長席からクーリエのところに降り、頭を撫でる。
ルカ「だから言ったでしょう?」
三代目「結局言ってないだろ!!」
ミーサ「んで、来てもらったって訳」
拓人「ま、起きちまったものは仕方ない。クーリエで確認出来ないなら、よっぽどの腕前なんだろう。それより、爆発物とかはないか?」
百眼「危険物センサーには反応していない。その心配はない筈だ。エネルギー反応も金属反応も規定値以下。厄介な物は持ち込まれていないもよう」pipipi
拓人「その密航者は何処にいるんだ?」
クーリエ「ドッキングコントロールに潜り込んで籠城中」
拓人「催涙ガスがあるだろ?」
百眼「いや、そこなんだよ」pi
百眼が、ドッキングコントロールにいる密航者のサイズを測ったデータを見せる。
拓人「推定身長140㎝、体重34㎏だと!?」
百眼「体の中から、エネルギー反応も電子的機械的ノイズも確認されない。だから、この密航者は生身の子供の可能性が高い」
拓人「なっ!?生身の子供!!で、その子の要求は?」
クーリエ「ただ立てこもってるだけ。一言だけ、船長と話をさせろって」
ケイン「で、船長に連絡を」
拓人「なるほど...茉莉香の前に俺が話してみる」
そういって俺は通信を入れる。
拓人「こちら弁天丸ブリッジ、ドッキングコントロール聞こえるか?」
『...船長と話をさせてください。それ以外の方とは交渉いたしません』
拓人「確かに、子供の声だな...」
まさか本当に子供だとは。データミスを期待したんだけど...
拓人「俺はこの船の副船長の加藤拓人だ。君は誰だ?」
「私は、弁天丸の船長、ゴンザエモン船長と話をさせてください!」
一同「...」
前の船長、俺と茉莉香の父親の名前が出た瞬間に、一同が黙る。その時、丁度茉莉香がブリッジにやって来た。
茉莉香「お疲れ~!緊急の呼び出しってなんだったの?」
拓人「弁天丸に密航者がいたんだ。で、今そちらの方と交渉中」
茉莉香「そうなんだ」
拓人「とにかく...弁天丸船長、ゴンザエモンは死んだ。今は俺が副船長としてやっている。それに丁度今の船長がブリッジに来たから変わる」
「嘘です!ゴンザエモンが...加藤船長が死んだなんて!酷い嘘を言わないで下さい!!」
拓人「弁天丸船長の交代は、ネットに載ってる筈だが?」
「あなた...誰なの?」
拓人「加藤拓人だ。そして...」
茉莉香「私が船長の加藤茉莉香、娘です」
「...」
その一言を聞いた密航者は黙る。
拓人「クーリエ、向こうに弁天丸船長の交代の情報を見せてやってくれ」
クーリエ「了解~」pipipi
俺がそう言うと、クーリエがドッキングコントロールに向けて情報を送る。
「...いきなり嘘だなんて言ってごめんなさい。お亡くなりになっていたなんて知らなかったもので...私はプリンセス、グリューエル・セレニティ。セレニティ星王家の、第七正統皇女です」
クーリエ「ほえ?」
百眼「えっ?」
『え~!?』
皆驚きを隠せなかった。それはそうだろ?王族だぞ王族!!
茉莉香「えっ?え?...誰?」
茉莉香だけは分かっていなかったみたいだ...
拓人「雲の上の王族様だ。銀河帝国星王家よりは古くないが、信用できる家系で、100代以上遡れる名門一族だ」
茉莉香「何でそんな人が密航なんか」
ミーサ「誰か、セレニティ王家の最新情報を知っている人は?」
百眼「王族なんて、ニュースのヘッドライン位しか見たことね~ぞ?」
ケイン「関係ね~もんな」
ケインが苦笑いしながら言う。確かに、王族の事なんてニュース位しか知らんわな...
拓人「情報収集を頼む。茉莉香は引き続き話を」
茉莉香「え~...コホン!お待たせしました、プリンセス、グリューエル・セレニティ。船長の加藤茉莉香です。変ですね、何度も名前ばかり名乗って。茉莉香って呼んでください」
グリューエル「...私も、グリューエルとお呼びください」
茉莉香「え~っと 、宜しければ、そちらのカメラの前にある障害物をどけて頂ければ、貴方の顔を見せてもらってもいいですか?私の顔も見えますし、おあいこかな~?なんて」
グリューエル「...」
グリューエルは暫く黙った後に、カメラの障害物を退かしてくれた。すると、そこに映ったには、確かに皇女と言える姿の女性がいた。
一同「お~!」
グリューエル「初めまして茉莉香、私がグリューエルです。船長の許可なく乗船したことをお詫びいたします。乗船を許可頂けますか船長?」
茉莉香「あ!ええ、乗船を許可します。ようこそ弁天丸へ」
百眼「本物だ。プリンセス、グリューエル・セレニティ、王族公表のIDと彼女のデータが一致した」
拓人「正真正銘本物か...」
俺と茉莉香が頷く。
茉莉香「それではグリューエル、只今ご案内の為の自員を向かわせます。え~っと...あ!シュニッツァー、大至急ドッキングコントロールに行って、彼女をエスコートして差し上げて」
シュニッツァー「俺が!?この俺が船内のエスコートって...初対面でそれは不味いだろ?」
茉莉香「多少驚くかも知れないけど大丈夫だよ。私だって平気だったんだから」
シュニッツァー「いや...断る!!」
茉莉香「ええ~...しょうがないな」
シュニッツァーが断る。と言うかシュニッツァー、お前そこまで嫌なのかよ...
拓人「分かった、俺が迎えにいく。副船長だし問題ないだろ?」
茉莉香「ええ~!拓兄が行くの !?」
拓人「仕方ないだろ?と言うか、プリンセスを何処に案内するんだ?こんな船に貴賓室なんてものは無いだろ?」
ミーサ「こんなとは侵害ね。とは言え、確かにそうね」
茉莉香「どうしよ~!船長室は駄目。食堂は...もっと駄目!!」
拓人「考えておけよ。取り敢えず、ブリッジに案内するぞ!少しは片付けておけよ、クーリエに三代目」
三&ク「は~い...」
俺は、汚している原因の二人に言っておく。ドッキングコントロールに向かいプリンセスを迎える。
拓人「開けますよ?」
ドッキングコントロールの扉を開ける。
グリューエル「ご足労ありがとうございます」
拓人「こちらこそ、汚い船ですがプリンセス?」
グリューエル「拓人様も、私の事をグリューエルとお呼びください」
拓人「分かった。なら、俺の事も拓人と呼んでくれ」
グリューエル「はい♪」
拓人「いい返事だ♪」ナデナデ
グリューエル「///」
俺はいつもの癖で、グリューエルの頭を撫でてしまった。
拓人「こ、これは無礼を...」
グリューエル「い、いえ...」
拓人「それでは、エスコートさせて頂きます」
グリューエル「は、はい///」
顔を真っ赤にしているグリューエル。と言うか拓人よ、また貴方はフラグを立てて回収したのか・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
拓人「連れてきたぞ?」
茉莉香「お疲れ...様...」
茉莉香は、あらわれた拓人に驚いていた。それはそうだ、拓人と一緒にやって来たグリューエルが、顔を真っ赤にしながら手を握っていたのだから。
グリューエル「初めまして。グリューエル・セレニティです。汽船への密航、お許しください。弁天丸の乗船ありがとうございます」
茉莉香「ほわ~...」
茉莉香が、グリューエルに見とれていた。
ミーサ「おほん」
茉莉香「ああ!改めまして、船内の茉莉香です。プリンセス...じゃなくて、グリューエルよね?貴方の乗船を歓迎します」
グリューエル「ありがとうございます船長。認めない訳にはいきませんね。顔立ちがお父上にそっくりです」
茉莉香「そうなんですか?私は父の事を知らなくて。父はどんな人でしたか?」
グリューエル「...素敵な方でした」
三代目「お~・・・」
百眼「おいおい...」
グリューエル、物凄い苦笑いだな。
グリューエル「亡くなられたと知らなくて、失礼をお詫びいたします」
茉莉香「ああ...いえ...この雰囲気苦手だな...そうだ!クルーを紹介しますね」
グリューエル「はい♪」
茉莉香「まずは...操舵手のケイン・マクドゥガルです」
ケイン「お会い出来て光栄です♪」
ケインは、大袈裟に挨拶する。
茉莉香「あははは...はいはい」
茉莉香は適当にあしらう...
茉莉香「船医のミーサ・グランドウッド」
ミーサ「だいぶストレスが溜まってるわね。痩せすぎよ?」
グリューエル「よく言われます」
茉莉香「電子戦担当のクーリエ」
クーリエ「ごめんなさい。座ったままで」
グリューエル「構いません」
茉莉香「戦闘指揮担当のシュニッツァー。サイボーグなの」
シュニッツァー「!?」バッ
シュニッツァーは紹介されると、敬礼をする。
グリューエル「ま~凄い♪」
シュニッツァー「・・・・・・」
シュニッツァー、顔には出てないけど、かなり嬉しいんだな。
茉莉香「航法士のルカ」
ルカ「見える...」
拓人「見えなくていい」
茉莉香「レーダー、センサー系担当の百眼」
百眼「初めまして、お姫様」
茉莉香「機関担当の三代目」
三代目「どうも」
茉莉香「私が、船長見習いの加藤茉莉香です。そして...」
拓人「さっきも紹介したけど、副船長見習いの加藤拓人だ」
ミーサ「船長!それに副船長も、お客様のいる前で、自分の事を見習いだなんて...」
拓人「逆だミーサ、大切なお客様だからこそだ」
茉莉香「それに、その内ばれちゃうしね♪」
ミーサ「はいはい」
茉莉香「以上が、弁天丸の主な乗組員です。重要な事を決めようと思ったら、ここにいる皆に相談します。」
拓人「安心しろ。皆先代で働いていたプロだ 。ま、そのプロが見事にプリンセスにやられてるんだけどな♪」
クーリエ「あう...」
茉莉香「あはは...」
グリューエル「...私は、この宇宙で海賊たるあなた達にお願いの義があって参りました。私掠船免除を持っているあなた方に...」
茉莉香「お願いってなんですか?」
グリューエル「それは...幽霊船を...さ迷える黄金の幽霊船を見つけてほしいのです!」
拓人「黄金の幽霊船?」
驚いてる俺を他所に、百眼が話す。
百眼「お話し中に申し訳ない。セレニティ星系王宮政府が、プリンセス、グリューエル・セレニティの行方不明をたった今発表した。犯罪に巻き込まれた可能性も含めて行方を捜査中」
グリューエル「そんな...私は自分の意思でここに来ました!!」
茉莉香「ミーサ、今回の仕事の以来は何処から?」
ミーサ「いつも通りの、ハロルドロイド保険組合からよ」
茉莉香「シンフォニー・エンジェルについてた護衛艦の所属は?」
クーリエ「セレニティ星系防衛軍。護衛艦三隻って言ったらショボいけど、王族の護衛艦だったのね」
ミーサ「保険組合のショウさんへ通信。事実関係を確認して」
百眼「お姫様の件はどうする?」
ミーサ「聞かれたら答えて。聞かれなかったら、答えなくていいわ。王宮相手の反逆罪なんてゴメンだわ」
グリューエル「そんな心配はありません...この船には...私自信で意思で乗り込んだのです!反逆罪なんて...そんな...」
茉莉香「大丈夫、悪いようにはしないわ。プリンセス、グリューエル。貴方の依頼!弁天丸船長の加藤茉莉香が、確かに引き受けました」
茉莉香は一人で勝手に依頼を引き受けていたのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
セレニティ星系皇女が乗り込んでから翌日。ここ白鳳学院は騒いでいた。理由は...
男子生徒「おい拓人!!聞いたか?中等部に来た皇女の話!!」
拓人「ああ...」
男子生徒「中等部であれだけのオーラ!そこら辺の有名人女子達より貴賓があるぞ!!」
拓人「喧しいな陽介...確かに皇女が来たことには驚くけど、そこまで騒ぐ事か?」
陽介「なんだよその態度。まるでもう話したことがあるような言い方だな?」
拓人「は~...」
なんでコイツは、普段は抜けてる癖にこう言うときは鋭いんだよ思う。その時、放送が流れる。
放送『高等部、1年雪組の加藤茉莉香さん。高等部二年雪組の加藤拓人さん。至急高等部保健室にお越しください』
陽介「お前呼び出しだぞ?」
拓人「だな。行ってくる」
俺は、保健室に向かった。
拓人「ミーサ入るぞ?」
ミーサ「いらっしゃい。もうすぐ船長も来るはずよ?」
茉莉香「お待たせ」
ミーサ「待ってたわ。それにしても、上手く考えたわね♪木を隠すなら森の中って昔から言うけど、隠し場所を相手に公言してしまえば、相手の動きを牽制出来る」
茉莉香「そりゃ考えたけど、その後が早すぎ。昨日の今日で制服って作れるのね。フルオーダーでしょう?」
ミーサから、珈琲を受け取り聞く。
ミーサ「いいじゃない♪船長の迅速な判断に、関係者一同一生懸命答えたんだから♪」
茉莉香「ふ~ん...で、話って?」
ミーサ「特書よ」
茉莉香「特書?」
ミーサ「裏ルートで、セレニティ王宮政府から海明星政府に届いたの」pipipi
拓人「いつ届いたんだ?」
ミーサ「聞いたくれると思ったわ♪これよ。通信記録によると...船長達が海明星に帰ってからの発信時刻になってる」pipi
拓人「保険組合に連絡してからか...」
ミーサ「そう。迅速な判断に迅速な実行、計らずも中々の連携プレーじゃない♪」
茉莉香「それにしても、セレニティの対応が早すぎない?なんと言うか...焦げ臭い?」
ミ&拓「「きな臭いよ(だ)、それ言うなら」」
茉莉香「ちぇ~///」
俺達二人に突っ込まれて、穂を赤く染める茉莉香。ってか、間違えるか普通...
茉莉香「まさか、そのきな臭いところ、私に直接グリューエルに聞き出せって...そう言うこと!?」
ミーサ「ご名答♪そこまで考えられる様になったってのはいいことね♪花丸をあげるわ」
茉莉香「私はテストで花丸がほしいな...」
ミ&拓「「それは無理」」
茉莉香「だよね~...」
俺とミーサのツッコミに愕然とする茉莉香であった...そして翌日、俺達は走っていた
茉莉香「来週まで無かったんじゃないのお仕事!」
ミーサ「ごめんなさい、急で」
茉莉香「まだあれから5日もたってないのよ!」
俺達は車に乗り込む。
ミーサ「たう星系の中って話よ。夕食までには帰れるんじゃない?」
茉莉香「ケインは?」
ミーサ「貴方の担任でしょ?」
茉莉香「連絡あったのホームルームの後だったから...あ、来た」
走ってくるケインに向けて車を出すミーサ。ケインも上手く乗り込む。
ケイン「先回りされると面倒だ!急いでくれ!!」
ミーサ「遅刻してよく言うわね!」
ケイン「厄介なのに捕まりかけてたんだ!」
拓人「厄介?」
ミーサ「!?」
ミーサは突然急ブレーキをかける。
茉莉香「ミーサ運転乱暴!!」
ミーサ「このゲート、いっつも開くの遅いんだから!!...空港まで跳ばして20分か」
拓人「仕方ない...グレードアップ液!!」
茉莉香「なんなのそれ?」
拓人「ま~見てな♪」
俺はミーサの車にグレードアップ液を吹き掛ける。すると、その時...
「失礼します」
なんとグリューエルが乗り込んできた。
ケイン「あっちゃ~」
ミーサ「どういう事?」
ケイン「知らね~よ!船長を先に出してから、教室出たら連れてけってお姫様が...」
グリューエル「緊急のお仕事ですよね?たう星系周辺の不審艦の動向調査。護衛艦隊司令部経由の依頼。違いますか?」
茉莉香「そうなの?」
ミーサ「仕事内容は移動中に話そうと思ったのに...その通りよ」
グリューエル「急ぎましょう!詳しい話は移動中に♪」
そしてゲートが開く。
ミーサ「跳ばすわよ!!」
グレードアップした車を跳ばして、空港に向かう。予定では20分だが、13分で空港に到着した。
ケイン「じゃ、お先に♪」
ミーサ「頼んだわよ。拓人もありがようね♪貴方のお陰で予定より早く着いたわ♪」
拓人「よかった。で、二人とも、もう着いたぞ?大丈夫か?」
俺は茉莉香とグリューエルに声をかける。二人は力が抜けたらしく、俺に寄り添っていた。
グリューエル「移動中が、こんなにも厳しいものだと思いませんでした...」
茉莉香「話なんか、出来ないに決まってるじゃない...」
グリューエル「私が、浅はかでした。すみません」
茉莉香「いやいや」
グリューエル「で、お話は...シャトルの中で宜しいでしょうか?」
茉莉香「OK...OK」
茉&グ「「がぁ...」」
何故茉莉香達がこうなったかと言うと、ミーサが高速に入ったと同時に、アクセルを思いきり踏んだ為である。普通なら、だいたい時速120Kmが普通だが、グレードアップ液をかけている為、時速200以上は出ていた筈だ。と言うか、グレードアップした車を普通に運転するミーサは凄いと思います。取り敢えず、俺は茉莉香を背中に背負いグリューエルをお姫様抱っこでシャトルに乗り込んだ。シャトルに乗り、弁天丸にいる百眼に通信を繋ぐ。
百眼『改めて、護衛艦隊司令部からの依頼を説明する。予測座標は省略するが、たう星系外円ギリギリに所属不明の艦が出現が予測されるので、正体を調査するようにとの事だ』
茉莉香「プリンセスは、それがセレニティ星系軍の軍艦だって言ってるわ。王宮から、黄金の幽霊船の情報を持ってきたって」
百眼『なるほどね~。仮想的でも、敵対関係でもないとは言え、作戦行動中の他の軍隊の船が、予告もなしに乗り込んだとしたら、護衛艦隊としては対応せざるおえない...大事にはしたくない』
茉莉香「海賊の出番ね」
百眼『問題は、出現する船が一隻じゃない...しかも戦闘状態にあると言うことを示唆している。つまり、弁天丸は偵察だけじゃなく!戦闘にも巻き込まれる可能性があると言うわけだ』
茉莉香「...戦闘」
戦闘があるかもと聞いて茉莉香が、真剣な顔になる。そして弁天丸に到着し、茉莉香と一緒に着替えてブリッジに向かう。ブリッジに着くと、皆が楽しそうにグリューエルと話している。
茉莉香「ここでも一緒か...」
百眼「取り敢えず、プリンセスから色々と説明を聞いてた」
拓人「その割には楽しそうだな♪一人を覗いて...」
ケイン「はは...仕方ないさ」
茉莉香「で、何処まで説明してもらったの?」
クーリエ「簡単に言うと、どうやら黄金の幽霊船捕獲の為の調査データが足りなそうだなと思ったプリンセスが、王宮に連絡メッセージを送ったとこまで」
茉莉香「えっ!?王宮に!!直接ですか?」
グリューエル「はい♪セレニティの王族に伝わる、秘密の方法を使って」
茉莉香「秘密の!?ま~弁天丸に密航出来ちゃう位だから...なんでもありか」
拓人「さすがのクーリエも、王族には勝てないみたいだな」
クーリエ「うぅ~副船長意地悪だよ~」
拓人「で、何を王宮にお願いしたんだ?」
グリューエル「黄金の幽霊船に関する追跡資料を王宮から持ってくるように言付けました。本来なら私が持ってくるべき情報でした。準備不足をお詫びいたします」
そう言うとグリューエルは俺達に頭を下げる。
茉莉香「いやいや!寧ろありがたいと言うか、本当気が利くねグリューエル♪」
グリューエル「あの~///その船長服と副船長服...素敵です」
茉莉香「えっ!?これ!?」
拓人「そうか?」
グリューエル「はい!とってもお似合いです!私も着てみたい...です」
一同「お~!」
百眼「よかったな♪船長、副船長!!」
拓人「へいへい、さっさと持ち場に戻れ」
俺は適当にあしらい、皆を持ち場に戻す。すると!ルカから情報が入る。
ルカ「いつもより...風が荒れている。そろそろ来るわよ?」
茉莉香「弁天丸、戦闘体制」
ミーサ「心配ね、船の事。」
グリューエル「えっ?」
ミーサ「戦闘状態のまま現れるなんて聞かされちゃ~ね」
グリューエル「私は...セレニティを信じています」
ミーサ「あの二人も信じてあげて」
拓人「そろそろか...」
クーリエ「来ましたよ!前方に空間微動をキャッチ。出てくるよ」
百眼「強力な軍用級のタッチダウンだ!パターン一致。この間お相手したセレニティ防衛艦隊のコーバック級!!」
茉莉香「!?」
百眼「ちょっと待て。エネルギー放射がちょっと多い。損傷してる?レーダー波確認」
グリューエル「!?」
茉莉香「やっぱり...戦闘」
クーリエ「周辺宙域に多数の微動キャッチ」
拓人「やっぱりか」
グリューエル「そんな!セレニティの宇宙船が何と戦っているのですか!?」
茉莉香「いま...分かります」
百眼「軍艦級多数!!」
損傷したセレニティの船の後ろから続々と出てくる他の船...
拓人「何処の船だ!!」
クーリエ「識別完了。全艦セレニティの防衛軍よ。戦艦1、護衛艦4」
グリューエル「どうして...」
百眼「船長、副船長どうする!!」
クーリエ「五隻とも、高エネルギー反応と戦闘用レーダービシビシ放射中。皆ヤル気満々よ」
ミーサ「本気ね♪」
拓人「トランスポンダー発信!」
ケ&百「「ん?」」
クーリエ「トランスポンダー発信開始します。それからどうするの?」
茉莉香「レーダーもセンサーも総動員。今の状況を出来るだけ記録。どういう訳か分からないけど、ここに弁天丸がいるってことを教えてあげて!」
百眼「へっ♪了解、戦闘記録開始。念のためバックアップもしとくか」pipipi
クーリエ「正解♪セレニティ防衛軍から、強力な電子妨害」pipipi
百眼「やっぱりな」
茉莉香「真っ先に出てきたコーバック級は?」
百眼「そっちに出すぜ」
百眼からデータを貰う。
百眼「たう星側に高加速開始。海明星に向けて最短距離の方向」
拓人「逃げるコーバック級。追うのが五隻。戦艦が1、護衛艦4」
拓人「目撃者がいるとなったら、次に来るのは妨害、そして口封じだな」
ミーサ「どっちにつくの?」
拓&茉「「宇宙海賊は正義の味方♪」」
茉莉香「グリューエル!」
グリューエル「は、はい!?」
茉莉香「さっき私の船長服着てみたいって言ってたよね?」
グリューエル「えっ?」
拓人「海賊ってな、軍隊に準じるって事で制服を着て任務をしなくちゃいけない。」
茉莉香「だから貴方には、制服を着てお仕事をしたもらいます♪」
三代目「いよ!海賊皇女♪」
茶々を入れるな三代目...
グリューエル「そ、それはどういう...」
茉莉香「ほら♪セレニティの船とは通信可能?」
クーリエ「・・・・・・」ピクピク
クーリエが、茉莉香の言葉に耳をピクピク動かす。
拓人「出来なくても出来るだろ?優秀なクーリエさん♪」
クーリエ「当たり前だよ!思考性のビームを狙い打ちすれば、耳元でガミガミOKよ♪よし、準備できた」
茉莉香「さ~お姫様♪」
拓人「お前の兵隊に言ってやれ」
グリューエル「...はい♪」
クーリエ「通信ビーム狙い打ち」
シュニッツァー「六隻全てロックオン...発射」
通信ビームを全艦隊に発射する。
グリューエル「貴女方は、ここで何をしているのです!セレニティ王家の正当な継承者である、グリューエル・セレニティの名において命令します!!栄光あるセレニティ!栄光あるセレニティ防衛軍宇宙艦隊は、今すぐにこの戦闘を中止しなさい!!さもなければ、王家に対する反乱とみなします!!以上!!」
クーリエ「以上っと」pi
拓人「...お疲れ」ポン
俺はグリューエルの頭を撫でてやる。
グリューエル「ちょっと...ドキドキしました」
茉莉香「上等♪状況は?」
クーリエ「電子妨害止んだわ」ポキッ
百眼「各艦のエネルギー値も下がってる。戦闘機能はことごとく停止。まさに恭順の意ってヤツだな♪」
ミーサ「しつけのいい軍隊で助かったわ」
クーリエ「交信要請が二件」
茉莉香「二件?」pipi
クーリエ「一件は戦艦から。もう一件は、最初のコーバック級から。戦艦からの交信は艦長命令みたいだけど...枢密院侍従長?」
グリューエル「ヨートフですね...」
茉莉香「枢密院侍従長、ヨートフ・シフ・シドー。ご注文のドレスが仕立て上がりましたので、お届けにあがりました。ご試着を願います...どうすればいい?」
グリューエル「ヨートフの船に着けていただけますか?セレニティの船に対する説明と要請は、正統王家に対するこの私が行います。通信回線を開いてください!」
ミーサ「それはあまり上手くないわね」
拓人「だな。セレニティ艦隊は、身内の戦闘とは言え、他所の星系の絶対防衛圏内まで殴り込んで来てる。こっちから、余計な情報を与えるよりは、勝手に相手に解釈される方が...」
茉莉香「こっちが有利になる!」
ミーサ「そう言うこと♪」
拓人「向こうも事態をハッキリさせたくないだろう」
茉莉香「高度な政治的判断ってやつか。と言うわけで、ゴメンねグリューエル。ここから先は、うちの乗組員に任せてくれるかな?」
グリューエル「お願いします。私も、決して外交に手だてに明るい訳ではありませんので」
拓人「なら...戦艦の方にはプリンセス名義で、そのまま待機するように伝えろ。」
クーリエ「了解~!」アム
拓人「で、最初のコーバック級の侍従長には、プリンセスがドレスを受け取りに行くから、準備するように伝えてくれ」
クーリエ「ふぁ~い」モグモグ
拓人「ケイン、コースは大丈夫か?」
ケイン「はい、迅速に向かってます」
俺は指示を出す。
茉莉香「そう言えば...ゴメンね。あんまり船長らしいところ見せれなくて。どちらかと言えば、拓兄の方が船長っぽいんだよね」
グリューエル「そんなことありません!二代に渡って海賊の船長とお知り合いいなれるなんて♪これからもお願いします」
茉莉香「こちらこそ」
そして、ヨートフが乗っている船に近づきドッキングする。
拓人「さて、付き添いは俺だけでいい。シュニッツァー以降戦闘員は、弁天丸の護衛についてくれ」
シュニッツァー「了解した」
そういい残して、俺と茉莉香、そしてグリューエルはドッキングコントロールに向かった。
グリューエル「ヨートフ...」
ドッキングコントロールにモニターが映る。やって来たのは二人
茉莉香「誰だか確認できる?」
グリューエル「侍従長のヨートフです。間違いありません。後ろは、近衛隊のキャサリン小隊長...まさか。!あの二人船を強奪して...」
茉莉香「あの二人、そんなに強いの!?」
グリューエル「はい...かなり」
拓人「へ~、モニター越しだからハッキリとは分からないが、ま、勝てるだろ。それより...」ゴソゴソ
俺は四次元ポーチを探る。
拓人「ポケット信号機!」
グリューエル「なんですかそれは?」
拓人「すぐに分かるよ♪」
クーリエ『いらっしゃったわよ?』
茉莉香「扉を開けて差し上げて」
茉莉香が指示し、扉を開ける。
ヨートフ「セレニティ正統王家枢密院侍従長、ヨートフ・シフ・シドーです」
茉莉香「船長の加藤茉莉香です」
拓人「副船長の加藤拓人だ。悪いけど、一応それなりの対応をさせてもらう」ポチッ
俺は、ポケット信号機を押し相手の動きを止める
ヨートフ「これは...」
拓人「悪いね。グリューエルが言うから心配はしてないけど、一応ね」
ヨートフ「なるほど...あなた方なら、姫をお任せできます」
グリューエル「あなた方が来たと言うことは...」
ヨートフ「王宮は平穏です。姫が留学されてから、王宮は平穏なので、一番役立たずな二人がやって来た次第です。」
グリューエル「そうですか...」
ヨートフ「それでは、姫を頼みます」
ヨートフから荷物を受け取り、引き上げていく。そして、グリューエルから黄金の幽霊船の情報が入っているチップ?らしき物を受けとる。
拓人「さて...百眼!データの解析にどれくらいかかる?」
百眼「そうだな...1週間位か?」
拓人「1週間か...なら、明後日から始まるキャンプは問題なさそうだな」
茉莉香「忘れてた!明後日から全学年で、一泊二日のキャンプがあるんだった!」
ミーサ「そうね...ま、解析が終わったら連絡するわ♪」
拓人「頼んだぞ百眼」
百眼「分かった!」
取り敢えず、俺達は明後日から始まるキャンプの準備をしに帰るのであった
作者「始まりました!本日は、弁天丸からクーリエさんに来ていただきました」
クーリエ「ども」
作者「いや~!今回は大変でしたね」
クーリエ「ホントよね~。でも、船長も副船長も即決の判断は凄いよね~♪」
作者「でも、拓人君から厳しいお言葉を貰いましたね♪」
クーリエ「あう~...」
作者「それに、頭を撫でられて満更でもなかったみたいですし」
クーリエ「///」
作者「おっと...これ以上は止めておきましょう。前のチアキさんみたいになってもらっては困るので」
クーリエ「///」
作者「遅かったみたいですし...それでは、サヨナラ、サヨナラ!」