社畜の俺がコナンの世界でも社畜になってしまった件について 作:願わくば神様転生でチートをかましたい
いつものハイテンションな主人公は何処にもいません
それでもいいなら読んでくださいな。
そこからはあまりよく覚えていない。
ただ流れるがままに時間が過ぎ、日が経った。
上手く脳が機能しない。
というより、何かについて深く考えることができなくなっていた。
いつも日常的に笑顔を浮かべていたはずなのに顔が引きつって上手く笑えなくなっていた。
笑おうとすると顔全体が醜く歪んでしまうようで、無理に笑うのはもう諦めた。
自分が思ったよりも心にダメージが行っているようで、固形物を食べると全て吐いてしまう。
胃の中に何も入ってなくても吐き気がして、胃液を吐き続ける時もあった。
何も食べないままじゃ不味いと思っても、胃が受け付けないんじゃ仕方がない。何かを無理に食べるのも諦めた。ただ、食べられそうなときに栄養のある液体状のものを飲み、それで凌ぐ。
夜も眠ることができなくなった。
社畜時代に戻ってしまったのかと思う程の酷い隈と覇気のない顔。
日に日にやつれていく顔と、酷くなる目の下の隈。そして元々細かった体も骨がうっすらと浮き出るようになった。
そんな日が何日も続いて倒れないわけもなく、過度の寝不足と栄養失調のせいで意識を手放すのは意外と早かった。
次に目を覚ました時、そこは病室の中だった。
病院に入院したのは今も前も初めてではないだろうか。前の時は基本的に健康だったから、病院とは縁遠かったしな。
横を見ると点滴台があり、腕に管がつながっている。
数日間引きこもっていた身としては、この白い部屋と窓から入る日光は眩しい。
......病院...。
この前病院に来たのは藤の出産の時か。
あの時は母さんもちゃんと生きてて、笑ってて。
...新しい家族が増えて、幸せで......。
......なんで...、藤を置いて死んだんだよ母さん。
今死んだら、藤に自分のことを覚えてもらえないんだぞ?
母さんの事を知らないまま育っていくんだぞ?
自分の息子に、お腹を痛めながら必死で産んだ貴女の実の息子に覚えてもらえないとか...悲しすぎるだろ......
...なんで......俺を置いていったのさ......。
俺の中の母親という存在は、どうしてこうも早くに死んでしまうのだろうか?
前の母さん__お袋は、銃殺、自殺なんて死に方ではなかったけど、俺が成人する前に亡くなっている。
死因は車との衝突、簡単に言えば事故死。
うちの家庭は両親が共働きで、家の家事とかは両親が交代でやっていた。勿論俺も学校から帰ってきたら洗濯物を取り込んだり、米を炊いたり、自分のできる範囲で手伝いはしていたが、当時小学生だった俺は一人で包丁や火を使うことは禁止されていたため、夕飯はどうしても作ることはできなくて、自分でできる範囲のことだけしたら宿題をしたり、ゲームをしたりしてその日の家事担当の親を、腹を空かしながら待っていた。
お袋が事故で死んだ日、その日は母さんが家事の担当の日ではなかったのだが、前日、お袋が家事担当だったのにもかかわらず仕事が立て込んでおり、親父に当番の日を代わってもらい、今日こそは遅れられないと急いで帰ってきている途中だったそうなのだ。
俺がお腹を空かして待っているから、食べ盛りの息子を長時間放ってはおけないと急いでの帰宅途中、普段は真面目なお袋からは考えられないほど注意散漫になってたらしく、横断歩道の信号は赤なのにもかかわらず渡ってしまい、そのまま亡くなってしまった。
お袋が信号を無視したという状況だけを見ると、全面的にお袋が悪いのだが、お袋を引いた車は既定の数値を超える速度を出して走っていたらしく、お袋を引いた車がスピード違反を起こしていなかったらお袋は死なずに済んだのだ。と、大人たちが話しているところをたまたま聞いてしまったのだから一体誰を恨んだらいいかも分からない。
......ただ、子供ながらに思ってしまったのが、もし俺がもう少し年を積んでいて、一人で台所を使って料理をしてもいいという許可をもらってさえいれば、こんな事故にならなかったのではないかということだ。
今思えば結構な究極理論になってしまうのだが、子供というのは、誰か一人を悪者に仕立て上げないと物事を上手く見ることができないのだ。
その悪役が、自分だった。自分にしてしまった。
普通なら引いた人を悪者にするだろうし、お袋を引いた本人にも非がある状況だ。
お膳立てされている状態だ。使わないなんて手はないだろう。
でも、母さんの葬式に参列している人たちが話している内容を聞いてしまった。
どうやら母さんの職場の同僚らしき人が、「自分の帰りを今か今かと待っている息子がいるの。急いで帰らないと間に合わない!」とお袋が言っていたという話を。
自分の母親の死を理解しようとしている時に、そんな話を聞いてしまった俺の中での悪者が自分になってしまったのは致し方がないとは思わないか?
今でこそ誰も悪くないと理解できているからいいものの、当時の俺は酷く臆病になってしまった。
自分のせいで他人が傷ついてしまうのが、死んでしまうのが怖くて心から気を許せる友人を作ることができなかった。
だから、中身が薄っぺらい人間になってしまったのかもしれない。
適度に仲が良くなったらそれ以上踏み込まれないように壁を作り、こちらからも踏み込まないようにする。
「誰かを一斉に無視しようぜ」とかいういじめについてのおふれが回ってきたときも傍観者になることに努めてはいたが、いじめられている奴が自殺を図ろうものなら裏で手を回し死なないように工作する。
ただ、自分のせいで誰かが傷ついてほしくなかったから。どれもこれも結局は『自分』のため。
心も体も大人になってもそんな生活を続けていたせいか心から気を許せるような友達はあまりできなかった。
でもいなかったわけじゃない。それだけでも大きな進歩だと思っている。
でも、薄っぺらい人間なことに変わりはないわけで。
自分なりに心から愛していたつもりでも、初めて恋して好きになっても相手にはそのことが伝わらず、結構苦労した。でも、こんなの自業自得だ。
きっとブラック企業に入ってしまったのは、自分がこんな薄っぺらな人間だったからでもあるのだろう。
...だからこそ俺は、母親という存在が特別だ。
勿論、親父のことは感謝してる。
男手一つで俺を育ててくれた親父に対しては感謝でしかない。
そして、親父よりも先に逝ってしまって申し訳ない
親不孝者だよ、俺は。
久しぶりに気絶という名の睡眠をとったからかこの前よりかは思考がクリアになっている気がする。
何も考えられなかった状態と比べたんだからそりゃそうか。
かなり体調も良くなった気がするし、いつまでも寝ているのはどうかと思ったので起き上がり、取り敢えず立ち上がる。
うわぁ、今の俺の体ほんとにそのままの意味で骨と皮だけだな。
数日間断食しただけでこんなのになるのか?
少し違うとは思うが、まあ、俺に医学的な説明を求められても困るので放っておこう。
薄緑色の入院服を身に纏い、点滴台を押しながら骨ばった細い四肢を動かし窓から見えた中庭的な場所まで移動する。
夏ということも相まって、太陽の光がキツイ。
やはり、冷房の効いた室内とは違って外は夏らしく暑かった。
中庭のような場所、というよりかはここは本当に中庭なのだろう。
建物と建物の間にあり、中央に大きな木が植えてある。
木の傍にはベンチがあるのだが、ちょうど木の影の中にベンチが丸々入っており、今日は湿度がさほど高くはないようで木陰の中は涼しかった。
この中庭の四隅には花壇があり色とりどりの花が植えてある。
ピンクや紫、白、青といった花々は俺とは違い堂々と咲き誇っている。
......ずっと母さんのことを引きずったままでは駄目なのだと、分かってはいる。
母さんのことだ。きっと自分のことなんてさっさと吹っ切って楽しい人生を歩みなさいと彼女は言うだろう。
...分かっているさ。
......でも、やっぱり駄目だ。吹っ切るなんて出来ない。
かといって、昔みたいに毎日怯えながら、自分の心に嘘を吐きながら、周りの人に本当の自分を隠しながら、他人を拒絶しながら生きていきたくはない。
それがどんなに虚しい事か、俺自身が良く知っている。
今回こそは、俺なりの幸せな人生を歩もうと思っていた。
否、今もなお思っている。
...でも俺の思う幸せな人生の中には母さんの存在がいた。
もちろん、人間なのだから先に彼女が死ぬことなんて分かっていた。
でもこんなにも早い別れが来るなんて思ってもいなかった。
一体俺は、どこに向かえばいいのだろうか。
......どうしても分からないままだ。
このまま考えてたってしょうがない。
体は多少動かしたし、日光も浴びたし、久しぶりに外の空気も吸えた。
もう此処に居る意味などどこにもないだろう。
行きと同様、点滴台を動かしながら来た道を引き返す。
自分の病室にたどり着いた俺は扉をスライドさせ病室の中に入り、ベッドへと向かう。
と、意外なことに先客がいた。
「...おじい...様......? ...とじいや、どうしたの......?」
先日の母さんの葬式でもあった俺の祖父がいた。
葬式が終わってからすぐに本家のある京都に帰ったのにどうしてこんなところにいるんだ?
別にこの人が非情とかそういうわけではない。
ただ単純に若くして当主になった母さんを支えるために本家のある京都でしかできない仕事をしていて毎日多忙な人なのだ。
母さんが亡くなって、その他もろもろの手続きをしてくれたのもこの人だった。
そして、今はまだ全ての処理が終わっていないはずだ。
そんな俺の知る中で一番忙しい人がなんでこんなところに...?
「紫陽様...! ...よかった......。目が覚めたのですね」
「? うん、ついさっきね...って待って、僕何日寝てたの?」
「約三日ほどです。まだ本調子ではないのですからベッドにおかけください」
じいやに手を引かれるがままベッドの端に腰を掛け、なんかすっごく微妙な顔をしているおじい様の方に顔を向ける。
「おじい様、お仕事は大丈夫なんですか? 忙しいと聞きましたけど」
「...私は、孫の見舞いに行ってはいけないのかい?」
と、悲しそうな顔をしながら笑うと急に俺のことを抱きしめてきた。
え、なんで?
普通に困惑して、硬直している俺の体を抱きしめながら頭を撫でるその手は、壊れ物を扱うかのようにひどく優しかった。
...そして、震えていた。
病的な震えなどではないのだろう。
でも、俺にはなんで震えているのかは分からなかった。
「...紫陽、病み上がりで申し訳ないのだが、とても大事な話があるんだ。聞くかい...?」
「話してくれるのなら聞きます。寝たので少しは頭も冴えてますし」
「......そうか。なら先に謝っておこう。すまない。君の母親を、桔梗を殺したのは私のようなものなんだ。本当にすまない...。許してほしいだなんて思っていない。むしろ恨んでくれ」
「...ッ! ...どういうことですか? 母さんはやっぱり自殺じゃなかったっていう事ですよね? 母さんを殺したのがおじい様のようなものってどういう事なんですか!?」
やっぱり母さんは自殺ではなかった。
...そうだよ...!母さんは藤を置いて自分から死ぬような人じゃない。
良かった。俺の考えはあっていた。
......おじい様が殺したようなもの、ということはおじい様が殺したわけだはないはずだ。
真犯人は誰なんだ!?母さんを殺したのはどこの誰なんだよ!?
「紫陽、落ち着きなさい。残念ながら次期当主は確実に君なる。だから、百夜家の全てを君に話そう」
「...分かりました......。大丈夫です。だから、続きを」
少しでもいいから母さんが死んだわけを知りたかった。
この胸の中にある何とも言えない感情の渦を誰かに押し付けたかった。
その思いでおじい様の話を黙って聞いた。
......聞いてしまった。
「紫陽。聡明な君ならきっと、百夜という家が普通の家系ではないと感づいているのではないだろうか?」
という言葉から始まる、百夜家の秘密について。
...そして、この話を聞いてしまったことで俺の人生は闇に染まっていくことになる。
百夜家___、それは遡ると平安時代から続いていたのではないかと言われるほどの由緒正しき日本人の家系だ。
昔からそれなりの位についていて、一番この一族が栄えた時には現代で言うところの一兆円ほどを所有していたのではないかともいわれている。
その噂の真偽はともかく確かに古くから続く家系であることは違いない。
そんな一族には黒い噂がある。
曰く、『日本を裏から牛耳っている』
曰く、『昔から現代に至るまでずっと不正を繰り返し、それによって私腹を肥やしていた』
曰く、『表社会ではない俗に言う裏の社会で名を馳せている一族だ』
これらは根も葉もないただの噂話。____ではなかった。
一つ目も、二つ目も三つめもあながち間違いではない。
百夜という家系は、その名の通り百もの夜よりも闇が深い一族であった。
ある意味では日本を裏から支配し、ある意味では確かに不正を繰り返していたし、本当に裏社会で名を馳せいている家である。
その噂話は多少の誤差はあれど間違ってはいなかった。
そんな噂が流れるような家で、尚且つ実際にやっているのになぜ日本の世界的に見ても優秀だと称賛される警察に捕まっていないのか。
警察とつながっていて、金を渡し見逃してもらっているから?
その場合、日本の警察はもう救いがないほど腐敗しきっているだろうね。
しかしそうではない。
権力を日本の総理よりも、ひいては天皇さえも所有していてそもそも捜査ができなかったから?
その場合、そんなめんどくさいことをしないでも、百夜家が日本を支配すればいいじゃないか。
これも違う。
では何故なのか。
簡単だ。
『裏社会で名を馳せるほどの悪い一族だ』というのを
これこそが仮初の姿。
本当は、国のトップ、ここでいうところの内閣総理大臣や警察のトップ数人、そして公安部の協力者なのだ。
裏社会から表社会を守るために一族総出で潜入しているスパイ、と言った方が分かりやすいだろうか。
何故、特にメリットもない仕事についているのか。
それは、一族の歴史に起因する。
冒頭部分でも説明した通り、我らが百夜一族は遡れば平安時代まで行くと言われており、これは事実だ。
当時は、天皇を守るために言葉通りの意味の一族総出で情報を攪乱したり、天皇に危害を加えそうな貴族、豪族などの不正を見破り闇に葬ったりしていた。
実際に歴史上から名前を消した家名もいくつかあり、今歴史の教科書に載っている内容は情報規制を行ったうえで基準を定め、許可の出た内容しか載せていないらしい。
もっとも裏の仕事という名の諜報活動が上手くいったときは戦争になるのを避けられたみたいだ。
昔のご先祖様はさぞ活躍されたことだろう。
ただ、『裏社会に手を出した貴族や豪族がだんだんと消えていっている』と感づかれると仕事がしにくくなるので何年か家業を止める期間を設けないといけないため、その時に起こった大々的な戦争が教科書や歴史書に記載されている。
そして時代は進んでいくにつれて国のトップが変わったり、国を回す政治の仕方が変わったことによって百夜家も仕事をする上での上司的な立ち位置の人が変わった。
一番分かりやすいのは、天皇から総理っていう表記かな。
そしてバレないように休み休み裏家業を行い、不正をしていた政治家を告発したり、ヤクザ同士の争いの鎮静化を図ったり裏で動き回っている時に、ある組織が百夜家蓄えていた情報網に引っかかった。
それこそが通称「黒ずくめの組織」こと黒の組織。
名探偵コナンの主人公である工藤新一こと江戸川コナンの最大の敵である黒の組織が引っかかってしまった。
この組織を見つけた当時は静かに消すには大きくなり過ぎていたため内部に潜入してぼろを出さないか探ったらしいのだ。
その諜報員が、見つけた当時の次期当主であった俺の母さんこと百夜桔梗だったという訳だ。
その当時は現当主であった俺の祖父の柳は別の仕事が立て込んでいたのと、まだギリギリ未成年だった母さんの方が疑われないだろうという理由で組織に入ったらしい。
当初の予定ではすぐに証拠を見つけ出して組織がまだ小さいうちにいつものごとく闇に葬り去るつもりだったらしいのだが、思ったよりもぼろを出さないまま今に至ると。
それはそうだろう。
ベルモットに「石橋をたたき過ぎて逆に壊してしまう人だ」と言われるほどの慎重な性格をしている人物が組織を束ねているのだ。
入ったばかりでどこの馬の骨とも分からないような奴に組織の秘密は話さないだろう。
そして、最も重要な話はここからだ。
前当主兼諜報員として組織に籍を置いていた母さんが亡くなったが、組織の壊滅は百夜家の最重要事項に変わりはないのだ。
つまり、次期当主が確定している俺が組織に潜入しないといけないという訳だ。
......よくはないけど、まだここはいいんだ。
母さんが組織に消された理由。
それは、ただ単純に組織にいらないと判断されたかららしい。
俺が生まれてきて、今まで難なくこなしてきた人を殺すという仕事をするのをためらったり、大きくはないにせよ細かいミスを連発するようになり、母さんが殺される前に大きなミスをしてしまったらしい。
今まで積み重なってきたミスの上に目に余る失態をしてしまったことでもう用済みだと判断され、つい先日殺されたという訳だ。
......俺は、その話を聞いたときに納得してしまった。
今までの母さんの行動の意味が分かってしまった。
母さんが深夜もしくは帰ってこなかった日、「仕事」だと母さんは言っていたが、仕事は仕事でも
......そしてもう一つ確信したことがある。
この世界は俺の知っている『名探偵コナン』という漫画とは別物だ。
今までも俺という存在がいる時点でそんな気はしていたが、考えないようにしていた。
このまま、できる限り原作に出てくる主要人物に関わらないようにすればモブに徹していたら多少の違いはあれど原作のまま時間は流れていくのではないか、そんなことを考えていたし、実際にそうしていた。
でも、こんなにも物語の中核に関わってしまっている時点でモブになることなどまず不可能だろう。
登場人物は今のところシナリオをなぞって生活してはいるものの、俺という名の異物が混入してしまったことで近い将来物語が変わってくるだろう。
今のところ俺自身が物語に大きな影響を与えているわけではないとは思うが、もともと存在しなかったはずの存在がこの世界にいる時点でこの世界は大きく歪んでしまっているはずだ。
今は小さな波紋でも、年を重ねるごとにその波紋は大きな影響を与えることになる。
俗に言うバタフライエフェクトと呼ばれるやつだ。
そしてこの場合、その蝶とは俺のことなのだろう。
何かしらの力が加わってしまったせいでこの世界に前世の記憶を持ったまま生まれ、この世界に異物を上手く溶け込ませるために『百夜家』という架空の設定が生じたとしたら...?
俺自身が直接母さんを殺したわけではないが、こんなの俺が間接的に母さんを殺したようなものだ......!
俺のせいで作られてしまった『百夜』という家に生まれきた人々は、この家の家業のせいで長い間苦しめられてきたのだろう。
......また.........、また、俺のせいで......誰かが泣いたのか...? ...苦しんだのか......?
......死んでしまったのか.........?
嗚呼、誰が言ったか。俺のことを疫病神だと。
......本当にその通りだと、俺は思う。
...他人迷惑をかけ、苦しめ、そして死なせていく。
あぁ、なんだ。何も変わってないじゃないか。
「...はははっ...ははッ...あははははははハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
...馬鹿だなぁ。
何が『モブとして幸せに暮らしていく』だァ?
そんな未来、最初から用意されてなんてないのにさ。
ごめんね、母さん。
俺分かったから。
やっと分かったから、もう大丈夫だよ。
結局また全部俺が悪かったんだ...!
......いつまでもこうしちゃいられない。
俺なんかが幸せになってしまったは駄目だ。
俺が全部片を付けなくちゃいけない。
ここで俺が逃げたら、百夜家の『家業』を継ぐのは必然的に藤になってしまう。
藤のためにも、これ以上俺という存在の犠牲者を出さないためにも、俺が全てを背負わないといけない。
今回はちゃんと人間らしい人生を歩みたかった。
でもできないのなら、せめて迷惑をかけないように、周りの人たちに迷惑をかけないために、この命を全うしていこう。
それが今の俺にできる、唯一の償いだと思うから。
なんかシリアス回。
誰だよこんな展開にした奴!
無茶苦茶やりづれぇじゃねぇか!
実際に一万字ほど没になりました。
だって、桔梗さんの葬式の様子なんて需要ないでしょ。
それに書けねぇ。
軽く紹介タイム~
百夜柳(ひゃくややなぎ)
そもそも登場する予定のなかった紫陽のじいちゃん。
この話を書くためだけに作ったキャラ。
多分むっちゃダンディなおじ様。キャラデザすらも考えてないけどな。
でもきっと便利なキャラになる(予定)から別の話にも出てくるかも。
〘ヤナギの花言葉〙
「従順」「自由」
「freedom(自由)」「sadness(悲哀)」
この人に該当するのは悲哀、かな。
マジでこの人に関してはなんも考えてないな。
この小説を書く前に考えていたこの小説のクッソ重い元ネタの小説読みたい?
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書くんだったら読んでやらぁ
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んなもん書く暇があるんだったら続き書け
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どうでもいい
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それよりも藤可愛すぎてツラい
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〇ね!クソ親父!!