アベンジャーズが第五次聖杯戦争に介入するようです 作:ドレッジキング
キャスターの魔力による光弾は境内の地面を大きく抉り、着弾地点はさながら爆撃されたような有り様になっている。間一髪で彼女の光弾を回避したセイバーは空を見上げる。夜空には黒いローブを羽根のように大きく広げて浮遊しているキャスターがいた。そしてそんな彼女に見とれている時間など無いかのように、キャスターは次なる光弾をセイバーのいる地上目掛けて降り注がせた。先程よりは威力は低いものの、数に物を言わせた攻撃だ。流石のセイバーでも、この数を捌く事は難しいだろう。しかしそこは最優のサーヴァント。不可視の剣を用いて自分に迫りくる光弾を次々と弾いていく。これには流石のキャスターも微かに舌打ちをした。
「……流石は最優のサーヴァントといったところかしら」
一発一発が人間どころか建物すら吹き飛ぶであろう魔力が凝縮された光弾を一振りの剣だけで弾き飛ばせるセイバーの地力と技量は脅威に値する。教会の帰りに戦ったバーサーカーに比べればキャスターの魔術による攻撃は恐れるに値しない。が、セイバーは背後から迫る攻撃を身体をくねらせて回避する。
その瞬間、地上で最も硬い金属で出来た爪がセイバーの鎧を掠めた。そう、まだウルヴァリンはキャスターの魔術によって操られているのだ。地上にいるウルヴァリンの攻撃と、空中からのキャスターの攻撃を同時に対処するのは流石に難しいものがある。セイバーは二対一という不利な状況に立たされながらも懸命に抗い続けた。キャスターはウルヴァリンを操るのと同時に魔力による光弾を地上にいるセイバー目掛けて放っている。これは純粋に彼女自身の魔術の技量が卓越しているからに他なるまい。が、セイバーとて接近戦しかできないサーヴァントではない。彼女は剣を構えると自らが持つ"宝具"を展開する。
――――『風王結界』
その瞬間、セイバーを中心に強烈な風による防壁が構築された。凄まじい向かい風が来るのでウルヴァリンでも踏み込めない。その結界を破らんとキャスターは上空から魔力の光弾を降り注がせる。さしものセイバーの風王結界でもAランクの魔術に該当するキャスターの光弾は防ぎ切れず被弾するものの、元々高い対魔力を誇るセイバーには風王結界で威力が減衰したキャスターの光弾を受けても大したダメージは無い。
「覚悟しなさいキャスター」
その一言と共にセイバーは自分の足に風王結界を纏わせて大きく跳躍する。キャスターに詠唱させる暇など与えないとばかりに、一気に間合いを詰める。キャスターは咄嗟に回避しようとするも、セイバーの速さの方が上回っていた。そしてそのまま勢いに任せて不可視の剣を振るう。が、キャスターは体勢を逸らして斬撃を回避した。そのせいで斬撃が浅く入ったが、間髪入れずにセイバーは空中で体勢を切り替えつつ至近距離から必殺の一撃を叩き込む。
――――喰らえ!『風王鉄槌』!
剣に纏わせた幾重もの風を、破壊の鉄槌として敵に繰り出すセイバーの必殺技だ。強力な豪風の塊はキャスターの身体を捉え、彼女を柳洞寺の外にまで派手に吹き飛ばす。境内の外にはじき出され、遥か遠方にまで飛ばされていったキャスターの姿を空中で見届けたセイバーはそのまま地上へと着地する。
「……どうやら終わったようですね」
これで冬木の街の市民から生命力を採取していたキャスターは倒された。風王鉄槌の確かな手応えを感じたセイバーはキャスターは倒されたと考えている。至近距離から風の破砕槌たるあの技をまともに受けたのだ。耐久に優れたサーヴァントであろうとも大ダメージは免れまい。勝利を確信していたセイバーの元にウルヴァリンが駆け寄ってくる。キャスターが戦闘不能に陥った今、彼を魔術で操る事はできないだろう。
「お前さん、やるじゃねえか。サーヴァントっていうのも大したモンだ」
「お褒めの言葉として受け取っておきましょうウルヴァリン。あなたもよくやってくれました。あなたが山門を守るアサシンを倒してくれたからこそ魔力を温存できましたから」
セイバーもウルヴァリンも互いの活躍を称え合う。二人が話していると、寺の門から声が聞こえてきた。
「セイバー!」
セイバーのマスターである士郎だ。そして彼の後にはヒーローとして活動する際のコスチュームに身を包んだキャップ、ホークアイ、ブラックウィドゥが続く。家にセイバーがいない事に気付いた士郎がキャップ達3人を起こして柳洞寺にまで駆け付けてきたのだ。
「セイバー、ダメじゃないか!俺も言っただろ、柳洞寺に乗り込むのは危険だって……!」
士郎はマスターとしてセイバーの勝手な行動に呆れと怒りが混じった様子で叱る。だがセイバーは冷静だった。
「シロウ、ですが私はこの寺に巣食っていたキャスターを倒したのです。確かに危険な相手ではありましたが、この通り勝利できたのですから」
「だからって……ああもう!」
確かにセイバーの言う通り、彼女は柳洞寺を根城にしていたキャスターに勝利している。しかし士郎の言葉を無視して独断専行に走ったのはセイバーだ。もし彼女が敗れてしまえばそれこそ取り返しのつかない事態になっていただろう。それを理解しているのかしていないのか、セイバーは自分の行動を正当化しようとする。
「それに、あの程度の敵なら私一人でも問題ありません」
自信満々にそう言い切るセイバーだったが、そんな彼女を後ろから見ていたウルヴァリンは内心で呆れていた。
「あのなぁ……オレが山門を守護していたアサシンを倒していなきゃお前さんがアイツと戦う羽目になってたんだぜ?」
「た、確かにあなたがアサシンを倒してくれたお陰で魔力と体力を温存した状態でキャスターと戦えました…。その事については感謝しています」
ウルヴァリンの働き無しだった場合、セイバーが仮にアサシンに勝利できたとしても次は柳洞寺に巣食うキャスターと戦う事になっていた。流石のセイバーでも二騎のサーヴァントと連戦するのは厳しいだろう。それを考えればウルヴァリンの果たしてくれた役割は大きい。
「その……ありがとうございますウルヴァリン。私がキャスターに勝利できたのはあなたのお陰ですから……」
セイバーもその事は理解できているらしく、ウルヴァリンに礼を言う。一方、助けられた当の本人であるウルヴァリンは気怠げに欠伸をした。
「……別に礼を言われるような事はしちゃいないさ。ただオレは依頼された仕事をこなしただけだ」
そう言うと、ウルヴァリンはセイバーに背を向けて山門の方に向かう。そして山門の付近に立っているキャップの隣に立った。
「ウルヴァリン、どうやら彼女……セイバーは君に助けられたようだな」
「あぁ。あの嬢ちゃん、中々どうして向こう見ずな性格してやがるぜ。だがまあ、それがアイツの強さでもあるんだろうよ」
そう言ってニヤリと笑うウルヴァリンに対し、キャップも笑みを浮かべる。今回はセイバーの独断ではあったものの、ウルヴァリンの助力を得てキャスターを倒す事に成功した。彼女が消滅するのを直接見たわけではないが、取り敢えず冬木の街の住民の生命力を奪っていた張本人は倒されたと見ていいだろう。セイバーの勝手な行動に納得がいかない士郎は何やら彼女と言い合いをしている。
「正気ですか貴方は!?サーヴァントはマスターを守る者です!であれば私たちが傷つくのは当然であり、私たちはその為に呼び出されたモノにすぎない……!サーヴァントに性別なぞ関係ないし、そもそも武人である私を女扱いするつもりですか!」
「セイバーは確かに強いかもしれないけど、それでも女の子だろ!つまんないことに拘るなバカ!」
「つ、つまらない事に拘っているのは貴方ではないですか……!まさ、女性に守護されるのはイヤだとでも言うつもりですか!?この身は既に英霊、そのような些末事など忘れなさい!」
士郎とセイバーの二人は互いに譲らずに言い争いを続けている。キャップ、クリント、ナターシャの3人はマスターとサーヴァントである二人の関係に余り踏み込む事はせず、その場で見守る事にした。それから数分してようやく諍いが収まると、士郎とセイバーはキャップ達3人と衛宮邸に帰る事になった。帰り道を歩く途中、セイバーは魔力の使い過ぎで倒れかけたものの、キャップと士郎が彼女を担ぎ上げて家まで運んだ。
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「サクラには悪いが、暫くこの家に来ないように言ったのは正解だろうな」
凛が桜に対して衛宮邸を出禁にすると言い出した時は何を考えているのかと思ったスティーブであったが、よくよく考えれば今は聖杯戦争の真っ最中。桜をこの戦いに巻き込まない為にはやむを得ない事だろう。それに聖杯戦争だとて永遠に続くわけでもない。暫くの間だけでも桜を遠ざけておく方が賢明だという事はスティーブも理解できていた。
「まぁね。私も流石にこの状況であの子を戦いに関わらせるつもりはないわ」
聖杯戦争とは無関係な桜を巻き込むのは凛も本意ではない。先程少しばかり揉めてしまったものの、スティーブの仲裁でどうにか事なきをえた。士郎も凛もこの冬木で行われる聖杯戦争のマスターだし、敵のマスターやサーヴァントがこの衛宮邸を襲撃しても何ら不自然ではない。であれば桜に関わらせない為に遠ざけておくのは当たり前である。彼女が戦いに巻き込まれるのは士郎だとて望まない。と、そんな事を考えていると士郎が居間に入るなり凛に叫んだ。
「遠坂!」
「何よ、朝っぱらから人の名前を叫んだりして」
「セイバーから聞いたぞ?桜と揉めたんだって?……その桜はいないようだけど」
「彼女から聞いたのね。けどそんな大したコトじゃないわ。暫くあの子にはこの家に来ないように言っておいただけだから」
凛の言葉に流石の士郎も目を丸くする。要するにこの家を出禁にされたという事なのだから。
「その話は以前にもあったけど、そんな要求を桜が承諾する筈が――」
士郎が言いかけた時、スティーブが割って入る。
「シロウ、嘘も方便っていうやつだ。今は聖杯戦争中だ。この戦いにあの子を巻き込むわけにはいかないだろう?だから暫くの間だけでもあの子はこの家に来ない方がいいと私やクリント、ナターシャも考えたんだ」
スティーブの言葉に士郎はハッとする。確かに聖杯戦争のマスターである自分は他のマスターに狙われる身である。学校で自分を襲ったランサー……クーフーリンがこの衛宮邸まで追って来たように、この家が戦いの場になる事だって大いにあり得るのだ。
「……そうだったな。悪かった、遠坂。そうだよな。今の状態で桜を巻き込む訳にはいかないよな」
「別に謝る必要なんてないわ。ほんの一週間だけだから気にしないで。桜には一週間経過すれば自分の家に帰るからって言っておいたから」
「悪い遠坂。本来なら俺から桜に言うべきだったんだが……。自分の口からこの家に来るなっていうのがどうにも言い出しづらくてな」
「まあ、それもそうよね。それと桜が言っていたわよ、士郎によろしくだって。それに……慎二の奴はライダーのマスターなんでしょう?それを考えれば猶更桜をこの家に来させるのは控えた方がいいじゃない」
凛の言う事は至極最もだ。桜は聖杯戦争に関与していないとはいえ、彼女の兄である慎二はマスターなのだから。
「少なくとも、慎二との決着が付くまではここに来させない方がいいと考えたの。士郎のとこに桜がいるって判ったら目の仇にしてくるでしょう?」
「あ――――――」
言われてみればその通りだ。慎二の性格を考えれば桜を衛宮邸から遠ざけるのは正解だ。
「そうだよな……。慎二から見れば妹の桜を人質に取っているように見えるもんな……」
「そういう事。そんな事は別にしても、ここが危険な事には変わりないでしょ?頻繁に夜に出歩かせるのも危険だからしばらく遠慮してもらった方がいいのよ。これは桜の為でもあるんだから」
スティーブ、クリント、ナターシャも凛の言う事に賛同していた。民間人に過ぎない桜が聖杯戦争に巻き込まれるのは何としても避けなければならない。それ以前に民間人だとてキャスターによる生命力採取の被害に遭っているのだから、身近な人間である桜にまで危害を及ぼすのは士郎だとて望んではいないだろう。その時、家のチャイムが鳴る。誰か来たのだろうか?
「お、藤ねえが来たのかな?」
自分の姉貴分である藤村大河が来たのかと思い、士郎は家の玄関まで行き、扉を開ける。するとそこには桃色のフワフワとしか髪の毛に、胸元が大きく開いたセクシーな服を着た美女……コヤンスカヤが立っていた。蠱惑的な営業スマイルを浮かべている彼女だが、士郎からしてみれば見知らぬ女性である。
「え、えっと……どちら様でしょうか……?」
「私、NFFサービスのタマモヴィッチ・コヤンスカヤと申します。初めまして、千子村正……じゃなくてミスター衛宮♪」
にこやかに挨拶してくる彼女を見て士郎は一瞬固まってしまう。何故こんな美人が自分の家を訪ねてくるのか理解が追い付かないからだ。それに士郎にとって胸元が大きく開いたコヤンスカヤの上着は刺激が強すぎたので、思わず顔を赤らめてしまう。そうしている内に家の中からスティーブとクリントとナターシャが出てきた。
「あら?早速きたようね」
コヤンスカヤはスティーブ達の姿を見ると、口元を歪める。
「君は誰だい?」
スティーブは警戒心を隠さずにコヤンスカヤを睨む。
「初めまして、ミスターロジャース。いえ、キャプテン・アメリカと呼んだ方がいいかしら?」
自分をキャプテン・アメリカだと知っている口ぶりのコヤンスカヤに対して、スティーブ、クリント、ナターシャの3人は警戒心を露わにする。
「そこまで警戒なさらなくても結構ですよ。私はあなた方と戦うつもりはありません。どうぞご安心を♡」
コヤンスカヤはそう言って微笑んで見せるが、3人の表情は険しいままだ。
「実は私、アナタ達の仲間であるドクター・ストレンジからの依頼であなた達のサポートをするように言われました。コレは彼からの餞別です♪」
そう言うとコヤンスカヤはブリーフケースを開けると、スティーブ達に中身を見せた。
「これは……?」
「これはドクター・ストレンジ燻製の対魔力用のアミュレットでございます。過信は禁物ですが、相当な強さの魔術師の行使する魔術もシャットアウトできる代物ですわ」
ストレンジがコヤンスカヤのような胡散臭い美女に協力を依頼していた事に驚くスティーブ達であったが、今は彼からの援助アイテムを受け取るべきであろう。
「そうか……彼が私たちに……。礼を言わせてくれ。わざわざ私たちに届けにきてくれて」
「礼には及びませんよ♪生憎とサーヴァントを打倒できるだけのアイテムや道具はまだ出来上がってはおりませんの。だからそのアミュレットで暫くは戦う事になりますわ」
そう言って申し訳なさそうに肩をすくめるコヤンスカヤを見て、彼女の言う事が本当であると判断したスティーブ達はアミュレットを受け取った。
「私はあなた方の知り合いであるパニッシャー……フランク・キャッスルと行動を共にしております。何かありましたらこちらの電話番号までよろしくお願いします♪」
コヤンスカヤは連絡先が書かれた名刺をスティーブ達に渡した。
「へー、お前さんはあのパニッシャーと行動を共にしてんのか。あの自警団気取りの殺人者とねぇ」
「あら、随分な言われようですねぇ。けど彼って意外と可愛いところもありますよ?」
「君こそ彼の事を随分と知ってるようだな」
「ええ、それはもう♪私の趣味に付き合わせたりしてますからね~」
コヤンスカヤは両腕を使って自分の胸を強調するポーズを取りつつ言う。彼女の言動を見ると、色んな意味でアレな関係を思わせるが、あえてそこは触れない事にした。
「それでは私はこれにて失礼いたしますわ♪何か助けが必要でしたら遠慮なく連絡をくださいね~♪」
そう言ってコヤンスカヤはその場から立ち去った。残された4人はそのまま家の中へと戻って行く。ストレンジからの救援物資であるアミュレットが届いただけでも僥倖だ。スティーブ、クリント、ナターシャは今後の戦いでこれを身に付けて戦う事になるだろう。
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「ただいま帰りましたわ~」
コヤンスカヤは冬木の新都にある潜伏先のホテルへと戻ってきた。パニッシャーと立香を留守番させてスティーブ達にストレンジからのアミュレットを届けたコヤンスカヤは、上機嫌でホテルのドアを開けると、そこにはシャワーを浴び終わったばかりのパニッシャーが立っていた。幸いタオルが腰に巻かれている状態だったが。
「あらやだ、私ったらラッキースケベですわ♡」
コヤンスカヤは冗談交じりにそう言うと、パニッシャーは呆れ顔でこう言った。
「何がラッキーだ、馬鹿め」
パニッシャーは不機嫌そうにタオルで頭を拭いている。コヤンスカヤの用意してくれたホテルはそこそこ快適で、立香を保護するには申し分ない場所だった。しかし、いくら部屋を用意してくれたとはいえ、年頃の少年と一緒に生活するのは如何なものだろうか? 少なくともパニッシャーの倫理観では受け入れ難い事だ。そんな事を考えながら部屋を歩いていると、立香が悪戯としてパニッシャーの腰に巻かれていたタオルを引っ張ってしまう。すると当然ながらタオルは取れてしまい、コヤンスカヤには下半身のモノをしっかりと見られてしまった。
「あらあら、まあまあ。中々立派なものをお持ちで」
コヤンスカヤはそう言ってニコニコ笑う。パニッシャーは自分の股間のモノを手で隠す事もせず、立香に注意をする。
「こら、ダメじゃないか。そういう事をしちゃいけないよ」
「ご、ごめんなさいおじさん……」
所詮子供の悪戯なので本気で怒る気になれず、パニッシャーは苦笑いしながら注意だけして済ませた。
「ふふふ、アナタはその子には優しいんですねぇ」
そう言いながら、コヤンスカヤはこちらを見て笑っている。どうやら揶揄われたようだ。
「ふん、まあ子供だからな」
そう言って立香の頭を撫でるパニッシャー。立香は少し照れくさそうにしていた。コヤンスカヤは微笑みながら、口を開く。
「立香クン、おじさんのオチンチンおっきいでしょ?」
コヤンスカヤはパニッシャーの股間のモノをジロジロと見る。まるで値踏みをしているようだった。やがて満足したのか、ニヤニヤ笑いながら言う。
「うふふ♡ 随分立派なものをお持ちですわね♡」
それを聞いた瞬間、パニッシャーは思わず自分の股間を隠す。その様子を見て、コヤンスカヤは愉快そうに笑っていた。
「隠さなくても良いじゃありませんか♡ それともまさか、見られて恥ずかしいのかしら?」
「あまりジロジロ見られるのは気分が悪い……。俺は男だ。男として最低限の尊厳ぐらいはあるつもりだ」
「まぁ、それは失礼いたしました。けどアナタだって私のあられもない姿を見たじゃなりませんの?」
コヤンスカヤの言う通りだった。事実パニッシャーはこのホテルに来た際にシャワー上がりの彼女の全裸を見たのである。だが、それとこれとは話が別だ。女だからと言って、何でも許されるわけではない。
「そんなに怒らないでくださいまし♡ それにこうして共同生活をしている上で、このような事態になるのは不可抗力ですわ」
「調子のいい奴だ……」
コヤンスカヤの言動に呆れつつ、パニッシャーは服を着る。
コヤンに見られちゃいましたねぇ……(・∀・)ニヤニヤ