アベンジャーズが第五次聖杯戦争に介入するようです   作:ドレッジキング

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2話連続投稿です。パニッシャーさん貞操の危機……


第37話 屈服する快楽、敗北する快感

新都でクー・フーリンと戦った末に退散させる事に成功したパニッシャーとコヤンスカヤは立香をホテルの部屋に連れ戻す事に成功した。拠点としているホテルの部屋には隠し部屋があり、立香は年の為にそこに入っている。予めコヤンがこういう事態を見越して部屋を勝手に改造していたようだ。クー・フーリンが追跡してくるかもしれず、立香はなるべく安全な場所に匿っているのだ。パニッシャー一人だけだったら魔術協会の追手を振り切る事も、ましてやクー・フーリンと戦い、生き残る事さえできなかっただろう。そういう意味ではコヤンスカヤには世話になっている。パニッシャーは銃を手入れしていると、ふと椅子に座ってテレビを見ているコヤンスカヤの横顔を見る。外見だけは本当に美しい女だ。だが、彼女の本性を知っている身としては騙されるわけにはいかない。この女がどんな悪辣な女なのか知っているからだ。そんなパニッシャーの視線に気づいたのか、コヤンスカヤはチラリと横目で見ながら微笑む。

 

「あら、どうされました?」

 

コヤンスカヤは桃色の長い髪の毛を手で掻き分けながらパニッシャーの方を向く。彼女は蠱惑的な笑みを浮かべながら言った。

 

「どうでしたか?昨夜の私の登場は完璧だったでしょう?」

 

クー・フーリンと戦っている際、あともう少しでゲイ・ボルクに貫かれそうになった所を彼女に助けてもらった。

「その事は感謝しといてやる。だがな、俺はまだお前を信用しちゃいねえんだ」

 

「あら、信用してもらわなくて結構ですよ? 私はあくまでも"契約"で貴方を助けているだけですので」

 

ウィンクをしながら軽く手を挙げるコヤンスカヤにパニッシャーは警戒の色を強める。確かに善人とは言えない彼女だが、だからといって血も涙もない外道というわけでもない。契約というものは律儀に守る性分らしく、パニッシャーのみならず保護した立香の面倒も見てくれている。これも彼女にとっては"契約"であり"ビジネス"なのであろう。だからこそ安易に敵対する事はないように思えるが……。そしてパニッシャーは銃を仕舞うと椅子から立ち上がり、ドアの方に向かう。

 

「あら?どこに向かいますの?」

 

コヤンスカヤは出掛けようとするパニッシャーに尋ねる。

 

「あぁ、この冬木の街で行われている聖杯戦争に参加しているマスター……遠坂凛を始末しに行く」

 

「……!」

 

パニッシャーの言葉が言い終わらない内にコヤンスカヤが前に立っていた。まるで外に行こうとするパニッシャーを阻止するかのように。

 

「何のつもりだ?俺は外に行く、そこをどけ」

 

しかしコヤンスカヤは聞く耳を持たず、とうせんぼを続ける。

 

「残念ですが行かせるわけにはいきませんわ。貴方はここで大人しくしていてください」

 

コヤンスカヤはそう言ってパニッシャーの身体を押して、椅子に腰かけさせる。細身の身体からは想像もできない腕力にパニッシャーは抗えず、そのまま椅子に座り込む。コヤンスカヤはそれを見て満足げに頷き、パニッシャーの向かい側に座った。そしてコヤンスカヤはパニッシャーの目をまっすぐに見つめながら口を開く。

 

「私はクライアントとの"契約"の関係で、リン・トオサカを殺させるわけにはいきませんの。契約書にはもし貴方がリン・トオサカを殺そうとすれば、その際は止めてくれ。と書かれていたんですから」

 

パニッシャーからすれば凛は聖杯戦争に参加しているマスターの一人であり、しかもその聖杯戦争で市民が危険に晒されているという。スティーブ達からのメールによれば衛宮士郎が通う学校がライダーと間桐慎二によって結界を貼られ、もう少しで生徒達が命を落とす所を辛うじて阻止する事ができたとある。それ以前からライダーが学校に設置した結界については知っており、スティーブやクリントは何度も凛に対して生徒の退避を進言していた。しかし凛はそのどれも拒否したのだという。魔術師として聖杯戦争に水を差されたくないのか、それとも神秘の秘匿とやらの方が大事なのかは分からないが、どの道凛は冬木市民に危険を齎すマスターの1人に過ぎない。だからこそ凛を始末してマスターの数を1人でも減らそうとしたのだがコヤンスカヤに阻止された。

 

「契約書にはわざわざ貴方を名指しで"パニッシャーには十分に注意せよ。自分が悪と判定した者は躊躇なく殺そうとする"と書かれていましたわ。どれだけ信用が無いのかしらねぇ?」

 

椅子に座るコヤンスカヤは前かがみになってパニッシャーの顔を覗き込んでくる。彼女の豊満な胸が椅子の背もたれに押し付けられ、その柔らかさを誇示するかのように形を変えていた。

 

「俺の性分だ。お前に止められようと俺は行くぞ」

 

そう言ってパニッシャーは立ち上がると、再度ドアに向かおうとする。しかしコヤンスカヤはパニッシャーが反応できないスピードで前に立っていた。

 

「私も契約がありますので。リン・トオサカを殺されるわけにはいかないんですよ」

 

コヤンスカヤは上目遣いでパニッシャーを見ている。元の世界……アベンジャーズがいた世界で活動していた際は度々他のヒーローと衝突した。基本的にヴィランや犯罪者であっても勝手に自分の手で殺す事は許されない。遵法精神あってのヒーローであり、悪人は司法の裁きに委ねるのが鉄則だ。だがパニッシャーはそこを無視する。市民に害を及ぼす存在であれば老若男女関係なく処刑する。遠坂凛は魔術師であり、聖杯戦争のマスター。市民に大勢の犠牲を出す選択をしてその結果悲惨な事態を引き起こしてしまう可能性はゼロではないのだ。そういった事を未然に防ぐ目的で凛を殺そうとするパニッシャーにコヤンスカヤが警告する。

 

「まったく……本当に世話の焼ける方ですこと」

 

「そこをどけコヤンスカヤ。俺は行かなきゃならん」

 

無理矢理通ろうとするパニッシャーを止めるコヤンスカヤ。

 

「ああ、もう、私の言った事理解できてます?リン・トオサカを殺させるわけにはいかないと言ったんですよ?」

 

コヤンスカヤは呆れ顔でパニッシャーの肩に手を置いた。

 

「俺を行かせろ。さもないとお前の脳天に銃弾をぶち込む事になるぞ?」

 

「あぁもう……。こうなっては仕方ありませんわね」

 

そう言うと同時にコヤンスカヤの拳がパニッシャーの腹にめり込んでいた。まるで反応すらできなかった彼女の攻撃にパニッシャーは両膝を床に突かせる。防弾チョッキを着込んでいるにも拘らず、彼女の拳の威力を全く殺す事ができなかった。

 

「く……」

 

パニッシャーは意識が遠くなっていくのを感じた。

 

「自業自得ですわ。私としてもこんな真似はしたくなかったのですが、これも仕方のない事です」

 

コヤンスカヤの言葉を聞き終えたパニッシャーの意識はそこで途切れた。それからどれくらい時間が経過したのだろうか?パニッシャーは微睡みの中から目を覚ました。

 

「……!?」

 

顔を横に向けるとそこには椅子に座って足を組みながらこちらを見ているコヤンスカヤがいた。

 

「あら?お目覚めですか?随分とぐっすり眠っていましたわよ?貴方の寝顔は随分と可愛らしかったですが♪」

 

コヤンスカヤは笑顔を浮かべながらベッドの上で寝ているパニッシャーを眺めていた。パニッシャーは遠坂凛を始末するべくホテルのドアを出ようとした際にコヤンスカヤに止められた事を思い出す。パニッシャーはベッドから起き上がると素早くドアに向かおうとする。

 

「あら?その恰好で外に出るのですか?そんな刺激的な姿ではリン・トオサカの元に辿り着く前に警察の御厄介になりそうですけど」

 

クスクスと笑うコヤンスカヤを見て違和感に気付いたパニッシャーは自分の身体を見下ろす。そこには身に付けていた防弾チョッキや銃といった装備はおろか、衣服すらも身に着けていなかった。鍛え抜かれた肉体を曝け出した状態で、パニッシャーはベッドに寝かせられていたのである。

 

「俺の銃や服をどこにやった……?」

 

パニッシャーはコヤンスカヤに詰め寄る。

 

「全部私が没収しましたわよ。貴方がリン・トオサカを殺すの一点張りで、仕方なく強硬手段に出たのです。貴方の性格を考えればこれが一番かと思いまして」

 

パニッシャーは全裸なのを思い出し、慌てて両手で股間を隠すがコヤンスカヤはそれを見て噴き出してしまう。

 

「貴方の股間にある逞しいモノは、ベッドの上で貴方が寝ている間に嫌と言うほど鑑賞しましたわ♪その際に自分の網膜と脳裏にしっかりと焼きつけましたもの。今更隠したところで無意味ですのよ♪」

 

「俺の武器と服を返せ」

 

「残念ですが、そうはいきません。リン・トオサカを殺そうとする以上は貴方を武装解除して、こうして無力化させる必要がありましたもの。それもこれも、貴方自身がクライアントから信用されていないのが原因ですし」

 

そしてコヤンスカヤはパニッシャーの前に立つ。

 

「随分鍛えられた身体をしていますのね。逞しい筋肉……素敵ですわ」

 

「俺の衣服を脱がして興奮してやがるのか?この変態女が」

 

コヤンスカヤは自分の目の前で裸体を晒しているパニッシャーの股間を凝視していた。しかし両手で隠されているため、見る事はできない。

 

「これだけやられればリン・トオサカを殺す事を少しは考え直してくれましたか?」

 

上目遣いで覗き込んでくるコヤンスカヤは妖艶な笑みを浮かべ、両手をゆっくりと伸ばしてきた。

 

「おい、どこを触ろうとしているんだ?」

 

「こんな目に遭いたくなければリン・トオサカを殺さないと約束してください。そうすればすぐにでもやめて差し上げますわ♪」

 

「それはできない相談だ。俺には俺の目的がある」

 

「あら残念♪ けどその選択をすれば余計に恥ずかしい思いをする羽目になりますわよ?」

 

そう言ってコヤンスカヤは股間を隠しているパニッシャーの両手を掴んで強引に引き剥がした。股間を覆っていた手が離された事により、パニッシャーは自身の男根をコヤンスカヤの前に曝け出す事となった。

 

「おい、何をしてる?やめろ!」

 

「あらあらそんなに恥ずかしがらなくてもいいのですよ? それとも……私に裸を見られるのは恥ずかしいですか?」

 

黄金の瞳を持つコヤンスカヤの視線はパニッシャーの全身を舐め回していた。コヤンスカヤはニヤニヤと笑いながら、自分の目の前の大男……パニッシャーを前に舌なめずりをしていた。それにしてもコヤンスカヤの腕力は明らかに人間のそれではない。超人血清の類でも打っているのだろうか?パニッシャーが全力で彼女の手を振りほどこうとしてもビクともしない。そしてコヤンスカヤは一本背負いの要領でパニッシャーを投げると、床に叩きつけた。

 

「ぐ……!?」

 

100キロを超えるパニッシャーの身体を軽々と投げたコヤンスカヤは馬乗りになる。

 

「私のような美女に力で捻じ伏せられるのはどんな気分ですか? ふふふ……そうですよね、屈辱的ですよねぇ」

 

コヤンスカヤは妖艶な笑みを浮かべながらパニッシャーの顔を覗き込んでいた。だがパニッシャーは何も答えず、ただジッと彼女を見つめているだけだった。

 

「さっさと俺の身体から離れろビッチ」

 

「あらあら、まだそんな口が利けるなんて……意外とタフなのね」

 

パニッシャーは自分よりも遥かに腕力に勝るコヤンスカヤを前にしても闘争心が折れていなかった。むしろこの状況を打開する方法を考えていた。

 

「武器も取られ、装備も奪われ、服もひん剥かれてすっぽんぽんになった割には随分と余裕ですね、Mr.パニッシャー。人間にしても動物にしても、オスというのはメスに力で負けるのを恥と感じるのですよ?オスというのはプライドで生きていますから。今この状況でこうして私に腕力で組み伏せられている状況でも折れていないのは褒めてあげます。……あ、ひょっとして"そういう趣味"に目覚めたりしました?」

 

満面の笑顔で言うコヤンスカヤ。そんな彼女に対し、怒りの形相で睨みつけるパニッシャー。

 

「そうですよねぇ、今の貴方に残された道はそうやって怖い顔で私を睨む事だけ。威嚇しかできない状況はホントに惨めですわね♪」

 

いちいち煽ってくるような言い方をするコヤンスカヤに苛立ちを隠せないパニッシャー。だが、少なくとも殺される事はない。だから隙を突いてコヤンスカヤから逃げ出す他はないだろう。そう思っているとコヤンスカヤはパニッシャーの身体から降りると、彼の身体を持ち上げてベッドに運ぶ。

 

「これが"お姫様抱っこ"というやつですわ♪貴方のような屈強な男性をこうしてベッドに運ぶのは、なかなか気分が良いものですわね」

 

コヤンスカヤはそう言って、ベッドの上にパニッシャーをうつ伏せで寝かせると、両手両足に金属製の手錠を嵌めてベッドの柱に固定する。

 

「うつ伏せだから貴方の可愛いお尻が丸見えですよ?」

 

コヤンスカヤはそう言いながら、ベッドに横たわっているパニッシャーの尻の線を指でなぞる。するとビクンッと体を震わせ、顔を赤くしながらコヤンスカヤの方を見た。

 

「……お前、何するつもりなんだ?」

 

「あら、何をなさるつもりだと思います?貴方をベッドの上にうつ伏せにしたのは殿方が一番嫌がる事をやり易くする為ですのよ?」

 

そう言ってコヤンスカヤはパニッシャーの尻をポンポンと叩く。初めは言っている意味が分からなかったが、コヤンスカヤが何を企んでいるのかに気付いたパニッシャーは彼女を睨んだ。

 

「てめぇ……!」

 

「あら?気付きましたか?私はこのまま貴方の"初めて"を散らす事ができるんですよ?」

 

最悪だ。想像以上に最悪の事態になってしまった。まさかこんな事態になるとは夢にも思わなかった。手錠の拘束から逃れようと暴れるが金属製なのでビクともしない。

 

「そりゃ嫌ですよねぇ?男なら誰だってそうでしょうとも!でもぉ……残念ながらアナタには拒否権なんてないんですよ」

 

そう言って笑うコヤンスカヤはベッドの上に乗り、パニッシャーの背中に跨る。

 

「降りろ……でないと殺す……!」

 

パニッシャーの殺気を当てられてもどこ吹く風のコヤンスカヤ。

 

「念の為に聞きますけど、"後ろ"の方は”初めて"ですか?」

 

しかしコヤンスカヤの問いには答えない。パニッシャーは無言で睨んでいるだけだ。そしてコヤンスカヤはパニッシャーの耳元に顔を近づける。

 

「……心配には及びません。できるだけ苦痛ではなく快楽を与えてあげますから」

それは純粋に善意で言っているように聞こえたが、パニッシャーにはそれは伝わらなかったようだ。これまで生きてきた中で最大最悪のピンチである。覚悟を決めるパニッシャーであるが、その時部屋の中にある隠し部屋の扉をノックする音が聞こえた。

 

「おじさん、お姉さん、いるの?」

 

「……!?」

 

コヤンスカヤは立香の声を聞いた瞬間に戸棚から毛布を取り出してベッドの上にうつ伏せで寝るパニッシャーの上にかけて彼の全裸を隠し、電光石火の迅さで四肢に掛けられていた手錠を解除し、パニッシャーを仰向けに直す。あまりの手際の良さとスピーディさに思わず見惚れてしまう程だ。そしてそのまま流れるような動作で椅子に座ると、置いてあった本を開いた。そして隠し部屋のドアが開いて立香が出てくる。立香はベッドで寝ているパニッシャーに駆け寄ると、勢いよくダイブしてくる。

 

「おじさん!」

 

「おう!?」

 

立香の全体重がダイレクトにパニッシャーの身体にのしかかり、苦悶の表情を浮かべながらも立香の頭を撫でるパニッシャー。

 

「えへへ……。なんか変な感じ。」

 

「ふふふ、そうでしょうねぇ。」

 

コヤンスカヤはベッドで戯れるパニッシャーと立香を微笑ましそうに眺めている。立香のお陰で貞操の危機を脱する事ができたのだ。パニッシャーとしては立香に感謝してもしきれない。椅子に座るコヤンスカヤにレ〇プされていたらと思うと背筋が寒くなるが、とりあえず立香がいる時には手出しをしてこないだろう。そして立香はベッドから降りるとコヤンスカヤの所まで行き、彼女に声をかける。

「お姉さんも一緒に寝ようよ!」

 

「え?勿論良いわよリツカ君!私は別に気にしないわ。だって、私の大切なお客様だもの。」

 

立香はコヤンスカヤの手を引きながらパニッシャーが寝るベッドへと二人で入る。立香は丁度パニッシャーとコヤンスカヤに挟まれる形で寝る事となった。

 

「こ、これじゃ私はがこの子の母親みたいですわね……」

 

コヤンスカヤはベッドの上で眠っている少年を見て呟いた。

 

「とりあえずお前にケツを掘られずに済んだな」

 

「今回は命拾いしましたわね。でも次はそうはいきませんことよ」

 

二人は互いに軽口を叩き合いながらも、立香を守るようにして眠りについた。




コヤンに持ち物を奪われた挙句にひん剥かれてマッパにされるってもうご褒美じゃ……?(凛ちゃんを殺す事を譲らなかったせいでこんな手段に出たんだからある意味ではパニッシャーさんの自業自得か)



コヤン→あくまで"パニッシャーに凛を殺させるな"という契約に基づいてフランクさんを止めてるだけ。言う事聞かないから強硬手段に出た。

パニッシャー→コヤンの言う事に聞く耳持たず、凛ちゃんをKILLしに行こうとして止められた。


うーん、この(^_^;)
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