アベンジャーズが第五次聖杯戦争に介入するようです 作:ドレッジキング
柳洞寺の地下深くに広がる大洞穴。その空間は、人知れず存在する別世界のようだった。岩肌から滲み出る湿気と、どこからともなく漂う古代の魔力が、この場所の神秘性を際立たせている。キャスターは、その洞穴の中を警戒しながら歩いていた。彼女の紫の長いローブは、湿った空気を纏いながら、静かに揺れている。先日のセイバーとの戦いで受けた傷は、まだ完全には癒えていない。風王鉄槌の威力は、キャスターの予想を遥かに超えるものだった。その一撃で、彼女は文字通り死の淵をさまよった。やがて、キャスターは洞穴の最深部に到達した。そこには、広大な空間が広がっていた。天井は見えないほど高く、壁には無数の装置が取り付けられている。それらは、明らかに現代の技術を超越したものだった。そして、その空間の中央に、一人の男が佇んでいた。
男は、まるで未来から来たかのような装束を纏っていた。全身を覆う濃紺の鎧は、どこか有機的な質感を持ち、まるで生きているかのように光を放っている。その胸には、不思議な球体が埋め込まれており、淡い青白い光を発していた。頭には、特徴的なヘルメットを被っている。そのフェイスガードは、男の表情を完全に隠していた。否、フェイスガードに見える青い顔こそが男の素顔なのだろう。
男の背後には、マントが翻っていた。そのマントは、まるで宇宙の深淵を映し出したかのような深い青色で、星々が散りばめられているかのように光の粒子が浮かんでいた。彼の周りには、複数の浮遊する装置が回転していた。それらは、まるで男の意思に従うかのように動いている。時折、装置から放たれる光が、男の姿をより神秘的に見せていた。キャスターは、その姿に圧倒されながらも、一歩前に進み出る。
「よく来たな、メディア」
男の声が、洞穴中に響き渡る。
「コルキスの王女にして、ギリシャ神話に名を残す魔術師。お前の力が必要なのだ」
キャスターは、その言葉に僅かに驚いた表情を見せる。しかし、すぐに冷静さを取り戻し、男を鋭い目で見つめ返した。
「あら、随分と物知りなのね」キャスターは皮肉を込めて言った。
「貴方、一体何者なの?私の正体を知っているだけでなく、この洞穴にこんな奇妙な装置まで……」
男は、キャスターの反応を楽しむかのように、ゆっくりと歩み寄ってきた。
「セイバーとの戦いで負った傷は、もう大丈夫か?」
キャスターは、男の問いかけに即座には答えなかった。代わりに、彼女は男を観察し、その真意を探ろうとした。
「私を助けた理由は何なの?」
キャスターは、警戒心を隠さずに尋ねた。
「そもそも、どうして私の事を知っているの?貴方、ただの魔術師じゃないわよね?」
男は、キャスターの質問に、わずかに口元を歪めた。
「お前の力は、私の計画には不可欠だ。だからこそ、お前を救った」
「計画?」キャスターは眉をひそめた。「随分と都合のいい話じゃない。私を利用しようっていうの?」
男は、キャスターの内なる葛藤を見透かしたかのように、再び口を開いた。
「さあ、メディア。我々には、やるべきことがある。この世界を、新たな姿へと導くのだ」
キャスターは、その言葉に戸惑いを隠せなかった。
「この世界を?貴方、一体何をしようっていうの?」
「お前の野心、存分に見せてもらおう」男は言った。
キャスターは、深く息を吸い、決意を固めた。しかし、その決意には明らかな警戒心が混じっていた。
「ふふっ、随分と面白いことを言うのね」
キャスターは冷ややかに笑った。
洞穴の深部へと続く道を、キャスターは男と共に進んでいった。湿った空気が肌に纏わりつき、足元の岩肌からは不思議な温もりが感じられる。時折、壁面に刻まれた古代の文様が微かに光を放ち、その度に洞穴全体が神秘的な雰囲気に包まれた。
キャスターは警戒心を解くことなく、男の背中を見つめながら歩を進める。彼女の心の中では、様々な疑問と不安が渦巻いていた。この男の正体、そして彼が語る「計画」の真意。それらの謎が、キャスターの胸の内で膨れ上がっていく。
やがて二人は、洞穴の最奥部へと到達した。そこにあるのは聖杯戦争における最終目的である聖杯があった。しかし普通の聖杯と呼ぶにはあまりにも禍々しい空気を纏っている。
キャスターは、その光景に息を呑んだ。彼女は多くの魔術を知り、数々の神秘を目にしてきた。しかし、目の前に広がる光景は、それらを遥かに凌駐するものだった。男は聖杯の前に立ち、キャスターに向き直った。彼の表情は、相変わらず読み取ることができない。男は、この聖杯がかつてアインツベルンによって作られ、第三次聖杯戦争において「この世全ての悪」、即ちアンリマユによって汚染されたことを説明し始めた。その声音には、まるで全てを知り尽くしているかのような確信が滲んでいた。
キャスターは、男の説明に耳を傾けながら、聖杯を観察し続けた。確かに、その姿からは禍々しい魔力が漂っている。通常の魔術師なら、この場に立っているだけで正気を失ってしまうかもしれない。
男は更に、第四次聖杯戦争で冬木市を襲った大火災の真相にも触れた。それが聖杯の汚染に起因するものだったという事実に、キャスターは驚きを隠せなかった。
そして男は、キャスターに向かって言った。彼女のような神代の魔術師であれば、この汚染された聖杯であっても、本来の機能を引き出すことができるはずだと。
キャスターは、その言葉に複雑な思いを抱いた。確かに、彼女の魔術は現代の魔術師たちのそれとは比べものにならない。しかし、この聖杯の汚染は、彼女が想像していた以上に深刻なものだった。
男は更に、聖杯を起動させるにはサーヴァントの魂が必要であり、現時点ではその数が足りていないことを告げた。その言葉に、キャスターは一瞬、背筋に冷たいものが走るのを感じた。キャスターは、男の話を聞きながら、彼の正体について考えを巡らせた。これほどまでに聖杯戦争の詳細を知っている男。しかし、彼の身に纏う魔力は、どこか異質なものだった。通常の魔術師とは明らかに違う。しかし、キャスターには男の正体を看破するだけの情報がなかった。彼女にできるのは、ただ警戒を怠らず、自分の目的を達成するために、この状況を利用することだけだった。
男は再びキャスターに向き直り、彼女の力を借りたいと告げた。その声には、どこか切迫したものが感じられた。キャスターは、男の言葉を慎重に吟味した。確かに、この聖杯を使えば、彼女の願いを叶えることができるかもしれない。しかし同時に、計り知れない危険が伴うことも明らかだった。
「協力する見返りとは?具体的に何を提示してくれるのかしら」
キャスターの声音には、冷静さと警戒心が滲んでいた。男は、その問いに対して不敵な笑みを浮かべる。彼の目には、勝利を確信したような光が宿っていた。
「見返りか。それは簡単だ。お前のマスター、葛木宗一郎といつまでも暮らせるようにしてやる」
男の言葉に、キャスターの表情は一切変化しなかった。彼女は、完璧な無表情を保ちながら、男を冷ややかに見つめていた。
「冬木の市民から徴収した魔力も既に無くなったはずだ。今のお前では、聖杯戦争に勝ち抜くことはできない。それはお前自身が一番よく分かっているはずだ」
キャスターは黙って聞いていたが、その瞳の奥では複雑な感情が渦巻いていた。確かに、男の言葉は正しかった。彼女が蓄えた魔力はセイバーのせいで喪失してしまっている。キャスター───メディアに残された選択肢は多くなかった。
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冬木市の郊外、深い森に囲まれた山中に、常冬の城と呼ばれるアインツベルン城が佇んでいた。その建物は、まるで時が止まったかのように静謐な雰囲気を漂わせている。城の中には、魔術の英知が結集された数々の仕掛けが施されており、その全てが聖杯戦争のために用意されたものだった。
城の一室、豪華絢爛な大浴場では、銀髪の少女が湯舟に浸かっていた。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。アインツベルン家が誇る最高傑作のホムンクルスであり、第五次聖杯戦争の参加者である彼女は、この瞬間だけは全ての重圧から解放されたかのように、湯の温もりを楽しんでいた。
大理石で造られた広大な浴室には、金色の装飾が施された柱が立ち並び、天井からは巨大なシャンデリアが吊るされている。湯舟は円形で、まるで小さな池のように広く、湯気が立ち込めて幻想的な雰囲気を醸し出していた。イリヤの小さな体は、その広大な湯舟の中でさらに小さく見えた。
イリヤは目を閉じ、湯の心地よさに身を委ねていた。しかし、その安らぐ時間は長くは続かなかった。突如、背後に人の気配を感じ取ったのだ。イリヤは驚いて振り向く。そこには、見知らぬ男が立っていた。
「あら? おじさんは誰なの?」
イリヤは、全裸の状態で男と対面することになったが、それに対する羞恥心は一切見せず、むしろ好奇心に満ちた表情で尋ねた。
男の姿は、イリヤの目に異様なものとして映った。男の纏う衣装は、現代のものとは明らかに異なっていた。まるで未来人が着るようなスーツである。頭部にはヘルメットを被り、顔は青い鉄製の仮面を付けているようにも見えた。
男は一切の反応を示さず、ただ無言でイリヤを見つめ続けている。イリヤは、この状況の異常さを感じ取り、眉をひそめた。
「もう、黙ってないでよ。ここはわたしのお城なんだから、勝手に入ってくるなんて失礼じゃない」
イリヤは、少し怒ったような口調で言った。通常であれば、城に不法侵入者が現れた時点で、彼女の守護者であるセラとリーゼリットが駆けつけるはずだった。しかし、二人が大浴場に入って来る気配は無い。この事実が、イリヤの心に僅かな不安を植え付けた。
「ねえ、セラとリズはどうしたの? おじさんが何かしたの?」
イリヤの声には、わずかに動揺が混じっていた。男の目がイリヤの体を舐めるように見つめる。小柄で幼い少女の姿をしているイリヤだが、その体には魔術回路が常人離れした密度で組み込まれている。それは、男の目にも明らかだったようだ。
「"保険"は多い方がいい……」
男が呟いた言葉に、イリヤは首を傾げた。
「保険? わたしの事? おじさん、わたしの事を知ってるの?」
イリヤは、湯舟から出ようとはしなかった。むしろ、湯に浸かったままの状態で、男と対峙することを選んだ。
「ねえ、おじさん。わたしのことを知ってるなら、ちゃんと名乗りなさいよ。無視するのは失礼だって、セラに教わったわ」
男の目は、イリヤの銀髪に注がれた。湿気を含んで、より一層輝きを増した髪は、まるで月光のようだった。その髪は、イリヤの肩から背中にかけて優雅に流れ落ちている。赤い瞳は、不安と警戒心を隠しきれずにいるが、同時に強い意志の光も宿している。
時間が止まったかのような静寂が、二人の間に流れる。イリヤは、男の正体を探ろうとするかのように、じっと見つめ返している。しかし、男の表情からは何も読み取ることができない。まるで仮面を被っているかのような無表情さだった。
「もう、黙ったままなの? つまんないなぁ」
イリヤは、少し退屈そうに言った。
「わたしね、おじさんみたいな変な人は初めて見たわ。アインツベルンの城に入れる人なんて、限られてるはずなのに」
湯気が立ち込める大浴場の空気は、次第に重苦しいものに変わっていく。イリヤは、自分の魔力を制御しようと努めていたが、それでも僅かながら周囲に漏れ出していた。その魔力は、まるで警告のように空間を震わせている。
「ねえ、おじさん。わたしを怒らせたら大変なことになるわよ? バーサーカーを呼んじゃうかもしれない」
イリヤは、半ば脅すような口調で言った。しかし、その言葉には少しばかりの不安も混じっていた。男は、イリヤの魔力の変化を感じ取ったのか、わずかに目を細めた。しかし、それ以外の反応は一切見せない。ただ立ち尽くしたまま、イリヤを見つめ続けている。
「ふーん、怖くないのね。でも、わたしだってただの子供じゃないわ。アインツベルンの最高傑作なんだから」
イリヤは、誇らしげに胸を張った。しかし、その姿は湯舟に浸かったままでは、少々滑稽にも見えた。イリヤは、この状況をどう打開すべきか、必死に考えを巡らせていた。バーサーカーを呼び出すべきか、それとも自ら魔術を使うべきか。しかし、どちらの選択肢も、この狭い空間では危険が伴う。さらに、男の正体が分からない以上、軽率な行動は避けるべきだと判断した。
「ねえ、おじさん。わたしのお風呂を覗きに来たの? それとも、もっと別の目的があるの?」
イリヤは、少し挑発的な口調で尋ねた。時間が経つにつれ、イリヤの警戒心は増していった。しかし同時に、この男に対する好奇心も膨らんでいく。通常の侵入者であれば、とっくに何らかの行動を起こしているはずだ。しかし、この男は一切動こうとしない。まるで、イリヤの反応を待っているかのようだった。
「もう、黙ったままじゃつまんないわ。わたし、そろそろ出るわよ? おじさんが見てても構わないけど」
イリヤは、あえて挑発的な言葉を投げかけた。男の存在感は、時間と共に増していくようだった。まるで、部屋全体が彼の圧倒的な存在感に飲み込まれていくかのようだ。イリヤは、自分がどんどん小さくなっていくような錯覚に陥る。しかし、それでも彼女は男との視線を逸らすことはなかった。
この異様な沈黙は、いつまで続くのだろうか。イリヤの心の中で、不安と緊張が交錯する。そして、その瞬間が訪れた。男が、ゆっくりとイリヤに向かって一歩を踏み出したのだ。
「あ、動いた。おじさん、やっと何かするつもり?」
イリヤは、少し緊張した様子で言った。
「でも、変なことしたら承知しないわよ。わたしは、ただの子供じゃないんだから」
イリヤは、湯舟からゆっくりと立ち上がった。湯気が彼女の小さな体を包み込み、まるで神秘の霧に包まれた妖精のようだった。水滴が銀色の髪を伝い落ち、大理石の床に小さな水たまりを作る。彼女は男の前に立ち、その赤い瞳で真っ直ぐに見上げた。
男の圧倒的な存在感にも臆することなく、イリヤは堂々とした態度を崩さない。アインツベルン城に侵入できる者が並の人間ではないことは、彼女も十分に理解していた。それでも、この見知らぬ男の正体が気になって仕方がない。イリヤの好奇心と警戒心が、複雑に絡み合っていた。
静寂を破り、男がついに口を開いた。
「私と共に来てもらおう。お前が必要なのだ」
その言葉を聞いて、イリヤの表情が一瞬にして変化した。驚きと困惑、そして少しばかりの興奮が入り混じった複雑な表情だ。彼女は首を傾げ、不思議そうな顔で男を見上げた。
「えーっ? わたしが必要?」
イリヤは、少し嬉しそうな声で言った。
「おじさん、わたしのこと知ってるの? それとも、ただの変な誘拐犯?」
彼女の声には、恐怖よりも好奇心の方が強く感じられた。イリヤは、自分の髪を指で弄びながら、まるで楽しそうに続けた。
「でもねぇ、わたし、そう簡単についていけないわ。だって、おじさんの名前も知らないし」
イリヤは、少し悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「それに、わたしにはバーサーカーがいるの。おじさん、知ってる? すっごく強いのよ」
イリヤの態度は、一見すると無邪気な少女のそれだった。しかし、その言葉の端々には、自分の立場をしっかりと理解した上での駆け引きが感じられる。彼女は、自分がただの子供ではなく、聖杯戦争の参加者であることを、さりげなく主張しているのだ。
「ねえ、おじさん」
イリヤは、突然真剣な表情になった。
「わたしが必要って、どういうこと? 聖杯戦争のこと? それとも、もっと別のこと?」
男の無言の態度に、イリヤは少し不満そうな表情を浮かべていた。しかし、次の瞬間、男の動きに彼女の目が釘付けになった。男は、豪奢な衣装の懐から、奇妙な形状の小さな装置を取り出したのだ。その装置は、イリヤが見たこともないような複雑な構造をしており、微かに青白い光を放っていた。
男は無言のまま、装置の中央にあるボタンを押した。その瞬間、イリヤの視界が激しくゆがみ始めた。まるで世界そのものが歪んでいくかのような感覚に襲われ、彼女は思わず目を閉じた。体が宙に浮いたような感覚と、激しい目眩。それらが一瞬で過ぎ去ったかと思うと、突如として冷たい風が肌を撫でるのを感じた。
イリヤが恐る恐る目を開けると、そこはもはやアインツベルン城の大浴場ではなかった。うっそうとした森の中に、全裸の彼女と謎の男が立っていた。周囲には見慣れた木々が立ち並び、頭上では枝葉が風に揺れている。足元には柔らかな苔が広がり、イリヤの素足にくすぐったい感触を与えていた。
「な、何これ!?」
イリヤは驚きのあまり叫んだ。
「どうして森にいるの?さっきまで、お風呂に入ってたのに……」
彼女は慌てて周囲を見回した。アインツベルン城の姿は見当たらない。見える限りは森が広がっており、城からかなりの距離まで移動したことが窺えた。イリヤの頭の中は混乱で一杯だった。瞬間移動?テレポート?そんな高度な魔術を、この男が使えるというのか?
「これって魔術?すごい魔術を使ったの?」
イリヤは、半ば興奮し、半ば困惑した様子で男に問いかけた。しかし、男は静かに首を横に振った。その反応に、イリヤはさらに混乱した。
「魔術じゃない?じゃあ、これは一体何なの?」
男は初めて、イリヤに向かって言葉を発した。その声は低く、威厳に満ちていた。
「古の魔術は、未来の科学には勝てない」
イリヤは、その言葉の意味を理解しようと必死だった。魔術ではない?科学?そんなことがあり得るのだろうか?彼女の知識の中には、こんな現象を説明できるものが一つもなかった。
「も、もう!おじさん、変なの!こんなところに連れてきて、何がしたいの?」
いきなり城の外に出されたイリヤは怒ったように言ったが、その声には恐怖の色も混じっていた。アインツベルン城という安全圏から引き離された今、彼女は初めて自分の置かれた状況の危うさを実感したのかもしれない。しかも目の前の男は未知の力を使ったのだ。魔術にしろ科学にしろ脅威である事に違いは無い。男は、そんなイリヤの反応を静かに見つめていた。その目には、わずかな興味の色が浮かんでいるようにも見えた。イリヤは、男の視線に耐えきれず、さらに身を縮めた。
「ねえ、おじさん。本当に何がしたいの?わたしを連れ去るつもり?でも、そんなことしても意味ないわよ。すぐにバーサーカーが助けに来るんだから」
森の静寂が、二人を包み込む。イリヤの小さな体が、寒さで微かに震えているのが見て取れた。彼女は、この状況から脱出する方法を必死に考えているようだった。しかし、アインツベルン城の結界の外にいる今、彼女にできることは限られていた。
森の静寂を破り、男の低い声が響いた。
「お前の言うバーサーカーはそこまで頼りになる存在なのか?」
その問いかけに、イリヤの表情が一瞬にして変化した。恐怖と困惑の色が消え、代わりに自信に満ちた誇らしげな表情が浮かんだ。
「もちろんよ!」イリヤは胸を張って答えた。
「バーサーカーは最強のサーヴァント。誰にも負けない。おじさんみたいな変な人なんて、一瞬で粉々にしちゃうわ」
その言葉に、男の口元がかすかに歪んだ。それは微笑みとも嘲笑とも取れる表情だった。
「なら今すぐここに呼ぶがいい」
イリヤは一瞬戸惑ったが、すぐに決意を固めたように顔を上げた。彼女は深く息を吸い込み、全身の力を込めて叫んだ。
「バーサーカー!来て!」
その叫び声が森中に響き渡る。一瞬の静寂の後、遠くから轟音が聞こえ始めた。それは次第に大きくなり、地面さえも震わせるほどの威力を帯びていく。突如、イリヤたちの前方で巨大な木々が音を立てて倒れ始めた。
そして、その倒木の向こうから、巨大な影が現れた。それはまさに神話に描かれる英雄そのものの姿だった。筋骨隆々とした巨体は、どんな攻撃も寄せ付けないかのような威圧感を放っている。荒々しい呼吸音と共に、バーサーカーはイリヤの元へと突進してきた。それを見たイリヤの目が輝きを増す。
「ほら見て!バーサーカーは来てくれたわ。おじさん、覚悟はいい?」
しかし、男の表情は一切変わらなかった。むしろ、期待に満ちた目でバーサーカーの接近を見つめているようだった。そして、バーサーカーがあと十数メートルのところまで迫ったその時、男は再び懐から何かを取り出した。
それは先ほどの転送装置とは異なる、もう一つの不思議な機械だった。男はその装置をバーサーカーに向けて掲げ、スイッチを入れた。
突如として、奇妙な現象が起こり始めた。バーサーカーの動きが、みるみるうちに遅くなっていったのだ。最初は気づかないほどの変化だったが、次第にその効果は顕著になっていく。やがて、あれほど猛スピードで突進してきたバーサーカーの動きは、人間の歩行速度よりもさらに遅くなってしまった。イリヤは目を見開いて、その光景を見つめていた。
「な、何?これ、どうしたの?バーサーカー?」
男は静かに告げた。
「屈強な肉体と剛勇無双の腕力を持っていようが"時の流れ"には逆らえない」
イリヤの頭の中が混乱で一杯になる。時の流れ?そんなものを操ることができるのか?彼女の知識の中には、このような現象を説明できるものが一つもなかった。
バーサーカーは依然としてイリヤの方へ向かおうとしているが、その動きは滑稽なほど緩慢だった。まるで極度のスローモーションで動いているかのようだ。イリヤは思わずバーサーカーに駆け寄ろうとしたが、男に腕を掴まれて止められた。
「近づくな。時間の流れが乱れている場所に入れば、お前も同じ運命を辿ることになる」
イリヤは言葉を失った。目の前で起こっている現象が、彼女の理解を完全に超えていた。魔術でもなく、科学という言葉で片付けられるものでもない。それは、彼女の世界観を根底から覆すような力だった。
「これって...本当に科学なの?」
イリヤは震える声で尋ねた。
「でも、こんなの...ありえない...」
男は冷静に答えた。
「お前たちの知る魔術も、かつては理解を超えた力だった。だが科学は常に進化し、かつての"不可能"を"可能"に変える。これが未来の姿だ」
イリヤは茫然とした表情で、ゆっくりと動くバーサーカーを見つめ続けた。彼女の中で、世界の真理についての認識が大きく揺らいでいた。魔術と科学の境界線が曖昧になり、自分が信じていた全てのものが疑わしく思えてきた。
森の中で、時間の流れが歪められた空間に囚われたバーサーカーを前に、男は静かに、しかし威厳に満ちた声でイリヤに語りかけた。
「神秘の存在であろうと時間の流れの中に身を置く以上はそれには逆らえない」
その言葉には、世界の真理を知り尽くしたかのような確信が滲んでいた。
男の目がイリヤを捉え、まるでバーサーカーの正体を知っているかのような口調で続けた。「バーサーカーは時の流れに逆らう試練はクリアしたのか?」その皮肉めいた問いかけに、イリヤは言葉を失った。彼女の心の中で、不安と驚きが渦巻いていた。
そして男は、再び懐から新たな装置を取り出した。それは「分子拡張器」と呼ばれるものを改造したものだとイリヤに対して説明した。そして男は、この装置は更に改造を重ねた「霊子拡張器」と呼んだ。その名前を聞いた瞬間、イリヤの背筋に冷たいものが走った。
男は躊躇することなく、その装置をスローモーションで動くバーサーカーに向けた。装置が発する青白い光がバーサーカーを包み込む。次の瞬間、イリヤの目の前で信じられない光景が広がった。バーサーカーの巨大な四肢が、まるで霧のように消え去っていったのだ。
わずか数秒で、かつての英雄は無残な姿となった。胴体と頭部だけが残された達磨のような姿。イリヤは思わず悲鳴を上げそうになるのを、必死に抑え込んだ。先程の時間操作に用いたデバイスは無重力状態であるかのように男の周囲に浮いている。
「バーサーカー!」
イリヤの叫び声が森に響き渡る。しかし、バーサーカーは反応すらできない。時間の流れの歪みの中で、彼の動きは極度に遅くなっていた。通常であれば、バーサーカーの持つ宝具「十二の試練」によって瞬時に再生できるはずだ。しかし、時間の流れを操作されている今、その能力さえも無力化されていた。
イリヤの表情が曇る。彼女の目には、絶望と混乱の色が浮かんでいた。アインツベルン家が誇る最強のサーヴァント。聖杯戦争で勝利を確信させていた切り札。それが、こんなにも簡単に無力化されてしまったのだ。
男は冷静な口調で説明を始めた。
「この霊子拡張器は、対神秘破壊用に開発した新兵器だ。主にサーヴァントに対して効果を発揮する」
その言葉には、どこか誇らしげな響きがあった。
「物理的な強さや武勇など、未来の技術の前には何ら意味を成さない」
イリヤは言葉を失ったまま、バーサーカーの惨状を見つめ続けた。彼女の中で、世界の理が大きく揺らいでいた。魔術や神秘、それらが支配する世界。そんな彼女の常識が、目の前で音を立てて崩れ去っていく。男は、まるで時間の征服者であるかのような威厳のある口調でイリヤに語りかけた。
「お前たちが頼りにしてきた力は、もはや過去のものだ。未来は、時間を支配する者のものとなる」
その言葉に、イリヤは震える声で問いかけた。
「じゃあ、わたしたちは...もう...」
男は冷徹な目でイリヤを見つめた。
「お前たちの時代は終わりつつある。しかし、新たな可能性も開かれている」
イリヤの頭の中は混乱で一杯だった。彼女は、自分の立場、アインツベルン家の使命、そして聖杯戦争の意味について、全てを疑い始めていた。目の前の男が示した力は、彼女の知る全ての概念を覆すものだった。
森の静寂を破り、男の声が再び響いた。その口調には、これまでの冷徹さとは異なる、何か新しい響きがあった。
「お前は生まれてから十数年も経過しているのに未だにその肉体のままだ」
その言葉に、イリヤは思わず体を硬直させた。彼女の最大の秘密、そして最大の苦悩。アインツベルン家の最高傑作として生み出されながら、その代償として永遠に子供の姿に留まる運命。それを、この男は知っていたのだ。
イリヤは言葉を失ったまま、男を見上げた。その赤い瞳には、驚きと共に、わずかな希望の光が宿っていた。男は再び懐に手を入れ、新たな装置を取り出した。それは先ほどの分子拡張器と時間操作デバイスを組み合わせたような、複雑な構造をしていた。
「これで、お前の呪縛から解放してやろう」
そう言うと、男はその装置をイリヤに向けた。青白い光がイリヤの体を包み込む。最初、イリヤは恐怖で目を閉じたが、すぐに不思議な感覚に包まれた。それは痛みではなく、むしろ心地よい温かさだった。
イリヤが目を開けると、自分の体に起こる変化に驚愕した。彼女の肉体が、みるみるうちに成長していくのだ。幼い少女の体つきだった胸が膨らみ始め、腰が丸みを帯びていく。手足が伸び、顔立ちも大人の女性のものへと変化していった。
その変化の過程は、まるで加速された時間の中で花が開くように美しく、同時に畏怖の念を抱かせるものだった。イリヤの銀色の髪は、より豊かに、より艶やかになり、背中まで優雅に伸びていった。
わずか数分の間に、イリヤの体は完全に大人の女性のものとなった。その姿は、まるで彼女の母親であるアイリスフィールそのものだった。美しい顔立ち、しなやかな肢体、そして気品ある佇まい。それは、イリヤが本来なるはずだった姿だった。
イリヤは、自分の体の変化に呆然としていた。彼女は震える手で自分の顔や体を触り、その変化が現実のものであることを確認していた。
「これ...わたし?」
彼女の声は、子供のそれではなく、成熟した女性のものになっていた。
男は満足げな表情で、イリヤの変化を見つめていた。
「これが、お前の本来の姿だ。アインツベルンの呪縛から解放された、真のイリヤスフィール。ホムンクルスとしての運命から脱した姿」
イリヤは、自分の新しい体に戸惑いながらも、どこか解放感を覚えていた。長年、子供の体に閉じ込められていた彼女の魂が、ようやく相応しい器を得たかのようだった。
「どうだ?」
男は、威厳のある声で問いかけた。
「これがお前に与えられる可能性の一つだ。ホムンクルスとしての惨めな人生から脱却する道がここにある。流石に特別なホムンクルスであるお前の肉体を成長させる装置を作るのには苦労したがな」
イリヤは、自分の新しい姿に見とれながらも、男の言葉に注意を向けた。彼女の中で、様々な感情が渦巻いていた。喜び、戸惑い、そして未知の世界への恐れ。
「でも...これって...」
イリヤは言葉を探していた。
「わたしは、アインツベルンの...」
「もはやアインツベルンの呪縛に縛られる必要はない」
男は断言した。
「お前には新たな道が開かれている。未来の技術が、お前を真の自由へと導くのだ」
長した体を得たイリヤは、表面上は戸惑いを見せながらも、その赤い瞳の奥で冷静に状況を分析していた。彼女の心の中では、アインツベルンの娘としての誇りと、新たな可能性への興味が激しく交錯していた。しかし、その一方で、彼女は男の隙を伺い続けていた。
イリヤの指先が微かに震える。それは恐怖からではなく、魔術を発動させる準備のためだった。彼女の銀髪が、まるで生き物のようにわずかに揺れる。
「天使の詩(エンゲルリート)」を発動させる瞬間を、イリヤは慎重に選んでいた。
「ねえ、おじさん」
イリヤは、成長した体とは不釣り合いな、子供っぽい口調で呼びかけた。
「この体、本当にわたしのもの?」
男が説明を始めた瞬間、イリヤは動いた。彼女の髪から、小鳥サイズの使い魔が次々と現れ、男の周りを飛び回り始めた。それらは光の弾丸を放ちながら、男の注意を引きつける。
「な...!?」
男の驚きの声が響く。イリヤは素早く動き、男の周囲に浮遊している装置に狙いを定める。彼女の動きは、子供の体の時よりも遥かに俊敏だった。
「デーゲン!」
イリヤの叫び声と共に、使い魔の一つが剣状に変形し、装置めがけて突進する。
装置が砕け散る音が、森に響き渡った。その瞬間、時間の歪みが解け、バーサーカーの動きが元に戻り始める。
「バーサーカー!」
イリヤは喜びの声を上げた。巨大な英霊が、ゆっくりと体を起こす。その赤い目が、イリヤを捉えた瞬間、わずかな戸惑いの色が浮かんだ。成長したイリヤの姿に、バーサーカーも驚いているようだった。
「■■■■■!!」
バーサーカーの叫び声が森を震わせる。
イリヤは嬉しそうに笑った。
「ごめんね、バーサーカー。ちょっと見た目が変わっちゃった。でも、わたしはわたしだよ」
バーサーカーは、ゆっくりとイリヤに近づく。その動きには、いつもの荒々しさがない。まるで、大切なものを扱うかのような慎重さだった。
イリヤは、バーサーカーの巨大な手のひらに乗った。
「心配かけてごめんね。でも、もう大丈夫だよ」
バーサーカーは再び「■■■■■ーーー!!」と叫んだ。しかし、その声には安堵の色が混じっているように聞こえた。
イリヤは、バーサーカーの手の上で、子供のように無邪気に笑った。
「ねえ、バーサーカー。わたし、大きくなったでしょ?でも、まだまだわたしの方が小さいね」
バーサーカーは無言で頷いた。その仕草には、普段は見られない優しさがあった。
イリヤは、バーサーカーの巨大な体を見上げながら続けた。
「でも、これでわたしたち、もっと強くなれるよね。誰にも負けない。ねえ、バーサーカー?」
バーサーカーは、再び「■■■■■ーーー!!」
と叫んだ。その声には、力強い同意が込められているようだった。
イリヤとバーサーカーのやり取りは、見る者の心を温かくするような光景だった。成長した体を持ちながらも、イリヤの心は相変わらず純真なままだ。そして、狂戦士の仮面の下に隠されたバーサーカーの優しさが、わずかに垣間見える。
二人の間には、言葉を超えた絆が感じられた。それは、マスターとサーヴァントという関係を超えた、深い信頼と愛情に基づくものだった。
男は一見すると圧倒的な力を持つ存在に見えた。しかし、その強さの本質は、彼自身の肉体や技術にあるのではなく、彼が携える未来の技術によって作られた装置にあった。その事実は、イリヤの鋭い洞察力によって見抜かれていた。
男の力は、確かに現代の魔術や科学を遥かに超えるものだった。時間を操る装置、物質を分解する霊子拡張器、そして彼の身を守る防護フィールド。これらは全て、遠い未来の技術によって生み出された驚異的な発明品だった。しかし、それらはあくまでも外付けの力であり、男自身の能力ではなかった。
イリヤは、この状況を冷静に分析していた。彼女の赤い瞳には、かつての子供らしい無邪気さと共に、鋭い知性の光が宿っていた。成長した体を得た今、彼女の思考はより明晰になっていた。
「バーサーカー!」
イリヤの声が、森に響き渡る。
「あのおじさんを倒して!でも、気をつけて。あの人が変な道具を使う前に攻撃するのよ!」
イリヤの命令を受け、バーサーカーの体が赤く輝き始めた。その姿は、まるで生きた炎のようだった。狂化の力が、バーサーカーの全身を駆け巡る。
「■■■■■ーーー!!」
バーサーカーの咆哮が、大地を揺るがす。次の瞬間、バーサーカーの巨体が驚異的なスピードで動き出した。その動きは、彼の巨大な体からは想像もつかないほど俊敏だった。男が反応する間もなく、バーサーカーの拳がその顔面に叩き込まれる。
轟音と共に、衝撃波が周囲に広がった。しかし、男の姿はその場に留まったままだった。彼を包む青白い光の膜が、バーサーカーの猛攻を受け止めていた。
「なーんだ、やっぱりね」
イリヤは、子供っぽい口調で言った。
「おじさん、自分じゃ何もできないんでしょ?その変な道具がないと、ただのおじさんじゃない」
男の表情が、わずかに歪んだ。イリヤの言葉が、彼の心の琴線に触れたようだった。しかし、バーサーカーの攻撃は止まらない。拳、蹴り、そして体当たり。ありとあらゆる攻撃が、男に雨あられのように降り注ぐ。防護フィールドは、その度に青白く光を放つ。
「もっと攻撃して、バーサーカー!」
イリヤは、まるでゲームでも楽しんでいるかのような口調で叫んだ。
「あのシールドだって、いつかは壊れるはずよ!」
バーサーカーの攻撃は、イリヤの言葉に呼応するかのように更に激しさを増していく。その姿は、まさに神話に描かれた英雄そのものだった。力、スピード、そして不屈の精神。それらが一体となって、男に襲いかかる。
「ねえ、おじさん」イリヤは、戦いを見守りながら言った。「
未来の力って、すごいのかもしれないわ。でも、それだけじゃダメなんじゃない?バーサーカーみたいに、自分の力で戦わなきゃ」
イリヤの言葉には、子供らしい残酷さと、大人びた洞察力が混在していた。彼女の成長した体と、変わらぬ心の不一致が、その言葉をより一層皮肉なものにしていた。男は、バーサーカーの猛攻と、イリヤの言葉の両方に苦しめられているようだった。彼の顔には、焦りの色が浮かび始めていた。未来の技術は確かに強力だ。しかし、それだけでは真の強さとは言えない。その事実を、男は今、身を以て思い知らされていた。
バーサーカーの猛攻が続く中、ついに男を守っていたエネルギーフィールドに亀裂が走った。そして次の瞬間、青白い光の膜が粉々に砕け散る。
「やったわ!」
イリヤの歓喜の声が響く。
防御を失った男に、バーサーカーの巨大な拳が容赦なく襲いかかる。巨人の手が男の頭を掴み、そのまま地面に叩きつける。轟音と共に、地面に大きな窪みができた。しかし、バーサーカーの攻撃はそこで止まらない。今度は男の足を掴み、まるで人形のように振り回し始めた。男の体が、次々と森の木々に激突する。巨木が根こそぎ倒れ、木片が四散する。
森全体が、バーサーカーの怒りの具現化のようだった。その光景は、まるで神話の一場面だ。一方、イリヤは喜びに満ちた表情で、その様子を見守っていた。彼女の姿は、まるで美しい女神のようだった。銀色の長い髪が風に揺れ、赤い瞳が勝利の喜びに輝いている。成長した体は、優雅さと力強さを兼ね備えていた。
しかし、その口から発せられる言葉は、その姿とは不釣り合いなほど幼かった。
「ざまーみろ!」
イリヤは、子供のように両手を挙げて喜んだ。
「未来の力なんて、バーサーカーには敵わないんだから!」
名前自体は出していませんですが、大物ヴィランでございます。流石にドラえもんかよ?と思いましたが、原作コミックでも大概なことをしてるんで、これぐらいなら簡単なんかなー?と思ったり。サーヴァントに通じるトンデモ技術の未来武器とかは普通に開発できそうだし……
しかしイリヤ&バーサーカーは彼に勝てるんでしょうかねぇ……?(・∀・)ニヤニヤ
外見アイリで言動はイリヤって性癖歪みそう(オイ