アベンジャーズが第五次聖杯戦争に介入するようです   作:ドレッジキング

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ギルガメッシュがその気になればキャップやクリントは瞬殺できるだろうから、どうにか引き延ばしてますw


第65話 圧倒的な力

冬木の街外れを、一台のハーレーが走り抜けていく。その轟音は、まるで地獄からの使者の咆哮のよう。ジョニー・ブレイズは、深夜の車道を黒い影となって駆け抜けていた。路面から立ち上る蒸気が、街灯の光を不気味に屈折させる。遠く離れた丘の上に、冬木教会の尖塔が月明かりに照らされて浮かび上がっていた。その瞬間、ジョニーの心臓が、通常とは異なる鼓動を刻み始めていた。それは人間の心音ではなく、もう一つの存在が目覚めようとする予兆。

 

「この感覚は...」

 

その言葉が、夜風に溶けて消えていく。彼の内なる悪魔が、この街のどこかで起きている異変に反応していた。それは単なる事件や災害ではない。もっと根源的な、魂そのものを揺さぶるような何か。

 

ハーレーのエンジン音が、より低く、より獣じみた響きを帯びていく。ジョニーの皮膚の下で、炎が蠢き始めていた。復讐の精霊が、この地に満ちる邪悪な気配を感じ取ったのだ。

 

遠く離れた教会の地下で、それは起きた。深い闇の中から伝わってくる魂の震えが、ジョニーの中の存在を完全に目覚めさせる。棺の中で囚われ続けた子供たちが流した、一滴の血。その微量な生命の証が、復讐の精霊を呼び覚ましたのだ。

 

「来たれ...」

 

幾重もの声が、ジョニーの意識に押し寄せる。十年に渡って生かされ続けた魂たちの叫び。その集合意識が、復讐の具現者を此処へと招いていた。

 

ハーレーのエンジン音が、まるで地獄の業火が燃え上がるような咆哮へと変貌していく。ジョニーの肉体が、内側から燃え始める。それは苦痛ではない。罪無き者への暴虐を糺すための、地獄の炎。

 

「罪無き者の血が...」

 

言葉を最後まで紡ぐ前に、変身が始まった。人の姿が業火に包まれ、その下から白い骨が露わになっていく。それは単なる骨ではない。復讐の意志が実体化した、地獄の審判者の姿。

 

髑髏となった頭部が、燃え盛る地獄の炎を纏って夜空を仰ぐ。そのソケットに宿る炎は、全ての罪を焼き尽くす力を宿している。ハーレーもまた、地獄の乗り物へと姿を変えていく。タイヤは永劫の業火に包まれ、フレームは漆黒の禍々しさを帯びていった。

 

ゴーストライダーの誕生である。復讐の精霊は、地上に降り立った審判者となって、罪無き魂への冒涜を糺そうとしていた。

 

 

 

 

 

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地下聖堂の空気が一瞬にして凍りつく。黄金の鎧を纏った男の出現は、その場に居合わせた全員の動きを止めるほどの威圧感を放っていた。セイバーの碧眼が、深い戸惑いと共に見開かれる。

 

「アーチャー...?なぜ貴方がここに...」

 

その声には、明らかな困惑が滲んでいた。十年前の第四次聖杯戦争で召喚された英霊が、なぜ現在も実体を持って存在し得るのか。その疑問は、彼女の心を深く捉えていた。黄金の鎧の男は、まるで蟻を見下ろすかのような尊大な視線を投げかける。その赤い瞳には、この世の全てを所有する者としての絶対的な自信が宿っていた。

 

「ほう、セイバーよ。我の存在に驚きを隠せぬか」

 

男の言葉には、他者を圧倒する威厳と共に、かすかな愉悦が混じっていた。セイバーの疑問など、彼にとっては取るに足らない戯言に過ぎないという態度だった。キャップが、その場の異常な空気に反応して身構える。この新たな敵の持つ威圧感は、これまでに経験したどの戦いとも異質なものに感じられた。

 

「如何なる存在なのだ、貴方は」

 

キャップの問いかけに、男は高らかな笑みを浮かべる。その表情には、まるで虫けらの質問に付き合わされる退屈さが浮かんでいた。地下聖堂の闇が、彼の黄金の鎧をより一層禍々しく照らし出す。

 

セイバーの表情が、より一層の緊張を帯びていく。十年前の記憶が、彼女の脳裏に蘇る。聖杯戦争の決着が付いた後もなお、この世に留まり続けた英霊の存在。それは、彼女の知る魔術の常識を根底から覆すものだった。

 

「通常、サーヴァントは聖杯戦争が終われば現界を保てずに消滅します」

 

セイバーが絞り出すように言葉を紡ぐ。しかし、その常識すら、目の前の存在を説明するには不十分だった。地下聖堂に満ちる緊張が、より一層の深みを増していく。

 

 

言峰の口元が、不敵な笑みを形作る。その表情には、これから始まる出し物を楽しみにしているような色が浮かんでいた。

 

「このアーチャー...いや、ギルガメッシュは私のサーヴァントだ」

 

その言葉が、地下聖堂に新たな衝撃を走らせる。士郎の瞳が、驚愕と共に見開かれていく。人類最古の英雄王の名が、彼の脳裏に重くのしかかる。

 

「まさか...ギルガメッシュ?」

 

凛の声が、震えていた。彼女の碧眼には、この展開への困惑と恐れが浮かんでいる。シュメール文明最古の王。その存在は、魔術師である彼女にとっても畏怖の対象でしかなかった。キャップが、一瞬だけ眉を寄せる。その表情には、何かを思い出そうとする色が浮かんでいた。

 

「ギルガメッシュ...エターナルズの一人とは、明らかに異なる存在だな」

 

その呟きに、クリントが反応する。彼の目には、戦士としての鋭い光が宿っていた。目の前の存在から放たれる威圧感は、彼らの知るギルガメッシュとは比べものにならない。

 

黄金の鎧が、その場の空気をさらに重くしていく。ギルガメッシュの赤い瞳が、一人一人を品定めするように見回していく。その視線は、地上の全てを所有する者のそれだった。

 

「雑種どもが騒がしいな。我が姿を拝む栄誉も理解できぬとは」

 

その言葉に込められた尊大さは、もはや人の領域を超えていた。それは古の神々と交わり、世界の全てを手中に収めた王にのみ許される傲慢さだった。

 

セイバーの翠の瞳が、言峰とギルガメッシュの背後に控えるランサーへと向けられる。二体のサーヴァントを同時に従えることは、通常の魔術師には不可能な領域。それは、この状況がいかに異常であるかを物語っていた。キャップは、状況を素早く分析しながら、凛の耳元に囁きかける。その声音は、できる限り敵に悟られないよう抑えられていた。

 

「リン、アーチャーを呼べるか?」

 

その問いかけに、凛は小さく頷く。彼女の碧眼には、既に状況を把握した色が浮かんでいた。

 

「安心して。今、こちらに向かっているわ」

 

その言葉を受けて、キャップは毅然とした足取りで前に進み出る。その姿勢には、幾多の戦場を経験してきた英雄としての威厳が漂っていた。

 

「君たちが何者であれ、ここで起きていることは明らかな犯罪行為だ。過去の英雄であっても、現代の法の下では一人の犯罪者として裁かれる」

 

キャップの宣言に、ギルガメッシュの赤い瞳が興味深そうな色を帯びる。その表情には、珍しい玩具を見つけた子供のような好奇心が浮かんでいた。

 

「ほう...異世界から来た雑種の分際で、我に裁きを下すと?」

 

その言葉には、この世の全てを所有する者としての絶対的な尊大さが込められていた。黄金の鎧が、より一層の威圧感を放つ。

 

「見るに堪えぬな。貴様ら雑種が正義の使者を気取るとは。この我の庭に紛れ込んだ蟲けらが、随分と図に乗ったものよ」

 

ギルガメッシュの声が、地下聖堂に響き渡る。それは単なる威嚇ではなく、世界の支配者としての絶対的な自信に裏打ちされた宣言だった。言峰の口元には、この状況を心から愉しむような笑みが浮かんでいる。キャップの瞳に、より一層の決意が宿る。その眼差しには、どれほどの敵が立ちはだかろうとも、決して譲ることのない正義への信念が込められていた。

 

キャップの脳裏に、これまでの戦いの記憶が走馬灯のように駆け巡っていく。インフィニティ・ストーンを集めるサノスの圧倒的な戦力。全ての科学を支配するドクター・ドゥームの狂気。彼らと比較しても、目の前の黄金の英雄から放たれる威圧感は、明らかに別格のものに感じられる。

 

「ハルクやキャロルがいれば...」

 

その呟きは、状況を冷静に分析した結果の弱音だった。地下聖堂に漂う空気は、もはや人知の及ばない領域のものへと変質していく。そんな重苦しい雰囲気を、一本の矢が切り裂く。クリントが、キャップの横に並び立つ。その表情には、いつもの余裕めいた笑みが浮かんでいた。

 

「キャップ、冗談じゃないぜ。あのピカピカ鎧野郎が、宇宙の半分を消し飛ばしたサノスや、銀河を丸呑みにしたギャラクタス以上だなんてさ」

 

その声には、明らかな挑発の色が混じっていた。クリントは、弓を構えながら続ける。

 

「それに聞いてくれよ。奴の鎧、どこのディスコで拾ってきたんだ?70年代のジョン・トラボルタかと思ったぜ」

 

黄金の鎧を着たギルガメッシュの赤い瞳が、一瞬だけ危険な光を放つ。しかし、クリントは意に介さない様子で更に言葉を重ねる。

 

「おい、金ピカくん。その鎧、洗車機で磨いたのかい?」

 

キャップは、クリントの言葉の真意を理解していた。彼なりの方法で、この異常な緊張を和らげようとしているのだ。実際、その軽口は確かな効果を発揮していた。士郎や凛の表情からも、わずかながら緊張が解けていく。

 

しかし、その効果も束の間。ギルガメッシュの背後に、金色の空間が開かれ始める。その中から、数え切れないほどの武具の輪郭が浮かび上がっていく。

 

「雑種が...この我を愚弄するか」

 

その声には、世界の全てを支配する者の怒りが込められていた。キャップは、瞬時に状況を読み取る。この敵は、サノスやドゥームとは異なる次元の存在。しかし、それでも戦わなければならない。

 

「クリント、その挑発は効果的だ。だが、相手を見誤るな」

 

キャップの声が、凛とした響きを持って地下聖堂に鳴り渡る。彼の瞳には、幾多の戦いを潜り抜けてきた戦士としての冷静な判断力が宿っていた。

 

地下聖堂の空気が一瞬で凍りつく。ギルガメッシュの背後に開いた金色の空間から、一筋の剣が稲妻のような速度で射出される。その軌道は、明確にクリントの心臓を狙っていた。

 

閃光が走る。キャップの動きは、まるで光そのもののよう。彼は咄嗟にヴィブラニウム製の盾を構え、クリントの前に立ちはだかる。盾と剣が激突する瞬間、凄まじい衝撃が地下聖堂を震わせる。

 

「くっ...!」

 

キャップの声が詰まる。盾は確かに剣を弾いたものの、その衝撃は想像を超えるものだった。彼の体が、まるで大型トラックに轢かれたかのように宙を舞う。

 

轟音と共に、キャップの背中が壁に叩きつけられる。その衝撃で、石壁に蜘蛛の巣状のヒビが広がっていく。しかし、彼の手に握られた盾は、驚くべきことに無傷のまま。ギルガメッシュの赤い瞳が、興味深そうな色を帯びる。その視線は、キャップの盾に釘付けとなっていた。

 

「ほう...我が宝具の一撃に耐えるとは。その盾、面白い素材を使っているな」

 

英雄王の声には、明らかな関心が込められていた。彼の背後の金色の空間が、さらに広がりを見せる。それは、この世の全ての財宝を所有する者の宝庫が開かれる予兆のようでもあった。

 

「ロジャース先生!」

 

凛の悲鳴が響く。しかし、キャップは既に体勢を立て直していた。スーパーソルジャー・セラムによって強化された肉体が、致命的なダメージを最小限に抑えている。

 

「大丈夫だ、リン。この盾は、そう簡単には壊れない」

 

キャップの声は、沈着冷静そのもの。その瞳には、戦いへの確かな決意が宿っていた。地下聖堂に、新たな緊張が走る。この戦いが、想像を超える次元へと突入しようとしているのを、誰もが感じ取っていた。

 

キャップは冷静に戦況を分析していく。敵勢力は英雄王ギルガメッシュ、神父の言峰綺礼、そしてランサー。さらに悪いことに、唯一の脱出経路である螺旋階段は、彼らの背後に位置している。

 

「セイバー、この状況をどう見る?」

 

キャップの低い声が、仲間たちにだけ届くように響く。セイバーの翠の瞳には、戦士としての冷静な判断力が宿っていた。

 

「私一人でも、ギルガメッシュの宝具の雨を完全に防ぎきれるとは限りません。それに...」

 

その言葉が途切れる間にも、ギルガメッシュの背後の金色空間が広がりを増していく。それは、この世の全ての武器が溢れ出んばかりの様相を呈していた。凛の表情に焦りの色が浮かぶ。彼女の計算によれば、アーチャーが到着するまでにはまだ時間がかかりそうだった。その間、彼らは最強のサーヴァントの一人と対峙しなければならない。

 

「右手の通路...あそこから逃げ出すことはできないのか?」

 

クリントの囁きに、キャップは首を横に振る。彼の目は、既にその可能性を探っていた。

 

「無理だ。あの通路は袋小路になっている。出口はあの階段しかない」

 

キャップの声には、明確な緊張が混じっていた。ギルガメッシュが放つであろう宝具の数々は、彼の盾一枚で防げる規模をはるかに超えている。しかも、その背後には八極拳の達人である言峰と、圧倒的な機動力を持つランサーが控えている。地下聖堂の空気が、より一層重くなっていく。時間は彼らの味方ではない。アーチャーの到着を待つまでの間、如何にして戦況を維持するか。その答えを、キャップは必死に探っていた。

 

「長考は無用だぞ、雑種ども。死を選ぶか、それとも跪くか。その二つしか選択肢は与えんがな」

 

ギルガメッシュの声が、尊大な響きを持って地下聖堂に満ちていく。その言葉には、この世の支配者としての絶対的な自信が滲んでいた。

 

パニッシャーの手が、無意識のうちに懐の閃光手榴弾に伸びる。普通の敵なら、これで数秒の隙を作り出せる。しかし、目の前に立ちはだかる存在は、そんな小細工で動きを止められる相手ではない。

 

壁から身を引き剥がすような音が響き、ようやく槍から解放されたウルヴァリンが、パニッシャーの傍らに立つ。その傷は既に完全に癒えていた。

 

「オレが突っ込んで時間を稼ぐ。その間に逃げろ」

 

ウルヴァリンの声が、獣のような唸り声と共に響く。その提案に、キャップは即座に首を振る。

 

「ローガン、君のヒーリングファクターは確かに驚異的だ。アダマンチウムの骨格も最強の防御手段かもしれない。でも、あの男は違う」

 

キャップの声には、これまでの戦いで培った確かな判断力が込められていた。地下聖堂の空気が、より一層重くなっていく。

 

「見ろ、あの金色空間の中身を。あれは単なる武器の集合体じゃない。恐らくだが一つ一つが、神話や伝説の域に達する宝具だ」

 

キャップの分析は的確だった。たとえアダマンチウムの骨格を持つウルヴァリンといえども、伝説の武具の雨を全て受け止めることは不可能に近い。それは自殺行為に等しい。地下聖堂に、新たな緊張が走る。

 

「それに、後ろには八極拳の達人と、あの赤い槍を持つサーヴァントがいる。ローガン、君一人の犠牲では、状況は変わらない」

 

その言葉に、パニッシャーは手榴弾を握り直す」。確かに小細工かもしれない。しかし、今は使えるものは全て使うべき時なのかもしれない。迫り来る死の気配が、地下聖堂をより一層濃密な闇で満たしていく。

 

セイバーの瞳に、決意の色が宿る。その表情には、何か重大な決断を下そうとする覚悟が浮かんでいた。

 

「私の宝具ならば、一時的にでも彼らを押し返すことができます」

 

その言葉に、キャップが振り向く。セイバーの持つ宝具の詳細は、まだ誰も知らない。それは英霊の真名と共に秘められた、最大の切り札。

 

「私の宝具は対城宝具。一撃で城塞さえ粉砕する威力を持っています」

 

セイバーの説明に、士郎の表情が強張る。彼もまた、契約したサーヴァントの真の力を知らなかった。地下聖堂に、新たな緊張が走る。

 

クリントが、天井を見上げながら口を開く。その表情には、明らかな懸念が浮かんでいた。

 

「城を破壊できる威力?まさか冗談じゃないよな。ここで放てば、俺たちごと生き埋めになるだけじゃないか」

 

その指摘は的確だった。地下聖堂の構造上、あまりに強力な攻撃は、味方をも巻き込む諸刃の剣となる。キャップの眉間に、深い皺が刻まれる。

 

「セイバー、君の力は理解した。だが、その宝具は最後の手段としよう」

 

キャップの判断に、凛も小さく頷く。彼女は既にセイバーの真名を知っていた。その宝具の破壊力もまた、十分に理解していた。しかし、この状況でそれを使えば、確実に教会は崩壊する。地下聖堂の空気が、より一層重くなっていく。セイバーの切り札は、今は使えない。その事実が、彼らの選択肢をさらに狭めていく。




改めて圧倒的なギルガメッシュの力。マーベル世界だとどの程度のポジになれるのかは気になるところ。
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