アベンジャーズが第五次聖杯戦争に介入するようです   作:ドレッジキング

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キャップ達とセイバーの初邂逅。原作の台詞をまんま使っている回です。セイバーもブリテンを救うという願いがある以上、キャップ達と衝突するのは避けられないですね…(-_-;)


第7話 甲冑の少女

キャップ、ホークアイ、ブラックウィドゥの3人は学校から逃した士郎の住む家へと向かっていた。目撃者を消すのが聖杯戦争のルールだとすれば、先程のランサーが士郎の命を狙う可能性が非常に高いからだ。キャップ達は住宅街を駆け抜け、士郎の家へと急いだ。そして士郎が住んでいる衛宮邸の近くまで来た。そしてホークアイが衛宮邸の近くにいる二人の男女を指差す。

 

「おい、あれはリンとアーチャーじゃないか?あの二人もシロウの家に来ていたのか…」

 

キャップは聖杯戦争のルールを思い出していた。なぜ凛とアーチャーが士郎の家の近くにいるのかは知らないが、凛が聖杯戦争の戦いを目撃した士郎を消しに来たのかと予想する。

 

「キャップ、どうする?」

 

「……」

 

キャップは少し悩んだ末に凛達に話しかける事にした。だがその時、衛宮邸の塀を飛び越える人影があった。ランサーである。やはりランサーは士郎の命を狙いに彼の家まで来ていたのだ。ランサーに襲われては士郎ではひとたまりもない。という事は士郎は既に殺されているのだろうか…?そんな悪い予感がした直後、衛宮邸の塀を飛び越えて来た者がいた。青い服に甲冑を着込んだ小柄な金髪の少女である。少女は地面に着地すると同時に塀の外にいたアーチャーに一太刀浴びせたのだ。少女の手には何も持っていないように見えるが、アーチャーが受けた傷を考えると剣のようなものを持っているのだろうか?普通であれば致命傷を負うであろう攻撃であるが、アーチャーはサーヴァントである。すると次の瞬間、甲冑の少女に斬られたアーチャーの身体は消え去った。

 

「…!!」

 

すると凛は自分の持っていた宝石を取り出し、魔術を発動させて甲冑の少女に攻撃するが、甲冑の少女はそれを簡単に打ち消してしまった。キャップ達の見立てではあの甲冑の少女もサーヴァントだろう。そして甲冑の少女は腕を振り上げて凛に攻撃を浴びせようとする。このままでは凛が殺されてしまう。そう思ったキャップは全速力で距離を詰め、凛を庇うようにして甲冑の少女の見えない剣を防いだ。

 

「…!何者ですか…!?」

 

甲冑の少女はいきなり現れたキャップに驚いている様子だ。

 

「あ、アンタ…!性懲りもなく!」

 

凛は自分を助けたキャップに対して毒づいている。

 

「貴方は何者ですか?見たところ魔術師でもサーヴァントでもないようですが…」

 

「通りすがりのヒーローといった所だ」

 

キャップは甲冑の少女と睨み合いになる。すると突然声が響き渡った。

 

「やめろセイバーーーーーーーーー!!!」

 

声の方を見てみると、士郎が立っていた。セイバーと呼ばれた少女は士郎にやめるように言われたものの、キャップの盾に剣を当てたまま、納得いかない様子で士郎を見ている。

 

「なぜやめるのですシロウ?彼女はアーチャーのマスター。今ここで仕留めておかなければ」

 

アーチャーのマスターとは凛の事を言っているのだろう。そしてセイバーはキャップの方を睨む。

 

「貴方はサーヴァントではありませんね。何故サーヴァントである私の攻撃を防ぐことができたのでしょうか?」

 

キャップが持つヴィブラニウムの盾が壊れる事は滅多にない。セイバーと呼ばれるこの金髪の少女の見えない剣とて強力な武器なのだろうが、ヴィブラニウムの盾はセイバーの剣を防いだのだ。

 

そして士郎はセイバーに対して凛やキャップへの攻撃を止めるように言う。

 

「だ、だから待てって……! 人のことをマスターだとか言ってるけど、こっちはてんで解らないんだ。 俺をそんな風に呼ぶんなら、少しは説明するのが筋ってもんだろう…」

 

だがセイバーは答えない。静かに士郎を見据えて佇むだけだ。

 

「順番が違うだろ、 セイバー。俺はまだおまえがなんなのか知らない。けど話してくれるなら聞くから、そんな事は止めてくれ」

 

しかしセイバーは黙っている。キャップの盾に剣を押し当てたまま、納得いかなげに士郎を見据えていた。

 

「そんな事、とはどのような事か。貴方は無闇に人を傷つけるな、などという理想論をあげるのですか」

 

しかしそんなセイバーの言動を見てキャップはつい口を挟んでしまう。

 

「第三者の私が言うのもなんだが、君のマスターであるシロウは彼女への攻撃を止めろと言っているんじゃないのか?」

 

「私はただ、目の前にいる魔術師を排除するだけです。私の邪魔をするというのであれば容赦はしませんよ?」

 

セイバーはキャップの目を見据えながら答える。だがキャップはセイバーの言葉に首を横に振った。

 

「生憎と、私達の目の前で人殺しはさせない」

 

しかしセイバーに対して士郎は口を挟んでくる。

 

「いい加減にしてくれセイバー…。俺の目の前で殺しとかやめてくれ」

 

「つまり貴方は、敵であれ命を絶つなと言いたいのでしょうか?そのような言葉には従いません。敵は倒すものです。それでも止めろと言うのであれば、令呪を以って私を律しなさい」

 

セイバーは余程の生真面目か頑固者なのだろう。マスターである士郎の言葉に対していちいち意見してくる。

 

「? いや、そんな事っていうのはおまえの事だ。 女の子が剣なんて振り回すもんじゃない。 怪我をしてるなら尚更だろ。······って、 そっか、ホントに剣を持ってるかどうかは判らないんだっけああいや、とにかくそういうのはダメだっ!」

 

「――――――――――」

 

途端、毒気を抜かれたように、ぽかんとセイバーは口を開けた。その状態からどれ位経過しただろうか。

 

「済まない、先程から君の剣を防いでいるままなんだが…」

 

キャップが口を挟んでようやく我に返ったのか、セイバーはキャップから離れた。

「全く…、サーヴァントならマスターの言う事には従うものでしょ」

 

凛がそう言いながら立ち上がる。

 

「―――――!」

 

凛が立ち上がると同時にセイバーは身構える。凛も聖杯戦争の参加者でである以上は目の前のセイバーにとっては敵なのだから仕方ないのかもしれない。

 

「貴女のマスターは剣を下げろって言っているのに、従わないんだ?」

 

そう凛から言われ、渋々といった様子でセイバーは剣を収めた。そして立ち上がった凛を見て士郎が驚きの声を上げる。

 

「お、おまえ遠坂…!」

 

「ええ。こんばんわは、衛宮くん」

 

にっこり、と極上の笑顔で士郎を見ている凛。

 

「どうやら君達は知り合いのようだな…」

 

キャップが言うと、凛は向き直ってキャップを睨んだ。

 

「聖杯戦争に関わってくるおバカさんの出る幕じゃないのよ」

 

学校の時と変わらず、キャップに対して毒を吐いてくる凛。

 

「遠坂、俺は学校でさっきの槍の男に襲われた時に、その人に助けてもらったんだ…」

 

「君が無事で何よりだ士郎。自己紹介しておこう、私はキャプテン・アメリカ。アベンジャーズに所属している」

 

しかしこの世界ではアベンジャーズなど存在してはいないので、士郎はキャップの名乗りを聞いてもピンと来なかった。

 

「キャップ? キャップっていうのはあだ名か何かか?」

 

「ああ、そうだ。本名ではない。私には『スティーブ・ロジャース』という名前があるからね」

 

そう言うとキャップはマスクを取る。

 

「あ!ロジャース先生!!」

 

士郎はキャップの正体が外国人教師として穂群原学園に赴任してきたスティーブだという事を知り、驚いた。

 

「驚いたかい?私はこう見えてもヒーローとして活動しているんだ」

 

「ヒーロー?痛いコスプレ集団の間違いじゃないの?」

 

凛は馬鹿にしたような口調で言う。

 

「シロウ、このアーチャーのマスターはともかく、彼は…キャプテン・アメリカと名乗るこの男はどうしましょう?聖杯戦争の戦いを見られたからには彼には消えてもらうしかありません」

 

が、セイバーは非情な決断を士郎に迫ってくる。聖杯戦争のルールとして戦いを見られたからには目撃者を消すか、記憶を操作するしかないのだが、生憎と士郎には記憶を操作する類の魔術は使えない。しかしスティーブの始末を提案するセイバーに対して士郎は反対した。

 

「ダメだ、セイバー。あの人は俺を助けてくれた恩人で、悪い奴じゃなさそうなんだよ」

 

「悪い奴かどうかなど関係ありません、我々サーヴァントの戦いを見てしまった以上は生かしておくわけにはいかないのです」

 

「待ってくれセイバー、戦いを見られただけで目撃者を消すなんておかしいだろ。現に俺も学校の校庭で戦いを見たせいでさっきの槍の男に殺されそうになったんだから…」

 

士郎はセイバーにそう言うが、セイバーは納得していない様子だった。

 

「どうしても彼に手出しをして欲しくないのであれば、令呪を使ってください。令呪を使えば私も従わざるを得ませんから」

 

(令呪か……)

 

令呪は3回だけ使えるマスターの証であり、マスターの権利である。そして遠くにいたホークアイとブラックウィドゥもキャップの所に駆け寄ってきた。

 

「そんじゃ俺とナターシャも加えてくれや。キャップだけ攻撃されないってのはナシだぜ?」

 

「えぇ、そうね」

 

士郎はホークアイとブラックウィドゥがスティーブと同じく自分の学校に来たクリント・バートンとナターシャ・ロマノヴァという事を知り驚きつつも、セイバーに対して命令した。

 

「セイバー。お前はこの人達に決して攻撃するな!」

 

すると士郎の手の甲が光り、令呪が発動した。

 

「……これで私はこの3人に攻撃ができなくなりました。けどシロウ、いつかこの選択が悪い結果になる時が来るかもしれませんよ?」

 

令呪によってキャップ達に対する攻撃ができなくなったセイバーは士郎に忠告する。

 

「分かってるよ、そん時は俺が責任を持つから」

 

「それじゃ衛宮くん、話は中でしましょ?どうせ何も分かってないでしょ、衛宮くんは」

 

そう言うと凛は衛宮邸の門の方に歩いていく。

 

「え、待て遠坂、なに考えてんだお前……!」

 

「バカね、いろいろ考えてるわよ。 だから話をしようって言ってるんじゃない。衛宮くん、 突然の事態に驚くのもいいけど、素直に認めないと命取りって時もあるのよ。 ちなみに今がその時だとわかって?」

 

凛の言葉に渋々士郎は納得したようだ。

 

「それとアンタ達は外にいなさい。魔術師でも聖杯戦争の参加者でもないアンタ達はお呼びじゃないのよ」

 

が、士郎の時とは打って変わってキャップ達3人に対しては冷たい態度を取る凛。士郎は凛と共に衛宮邸の中へと入って行き、セイバーもそれに続く。そして衛宮邸の外にいるのはキャップ、ホークアイ、ブラックウィドゥだけとなった。




果たして次回のバーサーカー戦は原作通りの展開となるのでしょうか…?( ̄ー ̄)ニヤリ
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