猿山side
今日は飛斗のやつが珍しく休みだった……というよりも怪我の具合も思ってるより酷いのか病院いくので休むと連絡があった
「あー、飛斗が居ないせいなんか張り合いないからやる気でねぇ……」
「そういえばいつもの喧嘩もないし、静かだよな」
「え?俺達そんなにうるさかったか?」
「少なくともクラスの名物と言われるくらいのレベルだから別にいいじゃねぇか?」
机の上でくだぐだしていたら、リトがそんなことを言ってきた。俺達そんなに日常的に喧嘩していたのか?まぁ、あれか……中学からの付き合いで毎日あんな事をやっていたからもの足りねぇのかよ
「そういえば、西連寺や古手川に新井も登校できてよかったよな」
「だな。それに、さすがに昨日のこともあるからみんなで登校したけど何事もなくって良かった」
「まぁな。飛斗がなんとか寝ている間に忘れる方法ないかと聞いていたときは驚いたけど」
「それだけあいつは今回の件は心配してるのだろ?ララちゃんやヤミちゃんや御門先生もそんなのはないといっていたけど、あいつは本当に心配性だよな」
俺は今日休んでる飛斗の事とを思い浮かびながら怪我の具合も心配していた。あいつはあんな怪我するのは二回目だし……
「あ、いたいた。結城に猿山今いい?」
新井が俺の方に歩いてきて、リトと俺に聞こえるくらいの声で話しかけた
「昨日はありがとう」
「おう……その大丈夫かよ?」
「……正直眠らされてワケわからない倉庫で襲われたときは怖かったけど……あんたが身を呈して助けてくれて嬉しかった。だから、ありがとう」
「お、おう……」
新井の笑顔に俺は少し恥ずかしくなり顔を背いて窓をみて落ち着かせた
「(畜生、新井の笑顔が不覚にもかわいいと思ったぜ……!)」
「じゃあ、私は白百合のほうにいくね」
そういいながら新井は去っていった。俺は窓をみながらリトに今の気持ちを話した
「リト」
「ん?なんだ?」
「……素直にお礼を言われるの恥ずかしいよな」
「……はぁ?」
リトがワケわからないという顔してるが俺にしてみたらお前がモテることにワケわからねぇよ!まぁ、飛斗がいない一日は久しぶりに退屈だったと伝えとこう
飛斗side
俺はあの事件で右肩に包帯を巻かれながら腕をつり上げていた。こんな怪我は大袈裟といっていたのだが、秋穂さん達に大袈裟ではないと怒られた……
「病院もいって同じ処置取られて……お陰でバイトも新しい料理の研究もできない……」
「まぁ、それは仕方がないだろ……むしろ今までバイトしながら学業するって簡単なようでなかなか大変なのだから、今は休む期間だと思えばいいだろ」
「そうですね。飛斗君は最近働きすぎですよ」
「働きすぎですっていうか、今さらだけどバイトとか許可されてるの?」
マスターに口をこぼすと桜さんと凜さんが苦笑いしていてマスターの意見に同調していた。さらに凜さんが、バイトとか許可されてるの?と聞いてきたので俺はその問いに苦笑いしていていた
「うちの校長はほら……」
「ごめん、納得した。有名なあの校長ね」
「凜、納得するのですか!?それにしてもその怪我はいつに治るのですか?」
アルトリアさんが呆れながらも俺の怪我がどのくらいで治るのか聞いてきた。というか、マスターは三人の奥さまと結婚していてよく、胃が保つなぁ……
「さぁ、きちんと聞いてなかったです。けどまぁ、これを機会に左腕の練習でもしときますよ」
「なんの練習!?」
「いざというときのためのテープを隠しながら回す練習」
「そういうのはやめなさい、消されるわ」
凜さんにげんこつくらい、さすがにこれ以上のぼけるのは止めて改めて向き合った
「でも、災難よねー。そんな怪我をすることになるなんて」
「そうですね。まさか……」
「はい私も驚きました。まさか……」
「「「くしゃみして階段転んで受け身とれずに右肩を大ケガするなんて」」」
「うっ……」
そう俺はくしゃみしての転んで受け身とれずに大ケガしたと言う設定になっているが、本当は秋穂さん達を守るために大ケガしたと言うことだ
「まぁ怪我が完治するまではバイトも無理に来なくっていいからな」
「はい」
「飛斗、今度は親子丼を私たちに振る舞ってくれる日を楽しみにしてます」
「アルトリアさんの食欲はヤバイので今度はおかわりができないくらい満足させれるように頑張ります」
「受けてたちます!」
アルトリアさんの言葉を聞いた俺は喫茶店をあとにして、家へ帰ろうとしていた。学校は今日は休みをもらっていたし、病院と言う名目の御門先生の診断も受けた
「ヒー君?」
「秋穂さん……仕事は?」
「あはは……お休みいただいたの。昨日私や恭子ちゃんが連絡繋がらなかったのを事務が気にかけていて心配していたの。恭子ちゃんは今日はお仕事で別々なの」
「そうですか……その……」
「ヒー君。その……今からお姉さんとデートしない?」
「……はい?」
俺は私服だし秋穂さんも私服だから問題ないので、二人で彩南より離れた場所へと歩いていた。秋穂さん達にとっては昨日の事件は恐ろしく最悪の場合あいつらに連れ去られた上にひどい目を合わされていたのだから……余り話を出さないようにしていたのだが……
「昨日はありがとうね」
俺達は山の方で彩南町が見える景色を見ていた。そんな、景色を見ているなか秋穂さんが黄昏ながら俺にお礼をいっていた
「私ね、正直言えば怖かったの……仕事で頑張るはずが、罠を嵌められた上にあの男達に眠らされて……」
「秋穂さん……」
「意識を失うとき私も……恭子ちゃんもだと思うけど何をされるのかわからず恐怖を抱いていた……ダメよね……春菜のお姉ちゃんで恭子ちゃんよりも年上なのに守ってあげないと!という気持ちを持たないとダメだったのに……抵抗する力も失われた上に……」
「……」
「でも、私達は意識を失うときそれも思ったのだけど一番はヒー君に助けを心の中で求めたの」
「俺に助けを……?」
秋穂さんの顔を見ると穏やかに俺に笑いかけていた。本当に安心して嬉しそうに笑っていた
「うん。そして私たちを助けてくれてありがとうね……ヒー君」
「……お二人に怪我がなく、無事に帰すことが出来たのが俺にとってはよかったです。でも、余り無理しないで我慢できなかったら色々といってください」
「フフ、ありがとうね」
「そろそろ夕ごはんの作らないといけない時間ですね」
「ヒー君。今日の夜……私達が晩御飯作るのと……泊まっていいかな?」
「あ、いいですよー………え!?」
秋穂さんの何気ない言葉に俺は即答していたが、俺は気になる言葉に引っ掛かり聞き返した
「私達?」
「うん、私と恭子ちゃんよ。あ、本人もきちんと了承してるからなのと今日は私たちが料理するねー」
「え!?いやいや、春ちゃんとかどうするの?!」
「春菜はお友達とお泊まり会するみたいだからいいの。……それとも私たちが来たらいや?」
「全然問題ないです!!」
くそ、上目遣いされたら断れないし元々断るつもりはないけど……あれ?よく考えたら霧崎さんは芸能人だしなんか、どこぞのマナーなっていないやつらにスクープされないか心配になってきたぞ………
まぁそれをした瞬間、俺はそいつを許さないけどな!とりあえず料理考えないと………
「あ、ヒー君は今日は禁止というか当分は禁止ね!」
「なんで!?」
「怪我人だから」
「ごもっともな意見でした………」
確かに怪我していた上に腕をやっているならできないよなぁ……はぁ、申し訳ない………
ここまで読んでいただきありがとうございます
次回もよろしくお願いします!