TADANO TOLOVる   作:絆と愛に飢えるシリアス

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祭りの準備2

俺と凜さんは祭までにリサイクルを……つまり使わない家電をこちらが引き取って夏祭りの商品として出そうと決めて歩いていた

 

「要らないものって言えば…訳ありが思い浮かぶわね。知り合いからも何人かいらないものがあったから頂戴と士郎に頼んでおいたし、お店の方にもあるからそれを交渉するわね」

 

「えぇ」

 

「いらっしゃいませ、本日はどうされましたか?」

 

「要らなくなった家電を貰いにきたのだけど、そういうのは可能ですか?」

 

「あるのはありますが……どういう風に使われるのですか?」

 

「夏祭りの射的の商品としてつかわせてほしいの」

 

俺と凜さんは凜さんの知り合いが働いてるところと言うらしい店の人と話していた。向こうもこちらの要求にいやがることなく聞いていた

 

「なるほどです……となると、この電子レンジとかどうですか?あと、自転車も豪華な商品として使えますが、訳アリなので…」

 

「ふむふむ……。これくらいなら士郎は何とかしてくれそうね。じゃあ、それとそれとーーあとそれをお願いね」

 

「畏まりました」

 

「突然の訪問なのに悪いね。お金は払った方がいいかしら?」

 

「いえいえ、こちらとしては処分を困っていたのが多かったので助かります!あ、保証も一応渡しときます」

 

凜さんの言葉に向こうも売れそうに笑っていた。そして、頼まれた賞品を持ってきてくれて俺は重たいのを持ちながら車の方へと運んでいた

 

「ふぅ……これで全部です」

 

「ありがとう。あと、士郎と話していただけど、射的だけではあれだから人数もいるし、空いてるスペースにフランクフルトを焼くことに考えてるけどどう思う?」

 

「それはいいですね!となると、射的をしてくれたあとにフランクフルトを食べてもらうと言う形ですね」

 

「えぇ。フランクフルトを焼くのは士郎と桜と私でやるわ。アルトリアと飛斗は、射的の方をお願いね」

 

「わかりました」

 

凜さんと喋りながらものを車に積んで士郎さんの店の方へと向かうことにした

 

「しかし、自転車のほうはまだオイルとかそういうのをすればいけますが……電子レンジは難しくないですか?」

 

「ところが、士郎はそれを直せるようになったのよ。もらったあれは古い型だし、士郎はあれくらいなら直せるわ」

 

「ほへー、士郎さんは料理だけではなくそういうのもできるのですね……」

 

俺の言葉に凜さんが苦笑いしながら士郎さんのことを話してくれた

 

「あいつ昔から頼まれたら断れない体質でね、だからそういう直すのをよくやっていてたのよ」

 

「士郎さんは昔から優しい人だったのですね」

 

「かなり無茶する上に優しすぎるけどね。その結果いつも大変な思いをしていたからほっとけないのよねー……まぁ、あとは惚れた弱味ということかしらね」

 

凜さんは嬉しそうに話していた。俺の知らない凜さん達の絆があり、俺は羨ましくも思いながらもこの人たちも色々あったのだの思う

 

「そうそう、飛斗は好きな人できた?」

 

「…あの…話すことを拒否する権利はあります?」

 

「ないわよ。私の前でそれが許されるとでも?」

 

「まぁ、いるのはいますよ。二人も」

 

「……へぇ…って二人も!?」

 

俺は凜さんの言葉に二人もいると思わなかったのか驚いていた。そして、すぐにニマニマと笑っていた

 

「へぇ、色沙汰を全く見せなかったのにずいぶん素直に答えてくれたわね。二人とも飛斗と同じ年なの?」

 

「いえ、二人とも俺より年上ですね。ただ告白するのは怖いですね……」

 

「あら、どうして?」

 

凜さんが運転しながらキョトンとした声で俺に聞いてきた。俺のこの気持ちはリトにも誰にも話したことない気持ちだ

 

「関係が崩れるのが怖いのですし、ふられるのが怖いのですよだからいまはその勇気が中々……」

 

「勇気が出ない、告白できないってわけね…。でもその気持ち少しわかるわ」

 

「え?」

 

俺の言葉に凜さんが懐かしそうに笑っていた。そして、笑いながら信号のところで停止した

 

「私も桜もセイ……アルトリアもね、士郎に惚れたのよ。きっかけはバラバラだけど、私達はあいつにしっかり向き合うと決めていたの」

 

「向き合う?」

 

「えぇ、私達は生半可な気持ちであいつを惚れた訳ではないし生半可な気持ちで暮らしてるわけではないのよ。結局、私達はあいつのことが大好きで、あいつもわたしたちが大好き…それでいいの」

 

「お互いが……」

 

「いい、飛斗?確かに告白するのは怖いけど、飛斗は向こうの二人を信じてあげなさい」

 

「信じる……」

 

俺は目をつぶりなが二人のことを思い浮かんでいた。そして、俺は俺で本当の意味で覚悟を決めた

 

「凜さん、俺覚悟決めました」

 

「お、良い顔になったわね。それなら夏祭り誘ったらどうなの?」

 

「……二人とも日程が合わず無理かと……」

 

「あちゃー!今の流れなら普通は誘いにいくでしょ!?」

 

凜さんが仰ぎながら、今の流れは確かにそういう流れなのに俺はきちんとこたえなかったなぁ…

 

「でも、答えを見つけたのならあとはそれに信じて歩きなさい。悩んで悩んでその壁を乗り越えて男の子は成長するのよ」

 

「はい、頑張ります!」

 

「(こうなったらこちらも何とかしてあげるとしますか……)よろしい。じゃあ、早く帰ろうー!」

 

「っちょ凜さんスピードあげーー」

 

凜さんがテンション上がると同時に車のスピードが上がった……降りるとき少し酔ったのはここだけの話だ………

 




ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願い致します!
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