ボーダー特別独立組織   作:とて 

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久しぶりに書いてみました。
暖かい目で読んでください。


本編
1話


ボーダー特別独立組織【BSI】

ボーダーの中で唯一、本部の命令に左右されず、自分たちの考えで動くことを許可された組織。その人数、実態は上層部のみ知る。

 

 

 

ボーダー本部。軍服、軍帽に身を包んだ若者数人が歩いていて、その周りはザワついていた。

「さて、会議室はどこだっけ?」

如月は久しぶりに本部へと足を運んでいた。自分が足を運ぶことがあまりないので若干迷っていた。

「あっちじゃない?」

「いや、こっちでしょ。」

如月の横では2人の少女が言い合いをしている。

「菫さんも向日葵さんも違います。こちらです、桐さん。」

「相変わらず硬いね、零は。」

和気あいあいとしながら進んで行く。それを見つけ1人が駆け寄ってきた。それに月影が気付く。

「迅さん、こんにちは。」

「おう、4人とも久しぶり。」

その姿を見て桐がため息を着く。

「面倒な案件だなこれ。」

「お察しの通り。桐さんが呼ばれるんだからそりゃそうでしょ。」

1人加わり5人で話しながら会議室へと向かって行った。

 

 

「迅 悠一、お召により参上しました!」

迅が元気に入っていった後に、桐たち4人も入っていく。

「BSI 如月、芹澤、天童、月影入ります。」

4人が入ると一気に空気がピリついた。その中には三雲がいた。迅が隣に行き話しかける。

「おっ、キミは?」

「あ…三雲です。」

「ミクモくんね。おれ迅、よろしく。」

迅に続き桐たち4人も席に着く。それを見届けて本部司令の城戸が口を開く。

「揃ったな、本題に入ろう。昨日から市内に開いているイレギュラー門の対応策についてだ。」

その言葉を聞き、忍田が遮る。

「まだ三雲くんの処分に結論が出ていない。」

「結論?そんなもの決まっとろう。くびだよ、クビ。重大な隊務規定違反、それを1日に2度だぞ?」

「他のC級隊員にマネされても問題ですし、市民に「ボーダーは緩い」と思われたら困りますしねぇ。」

「そもそもコイツのようなルールを守れんやつを炙り出すためにC級にもトリガーを持たせとるんだ。バカが見つかった、処分する、それだけの話だ。」

鬼怒田、根付の2人が処分する理由を説明する。忍田が立ち上がる。

「私は処分には反対だ。三雲くんは市民の命を救っている。」

「ネイバーを倒したのは三雲くんでしょ?」

「その木虎が三雲くんの救助活動の功績が大きいと報告している。」

「へぇ、あと木虎が。」

「さらに嵐山隊の報告によれば三門第三中学校を襲ったネイバーは三雲くんが単独で撃退している。タイム規定違反とはいえ、緊急時にこれだけの働きができる人間は貴重だ。彼を処分するより、B級に昇格させてその能力を発揮してもらう方が有意義だと思うが?」

城戸が口を開く。

「本部長の言うことには一理ある…が、ボーダーのルールを守れない人間は私の組織に必要ない。BSI元帥、君の組織に譲ろうか?」

突然振られたので如月は驚いた。だが、すぐ口を開く。

「内輪揉めのことで呼んだんなら帰るよ?俺らだって暇じゃないし。てか、いらんよ。ルールを守れない以前に、C級隊員は育てるのに時間かかる。うちに弱い隊員はいらない。」

三雲は予想してなかった返答に驚く。

(この人、司令に対しての態度が普通じゃない…何者なんだ?)

「すまない。メディア対策室長頼む。」

「はい────────。」

 

 

 

「はぁー、疲れた。結局、迅とは別に捜査と街の警備の依頼とはねー。」

天童が伸びをしながら話す。

「警備はどの隊がやるの?」

「5番隊でも動かすかな。帰ったらすぐ会議だ。芹澤、連絡しといてくれ。」

「了解〜。」

「あと、4番隊を夜に三門市第三中学校向かわせろ。許可は貰ってる。何かあったら連絡させてくれ。会議は出なくて良い。」

「かしこまりました。伝えます。」

 

 

 

ボーダー特殊部隊独立組織の本部は三門市の地下深くにあった。その会議室、各部隊の隊長5人、オペレーター5人、総指揮、元帥が集まっていた。如月が口を開く。

「さて、まずは今日のボーダー本部の会議のやつね。イレギュラー門の捜査と、それに対する街の警備を頼まれた。とりあえず今、4番隊に今日襲撃された中学校の捜査をしてもらっている。警備の方は強制封鎖が切れると同時に行うが、迅がその前に解決してくれるだろうから、たぶんやらん。何か質問は?」

体格の良い男が手を上げる。

「どうぞ。」

「警備をやるとしたらうちの隊か?人数多いし。」

「あぁ。5番隊にお願いしようと思ってるよ。頼んだ聖。」

「わかった。」

「それ以外は平気かな?じゃあ、3番隊例のネイバーの件を頼む。」

「莉央さん、お願いします。」

月影の横にいた女が口を開く。

「はい。じゃあ、一昨日現れた人型ネイバーについてです。一昨日の昼過ぎに現れ、まず拠点と思われるアパートで一夜を過ごす。昨日の朝からボーダー本部付近を徘徊、その後三門市立第三中学校に登校。放課後にバムスターを撃破、逃走。本部C級隊員三雲 修と帰宅。今日、中学校にモールモッド数体が現れ、三雲のトリガーで撃破。その後の追跡中に新型が現れたため、追跡を中止し援護、救助をしました。先程、人型ネイバーを見つけたため、今も追跡中です。」

「ありがとう。C級トリガーでモールモッドを倒したのか、中々の戦闘力だな。さて、どうするか?」

如月の横の女性が口を開く。

「4番隊から連絡です。三門市立第三中学校に人型ネイバー侵入。」

「ほう、ってことは3番隊もいるってことか。何か動きはあるか?」

「壊れた校舎内で独り言を呟いてる。それ以外は何か探しているみたい。」

「じゃあ確定か。4番隊は戻らせて。2番隊、この後の交代から3番隊と代わって。3番隊には三雲についてもらう。」

「三雲?あのC級に?何のために?」

芹澤が首をかしげながら質問をした。

「三雲と人型ネイバーが接触したら本部が動くからだ。人型ネイバーとやってあっちに情報漏れたらめんどい。だから接近したら連絡をくれ。人型ネイバーの実力が分からないから俺も行く。1番隊、4番隊、5番隊からそれぞれ小隊1つと、部隊長頼む。」

「確かに城戸さんならやりかねないね。わかった用意しとく。」

「わかった。こちらも用意しておく。」

 

 

 

会議が終わり、それぞれの持ち場に戻り業務、もしくは睡眠をとった。如月は元帥室にて人型ネイバーの戦闘ログを見ていた。

「桐、入っていい?」

「麻里奈か、どうぞ。」

羽山が入室すると、如月はそちらに向き直した。

「気抜けない状態。人型と戦うための準備?」

「んー、そんな感じかな。勝てなくは無いけど、できれば話したいよね。」

「そういえばさっき、3番隊からの報告で人型の名前がわかったわよ。空閑 遊真だって。」

「空閑?もしかしたら空閑さんの子供か。」

「そうだとこちらも本部から守りやすくなるけど。」

「黒トリガーだからな、城戸さんは確実に動くだろうね。今、太刀川隊とかは遠征中だし、どの隊が来ると思う?」

羽山は少し考え口を開く。

「三輪隊でしょうね。A級の中で過激派はあそこぐらいしか残ってないし。」

「三輪隊は狙撃手2人いるから相手する前にその2人を捕まえないと。」

「やり合うの?」

「まさか。空閑くんの実力ちゃんと見たいから空閑くんとやらせるよ。」

「相変わらず傍観する気ね。」

「それが俺らの存在意義だから。でも、迅が動いてるから玉狛と本部はやり合う気だろうね。その場合は介入してどっちも倒すよ。」

「風刃を取るの?」

「そこは迅が考えてるだろ。俺らは止めるだけ。本部とやり合っても勝てるだけの戦力はこちらにある。それを城戸さんは分かってるはず、だから穏便に終わるよ。」

「本部長派は?」

「今回は玉狛派に着くと思う。忍田さんは空閑さん大好きだったから。」

「うん。そうね…あの頃はみんな仲良かったのにね。」

「しょうがないよ。城戸さんを止められなかった、だから俺たちは独立した。そのことは芹澤たちも理解してる。近いうちに色々起きそうだな。」

そう言いながら如月の表情は明るかった。微かに笑っているように見える。

「楽しそうね。」

「そう言うな、麻里奈も同じだろ。」




次回更新は4月19日です。
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