ボーダー特別独立組織   作:とて 

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2話

朝、BIS本部内はのんびりとした空気が漂っていた。如月と羽山は遅めの朝食をとっていた。

「麻里奈たちも戦場出たい?」

「いや、私たち今はオペレーターよ。非常時だったら出るけど。」

「だよね。」

羽山の通信機が鳴る。

「こちら羽山。どうしたの?」

『3番隊飯田です。三雲を本部A級三輪隊、三輪、米屋が接近。一定の距離を保ち、監視している模様。』

「…空閑くんを探してるみたいね。」

「近くに迅がいるだろ?」

『玉狛S級迅が三輪隊2人に近づいています。』

「ほんとね。」

「三輪隊は放っとこ。たぶん迅が追い払う。」

「迅くんがこの後空閑くんとたぶん接触するわよ?」

「イレギュラー門の件はとりあえず解決だな。引き続き監視させて。」

『了解。』

通信を切り、また食事に戻る。

「こちらに応援要請来たらどうするの?」

「応じる必要はない、ホントに来て欲しかったら迅が前もって言うはずだ。ただ資料だけは貰っといて、こっちも解析したいから。」

「だいぶ見えてるわね。」

「迅の未来視ほどじゃないよ。午後から少し街に出ようか。面白いことが起きそうだ。」

「いいわよ、その代わり奢ってね。」

「了解。」

 

 

 

昼過ぎ、如月と羽山が街へ出るとボーダー隊員が街に溢れかえっていた。

「面白いことってこれ?」

「みたいだね。」

「害虫駆除か…ボーダー隊員全員への出動命令って4年前以来じゃない?」

「あぁ。こんぐらいだったら本部だけでもどうにかなるよ。さて、何食べに行こうか?」

走り回るボーダー隊員を横目に如月と桐は繁華街の方へ歩いていった。

 

 

 

数日後、BSIの本部で作業をしていた如月に連絡が入る。

『三雲と人型ネイバー接触。近くには三輪隊以外いません。』

「わかった。1番隊4番隊5番隊、それぞれ小隊を出せ、監視についている小隊はそのまま。部隊長全員出動。オペレーター全員準備しろ。」

『了解。』

如月は急いでトリガーを起動し、BSIを出た。通信を飛ばす。

「麻里奈、全員バックワーム起動させろ。」

『了解。全隊員バックワーム起動。隠密移動。』

「5番隊は俺のところに来い。1番隊2番隊はそれぞれ狙撃手につけ。3番隊は人型及び三輪、米屋を狙える位置につけ。4番隊はワイヤー展開して逃げれないようにしろ。」

『13隊、古寺を包囲。21隊、奈良坂を包囲。どちらも気付かれないように、指示があるまで待機。』

『13隊、了解。』

『21隊、了解。』

『33隊、人型及び三輪、米屋への狙撃準備。』

『33隊、了解。』

『42隊、周囲にワイヤー展開。人型の退路を断て。』

『42隊、了解。』

『51隊、元帥に合流。』

『51隊、了解。』

如月の指示を羽山が各隊に通達する。

 

 

全隊が位置についたところで三雲達の目の前に三輪と米屋が現れる。51隊と剛田、如月がその様子を近くから見る。

「三輪隊戦闘態勢か。さて、空閑くんはどうする?」

「お手並み拝見だな。」

 

 

空閑の黒トリガーを前に三輪と米屋は鉛弾を打ち込まれて地に伏せていた。

「こりゃ決まりだね。1番隊2番隊、狙撃手を拘束しろ。聖、行くぞ。」

『13隊、21隊、古寺、奈良坂両名を拘束。逆らうようなら攻撃許可する。』

「51隊、包囲を崩さないように出るぞ。」

 

 

突然、古寺、奈良坂の周りにBISの隊員が包囲した。それに気付き古寺が焦る。

『わぁー!奈良坂先輩、軍服の人達に包囲されました。』

「落ち着け、BISだ。俺も包囲された。」

奈良坂を囲っているうちの1人が前に出る。

「A級三輪隊奈良坂だね?BISの天童と言います。拘束させてもらいます。」

「くっ…赤軍服。逃げきれないな。古寺大人しく投降しろ。」

 

 

狙撃手2人の様子に三輪と米屋も気付く。

「くっ、BSIか。」

「そーゆーこと。先日の会議ぶりだね、三輪くん。」

「あらまー、白軍服。それに赤軍服も。他もたくさん。」

三輪と米屋も囲まれていることに気付く。三雲と空閑も気付き、空閑は再び構えた。

「違う違うやり合いたい訳じゃないよ。行き過ぎた行動を抑えに来ただけ。」

「あのあなた達は?」

すると、BSIに囲まれた古寺と奈良坂、その先頭には迅がいた。

「BSIだよ、メガネくん。この前の会議もいただろ?ボーダーの監視役ってところさ。遊真も楽にして平気だよ。」

「ふむ。」

納得したようにトリガーを解除した。しかし、如月を睨むのが1人。

「三輪くん、どうした?」

「なぜネイバーを生かす!?お前たちならこのネイバーを殺せるだろ!」

「それは俺たちの任じゃない。」

如月が答えた後に剛田が三輪の近くに寄る。

「お前は一般隊員だろ?他組織の上官に向かって何様のつもりだ?」

「くっ…。」

「いいよ。別に気にしてない。何故、一般市民が近くにいる状態で戦闘を始めたのか。その理由を報告書としてこちらに提出してもらう。」

三輪は顔を伏せる。

「じゃあよろしく。」

「ネイバーは全て敵だ…!!ベイルアウト!!」

そう言い残し、三輪は本部へと帰っていった。

「うおっ、飛んだ。」

「次は…君だ。空閑くん?」

「なんで名前知ってるんだ?」

「まぁ、こちらにも色々あるもんで。我々の任はボーダーの抑止だから君を捕らえる気はない。こちらの世界に危害を加えるのなら別だが。」

空閑はじっと如月を見つめる。そしてゆっくり口を開く。

「ないよ。俺は親父の知り合いを探しに来ただけだ。」

「わかった、信じよう。君が街に危害を加えない限り、我々は君を殺さない。分かったね?」

「わかった。」

「じゃあ帰るよ、全隊撤収。4番隊はトラップ解除してから撤収。」

そう言い、軍服の集団はゆっくりと歩いていった。三雲達もしばらく話し、ボーダー本部へと歩いていった。

 

 

 

翌日、如月と芹澤は玉狛支部へと向かっていた。

「さて、迅がしっかり働いてくれてると良いんだけど。」

「迅さんだからもうやってるでしょ。あの人趣味暗躍だし。」

「確かにな。」

話しながら玉狛支部のドアを開ける。

「こんにちはー、って迅。出かけるのか?」

「おう、桐さん。うちの新人たちが地下で特訓中だよ、良かったら顔出して行って。小南が喜ぶ。」

「玉狛第一が教えてるのか?」

「そうそう、俺は暗躍があるから教えられないしね。」

「また暗躍ですか。」

「失礼な言い方しないの。ありがと、迅。見に行こう。」

「はーい。」

「じゃあな。」

如月と芹澤は玄関を抜け地下へと歩いていく。地下室に入るとそこには宇佐美がいた。

「あ、桐さんに菫ちゃん!こんにちはー。」

「元気そうだな。迅から新人が入ったって聞いてな。全員事情知ってるのか?」

「一応さっき迅さんから説明受けました。遊真くんを見に?」

「まぁそうだね。」

「栞〜!空閑くんどんな感じ?」

「えっとね…。」

すると、001号室から烏丸と三雲が出てきた。三雲が如月の姿を見て驚く。烏丸も反応した。

「昨日の人!」

「桐さんに芹澤先輩。お久しぶりです。」

「久しぶり、京介。三雲くんは昨日ぶりかな。」

「桐さん今日は何しに?」

「新人の様子見に来ただけだよ。」

如月と烏丸が話そうとしたと同時に002号室のドアが開く。そこからフラフラした状態の小南が出てきた。

「小南先輩。」

「ありえない…あたしが…。」

全員が首を傾げる。続いてボサついた髪の空閑が出てきた。そして口を開く。

「…勝った。」

如月と芹澤は顔を合わせる。

「小南先輩負けたんですか!?」

「まっ、負けてないわよ!!」

「10回勝負して最後に1回勝っただけだよ。トータル9:1。」

「そうよ9:1あたしの方が全然上なんだからね!!」

「今のところはね。」

三雲はその結果を聞き動揺する。

「桐絵、負けたのか。空閑くん強いなー。」

如月の声でその存在に小南と空閑が気づく。

「桐さん!なんでいるの!?って違う!負けてない!」

「わかったわかった。」

「昨日の人…!」

「BSI元帥の如月 桐だよ、よろしく。」

「同じく、1番隊隊長 芹澤 菫、よろしくね。」

「BSI…!?」

三雲が驚く。

「あれ?知らない?」

「いえ、昨日迅さんから軽く説明してもらいました。」

「じゃあ平気そうだね。」

無視する桐に小南が噛み付く。

「なんで無視!?酷くない?」

「うるさいなぁ相変わらず。桐絵、空閑くん借りていいか?」

「いいけど、どうするの?」

「黒トリガーの実力が知りたくてね。空閑くん、さっきの戦闘はボーダーのトリガーだろ?自分のトリガー使っていいから勝負してくれないか?」

三雲が空閑と如月の間を遮る。

「黒トリガーとノーマルトリガーでは勝負しなくても…。」

「俺たちは独自のトリガーなもんで。俺はやらないよ、菫ちゃんよろしく。」

「やっぱり私かー。まぁ軽くやろうね空閑くん。」

「俺は良いよ…でもキリさんはやらなくていいの?」

空閑は如月の顔を見た。しかし彼は表情を変えずに話す。

「俺は君のスタイルとは違うからね。菫ちゃんに勝てたらやろう。」

「(強いな、この人は。)わかった。やろうかスミレ先輩。」

「よろしく。」

 

 

空閑と芹澤が002号室へと入っていく。

「栞、ログを後で送ってくれ。」

「了解です。」

三雲が画面に顔を向けながら目線を桐に向ける。

「芹澤さんって強いんですか?」

「菫ちゃんは強いよー、でも相手は黒トリガーだからね。」

「そうですか…。」

如月の軽い返答に三雲が少し困っていた。それを見た小南が口を開く。

「強いなんてものじゃないよ。少なくともボーダー内では単独で勝てる可能性あるのは黒トリガーだけ。」

「そんなに強いんですか!?」

「強いわよ。そこでニコニコしてる桐さんはもっと強い。正直、黒トリガー使っても勝てる気がしないわ。」

「え…!!?」

「おっ、始めるみたいだね。」

 

 

『模擬戦、1本勝負開始ー!』

空閑はその合図とともに芹澤の懐へ飛び込む。しかし、次の瞬間後ろに下がる。空閑がいたところを刀が通る。

「おっ、反応良いね。」

「なんだあの武器は?レプリカ知ってるか?」

「あれは長巻と呼ばれる武器だ。日本の昔の武器でリーチが通常の孤月より長くなっているみたいだな。BSIの隊員は独自のトリガーを全員持っていると迅が言っていた。彼女の戦い方に合わせた武器だろう。」

「それは厄介だな。」

空閑は芹澤を牽制しつつ、レプリカと対策を考えていた。何かと話していることに芹澤が気付く。

「余裕見たい…ねっ!」

ジャンプで距離を詰め、長巻を振る。

「くっ!」

間一髪で避け、芹澤の下に回り込む。

「『射』印、『強』印、二重!!」

「シールド展開!」

空閑の攻撃はシールドに防がれる。

「乱空!」

そう言いながら長巻を振る。多数の斬撃が空閑を襲う。

「『盾』印…ぐっ!?」

防御しきれずに少しかすりながら地に落ちていく。すかさず拳銃を取り出し追い打ちをかける。

「メテオラ!」

「『盾』印、三重…爆破型か…くそっ!」

シールドを張りつつ、落ち着いて周りを見る。

「『鎖』印!」

壁に鎖を伸ばし、そのまま鎖を壁の方に戻し、それに捕まり爆発を避ける。爆発から伸びる鎖を芹澤が見つける。

「見つけたァ!」

芹澤が全速でその鎖に向かっていく。

「『錨』印、『射』印、二重!」

「シールド展開…え!?」

急いでシールドを張るが通過し、芹澤の身体に当たる。突然下に引っ張られ、落下していく。

「鉛弾…三輪隊がやられてたやつか。」

「もらった、『強』印、二重!」

空閑が動きの止まった芹澤を仕留めようとする。

「これで終わる私じゃない…まぁ、いいや。普通にやったら勝てないか。でも桐さんなら…。」

空閑がトドメをさして、芹澤がベイルアウトする。

 

 

2人揃って部屋から出てくる。

「いやー、負けちゃった。強いね、空閑くん。」

「いやいや、芹澤先輩こそ。ノーマルトリガーでは、1勝も出来なさそうだ。こっちも少しくらっちゃったし。」

三雲は目の前の映像が信じられなかった。最強だと思っていた空閑の黒トリガーが一瞬とはいえ追い詰められた。そんな三雲を他所に空閑の興味は如月に向いていた。

「キリさん、これでやってくれるんだよね?」

「んー、そうだね。ただこの後用事あるからすぐ終わらせるけど良い?」

「言うね…。」

空閑は心の底からそう言っている如月に恐怖を感じた。そして、2人で002号室へ入っていく。

 

 

「さて、悪いけど…一瞬でやるよ。」

『模擬戦、1本勝負開始!』

合図とともに如月が距離を詰めに行く。その手にはアイビスが握られていた。

「『錨』印、『射』印、4重!!」

「関係ない!」

そのままアイビスを撃ち、空閑の攻撃を相殺し爆発する。空閑は間一髪で逃れ地面を転がった。起き上がりながら如月を探す。

「爆発に巻き込まれるはずがない。にしても、威力高いな、あの銃…!?」

「チェックメイトだね。」

空閑が気付いたときには空閑の後頭部に銃口がつけられていた。

「なかなか良い手だったよ、俺以外には。」

「強いね、キリさん。まさか、黒トリガー使っても勝てないとは…。」

「お疲れ様、戻ろうか。」

如月が空閑を起こし、2人で部屋を出る。

 

 

三雲は更に不安になっていた。先程の勝負でも間一髪。今の勝負は一瞬で空閑が負けた。

「あの…ボーダーのA級ってこんなに強いんですか?」

その言葉に芹澤が驚く。

「あれ?BSI知らないの?」

「迅さんから軽くしか聞いてないので。」

迅からということに少し納得する。

「私たちは元ボーダー隊員。BSI、ボーダー特別独立組織の略。私たちはボーダーだけどボーダーの隊員ではなく、BSIの隊員として動くの。基本的な役割はボーダーの暴走を止めること、昨日の過激なやり方とかをね。」

「ボーダーとは別なんですか?」

「ボーダーの抑止力って感じかな。私たちは組織としてはボーダーとは別物扱い。だから、ボーダーからの命令は受け付けない、基本的に依頼として来る。それを受けるか受けないかは桐さんが決めてる。」

「(会議の時の態度も納得できる。)そんなに偉い人なんですか!?」

その言葉に部屋から出てきた如月が答える。

「偉いというより、昔からいるだけだよ。芹澤もね。BSIの上層部は基本的に昔からいるメンバーだ。ボーダーのやり方に不満を持ったやつの集まりさ。ただ、ボーダーの敵ではない、だから城戸さんから独立許可が降りたんだ。」

「ほう、BSIか。」

「帰るよ、菫ちゃん。栞、後でログ送っといてね。」

「はーい。」

「じゃあねー!」

如月と芹澤は満足したような様子で帰っていく。その姿を小南は見つめていた。

「さて、修、特訓の続きだ。」

「あの!」

「どうした?」

「ボーダー以外にトリガーを扱う組織がいるってこと知らなかったんですが。」

「そりゃそうだろ、BSIは表立って人を集めていない。表向きの仕事は全てボーダーがやってる。公表できない仕事の多くはBSIが処理してるしな。」

「ボーダーのA級より強いんですか?」

「芹澤先輩とかの弐と呼ばれている人達はS級と遜色ないと言われている。壱と呼ばれている2人、桐さんもそうだが、その2人はS級を単独で倒せるらしい。実際は知らないがさっきのを見る限り本当だろう。ただ実態は俺達も、ボーダー上層部でさえ把握出来ていない。」

「そうですか。」

「じゃあ、続き始めるぞ。」

 

 

 

BSI本部。如月と羽山は芹澤と空閑、如月と空閑の戦闘ログを見ていた。

「実際戦ってみてどうだった?瞬殺だったみたいだけど。」

「状況判断能力はだいぶ良いよ。たぶん小さい頃から空閑さんと一緒に戦闘地域にいたんだろう。まだ伸びると思うよ。こちらに引き入れたいぐらい。」

「そう…。菫は負けたのね。」

「あぁ、鬼火使わずに善戦した方だろ。」

「なぜ鬼火使わなかったの?」

「城戸さんにはまだ知られたくないし、良い戦闘訓練になったろ。鬼火使えば勝てたかもしれないけど、部隊長たちにはそれなしで黒トリガーと互角に戦って欲しいからね。」

そう言い、机の上にあるコーヒーを飲む。

「空閑くんは問題なさそうだな。さて、会議室行くか、そろそろ編成考えないと。」

コーヒーを飲み干し、会議室へと向かっていった。

「何のための?」

「城戸さんが動く。それを止めなきゃ。」

「遠征部隊が帰ってくるのは3日後だからそれ以降のための?」

「そう。太刀川が指揮する場合は帰ってきた当日にやるはず。迅が動くだろうから、その場合、規定外戦闘になる。」

「そういうことね。」

 

 

如月と羽山が会議室へ入ると各部隊隊長が既に座っていた。

「ごめん、遅れた。」

そう言いながら席に着く。

「今日の議題は特別部隊編成についてだ。」

「特別部隊?人型の件は片付いたはずだが。」

剛田が首を傾げながら問う。

「まだだよ。3日後、18日に遠征部隊が帰ってくる。そして早ければ18日の夜に黒トリガー奪取の任務で玉狛とやり合うはずだ。」

「玉狛と本部?面白いことするね。」

「規定外戦闘ってこと?」

天童は楽しそうな表情を浮かべていた。芹澤は少し楽しそうだが、その反面不安そうに確認をする。

「そういうこと。本来だったら片方に着くことはないけど、今回は玉狛につく。」

「本部のA級上位組とやり合うって訳ね。なぜ玉狛と手を組むんだ?どっちも潰しちゃえば良い。」

吉田(兄)が率直な疑問を投げかける。

「そしたら面倒だろ、後々が。本部に恨まれるだけだったら良いが、玉狛と本部が手を組んできたら面倒すぎる。それこそ三門市で戦争状態だ。」

「だったら玉狛を潰せば良いだろ。」

「人型はこちらに敵意がない。それからわざわざ黒トリガー取り上げて、新しい適合者見つけても使い物になる保証はない。」

「納得。」

吉田(兄)は引き下がった。月影は変わらず聞き続けていた。

「そこで、特別部隊を編成する。相手はA級上位だ、なにか意見あるやついない?」

「A級上位ね。玉狛の戦力は?」

「迅1人、もしくはレイジさんも出れる。」

「本部長派は?」

「今回は関与しないように迅から伝えてもらってる。」

各部隊隊長は考え込む。芹澤が口を開く。

「だったら、桐さんは出る必要ない。弐から2,3人出してあとは各小隊を出そう。」

「いいなそれ。相手は太刀川隊、冬島隊、風間隊、三輪隊…。菫ちゃんと聖…あとは零に出てもらう。隊長は聖だ。総指揮は麻里奈がとる。これで良いか?」

全員頷く。

「和哉、念の為に玉狛支部周辺の防御トラップを起動させといてくれ。」

「了解、玉狛の連中は中に入れといてくれよ?」

「あぁ。向日葵は非常時に備えててくれ。天羽が来たら対処する。」

「了解〜!」

「細かい指示は後で各隊に送る、何かと修正点があったら連絡してくれ。じゃあ、解散。」

その号令とともに各隊長は部屋を出ていった。如月と羽山も見届けてから部屋を後にした。




次回更新は4月20日です
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