チート持った痛(I)い奴らを俺がチートで成(S)敗する   作:憲彦

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本日2本目

そろそろ幽霊が旬の時期ですね。無気力な救世主リメイクでやることやったらホラー回にでも入りますかね。怖い話を募集してる活動報告が1つ前にありますので、怖い話を持っている方は是非とも書き込んでください。小説内に登場させますので。


平穏な生活はまだ先

千冬の判断で男子生徒全員の自己紹介を終わらせて、1時間目の準備をするための行間休みに移っていった。と言っても大した準備はない。単純に必要な参考書とノートを机の上に出して終わりだ。

 

「玲衣。入学前に渡された分厚い参考書って持ってるか?」

 

「あ?この45口径の拳銃で弾を打っ放しても弾丸を受け止めそうな参考書の事か?」

 

「え?あぁまぁそれだけど」

 

「どうしたんだ?まさか、間違えて捨てたから貸してくれって言いたいのか?」

 

「うん。実はそうなんだ……昨日まで千冬姉と家の掃除してたんだけど、その時に間違えちゃって……」

 

「はぁ。お前ってヤツは……まぁ良い。俺は内容全部覚えてるからくれてやるよ」

 

「相変わらずスゲー……でも助かるよ。ありがとう」

 

ひきつった笑顔で参考書を受け取ると、残りの時間を利用して読み進めていった。当然玲衣は読み直す必要も無いため、自分の席に座って授業を待ち続けた。

 

「佐倉玲衣……だったよな?」

 

「ん?小野寺とか言うヤツか。何のようだ?」

 

「いや。数少ない男のIS操縦者だからさ。今年1年は一緒にこのクラスで過ごすんだから、挨拶でもしておこうと思って」

 

「そうか。よろしくするつもりはない。じゃあな」

 

「そんなこと言うなよ~!仲良くしようぜ?」

 

「他のに声かけてろ。俺は静かに暮らしたいんだ。耳元でギャアギャア騒ぐようなのには近付きたくない」

 

「冷たいな~。せっかくの青春を過ごす仲間なんだぜ?楽しくやろうよ~」

 

心底迷惑と言う顔をしながら、犬のように自分にまとわりついてくるユウスケにイラつきながら、授業が始まるのを待っていた。

 

「おい。なんでテメェがここに居やがる」

 

「い、出久……し、仕方ないだろ。IS動かしちゃったんだから」

 

「ふざけんな。お前みたいなのがここで何ができるってんだよ。とっとと消え失せやがれ……!」

 

玲衣の後ろから、爆豪と一夏の話し声が聞こえてきた。しかし内容は穏やかなものではない。爆豪は中学時代に一夏を苛めていた人物の1人であり、何故か一夏を毎回敵視していた。1年間離れていたし、高校生にもなったからそれも無くなると思っていたのだが、そんなことは無かったようだ。

 

「またアイツか……」

 

爆豪の貰った特典の事を現段階で把握しているのは玲衣のみ。その特典を使われれば、また一夏が傷付くことは明白。そんなことが起きる前に、玲衣が止めに入ろうとしたのだが、玲衣よりも早く爆豪に声をかけるヤツがいた。

 

「おい。何があったか知らないけど苛めは止めろよ」

 

ユウスケだ。さっきまで玲衣の周りをうろうろしていたユウスケが、爆豪と一夏の会話を聞いて、玲衣よりも早くに止めに入ったのだ。

 

「なんだテメェ?」

 

「なんでも良いだろ。それより止めろよこんなこと。嫌な気分になるだけだぞ」

 

「チッ。モブがでしゃばるんじゃねぇよ」

 

興が冷めたのか、そのまま自分の席へと戻っていった。

 

「全く……大丈夫か?」

 

「う、うん。ありがとう」

 

「あぁ。どういたしまして」

 

その直後、授業のチャイムが鳴って生徒全員が席に着いた。その直後、千冬と真耶の2人が教室に入ってきて、早速授業が始まる。

 

2人いるのだが、この時間は真耶がメインの授業であり、ISに関する基本的な条約や法律、コアのメカニズムについての授業が行われていく。この辺りの小難しい内容はどうしてもつまらない上に退屈な授業になるのだが、真耶の教え方は大変分かりやすく、不思議と頭の中に入ってくるものだった。

 

「ここまでで分からない方はいませんか?」

 

区切りの良い場所で一旦止めて、全員が内容に追い付けているか確認をとった。誰1人として手を挙げない。参考書を間違えて捨ててしまった一夏ですら、問題なく追い付けている。

 

「皆さん大丈夫そうですね。分からない所があったら聞きに来て下さい。いつでも教えますので!」

 

元気に意気込みながら授業を再開。なんの滞りもなく1時間目が終わりに近づきて行ったが、そのタイミングで千冬があることを思い出して声をあげた。

 

「済まん山田先生。授業をここで止めても良いか?」

 

「えぇ構いませんよ。予定以上に進みましたので。何かあったんですか?」

 

「あぁ。男子生徒の入学でバタバタしていたから忘れていたのだが、クラス対抗戦の代表を決めなくてはならなくてだな」

 

「そうですね……残り15分程で1時間目が終わりますが、決まりますかね?」

 

「決まらなかったら次の授業の時間も使う」

 

そんな訳で、うっかり忘れてしまっていたクラス対抗戦の代表選手を選ぶことになった。自薦他薦は別にどっちでも構わないらしい。だが、その発言のお陰で教室が一瞬にして荒れてしまった。

 

「愛咲さんを推薦します!」

 

「私は難波くんを!!」

 

「小野寺くんを!!」

 

「いやいや爆豪くんでしょ!」

 

「い~や!ビジュアルから考えても津田くんよ!!」

 

「私は織斑くんと佐倉くんを推薦します!!」

 

「なに1人で2人も推薦してんのよ!!どっちかにしなさい!ズルいわよ!!」

 

「そんなこと別に良いでしょ!」

 

当然こんなことが普通に起こってしまう。千冬もしまったと言う顔をしているが、取り敢えず話し合いはできてるため、止めることを放棄した。

 

「俺はヤル気ないんだがな~」

 

遠い目をした玲衣が呟くと、授業終了のチャイムが鳴り響き1時間目が終わった。つまり次の時間もこの騒がしい代表選出作業が起こると言うことだ。ノイローゼにならないことをいのる玲衣であった。

 

「全く……面倒なことになりやがったな」

 

「でも、玲衣ならクラス代表になっても大丈夫じゃないか?千冬姉と殴り合えるくらいに強いし」

 

「嫌に決まってんだろ面倒くさい。大体、物珍しいとか言う理由で推薦してる連中がほとんどだ。見世物小屋状態を受け入れられるバカがどこにいるんだよ?」

 

「相変わらず鋭い言い方だな。まぁ俺もできれば出たくは──」

 

「ん?どうした?」

 

話の途中だったが、突然一夏が話を止めて自分の近くを歩いていた生徒を視線で追っていた。

 

「箒……?」

 

「む?なんだ一夏か。なんの用だ?」

 

「い、いや別に。何も……」

 

「そうか。なら声をかけるな。迷惑だ。お前のような軟弱者と知り合いとは思われたくないんでな」

 

酷い言われようだが、それだけ言うと爆豪の元へと向かっていった。爆豪と話してる時はさっきとはうって変わって、穏やかな口調になり声も少し高くなっている。

 

「なんだアイツ。知り合いか?」

 

「まぁ一応。昔通ってた剣道場の娘だ。千冬姉が通ってたから俺も行ってたんだけど、やたらと千冬姉と比べてきて、練習も剣道関係なしにただ暴力振るってくるだけって感じだったし、親も親でそれを見てるだけで止める気は無しだったしで辞めたんだよ。その時も色々と文句を言われたけどな」

 

「親とアイツがバカって以外、なにも頭に入ってこなかったよ。爆豪とはなんか接点あんのか?」

 

「さぁ?俺が辞めた後に出久が入ったから、その時に何かあったんじゃないか?」

 

一夏と玲衣は2人で休み時間を過ごし、ユウスケは他の男子生徒の所を回り、爆豪は箒と何処かへと行っていた。ついでに言うと、オルコットと言う生徒が男子生徒に絡みに行っていたが、一夏と玲衣の所には来なかったため特に言うことはない。

 

「よ~しお前ら席に付け。2時間目を始めるぞ。クラス代表の件だが、先程山田先生と話し合って、男子生徒は全員推薦のため代表決定戦を行うことにした。できれば勝率が高い実力のある者が代表になることが好ましいが、勝ったからと言って代表になるわけではなく、クラス代表をやる意思があるかどうかで決めさせてもらう。つまり辞退をすると言えば無理強いはしないと言うことだ。その上で、他の生徒でこの代表決定戦に参加する者はいないか?」

 

千冬はそう言っているが、誰も手を挙げないし他に推薦するような声がない。このまま男子生徒7人で代表決定戦になるのだが、ここで愛咲が手を挙げて1人の生徒を推薦した。

 

「じゃあ、私はセシリア・オルコット嬢を推薦しよう。さっきの休み時間の発言が気になったので、その実力とやらを見せて貰いたい」

 

「オルコットか。どうだ?男子生徒はデータ収集しろと上が五月蝿いから代表決定戦には参加確定だが、お前には拒否権もあるぞ」

 

「いいえ。是非とも参加させて頂きますわ。格の違いと言うものを見せ付けるためにも」

 

「うむ。では、来週の金曜日の放課後に代表決定戦を執り行う。場所は第1アリーナ。後学の為にも、このクラスの生徒は全員アリーナに集合するように」

 

「「「「はいっ!」」」」

 

「それと、男子生徒の専用機についてだが、織斑以外は全員専用機所持者だ。しかし、取れるデータは多いに越したことはない。そこで織斑にも専用機が与えられる事になった。今日の放課後に学園に届けられる為、予定は空けておけ」

 

「は、はい」

 

「質問良いか?」

 

「珍しいな佐倉。何に対しての質問だ?」

 

「一夏の専用機についてだ。何処の企業が開発した?現在は何処も新規の専用機を作るほどの余裕は無かった筈なんだが」

 

一夏の専用機と聞いた瞬間、早速玲衣が質問を飛ばす。一夏の専用機となれば、確実に日本国内の企業が開発することになる。姉が千冬だからだ。だが、複数のIS企業の株主である玲衣が、一夏の専用機開発の情報を知らない筈がない。つまり、本来の企業の予定に無い計画と言うことになるからだ。

 

「あぁ~……最初に言っておくが、行動を起こすときはやり過ぎるなよ?」

 

「分かったよ。で?何処の企業だ?」

 

「倉持技研」

 

「…………臨時株主総会を開くか」

 

気不味そうに言う千冬だったが、遅かれ速かれこうはなっていた筈だ。どの道バレる事だから。

 

「まて玲衣。早まった行動は起こすなよ?本当にお前ならやりかねないから」

 

「何言ってやがる。別に特別な事はしねぇよ。一夏の専用機開発チームのメンバーと主任をクビにするだけだ」

 

「だからそれを止めろと言っている!お前が株主総会でそれを言ったら本当にシャレにならないんだよ!お前倉持の株何割保有してると思ってるんだ!?お前の行動1つで企業が大混乱に陥るわ!」

 

「元々ある日本の代表候補生の専用機開発をほっぽってコイツの機体を作った時点で論外だ。企業の信用を落とさないためにも適性な対応を取らせて貰う」

 

「言うんじゃなかった本当に……」

 

頭を抱えている千冬。なんのことか理解していない上に何故千冬がここまで困っているか分からない生徒たちだが、明確に千冬がここまで困る理由があるのだ。現段階で、玲衣が保有している倉持の株は全体の7割程。これが理由だ。

 

「1回真面目に倉持と話し合う必要があるな」

 

「なぁ玲衣。俺専用機受け取って大丈夫なのか?」

 

「安心しろ。そこは問題ない。少し株主集めて企業上層部と開発チームに話があるだけだからな」




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