チート持った痛(I)い奴らを俺がチートで成(S)敗する   作:憲彦

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ウルトラマンZが始まりましたね。今回もボイスドラマアリですから、楽しみが尽きそうにないです。見た感想は、Zは取り合えず知能が残念そうだなと。駄女神アクアと良い勝負してるかもしれません。そう思えるくらいでした。だってボイスドラマでゼロに弟子入りしようとして持ち上げてたのに、然り気無くディスってますからね。しかも悪意なしに無意識で。

日本語に関してはまぁ、今までのウルトラマン達が流暢過ぎたのかな?と。あとセブンガー可愛かった。


白式version2.0

真耶と一戦交えた後、玲衣は整備室に籠りっぱなしになり授業に出ていない。これは事前に千冬に言っていた為、特に問題視はされていなかった。理由は極々一部の人間しか知らないわけだが……。

 

「スペックはこんなもんで良いか……ところで、なんでここに居るんだ?授業の準備はどうした?」

 

「いや。次の時間は私の受持ちじゃないので。それに今日は私の担当は全部終わりましたから。仕事も全部片付けてますし」

 

「なら職員室で時間潰してろよ」

 

この日は真耶も一緒に整備室にいた。教師がこんなことで良いのかとも思うが、仕事が全て終わっているなら文句を言う輩もいないだろう。原作なら仕事押し付けられキャラだったが、中身が違うぶんそんなことは無いようだ。

 

「なぁ、アンタの前世ってどんなんだったんだ?」

 

「急にどうしたんですか?」

 

「霊能力者の家系って言ってたから気になったんだよ。今回も霊能力者一族ってのはあのアホ女神の悪巫山戯だろうが、前世はそうじゃない訳だ。気になって当然だろ」

 

「成る程。まぁ別に話しても良いですよ。前世の一族は滅びましたけど」

 

「は?」

 

「私が滅ぼしたんですよ。言ってはなんですが、かなり古い由緒ある家系なんでよね。だからと言うべきか、血と言う物を何よりも重んずる風習がありました。ですが時代が変わり、そんな考えでは一族は途絶えてしまう。力が弱くなろうとも一族の存続を考えるなら血の拘りを捨てようと言う派閥と、何がなんでも血を守る派閥に別れていました」

 

「また面倒な物に別れやがったな。まぁ後者は大体、頭の固い化石みたいな連中なんだろ?」

 

「えぇ。その通りです。私の曾祖母達の代は、何がなんでも血を守りたいと考える連中で、私のような若い世代にもそれを強制しました。色々と理由をつけてね。権力を持っているぶん、そっち側についているのも沢山いましたよ。本当、ろくな連中じゃないですよ。前者の派閥も問題は色々とありましたけどね」

 

代を重ねれば重ねるほど出てくる典型的な派閥争い。タイミング的に、真耶はその真っ只中にいたのだろう。

 

「まぁ私はどっちにもつかなかったんですけどね。滅ぶなら勝手に滅べ。人の人生を決めるなと。そう考えていました。なので私は、両者が用意した見合い相手と会うこともなく、普通に学校に通って友達と遊んだり、恋人を作っていました」

 

「家のことそっちのけで充実した生活送ってたのかよ」

 

「仕方無いじゃないですか。そもそも、私の家系の始まりは、見返りを求めず善意の気持ちで悪霊退治や妖怪退治をしてきたんです。しかし、時代の移り変わりと共に、そんな気持ちを持つ者は減っていき、最終的には金儲けしか考えなくなったんですよ。仕事の依頼が来なくなれば適当に選んだ人を呪いにかけて自分達の所に来るように誘導したり、除霊する振りをしてなにもしなかったり、定期的に通わせたり何て言うのもしょっちゅうです。その上で法外とも言える金を巻き上げてるんですから、滅んでも仕方無いですよ」

 

「ふ~ん。ん?じゃ何で派閥争いなんて始まるんだよ。その状態じゃ派閥もクソも無いだろ」

 

玲衣の言う通り、金儲けと言う共通の目的がある以上、派閥争いなんて起きる筈がない。

 

「金儲けに眼が眩んでるんですよ。両者共にね。私が生まれる頃には、強い霊力を持った霊能力者なんてほとんどいませんでしたからね。全員一般人と同じ程度に成り下がりましたよ。なので、範囲を拡大して広く浅く稼ぐ方と、名と血を守りつつ狭く深く稼ぐ。血だの一族だの言えば聞こえは良いですが、実際はそんなもんです。そんな中で強すぎる力を持って生まれたのが私なんですけど、正直家のことには興味なかったので、関わるつもりはありませんでした。あのアホ共が馬鹿なことをしでかすまでは」

 

急に声のトーンが下がった。恐らく、自身が一族を滅ぼすに至った理由が出てくるからだろう。一族皆殺しともなれば、強い憎しみなんかが出てくる筈だ。それが明かされるのかもしれない。

 

「私が大学生活を送っていたある時、血を守ろうとする老害共の派閥が、私の高校時代からの恋人に強力な呪いをかけてくれたんですよね。強力と言えども、私なら簡単にそれを解除できたのですが、彼は掛かってからと言うもの、私の前に姿を現さない様になってしまったんです。なので、気付くのが遅れて手遅れになりました。恋人だったと言うこともあって葬儀に参加したんですけど、帰ったら何故か一族全員がその事を知っていて、疑問に思ったので彼に掛けられた呪いの痕跡から私の霊力を送って呪いを逆流させてみたんです。呪いが成就した後ですので、掛けた連中に逆流させても死ぬことは無いんですけど、苦しめる位はできます。それで犯人を割り出そうと……」

 

「えらく強引なやり方だな……」

 

「犯人割り出すにはそれしか無かったんですよ。むしろまだ優しいやり方です。本来なら妖力と妖術、霊力の全てを使って無理矢理吐かせてましたよ。ただそれやると犯人判明前に4、5人は確実に殺すことになるので、より正確で確実な方法を取ったんです。ただ、呪いを逆流させた結果、一族全員が関わっている事が判明しました。理由は、力の強い私が一族と仕事の事にのみ目を向けさせ、他の事は考えさせない様にするためと。流石の私も憎しみが抑えられず、使える術全てを使って一族を始末して死にました。呪い殺したのですから当たり前ですね」

 

人を呪わば穴二つ。これは言葉通り他人を呪い殺すなら相手の墓穴と自分の墓穴の2つを掘れと言うこと。その呪いが自分にも帰ってくるからだ。

 

「こうして、私たち一族は全員めでたく地獄に落ちた訳ですが、それでも気が晴れなかったんです。と言うのも、彼に掛けられた呪いは死後も苦しめ続けると言うものだったからです。あのアホ共、使う術の内容を忘れてたとかほざいてましたけど、そんなの私には関係ありません。なので、地獄に落ちても私が一族全員を苦しめ続けてやろうとしてたんですけど、そこで女神に回収されましてね。彼に掛けられた呪いを私が解くことを条件に、向こうの頼みを聞くことにしたんです」

 

「あのクソ女神。俺には一方的に協力させておいて……今度ぶっ飛ばそう」

 

真耶の場合は自分の望みを叶えた上でだが、自分はほとんど一方的に手伝わされているだけ。そんな状態に殺意を覚えながらも、作業を進めていく玲衣であった。

 

「こっちに来てからはどうなんだ?また霊能力一族なんだろ?」

 

「えぇ。この人に憑依転生するから特典はいらないと言ったんですが、じゃあくじ引きで決めてくれと言われたのでくじを引いたんです。そしたら今持ってる物が出てきちゃって。それを適当なタイミングで渡すと言われたんですよ。そしたらまた生まれが霊能力一族でした。なので、前回の反省を踏まえて、一族の最大権力者を力で死なない程度に捩じ伏せて、文句を言ってかかってきたのに全員まとめて強力な悪霊を憑けて黙らせました。除霊は私にしかできないレベルの物ですし、圧倒的な力を見せれば歯向かうのはいなくなると思いましてね」

 

「生まれながらの霊力と特典の霊力使うとか……一族にトラウマでも覚えさせたいのか?」

 

「それ位しないと前回の二の舞いですからね。必要な手段ですよ。結果として、私にたいして口を出す者はいなくなりました。充実した生活を送ってましたよ」

 

「じゃあその左手はなんだよ」

 

「これは一族のアホ共が、私に痛い目を見せるために地獄の深いところから呼び出した鬼でして、それが取り憑いたのが中学時代の千冬さんです。無事に祓う事はできたんですけど、力が強すぎて強すぎて。地獄に戻すのも惜しいなと思ったんです。なら、いっその事自分に封印して使役してしまおう。丁度左手は戦ったときに吹っ飛んだし。と考えました」

 

「まてまてまて。何でそんな結論に至ったよ?」

 

「ただでさえ強大な私の霊力に、鬼の妖力が合わされば、もう誰も手を出そうなんて考えませんからね。左手を義手にするのも癪でしたので」

 

「よく中にいる鬼がそれを承諾したな……」

 

「最初は私の霊力で無理矢理押さえつけて、その上から封印術を掛けてましたが、色々と話していく内にお互いに納得して今では力を借りたり貸したりと、共存しています」

 

「そりゃスゲーな。たった1人で鬼とそんな関係になるとは」

 

この鬼の手が登場する作品「地獄先生ぬ~べ~」では、最初から主人公ぬ~べ~1人が鬼の力を制御した訳ではない。恩師である霊能力教師が、鬼の内側から力を抑えてくれていたお陰だ。そしてその上からぬ~べ~の霊力と白衣観音の力で封印していた。最終的には鬼と和解して1人で鬼の力を制御できるようになれた。ジャンプ主人公ですら長い時間を経て漸く制御した物を、たった1人で扱っている辺り、本当に滅茶苦茶である。

 

「白式、どうですか?」

 

「名称を白式version2.0として、一夏でも扱えるスペックにした。追加武装や現行装備の改造は時間的に不可能だから、それは決定戦後にやる」

 

「あ、それで思い出した。織斑くんの稽古は?」

 

「分身に行かせてる。同時進行で進めないと間に合いそうに無いからな」

 

今日で3日目。期限まであと4日。機体のスペックを底上げするか一夏の実力を底上げするか、悩ましいところであるが、装備の開発なんて4日でできる訳がない。更に言えば打っ付け本番で扱える訳がない。そんな事ができるのはガチガチにバトルで固められたバトル漫画の主人公位だ。

 

(どう考えてもアイツはそんな感じじゃねぇからな~。地道に練習させて漸くって感じだもんな~)

 

絶賛剣道場で分身に接近戦を鍛えられている一夏を想像しながら、そんなことを考えていた。千冬の様に1を見て1000を知ると言うタイプではなく、1を見て1を知るタイプ。もっと言えば、反復して漸く1を知ると言っても良い。

 

「明日からはISでの訓練再開だな」

 

「漸くですか。何か手伝いましょうか?」

 

「それは丁度良い。人手が欲しかったんだ。ラファールに大量の武装を付けて来てくれ」

 

「分かりました。ではまた明日」




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