入学初日 ・自己紹介
買い出しから数週間後。
「全員揃ってますねー。それじゃあSHRを始めますよー」
「ういーっす」「はーい」
俺と桔梗はIS学園1年1組の教室にいる。
半妖の雷獣騒動とその後の説明をすると――
雷獣がいる場所に到着
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雷獣が襲いかかったが、動きが愚直過ぎるのであっさりと調律できた。(堕ちていたのは見掛けが小6くらいの少年)
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少年を背負って五反田食堂に戻ると、弾の妹である蘭が泣きながら本音の言葉を弾にぶつけているのを目撃。その後八重から女尊男卑による被害と俺達についての説明をする。
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少年が五反田家へ居候になるのが決まる。
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翌日に何処かで誰かが目撃したのか謎のISとその操縦者として俺達がテレビで報道され、桔梗と二人揃って噴き出した後、祖父ちゃんの指示で渋々外に出て謎のISとその操縦者の正体としてテレビに出る事に。
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色々あってIS学園入学決定
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今日が入学式で現在教室にいる
↑今ここ
ぶっちゃけある意味テンプレっぽいが事実だから仕方ない。教室内は異様な空気(好奇心やら敵意やら妖気などが混じってるせい)で満ちており俺と桔梗が返事してもその空気は一切変わらない。普通の人なら下手したらSANチェックだろう。(この世界の動画サイトでそういうRPがあったTRPGのリプレイがあったし)
あと、男性操縦者は俺を含めて4人だった(1組と3組に配属されてる)。
「先生。私自己紹介した方がいいじゃないですか?」
「えっ!? あ、そうですね。じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。出席番号順で」
そんな訳で自己紹介が始まる。ありきたりな自己紹介が続いたが原作主人公の織斑一夏の所で止まった。
「織斑くん。織斑くん!」
山田先生が何度も呼びかけるが、一向に反応しない一夏。何故反応しないのかと近づき、顔色を窺う。
「……………(死んだ目で机を見ている。瞳孔は開ききってないが、あからさまに動揺しているのか瞳が忙しなくあちこち動いていて正気を保っている様には一切見えない)」
「こいつ、一時的発狂起こしやがってる!!?」
「「「「「ええええええええええええっ!!!!?」」」」」
「あちゃー。動画とほぼ同じ状態になったね♪」
「呑気に言う事ですかっ!? そして比泉君はなに腕を振り上げているんですか!?」
「先生。俺達が理解している一時的発狂に対する処理は二つあるんですよ」
「一つはメンタルセラピストに頼む。もう一つは……」
「「発狂を吹き飛ばす程の衝撃と相場が決まってんですよ!」ンダオラァーッ!!」
ドオン!(雪那がチョップを一夏の頭に振り下ろした音)
「ダッ?! えっ? な、なんだ?」
「目ぇ覚めたな。ったく、一時的とはいえ発狂するとかメンタル弱いなおい」
「えっと、比泉雪那、だっけ?」
「ああそうだ。今自己紹介しててお前の番になったが一時的発狂を起こしてたから痛覚だけを刺激する一撃を振り下ろしたんだからさっさっとしろ」
「待て! 色々と聞き逃せないのがあったけど!」
「スルーだスルー。つうか、まだ半分もいってないんだぜ? 担当の先生に迷惑かけんな」
正論を述べると、一夏は言葉を詰まらせる。自覚はあったんだな。
「そうそう。もしちゃんとできなかったらコレな」
懐からハリセンを取出し、【ブオン!】と効果音が出る程に振るう。一夏は何か想像したのか顔を青くして何度も頷いた。
「わ、わかった! ちゃんとするからそれを仕舞ってくれ!」
「ちゃんとやれよ」
席に戻る時にもう一度ハリセンを出すと、一夏はコクコクと頷く。
が、結局真面目に自己紹介できずにハリセンの餌食になった。
「お前ほんとバカだろ、ッ!!【ガッ!】【シュッ!】」
「ほう。かなりの反射速度だな」
「この程度俺の知り合いの間では基本中の基本なんで。殺れる前に殺れってね」
「そうか。では自己紹介に移れ」
「了解」
教壇近くまで行き振り返る。視線は先程のやり取りで幾らか変わっているが、気にする必要はない。言いたいことを含めた自己紹介をするだけだから。
「比泉雪那。イレギュラーの一人だ。嫌いなのは命を軽くみている者とISを使っていないのに偉ぶってる奴等。理由はこの呪詛塗れになっている遺書のコピーにある」
「……見てもいいか?」
「いいですよ。けど山田先生は見ない方がいいです。見るだけで発狂しかねませんから」
取り出したコピー用紙を織斑先生に渡す。最初は普通に読めるが途中からブックカースに似たものになっており、遺書を見つけた警官が発狂しかねた凶悪な代物だ。織斑先生は最初から読み途中で顔を真っ青にしてコピー用紙をすぐに折り畳んだ。
「………比泉。これに記された人物はどうなった?」
「全員人や道具、ISでもできないような死体に成り果てました。表向きは行方不明扱いです。警察から何人かが三か月ものメンタルセラピーの受診を受けてたり退職したりいましたので。あと、これらの情報等は俺の知り合いである女性の検事から受け取ったものです」
「……そうか。お前がそういう理由が分かった。これは惨いなどと言えるレベルではない」
「ただの詭弁・戯言扱いされるのは納得いきませんから。それはこっちが持っておきますよ。うっかり他の人に見せたら最悪自殺しかねないんで」
そう言って紙を懐にしまう。クラスの視線は織斑先生が顔を青くした原因に対して何の変化も見られない俺に対しての疑問一色に染まっていた。
「比泉はそれを見て何も思わなかったのか?」
「今は何もないですよ。と言うより、人の恨み辛みに狂気、モザイク必須ものはとっくに見慣れましたので。とくに家族を女尊男卑主義者に殺された者の憎しみは……」
俺が告げた隠された現実は教室を静かにさせるには十分だった。原作が始まるまでに何十回もこの世界の真っ黒な部分を見てきたので脳も意思も慣れてしまっている。
「ま、それとは別として一年間よろしく」
締めはできるだけ明るいように振舞ったが、やっぱり反応は静かな空気だった。
今回出たのは擬きですが、ブックカースはかなり古い時代から存在しています。