一応、前半シリアス(多分)、後半ギャグを目標に書きました。
八葉刹那さん take05さん 磯辺天さん、お気に入り登録ありがとうございます!
それでは、第7話どうぞ〜
「それで、昨日はなんで私だけじゃなくてこころや花音先輩にも抱きついたの?」
「紗夜先輩を見つけた。逃れるために抱きついた。以上。」
「あのねぇ、そういうことはちゃんとそのときに言ってもらえないかな…、こっちだって話を聞く余裕くらいあるんだから。」
「今日出会って3秒後にグーで殴ってきた奴の言う言葉か?」
「う…」
あのデパート地獄から次の日の放課後。俺は美咲の目の前で正座をさせられ、尋問を受けていた。もちろん、俺が昨日美咲たちに抱きついたのが悪いし、殴られる覚悟はあったがグーはアウトだろ…
ちなみに、先輩の呼び方が変わっているのは先輩があの後と双子ということを知り、紛らわしいということで、名前+先輩になったのだ。
「それで、結局その紗夜先輩は、何で創也を探してたの?」
「なんでもロゼリアってバンドのコーチをお願いしたいって言われて…引き受けた。」
「…浮気?」
「うっさいやい。」
だってもしも断ればあの動画をネットにアップするって…。絶対に見られたくない奴だっているんだ。それだから受けざるを得ない。
だが、あの時の紗夜先輩は日菜先輩(紗夜先輩の双子の妹)を見て、脅しとは別件で複雑な顔してたのをよく覚えてる。困惑した紗夜先輩もそうだが、日菜先輩も明るく見えたものの、不安が強いように見えた。まぁ…俺が関わるような問題でもないだろうし、そこまで深く考えなくてもいいだろう。
「って、そろそろ時間だ…」
「時間?なんの?」
「顔合わせ?」
「へー、ま、いってらっしゃい。」
「おう」
「ここです。」
学校を出て紗夜先輩に連れて行かれ、着いたのは、“ライブハウス
「湊さん、つれてきました。」
「そう、ありがとう。紗夜。」
紗夜先輩に案内された先で出会ったのは、長い銀髪をした羽丘の女子生徒だった。
「あなたが卯月さん?」
「は、はい一応そうです…」
「…」
うぅ…この鑑定するような目は苦手だ…。
「私は湊友希那。紗夜から話は聞いていると思うけど、返事は?。」
一応、俺はまだ完全にこのバンドのコーチになったわけではない。こっちだってハロハピの活動があるんだ。あの時点で断れば動画を公開すると言うだけで、無理そうなら辞退しても良いそうだ。
「…まず、貴方たちの演奏を見てもいいですか?」
「えぇ良いわよ。」
そういうと、サークルの練習室に案内される。
「じゃあ、私たち“ロゼリア”の演奏1曲目、いくわよ!」
マイクで友希那先輩が宣言し、曲が始まる。
「おぉ…」
思わず感嘆の声が漏れる。それほどまでに音量・雰囲気が圧倒的なのだ。だが…
(焦ってるのか?)
俺が感じた違和感、それは焦りだ。ハロハピの演奏は“楽しい”“笑顔をみんなに”といった感情や考えを伝える。不安(主に花音先輩)や緊張(主に花音先輩)が多少あっても、“楽しい”ということが伝わる演奏だ。それに観客を巻き込むことが、ハロハピの演奏である。
だが、ロゼリアの演奏は、ある意味ハロハピとは真逆だ。一人一人の技術はハロハピと比べ、圧倒的に高い。だが、そこには“楽しい”という感情がほとんどないのだ。たしかにその圧倒的な技術は多くの観客を魅了するだろう。だが、足りない。主に友希那先輩や紗夜先輩からは“焦り”“自信”“必死”“期待”など、プラスとマイナスの感情がごちゃまぜになっているように感じる。
比較的プラス面の感情が大きいのはリサ先輩を含めたキーボードとドラムの3人だろう。だが、“緊張”や“不安”も少なからず有る。
(ロゼリア……青薔薇か…)
青い薔薇。自然界には存在せず、【この世にないもの】【不可能】を表す花。彼女たちの演奏からは、尋常ではない努力が元であることが分かる。それこそ
(だからロゼリアか…)
正直、演奏の技術を上げるのを手助けする程度なら俺でもできるだろう。だが…本当にそれだけでいいのか?って、なんで俺はこんなにこのバンドについて真剣に考えてるんだ?
『ソウヤ!笑顔よ!世界を笑顔に!あなたならきっとできるわよ!』
ってこころがいつも言ってるよな。世界を笑顔に…か…こころの奴、何時も言ってたな。
そんなこと、まともな笑い方一つできない俺には無理だろ…
『どうしてできないなんて思うの?世界を笑顔にする、それが
(…そうだな…笑ってないやつを笑顔にする。たった、たったそれだけのことじゃないか。
「それで、貴方の返事は?」
演奏を一通り終えた友希那先輩がマイク越しに質問を飛ばしてくる。
答えはもう決まっていた。
「はい。コーチの件、引き受けますよ。」
これからより多忙になるであろう生活に俺は若干諦めながらも、歩みを進めるのだった。
「じゃあさ、創也のロゼリアコーチ就任祝いとして今から駅前のファミレスでも行かない?」
突然、リサ先輩が提案する。
「リサ姉!あこも賛成!!」
ドラムを叩いていた子が賛成を示した。というか、中学生か?中学ででここまでドラムができるとなるとかなりの練習量だろう。
「いえ、それよりも練習を…」
「そういえば、あの駅前のファミレスのサイドメニューって結構美味しいですよね。ポテトとか」
前にこころに振り回されたときにそのファミレスで休憩がてら飯を食ったのだが、サイドメニューがとても美味かったのだ。そんなことを口走ったときだった。
「ポテッ」
「「「「「?」」」」」
ポテ?今紗夜先輩からは考えられないような声がだされなかったか?
「そんなジャンクフードには興味がありませんが、親睦を深めるという意味でなら賛同します。」
「先輩…」
うん。昨日ファストフード店でポテト食べてたのは日菜先輩だって分かった。
あの「るんっ♪」って擬音が頻繁に使われるのが日菜先輩だ。
「ポテト…好きなんですか?」
まさか…
「……」
図星っすか。紗夜先輩のクールビューティーのイメージは再び砂のように崩れ落ちた。
「練習…します?」
「………(泣)」
うわ、目に見えて落ち込んでるよ…。
「あー、でも練習を兼ねてファミレスに行きます?」
「………(喜)」
…だんだん面白くなってきたぞ。
結局、ロゼリア+俺でファミレスに向かうことになった。ちなみに、友希那先輩の方はリサ先輩が上手に丸め込んだ。近くで見ていたが見事な手腕だった。
一応、それぞれの自己紹介は済ませた。友希那先輩、紗夜先輩、リサ先輩は知っていたが、ドラムとキーボードの人は知らなかったため、自己紹介をした。
ドラム、宇田川あこ(中3)
キーボード 白金燐子先輩(高2)
「へぇ、そんな事があったんだ。」
「はい!それでね、あこ達がドーン!バーン!ってね!」
うん。擬音が多いけど何を言いたいかはだいたい分かる。
俺は現在、ロゼリアのドラムの、あこの話を聞いている。このバンドの中で唯一の年下だから比較的話しやすいのだ。ちなみに今話しているのは
「…(もしゃもしゃ)」
てか、紗夜先輩すげぇフライドポテト食ってんじゃん。
「じゃあ、そろそろ解散しよっか☆」
リサ先輩の合図で解散となる。
「ふぃ〜。さてと、ハロハピとロゼリアの練習メニューでも考えるか。」
他にやることがないといいうこともあるが、出来ることはあらかじめ終わらせておく。そんな習慣が身についていたせいか、必然的にに俺の仕事量は増えるのだ。まぁ、以前と違いそれを苦痛に感じることはないから良いのだが。
「にゃーん」
「ん?」
公園の近くを歩いていたときだった。
「猫か」
猫の鳴き声がして横を振り向くと、小柄な黒猫がいた。
「にゃ〜」
「かわいい…」
人に慣れているのか、こちらに寄ってきて、足元でなく。
「野良猫かな?」
腕時計を見ると、だいたい午後6時ほど。まだ遊ぶことが可能な時間帯だ。ご飯も先程のファミレスで食べたため、家に帰ってから作る必要はないだろう。
「お前、ちっちゃいな。」
肩に乗せてもそこまで重く感じない。痩せていることが分かる。
「お前ひょっとして捨て猫?」
「にゃぉ」
「う…」
やめろ、やめてくれ。小動物にそういう目をされるといじめているみたいな雰囲気で罪悪感が半端ないんだよ…
「にゃ、にゃーんちゃん…」
「は?」
猫に夢中になって気が付かなかったが、人が近くに来ていたらしい。
「ゆ、友希那先輩?」
「あっ、創也じゃない。なにしてるの?」
いや、あんたの方こそ何してんだよ。という言葉は心の内にしまっておこう。というか、思いっきりキャラが崩れるような発言をしてなかったか?
「えっと、この子先輩の飼い猫ですか?」
「…違うわ」
うん、だよね。どう見たって、野良とか捨て猫あたりだし。
「おぉ、よしよし、この辺りがいいのか?」
「にゃぁ〜」
子猫の喉あたりを掻くと、気持ちよさそうに鳴く。うん、可愛い。
「………」
すごい視線を感じる。しかもその視線の中にはしっかりと嫉妬の感情を感じるし。
「えっと…触ります?」
「!」
うん。すっげえ嬉しそう。なんだろ…ロゼリアって最初会ったときはザ・シリアスみたいなバンドかと思ったけど全然違うわ。これ、もはやボケ集団じゃねぇの?ハロハピに勝るとも劣らないボケ集団じゃないの?だって、今の友希那先輩、子猫と遊んですっごい嬉しそうだし…演奏していた時の姿からは考えられないほど幸せな表情だもん。
「にゃーんちゃ…この猫の名前は?」
「……決まってません。そもそもさっき拾ったばかりなので。一応捨て猫みたいなので。」
「そうなのね…」
うん、すっごい悲しそうな目をしてる。見てるこっちにも罪悪感が…。はぁ…俺は制服のポケットからスマホを取り出し、親とのメッセージを確認する。うん。生活費だけなら親が最低限出してくれる。バイトを続ければ何とかなりそうだ。
「あー、一応この猫捨て猫みたいなので家で保護しようと考えてるのですが、良かったら名前つけてあげてくれませんか?」
「わかったわ」
そういって、友希那先輩は考え始める。というか、表情がすっごい本気だ。
「…ここあ」
ポツリと先輩がこぼす。
「良いじゃないですか。ここあ。」
「にゃ〜」
どうやら気に入ったらしい。これで決まりだ。
「よろしくな、ここあ。」
「にゃぁ〜」
こうして、我が家に一人猫が増えた。
「よかったら友希那先輩もここあにたまに会いに来てあげてください。」
「えぇ、ぜひ……時間があったら行かせてもらうわ。」
「あ、はい」
まだ猫好きがバレていないとでも思ってるのか?ちょっとからかってみよう。
「あ、あんな所に子猫の大群が…」
「!?」
そんなことを言うと、首がもげるのではと思うほどの速度で俺が指を指した方向を向いた。
「あ、すみません。気の所為でした。」
「っ〜〜〜!!」
あ、顔真っ赤にしてる。
あ、なんか拳を握りしめてこっちに近づいてくる。
あ、俺これ知ってる。吹き飛ぶ1秒前ってやつだ。だって友希那先輩の手が俺の目の前まで迫ってるもん。
その日、日が落ちかけた公園には、猫の鳴き声に紛れて、クラッカーによく似た音がそれはもう響いたらしい。
というか、なんか今日の俺すっごく殴られてね?まぁ、美咲はグーで、先輩はパーという違いはあるが、痛いということは大して変わらなかった。
さて、野外教室編ですが、以前愚痴ったように、親戚の葬式に参加したせいで、何をするのかあまり分かってないんですよ…。一応、友人の友人に言われて、ポピパが少ないということと、蘭&モカの組み合わせを出してほしいとの要望が会ったので、そこら辺のキャラクターを出すことは決まっているのですが…野外教室の知識が不足気味でして…
もしよろしければ、感想欄にどのようなことをしたのか、どのような会話を入れてほしいのか、アドバイスを貰えれば嬉しいです。
それと、野外教室編で完全オリジナルキャラ(男)を登場させます。え?野郎はいいから美少女出せって?それは…本編進めてく内に出せるようがんばります。
つたない文章ですが、精一杯頑張らせていただきます!!お気に入り登録&感想お願いします!!
誰がヒロインっぽい?
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