壊れたココロを埋めるヒト   作:アライグマ318号

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 次のお話です。ちょっとしたバトルシーンもありますぞ。


それでは第8話どうぞ〜


第8話 野外教室2日目 討伐

 

 勇人の女子風呂侵入事件が終わり、次の日。

 

 

「いたた…」

 

 

 まだ痛む額を擦りながら起床する。

 

 

「うぅ…ごめんなさい…ほんの出来心だったんですぅ…」

 

 

「やめろぉ……それだけはぁ…」

 

 

「すみません…すみません…」

 

 

「………」

 

 

 男子のテントでは、創也を除いた全ての男子が青を通り越して白い顔をしながら、夢の中で苦しんでいた。

 

 

(美咲たちを怒らせるのはやめよう…殺される…)

 

 

 密かな決意をいだきつつ、就寝用のテントから出て行く。

 

 

「さてと、朝食の準備でもしておくか…」

 

 

 

 

 

 腕時計の時刻を確認した限り、みんなが起きるのは約2時間後。これなら誰にも邪魔されずに朝食の下準備が出来る。

 

 

 

 蘇る昨日の回想

 

 

「おーい、砂糖の入れ方が分からねぇんだけどー!」

 

 勇人の手には大量の粉が入ったボウルが乗っている。

 

馬鹿野郎!それ砂糖じゃなくてパン粉だ!!同じ過ちを繰り返すんじゃねぇ!

 

 

 とか

 

 

「火力が弱いならコレを入れれば…」

 

 勇人の手には、ペットボトルに入った大量のラー油。

 

バカッ!ラー油入れても火力はーーボンッ!!…だからなんで爆発すんだよ!

 

 

 とか

 

 

「よしっ!隠し味にコレを…」

 

 勇人の手には、マムシなどの昆虫を配合した特製ソース(勇人談)が握られている。

 

ふざけんな!昆虫を混ぜた隠し味なんかあってたまるかぁ!

 

 

 

 

 

「あれ?昨日の妨害の9割はあのバカ野郎(勇人)じゃね?」

 

 

 今思い返しても勇人が原因だと思う。

 

 

「ま、今はその妨害がない…あぁ…薫先輩風に言うなら、儚い時間だな…」

 

 

 あ、薫先輩の口調が移った…まぁ、それほどあの妨害はヤバイ…嫌がらせをしているんじゃないのかと思う程、酷いのだ……まぁ、明確な悪意がないぶん、余計タチが悪い。

 

 

「ふぅ……終わっちまったな…」

 

 

 昨日のように妨害がなかったおかげで、10分程で片がつく。

 

 

「さーてと、散歩でもするか…」

 

 

 妨害がないおかげで朝食に必要な準備を減らすことが出来た。

 

 

 

 しばらく散歩をすることで、頭に浮かんだことがある。

 

 

「あ、魚食べたい…」

 

 

 ふと、そんな思考が頭をよぎった。

 

 

「なら、早速取り掛かろっと…」

 

 

 魚が食べたい。そう思ったのなら即行動。

 

 

「さすがに泳ぐのはマズイ…なら(トラップ)だな。」

 

 

 材料は簡単な網、竹、針金、その他諸々……

 

 

「まぁ、4個もあれば充分だな。」

 

 

 テキパキと道具を使い、魚を捕らえるための仕掛けを組み立てていく。

 

 

「にしても、道具が資材庫にあってよかったな」

 

 

 燃やす用の薪を作るための斧やノコギリ、鉈、キリなど工作に使える物が大量に用意してあり、おかげで仕掛けを作ることが出来た。

 

 完成した4つの仕掛けを川へと向かい、仕掛ける。一応、仕掛けの中には魚が食べそうな餌を入れ、設置した。

 

 

 え?餌はどこから用意したって?あのバカ野郎(勇人)のメシからだ。昨日、美咲たちにあんなことをされた事もあり、本来なら川に沈めるつもりだったが、代わりにあのバカ野郎(勇人)の朝食の肉を川の底に沈めさせてもらおう。

 

 

 

 

「げ……まだ時間があるし…」

 

 

 腕時計を確認しても、人が起きるのはあと1時間はある。やばい…超暇だ…。

 

 

「はぁ…おとなしく寝るか…」

 

 

 この状態では、さすがにやることがない。こうなった以上、寝ることくらいしかやる事がない。

 

 

 

 

 

 

「ん?………あれって……」

 

 

 俺は現在、2度寝をするために、就寝用のテントに向かっているのだが……

 

 

「あれってイノシシだよな……この山にもイノシシって居るんだなぁ…………イノシシィ!?!?!?

 

 

 俺の目の前には女子テントにノソノソと近づく、巨大なイノシシの影を発見した。

 

 

「おいっ!?このままだと女子の誰かに死人が出るぞ!?」

 

 

 流石にコレはマズイ…野外教室にシリアスなんざ望んでないんだよっ!

 

 

「目算1,5メートル…対象距離30メートル…射程圏内っ!」

 

 

 俺は自分の足元に落ちていた自分の拳よりも一回り大きい石を手に取り、イノシシに向けて全力で投石する。

 

 

 ゴンッ!!!!

 

 

 遠くからでも正確に直撃したのがはっきりと分かる。

 

 

フゴッ!?

 

 

 よし、こちらの存在に気付いてくれた。

 

 

おいっ!デカイノシシ!こっちだ!

 

 

 大きな声を出し、こちらに引きつける。

 

 

「フゴォ!!!!」

 

 

「あ、やべ…」

 

 

 人間じゃなくてもガチギレしていることが分かる。

 

 

ブゴォォォ!!!!!!!

 

 

ぎゃぁぁぁ!!!!ごめんなさいぃぃ!!!!!!

 

 

 こうして、卯月創也VSデカイノシシの狩るか狩られるかの対決が始まった…。

 

 あれ!?このまま俺死んだら色々と(ストーリー的に)不味くね!?

 

 

 

 

 

 

 

 

だぁぁぁぁ!!!!しつけぇぇぇぇ!!!!!

 

 

ブゴォォォ!!!!!!!

 

 

 俺は現在、俺は現在デカイノシシとの命がけの鬼ごっこ中である。

 

 

 かれこれ、30分近く全力で走り続けている。イノシシの突進速度は45キロを程…つまり、世界で一番足が速いと言われている人間よりも速いのだ。

 

 俺は、木や建物を遮蔽物として利用することでギリギリだが、30分の逃走を可能としていた。

 

 

「っち……倒すしか…ない…危ねぇ!?

 

 

 やはり、人間である以上動物の体力に勝つことは難しい。確実に俺とデカイノシシの距離は近づいていた。

 

 

ブゴォォ!!!

 

 

「今だ!!!」

 

 

 デカイノシシが俺に向けて突進した瞬間、俺は全力で上に向かって跳び、木に掴まる。

 

 

「フゴッ!?」

 

 

 突然消えた俺を見失い、困惑するデカイノシシ。チャンスは1度きり…失敗すれば、まず間違いなく死ぬ。

 

 

「失敗すれば文字通り食い殺されるとか…うげぇ…不可抗力でも女子風呂覗いた天罰が当たったのか…これ…?」

 

 

「あれ?昨日女子風呂にいたもう1人の男の子って、君だったの?」

 

 

「うん……………え!?

 

 

 どうやら俺が逃げた先である木の上には先客がいたらしい…

 

 

「えーと……だれ?」

 

 

 俺が掴まった木の枝より上の枝に腰掛ける女子が一人いた。というか、知らない人なんだけど……あ、昨日の風呂で真っ先にに入ってきた人か…

 

 

「私?花園たえだよ。君は?」

 

 

「…答えなきゃダメ?…」

 

 

「だめ」

 

 

「…卯月創也…です」

 

 

「そういえば、創也は昨日なんで女湯にいたの?」

 

 

「…完全に不可抗力だったんです…」

 

 

「へー、何があったの?」

 

 

「…爆発に巻き込まれたせいで…女湯に凸った…」

 

 

「じゃあ、私たちの裸見た?」

 

 

「イエ…ミテナイデス」

 

 

「嘘でしょ?」

 

 

「…………」

 

 

「ところで、あのイノシシどうするの?このままだと私も降りれないよ?」

 

 

「まぁ、そうなんだよなぁ……あ、そうだ、取引しない?」

 

 

 このままだと、花園にいつバラされるか分かったもんじゃない…だったら、何とか対等な立場にまで相手を落とせばいい。

 

 

「…あ、18?」

 

 

「は?」

 

 

 18って…どゆこと?

 

 

「なっ!?てめぇ、そういうことか!?」

 

 

 一瞬、どういう意味なのか全く分からなかったが、自分の腕で身体を守るような動作を取る花園を見て、どういう意味か悟った。

 

 

「てめぇ、俺を何だと思ってやがる!」

 

 

「んー、性欲魔人?」

 

 

「ざっけんな!俺は変態じゃねぇ!」

 

 

「え?」

 

 

「え?…じゃねぇよ!!」

 

 

 だめだ…こころ達とはまた違ったジャンルの話を聞かないタイプの人だ…

 

 

「まぁ、良いから話を聞け…このままだと、お互いあのデカイノシシが下に居るせいで何も出来ない。だから、提案だ。」

 

 

「…やっぱり18?」

 

 

「な訳ねぇだろ!」

 

 

 だめだ…ジャンルは違うものでもペースを乱される…

 

 

「俺からの提案は、俺があのイノシシを無力化するから花園はその女湯の件を一生黙っていて欲しい。」

 

 

「うん、いいよ」

 

 

「よし、取引成立だな。……っと、そういえば花園」

 

 

「あ、おたえでいいよ」

 

 

「……おたえ、一つ聞きたいんだが、スマホって今持ってる?」

 

 

「持ってるよ」

 

 

「あのさ、ちょっと貸してくれない?」

 

 

「じゅうは「ちげぇよ!」はい」

 

 

 それ以上言わせてたまるか!まぁ、一応、おたえのスマホを貸りて『イノシシ 急所』で検索をする。なになに…イノシシを無力化するには…なるほど、頭を()()()()()()()

 

 調べ終わったスマホをおたえに返す

 

 

「それで、どうするの?」

 

 

「うん、今からあのデカイノシシの頭蓋を…」

 

 

 一息吸い込み、木から手を離し、自分の真下にいるデカイノシシの頭上に落下する。

 

 

 

 

 

「蹴り砕く!!!」

 

 

 

 

 

 体を捻り、空中で回転し、勢いを加速させる。高所からの加速落下による、かかと落とし。それは、人間であろうとも、頭蓋に強烈なダメージを負う。

 

 その一撃は、デカイノシシの頭部に三分違わず直撃し、ゴギッ!という 骨が砕ける生々しい音が周囲に響く。

 

 

「倒しちゃったの!?スーパーマン?」

 

 

 木の上では、花園が驚いてる。

 

 

「ーーッ!」

 

 

 しかし、イノシシが倒れると同時に、創也も同時に地面に倒れてしまう。

 

 

「大丈夫!?」

 

 

 慌てて木の上から飛び降り、創也の様子を確認する。

 

 

「うぇぇぇぇ……脚攣った…やばい…動けない」

 

 

 結局、何をするにしてもオチが無ければ済まない創也であった。




 0:00にちょうど書き終わりました……

誰がヒロインっぽい?

  • 弦巻こころ
  • 松原花音
  • 奥沢美咲
  • 卯月創也←?
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