疲れすぎると脳みそが使い物にならなくなりますよ!(絶賛体験中)
それでは、第12話どうぞ〜
「「それでは!ただいまより、花咲川学園と羽丘学園の2校による“野外教室合同キャンプファイヤー”の開催を宣言しますっ!!!」」
『うおおおぉぉ!!!!!』
花咲川学園1年及び、羽丘学園1年レクリエーション係担当の勇人とひまりの声を合図に2校の生徒達の歓声が上がり、組み立てられた木に火がつけられる。
キャンプファイヤーは、キャンプで焚き火を囲んで行われる行事である。
普通は教師やらが決めるものかもしれないが、今回は完全に生徒たちが主導をしている。
この際だから、ハッキリ言っておこう。レクリエーション係を担当し、さらにはキャンプファイヤーの担当まで請け負ったのは
普通に考えれば、多忙で頑張っているような好印象を抱くかもしれないが……今回のイベントの計画の9割は
この先の展開に俺は胃を痛めるのだった……
「それでは!!まず最初の催しは!!これだ!!」
「ソイヤ!」
ドドンッ!!
何処からとも無く和太鼓の鳴る音が聞こえる。って、マジでどこから和太鼓取り出した!?てか、叩いてるのは巴か!?なんで
「“キャンプファイヤーを囲って一発芸を披露しよう!!!!”」
一発めから不安なのが来たよ………
「それじゃあ!まずは俺の特技だ!!」
勇人がキャンプファイヤーの目の前に立ち、2校全体の注目を集める。
「あれ?矢坂くんの特技って息をするようにナンパをして息をするように三途の川を渡ることじゃなかったっけ?」
「覗き行為をする事じゃなかったっけ?」
『うっわ……サイテー』
「そこの女性陣!聞こえてるからやめてくれませんかね!?吾輩の心臓が言葉の暴力で潰れそうなのですが!?」
血の涙を流しながら叫ぶ勇人。まぁ、前科があるからな。お前は。
「ふっ……まぁ良い。俺の特技はこれだ!」
「ソイヤ!」
ドドンッ!!
(ねぇ、だから“ソイヤ”って何なの!?…って今はそれより勇人の一発芸だ……えーと?)
『手品?』
勇人の手には“手品”と書かれた半紙が全員に見えるように掲げられている。
へぇ〜、あいつ手品とか出来たんだ。なんて疑問よりも先に不安が創也に押し寄せてくる。
「レディースアーンドジェントルメーン!今宵は俺のマジックショーに集まっていただきありがとうございます!」
「いや、誰もマジックショー目的で来てねぇし」
「さて、今夜!俺はこの場を混沌と不思議で満ちた場に変化させる事を約束しましょう!!」
「いや、お前が手品やるとか言い出した時点で既にこの場は混沌に満ちてるわ。」
額に青筋を浮かべる勇人
「創也!お前いくら俺でも怒るぞ!!」
「はぁ!?テメェこっち来るな!!手品に集中しろよ!どうせ俺を巻き込もうとか考えてんだろ!?」
「何で俺のやろうとしてた事分かってんだよ!!」
「こっちに来てからどんだけテメェと一緒に居ると思ってやがる!!」
ちなみに、ハロハピを除けば創也が1番一緒にいた時間が長いのは多分勇人だ。
「こうなったら力尽くでテメェをステージに立たせてやる!」
そう言って勇人が実力行使のため、創也に迫った時だった。
「いいから舞台に集中しろ!!!」
ヒュンッ!!!
創也が高速で回し蹴りをすると、
「は!?」
かなり強めに蹴りを入れたはずなのに、避けられた事に驚きを隠せない創也。
「ふっふっふ……如何かな?俺の“首落ちマジック”は!!」
よく見ると、勇人の頭部が定位置にはなく、胸の辺りまで頭部が下がっている。
『おぉ〜!!』
周りの
「テ…テメェ…っ!」
今度は創也が額に青筋を浮かべている。
「おっと、創也はお怒りの模様……ならばこれだ!!」
ボンッ!
勇人は懐から何かボールのような物を取り出すと地面に叩きつける。次の瞬間、そのボールが破裂し、白い煙幕が発生する。
「うおっ!何だこれ!?」
突然の煙幕に創也は困惑してしまう。
「ふっ……こっちだよーん!」
「あっ!いつの間に……」
先程まで勇人はキャンプファイヤーの近くにいたはずなのに、現在は観客席の方にいる。
「あれれー?創也くんは〜そんな所で〜、何をしてるのかなー?ぷーくすくすww」
ブチッ
明らかに何かがブチ切れた音が会場に響く。
「………」
会場にいる生徒及び教師達に嫌な汗が流れる。
「ね、ねぇ矢坂さん?そろそろ……謝った方が……」
「いやいや〜あいつ今まで女子とイチャコラしてるし、ここら辺で俺の鬱憤晴らした方がいいじゃん?それにさー、俺の手品で観客魅了すれば女子にもモテるじゃん♪」
完全に自分に酔っている勇人。
彼はまだ気づかないでいた……地雷を通り越して、核爆弾級のヤバい奴を踏み抜いた事に……
「ユウトォ!!!!!テメェ◎△$♪×¥●&%#てやるっ!!!!」
もはやキレすぎて人の言葉を話さなくなった創也。煽り耐性は低かったらしい。
「げっ!?あいつガチギレしてる!?!?」
結局、一発芸でこの場を1番混沌とした状況に変貌させたのは、勇人と創也なのであった。
ちなみに、あの後勇人は……
「勇人ー!あんな所で美女がお前の名前を呼びながら誘惑してるぞー!」
という言葉を聞いて
「え!?マジで!?モテ期到来!?どこどこ!?」
と言って創也から逃げる為に隠れていたのに出てきたせいで…
ガシッ!!
「捕まえた」
その後、勇人は三途の川に旅立ちましたとさ。
『えー、花咲川のレクリエーション担当の方が川遊びに行ってしまった為、司会は羽丘レクリエーション担当、上原ひまりが引き継いで進行させていただきまーす!』
何とか混沌とした状況は防ぐことができた。※できてません
司会はひまりに引き継がれ、キャンプファイヤーは続行している。
『えー、それでは次のイベントはこちらです!!』
「ソイヤ!!」
(もうツッコまないぞ…)
ドドンッ!!
「“対バンライブ”です!!!」
『……え?』
おそらく、今声を出したのはバンド活動をしている人たちだろう。
羽丘の方を見ると、ひまりを除いた蘭、モカ、つぐみの3人が驚いている。あ、巴は和太鼓叩いてるから気にしてないみたい。
そして、花咲川のバンド活動をしている人達は……
「「ハッピー!ラッキー!スマイル!イェーイ!!」」
「有咲ー!おたえー!りみりんー!沙綾!私たちも行くよー!!」
おそらく……いや、むしろほぼ100%元凶であろう人物達がはしゃいでいた。
「美咲!ソウヤ!2人とも早くやるわよ!」
「「ちょっと待ったぁぁぁぁぁ!!!!!」」
俺と美咲の悲鳴に近いツッコミが会場に響く。
「あたし達バンドやるって聞いてないんだけど!?」
「そもそも、対バンライブなんて普通事前告知があるはずだろ!!一体いつ決めた!?」
「昨日の夜ご飯を作るちょっと前よ!」※野外教室編第5話参照
「あの時かああああぁぁぁ!!!!」
完全に油断していた……。
チラリとおたえ方面を見る。
「香澄!私ら何も聞いてねぇよ!?」
「でも、楽しそうだよね。対バンライブ」
「ライブ…めっちゃえぇ〜」
「あはは……私は…ちょっと遠慮しておくよ…」
沙綾は遠慮しているようだが、他の3人は結局のところ乗り気みたいだ。ただ、気になることがあるとすれば沙綾自身の表情だ。“ライブがやりたくてたまらない”って感じがするのに、なぜかそれを無理やり押さえ込んでいる気がする。気のせいか……?
「ちょっ、こころ!あーもうっ!!創也!やる曲決めるから手伝って!」
「あーうん、今行く。」
こころ達の無茶振りに答えるため、美咲が俺にヘルプを求めてきた。それをキッカケに思考を中断し、俺は美咲の後を追うのだった。
「それで、ハロハピの演奏は俺がギターとドラムをやれば良いのか?流石に両方同時には無理だから、曲ごとに変えてやるけど、いいよな?」
「まぁ、そうなるけど…創也1人の負担が凄いことに…」
ハロハピ名物?である作戦会議を実行中の俺と美咲。楽器は、黒服さん達がおたえ達の分もモカ達の分もいつの間にか揃えていた。ほんと…計画立ててた段階だとライブなんて無理だったのに、黒服さん達のおかげで実現しちゃったよ……。
(ん…まてよ……?)
野外教室の計画を建てていた時のこころや勇人の発言を思い出す。
「空から森全体を見てみたいわ!そうだ、スカイダイビングなんてどうかしら!」
とか
「イノシシ狩りじゃあぁぁぁぁ!!!!!!」
だった気がする…あれ!?全部実現してない!?女湯なんかスカイダイビングみたいな侵入をしたし、イノシシ狩りも…まさかこんなところでフラグが建っていたとは…
フラグ建築士の資格なんて、何の役に立たねぇし…意味ねぇんだよなぁ…
「よし…準備完了っと…」
準備されていた楽器の最終確認を終え、こころ、はぐみ、美咲の元へ集まる。
「とりあえず俺が薫先輩と花音先輩の担当部分をやるから、3人ともいつも通りやってくれ。」
「「「はーい」」」
こうして、俺たちは生徒達が待機するキャンプファイヤーの会場へと足を運んだ。
「それじゃあ、まずは私達から!」
このライブの一番手は、香澄達のバンドだ。
というか、香澄とおたえの持つあのギター絶対に黒服さん達が用意したやつじゃない……あの2人、最初から野外教室に持って来てたのかよ……
「それじゃあ、一曲!『私の心はチョココロネ』!!!」
香澄の声を合図に、曲が始まる。
落ち着いた雰囲気から始まったこの曲により、キャンプファイヤーの最初の曲としては、とても良いスタートとなった。強いて言うなら、ドラムがあればもっと良くなると思う。だから香澄達は沙綾をスカウトしてるのか?
そうして、香澄達のバンドの演奏を終えた。
会場の生徒達の反応もなかなか良い。本当にいいバンドだと思う。
「続いてのバンドは“after grow”!!幼馴染み5人で結成された王道ガールズバンドの実力はいかに!!!」
ひまりはこの後、ライブに出るため司会はいつの間にか戻ってきていた勇人が引き継いでいる。
というか、あの野郎…あれだけ痛めつけたのに生きてるとか‥何アイツ三途の川に拠点でも構えてんのか?
「じゃあみんな…いくよ!“That Is How I Roll!”」
今度は蘭の声を合図に曲が始まる。
先程の勇人の説明あり、王道ガールズバンドという説明に納得のいくロックな雰囲気が会場全体に響き渡る。
ライブとかで他のバンドを見る機会はあったけど、他のバンドよりもなんと言うか……結束力が強い感じがする。
結果は説明するまでもないだろう。会場全体はとても盛り上がっていた。
そして、
今回の曲では俺はドラムを担当する。ドラムなら、すぐに調整が可能だからだ。試しに軽く叩く。うん、いい感じだ。まぁ、アンコールがあったらギターもやるんだけどね。
丁度、こころ達の準備も出来たらしい。
「ハッピー!」
「ラッキー!」
「スマイル!」
「「「「イェーイ!!!」」」」
『イェーイ!!!!!』
ハロハピの掛け声に合わせて、会場全体が盛り上がる。良し、駆け出しは順調だ。
「それじゃあ、いっくわよー!!!!『えがお・シング・あ・ソング』!!!」
最後に、こころの声を合図に曲が始まった。
キャンプファイヤーは俺たち、ハロー、ハッピーワールド!の曲で、幕引きとなった。
普段、俺がハロハピの表舞台に立つ事はない為、こうやってみんなと演奏できるのは、とても新鮮で不思議な……言葉にするのなら、“楽しかった”ってやつだろう。
「ふぃ〜」
軽く口から息をこぼす。疲労が溜まっていることは否定しないが、それよりも今までにないほどの充実感の方が大きい。
「お疲れ様。」
椅子に座って休んでいると、後ろから美咲が声をかけてくる。
「おう、そっちも疲れ様。」
「まさかあの後アンコールで何曲もやる事になったのは驚いたけどね。」
「あぁ…とりあえず勇人は明日しばく。今日はもう疲れたし。」
実はこの対バンライブ…結果は判定不能となった。
なぜかと言うと勇人が…
〜約数十分前〜
「いやぁ〜、ぶっつけ本番の企画だから、投票するの忘れてたわメンゴメンゴ〜」
『は?』
「いやぁ〜、悪いけど3バンドの方々、後何曲かよろしく〜」
〜現在〜
なんて言うもんだから、会場からは爆笑と勇人に対するブーイングとアンコールが来てたよ…まぁ、流石にあれだけの演奏を終える頃には、キャンプファイヤーの火も大分弱くなってたけどね。今日はもう疲れたし、勇人をしばくのは明日に延期だ。
「そういえば…今日の創也はなんていうか、いつもより明るかったけど…」
「おいおい…俺がいつも根暗みたいに言うなよ…」
「いやでも、いっつも仏頂面だし、こころがいっつも創也を笑顔にしようとしても、乾いた笑みみたいな事しかしないじゃん…」
「……まぁな。」
え?なに?俺そんなに仏頂面だったの!?
「でも、さっきのライブ中の創也…たぶん誰がみても楽しかった風に見えると思うよ。」
「そうか…なら良かったよ。…………ありがとな。」
「ん?今なんて言ったの?」
「いや、なんでもない。さてと、そろそろキャンプファイヤーも終わるし、みんなの所に行こうか。」
「はいはい。」
美咲と話せてよかった。自分自身が少しでも前に進めているのだと改めて実感できた。
こうして、野外教室2日目の最終行事は無事に幕を閉じた。俺達はいろいろと濃い思い出を振り返りながら、明日に備えて眠るのだった。
〜おまけ〜
勇人「なんで女子風呂に行かせてくれねぇんだよ!!いい加減この縄解け!!!」
何故か男子のテントの近くの木に亀甲縛りで吊るされている勇人。
創也「悪いな。お前に恨みがあるわけじゃ…いや、普通にあったな…まぁ、弱みを握られている以上、こうするしかなかったんでな。」
創也が後ろを見ると、笑顔で写真のアプリを起動する美咲。
勇人「このっ!!裏切り
血涙を浮かべながら一晩中泣き叫ぶ勇人は下手な肝試しに出てくるオバケよりもずっと怖かったと後に創也は語る。
一応、次の話で野外教室編はエピローグ…まぁ、最終回を迎えます。土日も学校の方へ用事があるため、編集時間は少ないと思いますが、頑張って投稿していきたいと思います!
お気に入り登録&感想&評価よろしくお願いします!感想にてこんなシュチュエーションを出してほしいなどのリクエストも受けております!Twitterでも受け付けております!番外編などで実行するかもです!
文化祭編終了後の夏休み編の予定
-
創也、花嫁になるの巻+その他短編集
-
夏だ!海だ!ハピハピ島だー!
-
夜の羽丘学園に侵入せよ!?
-
女優の仕事は思ったよりも重労働?
-
花咲川オブ夏休み旅行計画