エピローグです。最近、バンドリのCDを購入したのですが、気がついたら財布がすっからかんになってました。
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「ん…朝だ…」
昨日の
「…また早く起きすぎたなこりゃ…」
男子用のテントを見渡すが、全員寝袋からはみ出してはいるものの、安らかに眠っている。てか、こいつら寝相悪っ!?
「朝食の下準備でもしておくか…」
2泊3日の野外教室…3日目…つまり、今日でこのキャンプ場とおさらばする訳だ。
「やっぱりまだ暗いよなぁ」
軽く身支度を整え、テントの外に出るとまだ太陽が昇りきっていないため、僅かに暗い。
(あぁ…なんか2日目の朝もこんな感じだったな…マジでバラさないでくれよおたえ……って、あれは?)
2日目の朝…おたえとの出会いを思い返していると、奇妙な物体が目に止まる。いや、その物体の正体は知っているのだが…
「おーい!勇人ー!少しは反省したかー?」
そう…奇妙な物体とは、また性懲りもなく女湯を覗こうとして、男子テントの近くの木の上に亀甲縛りで吊るされている勇人だ。
「………………」
あれ、返事がない?
「おーい!お前、生きてるかー?」
「……のも……くない……」
ボソボソと何かを呟く勇人
「はぁ?今なんて言った?聞こえないぞー!」
呆れながらも勇人に近づいた時だった。
「うげっ!?」
勇人の顔を改めて確認し、悲鳴が漏れる。
「なんか…この体勢にも慣れてきたせいか……悪くないな……ハァハァ…」
勇人(亀甲縛り)は、吊るされた状態なのに何故か悦んでいた。とても、子供とかには見せられないようなヤバめの表情だ。
「…なにも…みなかった…」
何も見なかったことにして、俺はその場を立ち去る。あいつは一体何を目指しているんだ?
「ソウヤー!おはよー!とっても素敵な朝ね!」
「おはようこころ。取り敢えず食材の下準備は終わってるから手伝ってくれ。」
「分かったわ!」
俺の次に起きてきたのはこころだった。意外とこころって早起きなんだよね。
「おはよー2人とも」
次に起きてきたのは美咲だった。眠そうな目をしながら歩いてくる。
「取り敢えず顔を洗ってこい。2人とも寝癖がすごいぞ。」
「分かったわ!」
「そうする…」
こうして、最終日の朝が始まった。
「じゃあ、テントの片付けから始めるぞー」
『はーい!!』
俺達は、3日間お世話になったテントの片付けをしている。
「あーあ、テントの鉄骨って組み立てるのも解体も面倒なんだよなぁ。」
「口より先に手を動かせ勇人。」
「はいよ」
まず最初に行うことは、テントの解体だ。中に入れていた私物はあらかじめ全て移動させている為、後は解体をするだけなのだが……
「てめぇは毎回毎回何かアクションを起こさないと気がすまねぇのか勇人ォ!!!」
「違う!違うんだ!今回は完全な事故なんだ!!」
俺の目の前には解体中のテントの中に突っ込み、布やら紐やらが絡まり、動けなくなっている勇人がいる。
俺が少しトイレに行ってる間に何があったんだよ……
「美咲、何があったか説明してくれ。」
同じ活動をしていたはずの美咲に尋ねる。
「実は創也がトイレに行ってから……………」
〜約5分前〜
「あと少しで終わりそうね!凄いわ美咲!」
「まぁ、説明書があれば普通に出来るからね。」
こころと美咲の2人が順調に進めていた時だった。
「あ!!!」
「!?」
突然、勇人が大きな声を上げる。
「どうしたの矢坂さん?」
美咲が不安そうに尋ねると…
「テントの中にしまってた薄い本回収するの忘れてた!!!」
そういうと、勇人は解体中の中のテントに自ら突っ込んだ。
「あ!あった!……あれっ!?なんか出られねぇ!?」
〜現在〜
「ということがあって…」
「はぁ…なにしてんだこの変態は…」
「ソウヤ、薄い本ってなにかしら?」
「覚える必要も考える必要もないしょうもない言葉だこころ。覚えとけ」
「いや、それ矛盾してるから」
というか、野外教室に薄い本持ってくるとかこいつ変態だろ…あ、変態だったわ。
やけに1日目の就寝時間でハァハァ騒がしいと思ったらそいつが原因か…
「とりあえずこいつどうする?」
「まぁ、出られなくて困ってるのは本当みたいだし、先生の所に連れてこう。」
「それもそうだな。」
「お?まじで?いやぁ、マジで助かる!」
その後、勇人は無事教師たちの手で脱出は出来たのだがもちろん、薄い本は教師に回収されましたとさ。
おいちょっと待て教頭、なぜ薄い本を自分の懐に入れてんだ!…あ、女性教師に怒られてる。
「そういえば、この後の予定って何があったかしら?」
「ちょっと待ってろ、確認する。」
“野外教室のしおり”を取り出してこの後の予定を確認するが……
「あれ?」
「ソウヤ?どうしたの?」
「この後の予定は……無い!」
「「「え!?」」」
いや、ホントにこの後できることなんて何もねぇぞ?
「まぁ、野外教室の最終日ってだいたいこんなものだからね。」
「そうなのか?」
「あ、創也は野外教室の経験が無いんだっけ?」
「まぁな。でも、こんなに楽しいイベントならまた参加した……ん?待てよ…楽しい?」
ここで改めて、創也がこの場所で過ごした2泊3日の出来事を思い返す。
〜1日目〜
美咲に何度も押し倒され、その度に殴られ、黒焦げアフロとなり、女湯にスカイダイビングしてこころの一撃で倒れた。
〜2日目〜
イノシシ討伐で脚を攣って、おたえに女湯のことがバレて、おたえに川に落とされて、肝試しで迷子になり、キャンプファイヤーで勇人を三途の川に突き落とし、対バンライブをする。
〜3日目〜
亀甲縛り状態の勇人に驚く
「あれ!?思ってたよりもまともな思い出がなくね!?」
野外教室初経験の俺でも明らかに普通じゃないって分かるぞ!?
「いや、そんな大袈裟な……」
ここで、美咲の野外教室での思い出を振り返ってみよう。
〜1日目〜
創也を何度も押し倒し、急接近。勇人の風呂場に侵入で大騒ぎ。
〜2日目〜
創也にストレートな感情を向けられる※美咲視点
〜3日目〜
テントの片付けを勇人に妨害される。
「創也、矢坂さんをもう一度三途の川に沈めた方があたし、いいと思う。」
「奇遇だな。俺もだよ。」
「お前ら酷くね!?」
突然の殺害宣告に異議を申し立てる勇人。
「というか、お前の野外教室これだろ」
〜1日目〜
ナンパして創也を黒こげアフロに仕立て上げ、女子風呂に侵入してゲームオーバー。後にコンティニュー
〜2日目〜
三途の川に沈められ、自分で仕掛けた対リア充兵器を全て受け、三途の川に沈められた後、創也に喧嘩を売り、もう一度三途の川に向かう。
〜3日目〜
薄い本を教頭先生に回収される(という名目で盗られる)
「あれ!?俺大体女子と創也に三途の川に沈められてない!?」
「何気にお前の超人ぶりがよく分かる野外教室だったな。」
濃い。とにかく濃すぎる。とても3日で経験することではないだろう。
「でも、それもあと少しで終わるんだよなぁ」
「「「…」」」
勇人の言葉に全員がそれを惜しむ。
「でも、次があるじゃない!」
「次?」
え?野外教室ってまだあるの?
「野外教室が終われば、次は文化祭があるわ!そしたら夏休みに夏祭り、海もあるわよ!」
あぁ…そういう事ね…
「そうだ…俺にもまだ恋人ができるチャンスがあるんだ……っ!」
((勇人/矢坂さんの場合は、その性格を改善しないとまず無理だな/よ……))
そんなことを考えた俺の美咲は悪くないと思う。だってこいつ変態だし。
まぁ……でも……
「確かに、こころの言う通り野外教室が終わってはい、おしまいって訳でもないんだ。」
こんな考え方、以前の俺ではこんな考え方は出来なかっただろう。
「そうだった……まだまだ大量にイベントがあったんだ……ツッコミが追いつかない……」
頭を抑える美咲。大変そうだなぁ(他人事)
「それでも俺はちょっとだけ
不思議と不安などの感情は無く、期待や楽しみといった感情が大きく、自然と笑みが溢れる。
「「「あー!!!!!」」」
突然、3人が大きな声を挙げる。
「うおっ!?どうした!?」
「ソウヤがまた笑ってくれたわ!」
「創也が…笑った!?」
「あの創也が笑った…だと…っ!?」
俺が笑ったことに対して過剰なまでの反応を見せる3人。
「お前ら……俺をなんだと思ってんだ?」
「そんなの、ハーレム野郎のクセに全くと言っていい程幸せオーラのない変人にきまっぐおっ!?!?」
取り敢えず勇人の腹に蹴りを入れる。こいつマジで口を開くと碌な事言わねぇな。
「でも…本当に創也にそんな笑顔が出来たことに驚いたんだけど…」
「俺だって笑う時は笑った…笑ったり…あれ!?俺まともに笑った記憶がないぞ!?」
「そうだって!これ見てみ!!」
そういって、美咲がスマホを開き、画像を見せてくる。
「確かに笑ってる写真が一つもない……って、なんでこんな写真を持ってるの!?」
ハロハピの集合写真とかならば良かったのだが、美咲が見せた画像の一覧の中には、俺の黒歴史(例:花音先輩の誕生日会など)
「あ」
「あ…じゃねぇよ!!今すぐ消せ!!」
「え…普通に嫌なんだけど。」
そういって、逃走を開始する美咲。
「待ちやがれ!!そのスマホぶっ壊すぞ!!!」
こうして、バスの集合時間まで俺と美咲の鬼ごっこは続いたのだった。
〜帰りのバス〜
「ふぃ〜…久しぶりに木とかじゃない椅子に座ると、なんか違和感があるな…」
「そうかしら?あたしはどれも面白いと思うわよ!」
こころが俺の
「まぁ、流石に今回もアイツは自業自得だな…」
キャンプ場に向かった時のバスでは、俺のとなりは勇人だったのだが、当の本人はというと…
バスの最前席にて
「矢坂くん?このうっっすい本はなんですか?しかも君の持ち物を調べるとこれの他に10冊は出てきたそうじゃないですか…?」
「いやぁ…キャンプ場のゴミ掃除をしてたら拾ったんですよ…」
「しかもこの本…すべて“矢坂勇人”と名前が書かれていますね。しかも、購入した時の日付まで…お新しいものだと一週間近く前に発売されていたものみたいじゃないですか?」
「へぇ、それはすごいですね…じゃあ、僕が責任もって破棄してくるので返してくださいませんか教頭先生…?」
「いや…、私が責任をもって処分しよう。安心したまえ。」
「いえいえ、そんな教頭先生のお手を煩わせるなんてとんでもない」
「いやいや、気にすることはない。若者にこんなものをもたせるわけには行かないからな。」
「いえいえ……」
「いやいや…」
教頭先生とだれが薄い本を捨てる…もとい手に入れるか勝負をしていた。アンタらそれで良いのか…?
「まぁ、なんにせよこれで1学期に残った行事は文化祭だな。」
夏休みの少し前に文化祭とかいうハードスケジュール。
「どのみち俺がなにか面倒くさいことに巻き込まれるんだろうなぁ…」
どうにも嫌な予感がする。というか…こころとはぐみがメチャクチャな要求出して、俺と美咲が奮闘する未来が透けて見えるよ……
「ソウヤ!3日間お疲れ様!楽しかったわね!」
ふと、横を見る。
「そうだな…俺も楽しかったよ。」
何の曇りもない、純粋な瞳で“楽しかった”というこころ。やっぱりこいつには敵わないなぁ…
こんな眼をされたら、不安なんかよりも先に“頑張らなきゃ”って思える。
「文化祭も頑張るわよ!ソウヤ!」
「ははは…お手柔らかにな、こころ。」
これから来るであろう苦労(主に俺と美咲)に不安と期待を抱きつつも、俺達は花咲川へと帰るのだった。
〜おまけ〜
創也「すぅー…すぅー…」
こころ「あら?ソウヤ…眠っちゃったのかしら?」
帰りのバスにて眠ってしまった創也
美咲「………」パシャッ!パシャッ!
そして、眠っている創也の寝顔を密かに撮影する美咲。
こころ「あら?美咲ったら何してるのかしら?」
美咲「弄るように創也の寝顔を撮ってる。こころも要る?」
こころ「私も欲しいわ!」
自分の寝顔をいじられる日が近い内に来ることを、創也まだ知らない。
ツイッターで言ったとおり、部活帰りに近所の神社に寄りました。爆死だけは絶対に嫌だ……
帰宅したのが8時頃ですよ…親に怒られました(´・ω・`)
さて、今回で野外教室編は終了です!!よって、次回からは予告どおりのヤンデレ章です!!6月中は投稿が遅れるとは思いますが、これからもよろしくお願いします!
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