緑間との練習試合から一週間が経過した。
明日からインターハイ予選開始である。
現在、福田総合学園バスケ部ではインターハイ予選でのレギュラーを発表していた。
監督「以上でメンバー発表を終了する。各自体を休めて明日に備えるように!」
選「はい!!」
メンバーは緑間との練習試合とほぼ変わらない顔ぶれであった。
4番 石田英輝 180cm PG
6番 灰崎祥吾 188cm SF
7番 鶴野祐也 192cm C
10番 黒金瑠璃 185cm PF
11番 望月和宏 184cm SG
瑠「監督。俺って一回戦からでていいんですか?」
監「ああ、わすれてた。お前は去年と同じででなくていいところまででるな。そこはお前の判断にまかせる。今年は灰崎もいるから決勝まででなくていい可能性もある。一応準備だけはしといてくれ。」
瑠璃は去年のインターハイ、ウィンターカップと予選では決勝以外に出ていない。福田総合は静岡でも強豪であり、毎年全国大会にでている。なので選手のレベルも相当高いため瑠璃がでる間もなく勝ってしまうのである。
瑠「ういーす。とゆーわけでみなさん!頑張ってください!!」
石「今年はィンターハイまでお前出番ないかもよ?」
瑠「それは、ちょっと嫌ですねー。」
瑠璃は複雑そうな顔をする。
瑠「あ、灰崎。インターハイまでやってもらいたい練習あるから後で付き合えよ?」
灰「あ、はい。今度はなんすか?」
灰崎はいままで瑠璃の練習に付き合ってきた。そのかいあってかいまでは瑠璃の次に高い持久力がある。しかし、瑠璃は灰崎に持久力を鍛える練習はしても何か技のようなものは教えていない。1on1でも指導はしてくれるが、あくまで基本の技術指導である。灰崎は期待していた、瑠璃が技術の指導をしてくれると。
瑠「んーー。ボールの”回転”についての練習かな。」
灰「えっ、教えてくれるのか!?」
瑠「ちょっとはな。」
監「お前ら。明日は試合なんだからほどほどにな?じゃあ、解散!!」
バスケ部のメンバーは皆帰宅し、現在体育館には灰崎と瑠璃だけとなっていた。
瑠「まず、灰崎。お前はボールの回転についてどう思っる?そもそもボールに回転をかける理由がわかるか?」
灰「えーと、回転かけたら綺麗にシュートできるとか?あと、飛距離が伸びるとか?」
瑠「後半は当たりだな。回転がかかると空気抵抗がなくなって飛距離が伸びる。前半は知らん。綺麗でも汚くてもシュートは入ればいい。あとなー。回転がかかったボールはな、ボールが持つ情報が圧倒的に少ないんだ。」
灰「どういうことだ?ボールが持つ情報?」
瑠「お前がリバウンドをとる時、どうやってボールが落ちる場所を予測する?たぶん無意識にボールの回転とシュートの角度で予測してないか?」
灰「たしかに。言われてみれば、、、」
瑠「ボールの回転を綺麗にバックスピンにしてやればリバウンドは取りにくくなる。つまり相手に攻撃のチャンスを与えないってことだ。逆に、汚い回転をかければ常に相手にチャンスを与えることになる。」
灰「なるほどな。で、回転はどうやって身につけるんだ?」
瑠璃は体育倉庫からだしておいた剣道の竹刀を灰崎に渡す。
瑠「これだ。お前にはこれからこの竹刀で素振りを毎日200本してもらう。慣れてきたら自分で数をふやせ。」
灰「200でいいのかよ?そんなのすぐ終わるぜ!」
灰崎はその場で竹刀を振り始める。
5分後
灰「はぁ、はぁ。なんだよこれ。めっちゃきついじゃねえか。手首がシャレになれねえくらい痛いぞ。」
瑠「だろうな。まあ気長にやれや。それが軽々とできるようのなったら回転も綺麗になるから。じゃあ、俺は帰るぜ?鍵しめたのむわー」
瑠璃は灰崎を残すふりをしてドアから灰崎を見ていた。
案の定灰崎はもくもくと竹刀を振り続けていた。
瑠「やっぱりこうなるよな。俺も負けてられねえな。」
瑠璃は足にパワーアンクルを付けて走ってどこかへ行ってしまう。
次の日、練習のしすぎによる寝坊で二人が怒られたことはちょっとした笑い話である。
福田総合高校予選1回戦突破。