黒子のバスケ〜努力の天才   作:マニック

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第22Q

海常高校対福田総合学園の試合は第2Qに入る。

 

点差は22対14で海常高校がリードしていた。

 

笠「黄瀬!!」

笠松は黄瀬にパスを出す。黄瀬はボールを受け取ると、第1Qで見せた青峰の動きの模倣で灰崎を抜く。

灰「くっ」

石「させるか!!」

黄「残念すけど、もうあんたらじゃ今の俺は止められないっすよ。」

黄瀬は青峰の型のないシュート《フォームレスシュート》を決める。

今の黄瀬を止めることはキセキの世代以外には不可能となった。

 

瑠「まずいな。黄瀬は青峰の動きを要所要所で挟んでくるから、こちらは常に全力で動かなければならない。うちの体力が確実に海常より消耗している。俺が試合にでたとしても勝てるかどうか。」

 

この試合をキセキの世代である青峰も幼馴染の桃井と共に観戦していた。

 

青「黄瀬のやつ。やるようになったじゃねえか。今のあいつは強い。瑠璃さんがいても止められるかどうかってところだな。」

桃「でも福田総合にも灰崎君がいるよ?才能だけなら灰崎君だって負けてないと思うけど?」

青「灰崎は、、、まだこっち側にはきてねえ。黄瀬には勝てねえよ。」

 

灰「(クソっ。ぜんぜんダメだ。青峰の動きは俺には奪えねえ。キセキの世代の動きは俺には奪えねえ。)」

黄「どうしたんすか?結局その程度なんすか?昔みたいにまたあきらめるんすか?」

黄瀬はそう言って灰崎を追い抜いていく。

灰崎は下を向いて唇を噛む。

 

点差はさらに開き、44対21となった。

ピ--!!

審「チャージドタイムアウト、福田総合学園。」

ここで福田総合はタイムアウトを取る。

 

監「このままでは、まずい。黄瀬にははじめからダブルチームにする。灰崎と石田!二人で黄瀬を止めろ!!」

 

石「はいっ!!」

灰「くっ。」

灰崎はくやしそうに下を向いている。その灰崎の前に瑠璃が来る。

瑠「灰崎。俺と代われ。」

灰「なっ!?あんたは次の試合まで休養だろうがよ!!」

瑠「黄瀬はおまえには止められない。なら俺が出るしかないだろ。」

瑠璃は座ってバッシュの紐を結びだす。

監「ま、まて!黒金!!おまえをこの試合に出す予定はないぞ!!」

瑠「このままだと負けます。俺は負けたくないんです。」

石「まて、瑠璃!!お前は足がっ。今日の試合は灰崎に任せるんだろ?」」

瑠「ダメですよ。石田さん。この腑抜け。もう負けてます。気持ちが折れてます。」

おそらく瑠璃は無理をしてでも試合にでるだろう。そのことを石田は分かっていた。黒金瑠璃という男はかなりの負けず嫌いである。自分が無理をして試合に勝てるなら喜んで無理をする。そういう男である。

 

灰「おい。誰が負けてるって?殺すぞ。」

瑠「んっ?」

瑠璃はこの時、”野生”を灰崎から感じていた。”野生”。それは多くの選手が成長するにつれて失う能力。まるで獣の如く、すべての感性をとぎすますもの。

これをもっている選手は瑠璃が知っている中では、青峰だけである。

瑠「俺が抜いた牙がまた生えてきやがったか。」

灰「何わけわかんねえこと言ってやがる。てめえはこの試合でるんじゃねえ。俺が黄瀬に勝つんだからよ。」

瑠「信用していいんだな?」

灰「信頼してろ。ばかやろう。」

 

ピ--

審「時間です!」

ボールは灰崎に渡り、再び黄瀬対灰崎の形になった。

黄「(これは。青峰っちと同じ!?)」

黄瀬がそんなことを考えていると、灰崎が青峰の動きで黄瀬を抜く。いや、正確には青峰の動きを模倣した黄瀬の動きを奪った。

黄「そ、それはっ!?」

灰崎は黄瀬とまったく同じように型のないシュート《フォームレスシュート》を決める。

 

キセキの世代は感じた。

自分たちの領域に足を踏み入れるものが現れたと。それは言ってみれば、ただの勘であるが、確信することができた。キセキの世代の他に自分たちを相手にできる好敵手が現れたと。

 

青「さつき!!前言撤回だ!灰崎はもう俺達となんら遜色ねえ。あいつもまぎれもない天才だ。」

 

客「おお--!!黄瀬とまったく同じ動きだ!!すげえぞ、あいつ!!」

 

瑠「黄瀬の能力を完全な模倣《オールコピー》だとすれば、灰崎の能力は完全な強奪《オールバンデッド》だ。こいつらの能力は基礎能力を上げれば、能力の性能も上昇する。つまり、灰崎はキセキの世代に追いついたってことだな。」

 

黄「まじかんべんっすよ。それ、俺が模倣するのにどれだけ苦労したかわかってんすか?」

灰「わりいな。もうなりふり構ってられなくなったんだよ。俺はもう誰にもまけねえ。お前にも。もちろん瑠璃さんにもな。」

 

黄瀬対灰崎の第2ラウンドが始まる。

 

 

 

 

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