黒子のバスケ〜努力の天才   作:マニック

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第38Q

そこから、赤司はまるで試合がゆっくりと流れているように感じた。この感覚には見覚えがある。赤司が初めて瑠璃のプレイを見たときも同じ感覚に陥った。

 

赤「まさかまたこの感覚を味わうとはね・・・!」

この感覚は自分と相手の力の差を感じた時によく味わうものだ。赤司にとっては、帝光に入学した時以来の感覚だ。

瑠「いくぞ。」

瑠璃はゆっくり目のモーションで赤司を抜く。それはあまりに滑らかで反応できるものではなかった。

実「征ちゃん!!」

赤「くっ」

実渕の声で我に返った赤司は瑠璃のボールに手を伸ばすが、瑠璃は誰もいるはずのない、左方向の3Pラインにボールを出す。

赤「え・・・?」

そこに誰もいなのにボールを出す。赤司は困惑していた。しかし、一瞬の間にその空間に”そいつ”はいた。まるでそこへパスがくると分かっていたかのように。

瑠「決めろ!!祥吾!!」

灰崎祥吾は3Pを放ち、ボールがリングを潜るまえにDFに戻る。それは瑠璃も同様であった。

根「なんだよ、今のは!!」

洛山の選手は困惑する中、OFに入る。

赤「落ち着け。まだ俺達が断然有利だ。落ち着いていこう。」

実「ええ。」

葉「おーけー!!」

赤司は葉山にまたしても完璧なタイミングのパスを出す。そのボールを瑠璃がカットする。

瑠「いただき!!」

赤「戻れ!!」

瑠璃はボールをつき、コートの誰よりも速いスピードで駆けていく。

実「いかせない!!」

実渕は瑠璃の後ろからブロックに跳ぶ。そして瑠璃はゴールの真正面で構えていた灰崎にパスを出す。瑠璃は灰崎の方など見てはいない。

赤「そんなパスがだせるのか!?相手を一瞬も見ないで出せるパスなんか俺は知らない!!」

灰崎はゆっくりと3Pを決める。

そこからの試合は終始、福田総合が優勢であった。瑠璃と灰崎を止める手段がないのだから。

瑠「最後に先輩からの授業だ、征。」

赤「ハァ、ハァ。なんですか。」

瑠「ゾーンの奥の扉は2つあるって言ったろ?1つは直結連動型ゾーン《ダイレクトドライブゾーン》。このゾーンはアイコンタクトなどにより、究極の連携プレイを可能にする。俺もまだ見たことはねえ。そしてもう1つが俺の、いや俺達の同調連動型ゾーン《シンクロドライブゾーン》だ。俺達のゾーンはお互いのことを熟知しているがゆえに相手の次のプレイが分かる。だから、パスする時に見る必要さえない。まあ、俺もまだ全員と同調できるわけじゃないんだけどな。」

赤「それが・・・ゾーンの本当の形なんですね。」

赤司はすっきりとした表情を見せた。去年の青峰のように。

瑠「ああ。ゾーンは1人で開くんじゃねえんだ。みんなに開いてもらうんだ・・・!!」

試合は決した。インターハイ優勝校、洛山高校は福田総合に破られた。

 




これで洛山戦は終了です。
緑間と紫原はどうしよーー
ゾーンありにするか、なしにするか。。。。
ご意見・感想待ってます泣
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