黒子のバスケ〜努力の天才   作:マニック

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第49Q

全中を連覇してから、数日たったある日のこと。

 

「瑠璃、どう思う?」

瑠璃と虹村は屋上でなにやら重大な話をしていた。

「正直、俺個人としては嫌いな考え方だ。でも、部の将来を思えばアリなのかもしれないとも思う。」

瑠璃はジュースを片手に持ちながら空を見ながらそう言う。

 

後日、赤司が正式に副部長となった。1年生が副部長になるなど前代未聞であった。虹村がこれからの帝光のことを考えたすえの結論であった。

 

それからはとくに何もなく、来年に向け練習を行う日々であった。それは瑠璃も同様であり、ほかの部員たちが居残りをするようになったので練習場所を探すようになった。

 

「お、ここなら空いてるかな?」

その場所は第3体育館。つまり3軍が練習している場所である。

「大輝?ここでなにしてるんだ?」

そこには、青峰と名も知らない選手が1on1をしていた。

「あ、瑠璃さん。いや場所がないからここで練習を。ああ、こいつは黒子テツヤ。いつもここで練習してるんだ。」

瑠璃は自分の頭の中で、黒子を探したが分からない。はたしてこんな選手がいただろうか。分からない。瑠璃は帝光の中でも顔が広い。瑠璃の知らない選手など帝光にはいない。この時まではそう思っていた。

「よろしく。黒子くん?俺は、」

それを遮るように黒子は言う。

「黒金瑠璃さんですよね?知ってます。”努力の天才”黒金瑠璃さん。僕らみたいな3軍の選手からすれば憧れですよ。」

瑠璃は少し、照れくさそうな顔をする。

「どういうことだ?確かに瑠璃さんはうまいけどよ。」

「そういうことではありません。僕らみたいにはじめは1軍じゃなく実力をつけて着実に1軍に上がったから憧れるんですよ。努力すれば、”そこ”までいけるという証明なんです。」

それからは瑠璃も一緒に練習をするようになった。そして数日経つと、いつのまにか黒子は1軍に加わっていた。

 

「征がなにかアドバイスしたんだろ?」

赤司は驚きを隠せなかった。

「瑠璃さんは、本当に怖い人だ。」

自分のことなどお見通し。そう言われような気がしていた赤司であった。

 

それから月日は流れ、瑠璃たちは3年となる。

「どういうことだ!!修造!!」

瑠璃は虹村の肩を壁に押し付ける。

「言った通りだ。今後俺は控えに回る。それが帝光のためだ。レギュラーは瑠璃、お前以外は全員2年生にする。」

それは自ら白旗を上げたも同然の行為。瑠璃からすれば、そう思えた。

「だからって自分からレギュラーを降りるなんて!!」

瑠璃にも分かっている。いずれキセキ世代が全てのレギュラーの枠を埋める。そんなこと分かっている。

「もう決めたんだ。瑠璃、お前はレギュラーでい続けてくれ。それが俺の願いだ。」

瑠璃は虹村をおいていくように歩く。そして

「分かったよ。”虹村”。」

あの日、瑠璃は虹村を置いて走り出したのだ。

 

その日からレギュラーは瑠璃以外はキセキの世代となった。

「黒金、青峰と1on1だ。それがお前の1軍レギュラー試験だ。」

突然言い渡された、いつもとは違う昇格試験。

結果など分かっているくせに。今の自分が青峰に勝てないことぐらい瑠璃には分かっていた。

「(でもまあ、3年のいろんな想いも背負ってるし負けられねえな・・・!!)」

その日は、瑠璃が初めて”ゾーン”の扉を開いた日であった。瑠璃の”ゾーン”のトリガーは”キセキの世代に負けないという覚悟”。

「どうした、大輝。もう終わるか?」

はるか高見から見下ろされた。青峰にはそう思えた。

「はっ!!まだまだ!!」

瑠璃は以降、レギュラーの座を守り続けた。

 

その対戦を見て、バスケ部に入部することを決めた男がここに1人いた。

 




次回は黄瀬登場です。
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