仮面ライダーアベンジ   作:辰ノ命

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皆さんご無沙汰しております。

あらすじ
ヴォルペの思惑も陽奈の活躍により阻止され、再び世界に平和が訪れたかに思えた。稲森達の耳に入ったのは、ジェスター達が暴れているという情報。平和になっと言えど反逆する怪人が全員いなくなったわけではない。急いでその場に駆けつけると、そこにいたのは怪人で人間のハーフであった。そして稲森はその怪人からライダーに変身する力を奪われてしまい…

それでは後編で本当に最後の仮面ライダーアベンジをどうぞご覧ください。


仮面ライダーアベンジ Jump to tomorrow

 もう1ヶ月、いや2ヶ月か。あれから数ヶ月は経っているだろう。

 この世界に平和が訪れて、長いようで短い月日が流れていた。たった数ヶ月と言えど、戦争からそれ以上前の怪人と人間のいざこざが絶えないあの日と比べれば、今となってはありえない光景だろう。

 それを差し向けたのが、1人の男によってなんて信じられるだろうか。

 そんな平和となった世界で、人間と怪人たちを平和へ導いた男がまた1人、街をぶらぶらと友を連れて歩いていた。

 

 

「陽奈さんの例の話聞いた? モグロウ」

 

「突然どうしたイナゴ。例の話ってなんだよ」

 

「あれだよ。狐の怪人の」

 

「あぁ、あれな。ねちっこい反逆者共の1人だろ? 確か名前は…… ヴォルペだ。全くやっぱりなって感じでねちっこい反逆者共が未だにイライラしてらっしゃるようだ。平和になってもそういう奴らは1人や2人いるもんだな」

 

「でも日常ってこんな感じじゃない?」

 

「日常たってお前と俺は条約撤廃前だから差別的な仕打ち受けてたぞ」

 

「もうモグロウもねちっこい事言って」

 

「お、俺は違うぞ断じて!」

 

 

 こんな感じで稲森とモグロウの2人は怪人も表立って出れるようになった平和な街を特に予定もないまま歩いていた。

 

 

「あーあ、仕事も入れたはいいものの遊べる時間が無くなるなぁ…」

 

「まぁまぁ、こうしてたまの休日を楽しめるんだからいいじゃない」

 

「確かにそうだけどさ… って、お前はまたコンビニか?」

 

「あ、うん。店長さん本部の人になったらしくて、僕の事を聞いてまた入れてくれたんだ」

 

「栄須市に最近できたあそこのコンビニだろ? 開店して間もないってのもあるが、人の量スゲェよなぁ…… まぁイナゴがいるからなんだろうがな」

 

「え? 僕?」

 

「今じゃ仮面ライダーって言えば、陽奈とお前がアホみたいに目立ってるんだ。そりゃイナゴ目当てに来店してくるガチなファンがいるだろ」

 

「へーそうなんだ」

 

「…… 自覚なしかよ」

 

「自覚はないよ。だってそんな風に見えなかったし」

 

「あー… 例えば?」

 

「握手して下さいとかサイン下さいとかそれから───」

 

「… 無性に腹が立ってくるのは俺だけなのか…?」

 

 

 それをファンだと気づかない稲森にため息を吐くモグロウ。

 そんな稲森の元に突然連絡が入る。

 

 

「ん? 携帯鳴ってんぞ」

 

「あ、うん。誰だろ」

 

 

 稲森は電話に出ると、その電話の相手は陽奈であった。彼女はとても急いでいるようで電話越しからも焦りが見える。

 

 

「--- 稲森!? あなた今どこにいるの!?」

 

「今は適当にそこら辺を…… それよりどうしたんですか!?」

 

「--- 栄須市の大きなビルあるでしょ? あなたから見えるくらい大きいやつ!」

 

「…… あ、はい! 見えます!」

 

「--- そこでジェスターたちが暴れてるって話しなの! すぐに向かえる!?」

 

「はい! 陽奈さん達は?」

 

「--- 私たちはもう向かってるから現場で合流しましょ!」

 

「わかりました!」

 

 

 それから電話を切ると、稲森はマシンアベンジャーを呼び出してそれに跨り、モグロウにも乗るように促す。

 

 

「陽奈の奴はなんて?」

 

「あのビルでジェスター達が暴れてるらしいから手を貸してだって!」

 

「了解! んじゃ行くとするか!」

 

「飛ばすよモグロウ!」

 

「おう!」

 

 

 2人はバイクに乗って急ぎビルへと向かう───。

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

 現場に着いた稲森とモグロウはバイクを止め、ビルの入り口まで近づくとそこには大勢の野次馬がいた。

 その奥の玄関口に陽奈と楓が警察と話しているのが見えた。

 

 

「陽奈さーん!」

 

「… あ、稲森。やっと来たわね」

 

「どうなってますか?」

 

「今は静かだけどこれは私たちを誘ってるかも」

 

「誘ってる?」

 

「えぇ、中にはまだ人や怪人がたくさんいるわ。何とか逃げてきたジェスター達でも太刀打ちできなかったって。あそこを見て」

 

 

 陽奈の指差す方向を見る稲森はジェスター達のボロボロになった姿を見て驚いた。

 救急車も来ているが、被害者が多いようでまだ乗れてないものもいるようだ。

 

 

「ジェスターまで…… 相手はかなり強いみたいですね」

 

「複数いるって話しだけど… それでも5人くらいって話よ。全くどうなってるんだか」

 

「…… とにかく行きましょう。まだ中にいる人たちを助けないと!」

 

「もちろんよ。みんな行くわよ!」

 

 

 稲森、モグロウ、陽奈、楓の4人は階段を登りジェスター達がいるという会議室まで向かう。

 その途中で人の悲鳴が聞こえ、4人は慎重に進んでいたが一気に駆け上り目的の場所へと到達する。

 

 

「…… ここね」

 

 

 4人が会議室の前まで来ると、陽奈が前へと歩み出て扉を開く。

 中に入ると数人が縛られて身動きが取れない状態にあり、外のものから聞いた情報通り相手は5人程度である。

 そのリーダー格であろう男が1人前へと出る。

 

 

「ふっ、やっと来たか」

 

「あなた達がこのビルを襲った怪人ですか?」

 

「その通りだが? 見てわからないのか?」

 

「見てって…」

 

 

 稲森はそのリーダー格の男の発言に違和感を持って仕方がなかった。

 何故ならそいつは話しに聞いていた怪人ではなく、どこをどう見ても人間にしか見えないのだ。

 

 

「何言ってるの稲森。あいつは怪人でしょ」

 

「… 何か違うんです」

 

「え? 人間に擬態してるだけでしょ? あなただってそうじゃない」

 

「違うんです陽奈さん…… あの人は()()()()()()()()()()んですよ」

 

「人間過ぎるって?」

 

「僕たちジェスターは確かに人間に擬態できます。でも、それは完全ではないんですよ。どこかしらに怪人の時の特徴が浮き出るんです。僕なら見ての通り触覚。モグロウなら鼻。ファングさんに至っても完璧ではありませんでした…… ここまで人間に近い形を出せるなんてあり得ないんです」

 

 

 その話しを聞いてリーダーの男は笑い首を回して懐に手を入れる。

 

 

「くくくっ、察しがいいな。お前の言う通り俺は怪人であって怪人じゃない」

 

「じゃあ何だって言うんですか…?」

 

「俺はハイブリッドなんだよ。あの班目と同じでな」

 

「班目と…… っ!? つまりあなたは人間のっ!?」

 

「人間の細胞の細胞を取り込んだ怪人…… いや、もっと細かく言うなら人間と怪人の間にできた生物と言ったところだな。まぁ班目よりかは血が濃いな」

 

「人間と怪人のハーフ……」

 

 

 今は人間と怪人の結婚に関しては改正されたと言えど、昔はそんな事を許されなかった。見つかったらその人間と怪人は殺され、子供がいればその子供ごと殺されてしまう。

 今でも結婚する事についてはなんの問題もないが、子供を作るということに関しては未だに議論が続いている。

 本当ならタブーなのだ。

 

 

「── 俺の親は殺された」

 

「…っ!!」

 

「お前達も知っての通り、昔も今も人間と怪人の間で子を授かることはタブーだ。それでも俺の親はそれでも愛し合ってしまった。どれだけ世間が苦い顔をしようが関係なく、2人の愛は決して切れるものではなかった…… だが、そのお陰で2人は殺された。まだ小さい俺を残してな」

 

「そんなあんまりだ…」

 

「同情してくれるのか? やめろ。俺は別に同情されたい訳じゃない」

 

「でも……」

 

「だから俺は許さない。俺の両親を殺ったこの世界を。何が平和だ。今更平和になって何になる? それをやっても俺の親が帰っては来ない」

 

「だからってこのビルを襲ったんですか?」

 

「お前は言うだろうな。憎しみは憎しみしか生まないと。悲劇の連鎖だと… それがどうした。それでも俺は納得がいかない。世間が勝手に平和になっただけで、俺たちのようなジェスターは今尚な事苦しんでいるんだよ…!!」

 

「苦しんでいるのはみんな同じです!! 確かにあなたの言い分もわかります!! だけど、今度はあなたが両親にされた事をやっているだけになるんですよ!? あなたもその人たちと同じ様になってしまうんですよ!?」

 

「… 黙れ。お前達には一生わからない。いや、それでもわからせてやる。俺の絶望を… 怒りをな!!」

 

 

 すると、その男は懐からドライバーを取り出して腰に装着する。

 

 

「そ、そのドライバーは!!?」

 

《リベンジドライバー》

「俺の名は『リザルド』。この世界に復讐する男だ」

 

 

 それからリザルドはもう一つ懐からアビリティズフィードを取り出す。

 アベンジドライバーに似たリベンジドライバーに、そのアビリティズフィード「ヘイトリッドフィード」を差し込み構える。

 

 

「変身ッ…!!」

 

 

 一言そう言うと、アベンジドライバー同様にリベンジドライバーの口を閉じて変身する。

 

 

《Tasty!!》

《 I'm an revenge world revenge!!》

《START!! リベンジ!!》

「─── お前の力を貰うぞ」

 

 

 仮面ライダーリベンジへと変身したリザルドは、変身と同時に生成された剣を握り稲森に振り下ろす。

 稲森はそれをなんとか避けながらアベンジドライバーを腰に巻きつけ、ジャンプフィードを差し込む。

 

 

「変身ッ!!」

《START!! アベンジ!!》

 

 仮面ライダーアベンジジャンプウェポンへと変身する稲森。

 剣を脚で受け止めてリベンジを蹴り飛ばす。

 

 

「僕の力を貰うって一体…」

 

「やるなアベンジ…… だからこそその力が必要だッ!!」

 

 

 そしてリベンジは再びアベンジに剣を振り回し、今度は隙のない剣捌きで追い詰めていく。

 

 

「全く何してるのよ!! 楓!! モグロウ!!」

 

「わかってるよ陽奈ッ!!」

 

「待ってろイナゴ!! 加勢するぜ!!」

 

 

 3人はそれぞれ腰にドライバーを巻き付け変身シークエンスを行い、仮面ライダーへと変身し、アベンジを助けようと前へと飛び出るが、仲間の4人が怪人態となりそれを邪魔する。

 

 

「邪魔よ!!」

 

 

 会議室内で激しい戦闘が行われ、ついには壁を破壊しビルの上から全員飛び降りる。

 すぐさま着地して戦闘を再開する双方。アベンジはリベンジの剣を真剣白刃取りし、受け止めるものの力の差はリベンジに軍配が上がる。

 

 

「ぐぅ…!!」

 

「そんな力じゃ俺には勝てないぞ!!」

 

「ならッ…!!」

 

 

 アベンジは力を抜いて力を入れていたリベンジのバランスを崩してから蹴り飛ばし、エスポワールジャンプフィードを取り出した。

 

 

「それだ… それを待っていた!!」

 

 

 それからアベンジはジャンプフィードを抜いて、新たにエスポワールジャンプフィードを差し込み上部を叩く。

 アベンジがエスポワールへと姿を変え、リベンジに向かって強力なキックを直撃させる。

 

 

「がはっ!!」

 

「はぁっ!!」

 

 

 リベンジが全く手を出さないほどの連続キック。アベンジの脚力は彼の数倍とあるだろう。通常では彼には絶対に勝てない。

 やはりこの勝負もすぐに終わってしまうかに思えた。

 

 

「…… はっ」

 

「ん?」

 

「ここまで近くに来てくれたのは助かる…」

 

「なに? 一体どういう事で───」

 

 

 突然、リベンジはアベンジのキックを全身を使って掴み、アベンジは片足を封じられてしまった。

 しかしこれだけではもう一本の脚で蹴りを見舞われてしまうのだが、リベンジからしたらこれでいいのだ。

 

 

「ようやくだ。ようやく俺の計画は満たされる」

 

「な、なんだッ…!? 力が…!!」

 

 

 すると、アベンジは段々と力が抜けていき、リベンジの身体を徐々に赤くしていく。

 そしてついには稲森の変身が解けてしまい、地面へと倒れてしまった。

 

 

「稲森ッ!!」

 

「稲森さん!!?」

 

「おいマジかよイナゴッ!!」

 

 

 それを見て驚いたエースたちはその隙を突かれて他の怪人達から放たれたエネルギー波によって吹き飛ばされて変身が解除してしまう。

 

 

「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」」」

 

 

 全員が倒れた所でリベンジは陽奈の元へ近づき、彼女の頭に手を当てる。

 

 

「これで良い… これでな」

 

 

 リベンジは稲森同様に陽奈からもエネルギーを吸い取っている。

 どうやら彼が触れると対象のものからエネルギーを吸収するという能力が備わっているらしい。

 ある程度吸収し終えると、リザルドは変身を解いてニヤリと笑う。

 

 

「… 終わりだ。お前達はお前達のライダーの力により崩壊する」

 

「まさか僕の力を……」

 

「アベンジから半分。エースからも半分。半々の力を融合させる事によって、俺は新たな力を手に入れる。そしてこの腐りきった世界を破滅させる」

 

「そんな事させる… かっ!!」

 

「やめておけ。半分と言えど力を失ったお前は変身できない。力を取り戻すにはそれなりの時間が必要だが… 果たして俺はそう待ってはくれるかな?」

 

 

 高笑いをしながらリザルドは何処かへと消えていった────。

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

 翌日、陽奈の実家にて消えたリザルドの行方を追う為、疲労や痛みに耐えて情報を掻き集めていた。

 皆が怪我を負う中での作業なので辛いものだが、奴らの目的を阻止しなければならない。

 稲森と陽奈はまず何故奴らがあのビルを最初に襲ったのかを考えた。

 

 

「リザルドなんであのビルを襲ったんでしょうか。確かにあのビルは栄須市でもかなり目立つビルですし… 現に僕も度々見た事がありました。自分たちの存在を知らしめる為なら十分な効果が期待できます」

 

「そして私たちの力を奪ったのは世界に復讐する為…… 誘い込まれたのはわかってるんだけど、それ以前に何を理由にあそこを襲ったのかよ。あのビルにあいつらが欲しい物なんて………… あっ」

 

 

 その時、陽奈はそのビルの噂を思い出し、稲森の方はリザルドの持っていた謎のドライバーを思い出した。

 

 

「そうだ! リベンジドライバー!」

 

「… そういえばあのビル前からリゲインの誰かが出入りしてるって噂が立ってたのよ。本拠地以外の別の場所があったとするなら… ちょっと調べてみる必要があるみたいね」

 

「奴らの手がかりも掴めるかも知れませんね!」

 

「行くわよ稲森。あいつらの野望をぶっ壊してやるんだから!────」

 

 

 ─── 楓を家に待機させ、稲森と陽奈は例のビルへと足を踏み入れる。一方のモグロウは外で見張りをしてくれている。

 中には人はいない。陽奈が手を回してくれたおかげで誰もその場には近づけず、中にいるのは稲森と陽奈の2人のみである。

 2人はビルの中を探索し始め、壁や床に仕掛けがないかこと細かに見て回る。

 

 

「なんかあった?」

 

「… いえ、こっちには何も」

 

「はぁ… まぁそうよね。そう簡単に見つかる場所に隠してるわけないし…」

 

「………… 陽奈さん」

 

「なに?」

 

「僕、ここら辺を破壊してみます」

 

「… え? あなた何言ってるの? ライダーの力が有ればどうにでもなるけど、今のあなたじゃ…」

 

「陽奈さん。僕の種族忘れていませんか?」

 

「… あっ、ごめんなさい。忘れてたわ」

 

「忘れてたって… でも、なんか嬉しいです」

 

 

 稲森の身体は徐々に変化していき、みるみるうちに怪人の姿へ変身する。見た目はあの稲森からは想像つかないほど生物みがあり恐ろしいが、不思議と陽奈にはそう言った怖いという感情は出てこなかった。

 

 

「一気にやっちゃいなさい」

 

「はい」

 

 

 そして怪人態の稲森は両足に力を込めて縦横無尽にビルの中を飛び回りながら壁や床を破壊していく。

 とてつもない音が外に響き渡りモグロウも何があったと驚いているようではあるが、稲森は気にせず次々と破壊し続けた。

 

 

「…… これは弁償以前の問題だけど、この状況なんだから許してくれるわよね」

 

「─── っ! 陽奈さん! ここに何かありますよ!」

 

「良くやったわ稲森ッ!」

 

 

 稲森が破壊した壁の中からいかにもという階段が出てきた。どうやら地下に続いているようだ。

 それから稲森は人間態へと戻り、陽奈と共に階段を降りて行く────。

 

 ──── 暫くして小さな空間に辿り着いた。周りは暗く何も見えない為、壁を叩いながら歩いていると、手にこの部屋のスイッチだろうものが当たり稲森は押してみる。

 すると、部屋に灯りがつき部屋の全貌が明らかとなった。

 そこにはどこにも繋がって部屋が一つあり、そのままの状態で埃まみれとなった機械類が置いてあった。

 

 

「リゲインのアジトって言うよりは研究室みたいですよね… ここってまさか──」

 

「班目辺りが使ってたやつかもね…… 電気も通ってる事だし、パソコンもあるし、ちょっと見てみようかしら」

 

 

 陽奈は部屋にあったパソコンを弄り、何か情報がないかと探っていると、とあるファイルに目が止まり、開いて中を確認する。

 

 

「稲森」

 

「はい?」

 

「リベンジドライバーについて載っているわ」

 

「えっ!? 本当ですか!?」

 

「…… 『リベンジドライバーとはアベンジドライバーの前に制作された試作品。これに改良を加えて完成品にしようとした所、まるでそのドライバーは生き物のように装着者を喰らい尽くした』」

 

「装着者を… 食った? どういう事なんですか?」

 

「えっとね… 装着したものの魂を喰らうって書いてあるわね。詳しい事は載ってないけど、あのドライバーとんでもない欠陥品じゃない」

 

「あの吸収能力についてはありますか?」

 

「あれは純粋にリザルド自身の能力なんじゃない? だけどあそこまでってなるとこのドライバーが力を増幅させた可能性もあるわね…」

 

「リベンジへの対抗手段とかって?」

 

「リベンジ自体はエスポワールに劣るといっても、吸収能力が厄介だからどうしようも………… ん? もしかしてこれって…」

 

「陽奈さん?───」

 

 

 その瞬間、ビルが揺れ始め2人は思わず倒れてしまう。

 

 

「な、何があったの!?」

 

「この揺れは……」

 

 

 稲森たちは状況が理解できない中で、稲森の携帯に着信が入る。電話に出ると声の主はモグロウだった。

 

 

「どうしたのモグロウ!? 外でなにかあった!?」

 

「--- あぁ、やべぇぞ!! あのリザルドの野郎どもが動き出した!! 今、外はパニックで市民の救助中─── ぐっ…!!」

 

「モグロウ!!?」

 

「--- 大丈夫だ畜生!! そっちはどうだ!?」

 

「こっちは……」

 

 

 その事態を稲森の表情から察した陽奈は送り出そうとするが、その前に彼を引き止める。

 

 

「ん? どうしました?」

 

「ジャンプフィード貸してもらえる?」

 

「ジャンプフィードを? どうして…」

 

「どうせ今使ったところで意味ないでしょ。それに私がただで貸してって言うと思うの?」

 

「… わかりました陽奈さん!」

 

「はいはい。じゃあ暫く頼んだわよ!」

 

 

 稲森は頷き、再び怪人態へと姿を変え、外へと飛び出した────。

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

 モグロウは仮面ライダージャックへと変身し、街の崩壊から市民の盾として動いていた。

 街の方はリザルドの仲間である4人の怪人が、市民がいようか同士である怪人だろうが関係なく襲っている。

 

 

「くそっ!! あいつらッ!!」

 

 

 あちらは4人で一般的な怪人であるにも関わらず、抵抗を見せる怪人達すら圧倒的な力でねじ伏せている。数十人で取り囲んでいるのになんて強さなのだろう。

 

 

「やべぇ… このままだと犠牲者が増えて行く一方に…!!」

 

 

 すると、頭上が急に暗くなり始め、ジャックは何事だと空を見上げる。

 空には真っ黒な雲が出現し、ゴロゴロと雷の音が鈍く響き渡る。一部だけこんな天候になるのはおかしいと思うがそれもその筈だ。

 これはクインが作り出したエネルギーの塊なのだから。

 

 

「楓か!?」

 

「ごめんなさいモグロウさん!! 私の方もようやく怪我をした人たちの軽い治療とかしてたから遅くなっちゃいました!!」

 

「いや、来てくれて助かるぜ!!…… んじゃあ、でかいの1発頼むぜッ!!」

 

「ガッテンです!!」

 

 

 そしてクインは杖を手下の怪人達へと振るうと、雷雲が黄色に光り輝き、次の瞬間にはとてつもない威力を持った雷撃が怪人達を包み込む。

 

 

「ナイス!! よし、これでトドメと行かせてもらうぜぇ!!」

《RAISE!! ジャックドロップ!!》

 

 

 ジャックはポーカドライバーを閉じて開き、両足で天高く飛び上がると、アベンジのキックを真似るように右脚にエネルギーを纏ってライダーキックを放つ。

 

 

「おらぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

 

 手下の怪人達はその場から逃げようとしたが、身体が痺れて思うように動けず、ジャックのライダーキックを避ける事ができずに纏めて食らってしまった。

 凄まじい爆発を引き起こすが、怪人達は死んではおらず瀕死状態となって全員倒れてしまう。

 

 

「…… よっしゃ!! これで後はリザルドの野郎1人だけだ!!」

 

「お疲れ様ですモグロウさん!」

 

「助かったぜ楓… にしても、イナゴの奴は大丈夫なのか…?」

 

「え? 稲森さんはどこに?」

 

「リザルドの所に向かった」

 

「…… えぇ!!? 変身できないんですよ!!? これじゃあサンドバッグになっちゃいますって!!」

 

「俺もそう言ったんだけどな…… まぁ、あいつならやってくれるだろうよ」

 

「ライダーの力なしにですか…?」

 

「俺はライダーが云々なったばかりだからなんとも言えないけどよ… イナゴは仮面なんか被らなくても仮面ライダーだと思うんだ」

 

「…?」

 

「わからなくていい。俺もよくわからなくて言ったからな。つーか陽奈はどこに行ったんだ? さっきから連絡つかねーんだけど」

 

「私も陽奈がどうしてるかわからなくて… もう一度電話して───」

 

 

 その時、突然どこからともなく周りからウィンプジェスターの群れが現れ始めた。

 ウィンプジェスター達はジャックとクインを取り囲み、逃げる隙間をなくしている。明らかに支持されて動いているようだ。

 

 

「おいおいウィンプジェスターってマジかよ!!? 班目が消えたからもうないんじゃないのか!!?」

 

「隠し持ってたみたいですね… これ」

 

「さてよー… どうしたもんか」

 

 

 2人にジリジリと近づくウィンプジェスター達。

 数は多くともポーカライダーの2人ならば造作もないと、足に力を入れて構える。

 そしてウィンプジェスターの1人が飛びかかってきたが、その1人が何者かによって狙撃され地面を転がる。

 

 

「な、なんだ?」

 

「…… 敵が多いわね。楓かモグロウのどっちでもいいから私の護衛頼める?」

 

 

 それはエースガモスボウを持った陽奈であった。

 陽奈はもう片方の手にジャンプフィードを持っており、更にはそれと一緒にノートパソコンも持っていた。

 

 

「あ? なんだそれ。イナゴのやつじゃねーか」

 

「この揺れのせいで、とある事情でボコボコになった壁が崩れて来たのよ。あそこはもうダメね。とりあえず最後の秘策を持って来たから。これでリザルドに対抗できる」

 

「対抗するってもジャンプフィードで…」

 

「まだこれは完成してないの! さっき言ったでしょ崩れて来たって!…… とにかくこれを稲森に届けなきゃ行けない。あいつならきっとやれる筈だから」

 

「…… へっ、ならここは俺がなんとかする。楓は陽奈に着いて行ってやってくれ」

 

「モグロウさん…… はい! わかりました頑張ります! 行こう陽奈ッ!!」

 

 

 ここをジャックに任せ、陽奈たちは稲森が戦っている場所へと走り出す。

 

 

「… 何回も言いたいよな。ここは俺に任せろってよ。かっこいいだろ?」

 

 

 ジャックは指をポキポキと鳴らし、ウィンプジェスター達に突っ込んでいく─────。

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

「待ってください!! リザルドさん!!」

 

「待ってくれと俺が頼んでも誰も待ってはくれなかった。そして両親は死んだんだ… こんなクソみたいな世界、俺がこの手で潰してくれる…!!」

 

 

 稲森は仮面ライダーリベンジに変身したリザルドを後ろから追いかけていた。

 しかし、スピード違いを見せつけられ圧倒的に距離を離されてしまう。

 

 

「リザルドさん!! あなたのやり方は間違ってます!! 今からでも遅くない!! やめてください!!」

 

「… 黙れ」

 

「リザルドさん!!」

 

「黙れと言っているッ!!!」

 

「しまっ……!!? うわぁっ!!!」

 

 

 リベンジを追う稲森だったが、リベンジの空を蹴った時に発生した衝撃波を喰らって吹き飛ばされてしまった。

 もう追ったとしても追いつかない。だが、彼が行く場所は分かっている。きっとあそこに向かう筈だ。

 

 

「…… 一旦、解こう……」

 

 

 そして稲森は怪人態から人間態へと戻り、深呼吸をして呼吸を正常に戻す。

 これは稲森が特殊という訳ではなく、人間の姿での生活が長かった為か、本来の姿である筈の怪人態よりも人間の姿の方が楽だという。

 暫く呼吸を整えていた稲森であったが、その時、背後から何者かの気配を察知して咄嗟に避ける。

 

 

「な、なんだ!?……… え?」

 

 

 その何かはジェスター… ではなく、全く違う何かであった。

 

 

「ジェスターじゃない…? お前達は一体なんだ…!?」

 

 

 何かはコウモリのような翼を広げ空へと舞い、上空から稲森を殺そうと襲いかかって来た。

 その攻撃を避け続けていた稲森だったが、途中数が増えていることに気づいた。

 

 

「え、そんなっ!!?」

 

 

 それらはケラケラと稲森を笑い始める。嘲笑うその表情と見た目からまるで"悪魔"のようだ。

 

 

「くっ…!!」

 

 

 やるしかないのかと構えたその時、再び背後から何者かが姿を現す。

 それは身体中に鍵穴のようなアーマーをつけ、禍々しい姿でありながら、稲森はそれが不思議と仮面ライダーに見えた。

 

 

「僕の後ろ取られ過ぎ… というか、あなたは…?」

 

「…………」

 

「あ、あの〜…」

 

「─── 俺は仮面ライダーメレフ」

 

「メレフ?」

 

 

 メレフは稲森を通り過ぎて、首だけ向けて言い放つ。

 

 

「悪魔の王だ」

 

 

 すると、悪魔のような怪人達はメレフ目掛けて飛びかかってくるが、メレフはそれを巧みにかわして殴り飛ばしていく。

 

 

「か、かっこいい…!!」

 

 

 次に手を空に翳すとそこに剣が召喚され、その剣で群がる怪人達を切り裂き、貫き、一網打尽にしていった。

 ファングは王としての風格を見せていたが、こちらも口で言ったとおり王という名に相応しい姿だ。

 

 

「終わらせるぞエイル」

 

「承知致しました。メレフ様」

 

 

 一瞬、女性の声が聞こえたかと思うと、メレフは腰に巻かれたドライバーの右側に付けられた鍵のような場所を捻り、剣にエネルギーを集中させる。

 

 

「─── 眠れ。悲しき悪魔よ」

 

 

 そして剣を振るうと一瞬にして怪人達の群れがその場から消滅した。

 あまりにも凄まじい光景に稲森は何も言えずに口を開けていると、メレフと名乗るその仮面ライダーは稲森に近づいてくる。

 

 

「な、なんでしょう!!?」

 

「この辺りにデモンティアが潜んでいる可能性がある。ここは任せてお前は目的を果たしに行け」

 

「デモンティア…? 今の怪人ですか?」

 

「さっさと行けと言ったぞ?」

 

「は、はい!! すみません!!…… あっ、ありがとうございました!!… また何処かで!!」

 

「… ふん」

 

 

 稲森は頭をこれでもかと深々と下げ、リベンジが向かってあろう場所まで飛び跳ねて行った。

 メレフはそんな姿を見送った後、大きなため息を吐く。

 

 

「メレフ様!? ど、どうかなされたのですか!?」

 

「い、いや、なんでもない。気にするな」

 

「あなた様にもしもの事があったらと思うと私は… 私は…!!!」

 

「わかったわかった… はぁ…」

 

「メレフ様…?」

 

「…… あぁ、エイルすまない。とにかくここを調査後、来た道を戻るぞ。いいな?」

 

「はい… 我が愛しの王────」

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

「ここだ」

 

 

 稲森が辿り着いた場所は栄須市の端の方にある大きな塔だ。その形状はなんと因果か班目が製作したものと酷使していた。

 その塔の頂点にはリベンジが何か作業を進めている。

 

 

「リザルドさんッ!!」

 

「…… 来たか」

 

「もうこんな事やめてください!! あなたにならわかる筈です!! リザルドさんと同じように親を亡くした子達もいます。その子達はジェスター首領の戦争に巻き込まれたんです。あなたはそんな罪もない子達まで犠牲にするような方なんですか? 憎しみだけで簡単に他人の命を奪ってしまうんですか!!?」

 

「お前がいくら俺を止めようともう無駄だッ!! 俺はもう止まらない… ここまで来て止まることだけは絶対にしてはならない……!!! 俺に着いて来てくれたあいつらの為にもやらなければならない!!!」

 

 

 そしてリベンジは一瞬で稲森の元へと飛び、彼を掴み上げて近くの建物に投げ飛ばす。

 稲森は瞬間的に怪人態へと姿を変えるが、あまりの勢いに態勢を立て直す事ができずに直撃してしまう。

 

 

「うぐぅ…!!」

 

「悪には悪で対抗するしかない。俺はそう世間から学んだ。俺の考えはお前がどう諭そうと変わることはないッ!!!」

 

「… いつまでも過去を引きずって、それで他人を犠牲にしてもいいと? そんなのわがままだッ!!!」

 

「なにぃ…!!?」

 

「もう死んだ人は帰ってこない!! 皆んながそれをわかっているから命は大切なんだ!! リザルドさんが家族を殺されて許せないのはわかります。だけど、大切な命を今度はあなたの手で奪えば本当に次こそ戻れないんですよ? あなたはまだ戻れる位置なんです」

 

「俺はもう戻れない… 憎しみだけだ俺は動く!! 世界に俺の痛みを思い知らせてやる!!」

 

「じゃあ何故あの時、ビルの人たちを殺さなかったんですか?」

 

「…っ!!……… それは…」

 

「リザルドさんにだってある筈です。誰かを想う気持ちが… あなたがなりたくない自分にならない為の心がある筈です!!」

 

「…… 俺は…!!」

 

「リザルドさん… もう辞めましょう? 僕はあなたと争いたくない…!!」

 

「………」

 

 

 それからリザルドは暫く口を閉し、拳を握り締めて稲森に背を向けた。

 何が正しくて何が間違っているのか。そんな事、世間の誰もが教えてはくれなかった。

 だが、この稲森の話しを聞き、心から彼の言葉を聞き入れた。だから答えはもう出ている筈だ。

 

 

「… 名前は?」

 

「イナゴ…… いえ、稲森です」

 

「そうか…… 稲森。俺の答えは出た」

 

「リザルドさん…!!」

 

「ふっ───」

 

 

 その瞬間、稲森はくの字に曲がり吹き飛ばされ、建物を次々に崩壊させ、最後にぶつかった建物を貫通して地面に転がる。

 

 

「な… んで……」

 

「きひひひひ…… あひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

 

「え…!?」

 

 

 稲森は陽奈が言っていた言葉を思い出す。

 リベンジドライバーは装着者の魂を喰らう。これは誰がどう見てもわかる。リザルドはリベンジドライバーに喰われてしまったのだ。

 

 

「嘘だ… そんなっ!!」

 

 

 それからリベンジは塔の頂点まで再び登ると、何かのスイッチを起動させる。

 すると、空へとレーザーの様なものが放たれる。この光景は見た事がある。班目が隕石を落とした時と同じものだ。

 あの塔は酷使していたのではなく、最初からそうする為に作られていた。

 

 

「このままだと隕石が…!!…… どうすれば…」

 

 

 そしてふらふらとしながら立ち上がった稲森だが、やはり身体の力が思う様に入らず倒れてしまいそうになる。

 しかし、ちょうどそこへ陽奈がやってきて稲森を支えた。

 

 

「陽奈さん…!!」

 

「大丈夫? こんなゴツゴツしてるのに、流石にあの攻撃は効いたみたいね」

 

「…… すみません陽奈さん。リザルドさんはもう……」

 

「なーに諦めてるのよ。ほら、これ使って助けに行って来なさい」

 

「… これは?」

 

「ジャンプフィード改。またの名を『エースジャンプフィード』よ」

 

「エースジャンプフィード…… という事はまさか!!?」

 

「そう、私の力を入れてあるわ」

 

「でも、そんな事したら陽奈さんが…!!」

 

「… はぁ… リベンジ倒せば済む話でしょ? それに今はあなただけが頼りなのよ? しっかりしなさい!!」

 

「は、はい!!」

 

「…… 全くもう。さっさと行きなさい。私の力… 託したわよ!!! 仮面ライダーアベンジッ!!!」

 

「─── はい!!!」

 

 

 稲森は人間態に戻り、持っていたアベンジドライバーを腰に巻き付ける。

 それから陽奈から託された力「エースジャンプフィード」をドライバーに差し込むと《Welcome!! エースジャンプ!!》という音声が響く。

 待機音が流れると稲森はアベンジドライバーの口を掴み構える。

 

 

「お借りします陽奈さん─── 変身ッッッ!!!」

 

 

 そして稲森はアベンジドライバーの口を閉じる。

 

 

《Tasty!!》

《I save the world by two power, We are Kamen Rider!!》

《Let's try START!! エースアベンジ!!》

 

 

 仮面ライダーアベンジと仮面ライダーエースが融合したその力で地面を蹴って、一瞬にしてリベンジの目の前に辿り着く。

 

 

「助けます!!… リザルドさん!!」

 

 

 アベンジは攻撃をしてくるリベンジをいなし、両足を揃えて蹴り飛ばす。

 空中を蹴りながら吹き飛ばされたリベンジの後ろへと回り込み、上空へと打ち上げ、更に追撃して地面へと叩きつけた。

 

 

「うぉぉぉぉぉぉッ!!!」

 

 

 しかし、再び追撃しようとしたアベンジはリベンジの身体から伸びた謎の触手に両腕両脚を固定され、そのまま塔に叩きつけられた。

 

 

「なに…!?」

 

 

 この塔は班目のものそっくりではあるが、どうやらその強度自体も同じらしい。今の衝撃は2つの力を持つこの力でも内側にまで浸透してくる。

 リベンジは理性がない様に見えて本当は考えている。この相手はどう痛めつければいいのか。次はどうして苦しめてやろうと。

 

 

「待っててくださいリザルドさん…!!」

 

 

 そして再び塔に叩きつけようとしたリベンジだったが、その瞬間アベンジは身体を思いっきり捻って触手を弛ませ、弛んだ所を両手で掴んでリベンジを持ち上げる。

 

 

「…… あなたが班目じゃなくて良かったですよ… 本当に!!!」

 

 

 そして遠心力がついた状態でリベンジを塔の頂点にあるスイッチへと叩きつけた。

 すると、頑固な外装と打って変わってそこだけは耐久性はなかったのかリベンジは自分というハンマーによってスイッチを破壊されてしまう。

 あの時は班目であったから苦戦を強いられたが、これは班目が作ったものではない。必ず何処かに弱点というものがあるのだ。

 塔はレーザーの放射が止まり、エネルギー供給ができなくなったのか完全に停止してしまった。

 

 

「これで終わらせる…… 行くぞ!! 陽奈さんと逆襲だッ!!!」

 

 

 それからアベンジはドライバーの上部を叩き上空へと舞い上がる。

 そしてエースの巨大な羽を背中に生やし、両脚をイナゴの様な形状へと変化させ、両脚を揃えた状態で降下する。

 

 

「これが僕たちの力だぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!」

 

「…ッ!!!」

 

 

 リベンジから触手が放たれるが、上空で蝶の様にヒラリと躱し、2つの力が融合したライダーキックをリベンジのドライバーへと食らわせた。

 

 

《Goodbye!! Thank you!! エースアベンジタイム!!》

 

「きひゃぁぁぁあぁあぁぁぁぁぁッッッ!!!!!──────」

 

 

 そしてアベンジは地面に着地し、握った拳を天高く突き出して勝利を掲げた─────。

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

 あの後、世界には再び平和が訪れた。

 リザルドやその仲間たちは罪を深く反省し、稲森に礼を言って連行されて行った。本人達はこれからどう変わっていくのかわからないけど、きっと次に会う時はいい笑顔で迎えられる筈だ。

 そしてエースジャンプフィードはあの戦いの後に粉々になってしまった。無理やりスペックを引き上げていた様で、陽奈はわかっていたが合わなかったらしい。暫くジャンプフィードは使い物にならないけれど、陽奈が言うには必ず直すだそうだ。

 とにかく世界は今日も平和だ。何もなくただ日常が過ぎていく。

 

 

「さて、モグロウ。今日は休みだけどどこに行こうか?」

 

「あ? いつも通りぶらぶらしようぜ。そんな急ぎでもないんだからよ」

 

「それもそうだね」

 

「なぁ、イナゴ。お前確かアパートまたあそこにするんだろ? 綺麗になっただろうけど今のお前ならもう少しでかい所に…」

 

「いいんだよモグロウ。僕はあそこがいいんだ」

 

「え?」

 

「何も変わらないあそこがいいんだ。何も変わらない…… いつも通りの日常が送れればいい。こうしてモグロウや陽奈さんに楓さん。色んな人たちと毎日変わらない日々を送れればさ」

 

「…… ったく、本当に欲がない野郎だぜ… まぁそういう所がイナゴなんだけどよ!」

 

 

 モグロウは稲森の肩に腕を巻き付け高笑いしている。大声でこちらが恥ずかしいが嫌ではない。

 

 

「あ、そうだ!」

 

「ん?」

 

「今から陽奈さん達と出かけようよ。多分、僕のジャンプフィードの事で頭がパンクしてるだろうし」

 

「おぉ、いいねぇ…… で、どこ行くんだ?」

 

「そうだなぁ… じゃあ、適当で行こう!」

 

「はっ、やっぱり適当か」

 

「もちろん! 何も考えずにさ。楽しく行こう」

 

「… おうよ。楽しくな!」

 

 

 いつもと変わらない日々こそ1番幸せだ。

 何もなく、何も考えず、ただぶらぶらと友達と共に過ごす日々、それだけでいいんだ。難しい事なんかない。ただ笑っていよう。

 未来に報復し、今を精一杯に生きる。

 

 

「さぁ! 遊びの逆襲だッ!」

 

「どういう事だよ!!?」

 

 

 仮面ライダーアベンジ Jump to tomorrow The end

 

 

 

 

 >>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

「…………」(手を銃の形にしている

 

「だからそれまたやるんですか?」

 

「ふむ、どうやら俺たちが呼ばれたのはそういう事らしいな」

 

「…… まぁな。テロスの野郎のせいかと思ってたがどうやら違うみたいだぜ」

 

「僕もよくわからないんですけど… とにかく今はやるしかありませんね」

 

「任せておけ…… この王にな」

 

「なら、お願いしますよ。あなたにならできます」

 

 仮面ライダーアベンジ To be continued…




仮面ライダーリベンジは正式には「仮面ライダーリベンジ ヘイトリッドウェポン」です。能力は力の吸収。と、エスポワールの能力です!(憎しみでパワーアップ)。
「仮面ライダーアベンジ エースジャンプウェポン」
アベンジとエースの力が融合した形態です。スペックは基本フォームを足した数値で、能力を解放すると全部5倍になります。かなり出力ですのでああいう感じでぶっ壊れたんですなぁ…。
そして今回登場したリザルドは今まで本編に出てこなかった人間と怪人のハーフです… はい、この設定本編でやろうと思ってたんですが完全に忘れてましたすみません。でもお陰で特別編の敵役として頑張っていただけましたありがとう!

はい!!という事で「仮面ライダーアベンジ」!!これにて閉幕となります!!
今までありがとうございました!!(フラグ
いつかまたある日を楽しみにしております!!(フラグ
それではまたーー!!!!!














まーた流れが変わったなぁ……














1000年の長き封印から放たれし72体の悪魔「デモンティア」

現世へと蘇ったデモンティア達は人間の心を揺さぶり魂を喰らう。

ごく一般的な高校生…だった「大神 恭也」はある日「デモンドライバー」を拾い、72体のデモンティアの1人「エイル・ワン」と出会う。

エイルの力「デモンティアイズキー」を使用して恭也は「仮面ライダーメレフ」へ変身し、全ての悪魔を封印する為に剣を振るう!!

闇を払え!!封印せよ!!

─── 悪を使役し悪魔の王となれ

新連載!! 仮面ライダーメレフ!!

これからもよろしくお願いします!!
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