多重クロス作品世界で人外転生者が四苦八苦する話 作:VISP
新西暦186年 極一部の特機級歩兵戦力の跳梁跋扈を受けて
「ここに特殊部隊エコーズの発足を認める。市民の安全のため、任務に励んでくれ給え。」
「了解しました。謹んで拝命致します。」
国際警察機構のみならず、連邦軍でも強力な歩兵戦力への対抗策を講じる必要が出てきた。
恐竜帝国や百鬼帝国、妖魔帝国の歩兵は人類よりも強力かつ既存の銃火器(中には重機関銃も防ぐ個体もいた)でも通じない事例があった。
更にはBF団のエージェント達の多くはそれら異種族の歩兵よりも更に強く、十傑集に至っては特機であっても撃破可能という出鱈目ぶりを持つ。
現在は国際警察機構とガンダムファイター、一部の民間系特機のパイロットらが対応しているが、先の第二新東京市においてはジオフロントへ十傑集の侵入を許し、精鋭揃いの首都防衛隊が壊滅する事態となってしまった。
これらの戦力相手では既存兵器では対応できないという報告を受け、連邦陸軍は漸く重い腰を上げるのだった。
新西暦186年 エコーズ発足を受けて
「なにこれ。」
エコーズの人員を見て、トレミィの一言。
エクスペンタブルズか、特攻野郎Aチームか、木曜洋画劇場か何かの宣伝かと思ったらしい。
司令官 フランクリン・カービー中将
副司令 サミュエル・トラウトマン大佐
ダッチ・シェーファー少佐
ダグザ・マックール大尉
ケーシー・ライバック大尉
ジョン・ランボー中尉
コンロイ・ハーゲンセン中尉
他、フルメタ世界のミスリル所属人員多数。
連邦軍全体から選りすぐられた人員で構成されており、銃火器や爆発物の取り扱いに徒手格闘戦、潜入・破壊工作、ゲリラ戦、車両や航空機にMSの操縦などあらゆる分野を修めたエキスパート集団。
その強さはまさに人間武器庫!
基本的に極秘の高難易度任務に投入されることが多く、地底種族連合残党の秘密拠点狩りに投入される他、ジオフロント等の「落とされたら終わり」な場所の防衛に配置されている。
稀に国際警察機構との合同任務に駆り出されることがあり、その度に人間の常識を超えたBF団エージェントや十傑衆、国際警察機構のエキスパートと遭遇している経験上地味にオカルト的現象への耐性が高い。
が、自分達も人類の常識を外れた能力やスキル、補正を持っているので何とか対応できている。
新開発の歩兵向け装備のCM
「EM銃?」
「Electro(エレクトロ)Magnetic(マグネティック)、電磁場よ。火薬も従来の弾もいらない。アルミ弾を光位の速さで飛ばせるの。」
「レールガンてヤツだな…」
「ええ、そうとも呼ばれているわね。」
というCMが無駄に有名な個人用電磁投射兵器。
言わずもがな誇張であり、後先考えずに辛うじて一発限り亜光速の領域で発射できるが、えらい事になるので止めましょう。
ちなみにこのCMはPVも兼ねて製作された映画のワンシーンを切り抜いたもの。
主演俳優が現役のエコーズ隊員であったことから実話では?という声もあがったが配給元と連邦政府は否定している。
開発はアズラエルグループ傘下の軍事企業サイレス社。
かねてより存在が確認されていた鬼やハチュウ人類に対して通常の対人用銃火器は威力不足であった。
基本的にこういった手合いに対しては軍用パワードスーツ部隊を投入するのだが、ロサンゼルスのある麻薬カルテルと通じていた恐竜帝国兵士が組織の摘発に動いていたLA市警と偶然遭遇、カルテルとたった5名の帝国兵士の掃討と引き換えに2名を残して精鋭たるSWATを含め30名を投入した市警側も全滅する事態が発生。
これを受けて個人で運用でき、強力で警察にも広く普及できる銃火器の開発を連邦政府は要請。
こうして生み出されたのがEM銃である。
威力の調節が可能であり、既存の歩兵用防弾プレートから軽装甲車両程度までを一撃で射貫可能。
それでいて銃本体は驚くほど軽量かつ頑丈で反動もほとんど存在しない。
採用されたこの銃はミニガン型や拳銃型も作られるほどのベストセラー商品となり、連邦軍から警察組織までに広く行き渡ることとなった。
表沙汰にはなっていないが地底種族連が表に出て来る前、開発中のこの銃は一度サイレス社の重役と組んだ連邦政府議員と汚職連邦捜査官から産業スパイを行っていた鬼、即ち百鬼帝国の諜報員に売り払われかけた事がある。
これに勘づいたサイレス社社員ととある連邦捜査官(出向していたエコーズ隊員)、別件で証人保護プログラムを受けていたゲイ・バーの従業員の尽力で鬼に奪われる事態は防がれたのだが、取引が行われていた港湾部で大規模な銃撃戦が発生しメディアに勘づかれてしまう。
当時、人類の敵にして未だ表に出て来ていない鬼の存在とそれに与した連邦政府議員の存在は無用な混乱の元となるとされ、秘匿するために一連の騒動は撮影中の映画のワンシーンとして処理された。
これを実際に完成させたのが例のPV映画である。
なお、恐竜帝国兵士と戦い、生き残ったジョン・マクレーン、マイク・ハリガン警部補の各両名には隠蔽のために箝口令が言い渡されたのだが、その際に二人はこう返したという。
「「分かったから連中に効く銃(ガン)をよこせ。」」
どうも手持ちの火器が通じず、建材で押し潰したり、麻薬製造に使う有機溶剤を目に突き刺すなどして二名を始末、最終的に倉庫内にあった可燃性物資に火を放ち、倉庫ごと残りを吹き飛ばした模様。
新西暦186年 北米 ラングレー基地 エコーズ発足を聞いて
「やはりレイバーでは軍用には足りませんか…。」
「加えて一から開発してる暇はありませんから…。」
「はい、はい!うちのお蔵入りしたエステバリスが良いと思います!」
「まぁそうなりますか。」
「じゃ、取り敢えずそれを現在の情勢に合わせて再設計なり再調整しましょうか。」
こうして、ネルガル重工製エステバリスは嘗ての試作型での不採用をバネにして市街地における対歩兵向け陸専用兵器として世に出る事となる。
丁度パワードスーツでは敵わず、MSサイズではオーバーキルになる相手に対しての兵器として運用される事となる。
軽快な運動性能とDF、人型故の汎用性、ローラーダッシュによる機動性、何よりも内燃機関を搭載しないが故の低コストと高い生産性、被撃破時の誘爆の危険性の低さが評価された。
なお、操縦系統はMS等の一般的な人型兵器と共通のものと、A.I.M系列企業から販売されているIFSナノマシン対応仕様(一応通常の操縦も可能)の二種となっている。
後に一部の大型艦や宇宙要塞内の内部警備やコロニー内戦闘向けの所謂0G戦フレームや作業用フレームも開発され、ナデシコ級砲艦に並ぶネルガル重工のベストシリーズの一つとなるのだった。
新西暦186年 北米 ラングレー基地 エコーズ発足を聞いて②
「とは言え、エステバリスは比較的低コストですが、これ一機種では問題があります。」
「一機種に頼ると欠点見つかったり、弱点突かれると弱いですからねぇ…。」
「加えて、想定される状況が市街地での対歩兵、それもガンダムファイター級ですからね。エステバリスは優秀ですが、DF無しの装甲は貧弱ですし…。」
「これはまた悩ましい問題ですね…。」
市街地や要塞・基地内での歩兵戦力、それも特機や人型機動兵器を撃破可能な歩兵を相手にするとなるとアウトレンジからの火力制圧は出来ず、特機や人型機動兵器類では大き過ぎて下手に動けぬ上に死角も相対的に多くなってしまう。
これらの問題を解決するには、こちらも同等の歩兵戦力か、或いは市街地や要塞・基地内でも運用可能な小型の人型機動兵器が必要だった。
エステバリスはその点合格だったが、一つの兵器に頼ってはそれが対応された・不備が見つかった時等に不利になる。
そうした経緯で開発されたのがあらゆる地形を走破可能で時速100km以上で走行する脚部を持ち、強力な歩兵戦力相手でも素早い反応が可能な電磁収縮筋(マッスル・パッケージ)と既存油圧式を併用した駆動系を持った小型人型兵器。
それがArmored mobile master-slave System、主従追随式機甲システム、通称ASである。
これは戦乱が続く地球の市街地戦闘並び対歩兵・対テロ戦力としてエステバリスと共に大いに活躍していく事となる。
尚、技術蓄積もあって最初から原作における第二世代になる模様。