多重クロス作品世界で人外転生者が四苦八苦する話 作:VISP
ヒュッケバイン×2 を ムトロポリス行きにしました。
これでライディーン組をリアル+異能組系、旧光子力研究所をスーパー系に綺麗に分割できた筈。
新西暦186年9月24日 地球 欧州方面 旧ギリシャ領
敗残の軍なれども未だ多数の戦力を持ったムゲ帝国軍。
メガロプレッシャーとその派生型を用いた基地施設や通常の機甲戦力こそないものの、未だムゲ戦艦にゼイファー、ドルファー等の機動兵器と歩兵戦力を有し、決して無視できない。
旧世紀の国家群であればそれだけで制圧可能な程の戦力を捨て置く程の理由も寛容さも侵略者相手には持っていない地球連邦軍はゲートシステムによる撤退の遅れているムゲ軍をここで全滅させる事を決定していた。
少しでも多く殺し、少しでも無惨に殺し、少しでも深く破壊する。
そうする事で二度とこの地球に手を出そうと思わない様に、もし手を出す事になっても少しでも再侵攻を遅らせるべくムゲ兵の心身へと地球人類の恐ろしさを刻み付ける。
そういう意味でも、ISA戦隊という地球圏最精鋭部隊の投入は理に叶っていた。
しかし、戦闘開始から10分、突然状況が動いた。
『こ、こちら西方向包囲担当部隊!敵の奇襲を受けた!繰り返す、奇襲を受けた!現在応戦中!救援を求む!』
突然の救援要請が味方から届いたのだ。
空かさず欧州方面軍司令部に繋ごうとしたのだが、ジャミングが展開されているのか繋ぐ事が出来ない。
『えぇい!全機、急いで戦闘を終わらs『いや、その必要はない。』っ!?』
ブライトからの通信に、突然別の声が混ざった。
陰鬱そうな男の声は、当然スペースノア改の乗組員でもISA戦隊所属の軍人のものでもない。
『BF団十傑集が一人、暮れなずむ幽鬼。』
戦場のど真中に佇む、その声と同じく暗い色のスーツに身を包んだ陰鬱そうな男が現れる。
直後、戦場全域にて突然無数の羽虫や蝶、蛾等が何処からともなく現れ、ムゲとISA戦隊の双方を混乱に叩き込んだ。
『な、なんだこれ!?』
『虫だ!気を付けろ、機体内部に入り込んでくるかも…!』
『しゃらくせぇ!ゲッタービームで焼き尽くしてやる!』
『あ、馬鹿…!』
ゲッター1が放ったゲッタービームによって一瞬で焼き尽くされ、ドンドン燃えていく虫達。
ゲッタービームだけでなく、ビームやレーザーにとっては虫=可燃物であり、発射された場所からその高い熱量によって次々と燃えていく。
即ち、燃え盛りながら滅茶苦茶に動き回る虫の大群に群がられるという傍目から見て地獄絵図に近い状況へとなったのだ。
『ひぃぃぃぃいい!?』
『きっも!きっっっっも!?』
『この馬鹿共!迂闊に撃つんじゃないよ!!』
この混乱はムゲ兵側でも起きており、戦場全域が混乱に包まれていた。
『では幽鬼殿、今ですぞ。』
『心得た。』
途端、今まで碌に動かなかったゲートシステムが起動、急激に空間を歪曲させていく。
『ぎ、ギルドローム将軍!ゲートシステムが起動しています!』
『なにぃ!?』
『こちらの制御、受け付けません!完全に暴走しています!』
『いかん、全部隊退避せよ!』
『間に合いませんーッ!』
『『『『『『うわあああああああああああ!?!』』』』』
こうして、ムゲ帝国軍地球侵攻部隊並びにISA戦隊はこの世界から消え去ったのだった。
……………
新西暦186年9月24日 地球
地球圏最大戦力の一角たるISA戦隊の消失。
それと時を同じくして古代より復活したミケーネ帝国を名乗る軍勢が地球各地に出現、軍民の区別なく襲い掛かり、破壊を撒き散らした。
その指揮官格と思われる者達、即ち地獄大元帥を筆頭として七つの軍団の長とそれを束ねる暗黒大将軍らは軍勢を率いて一路極東方面へと向かった。
また、その極東方面でも太平洋より妖魔大帝バラオがこれまでにない物量の妖魔帝国軍を率いて極東方面を目指し始めた。
両者とも道中目に付いた全てを破壊しながら、互いの目的を達成するために極東方面へと向かうのだった。
無論、地球連邦軍はそれを座視する事はなかった。
欧州方面に戦力を集中していたため、両者を撃滅するだけの数を揃える事は出来ずとも、足止めや漸減は出来るとばかりに多数の砲火を叩き込んだ。
だが、妖魔帝国軍はその数を大きく減らす事には成功したものの、ミケーネ帝国軍に関しては殆ど効果が無かった。
ミケーネ帝国の主力兵器たる戦闘獣。
僅かに撃破した機体の残骸を解析し、何処か機械獣にも似たそれらは古代ミケーネ人を材料とした巨大なサイボーグであり、機体の何処かにある顔に脳があり、よくしゃべる上に生物染みた柔軟性を持つ。
その基本性能たるや、あのマジンガーZに匹敵し、更には高い自己修復機能も有するというデータが出揃う頃には連邦軍は各地で敗退を重ねていた。
マジンガーZ(通常時)並みの防御力を持つ上に高い自己修復機能持ちでは、如何な連邦軍とは言え火力不足に陥ってしまうのも仕方ない。
そのため、対特機戦術に則って飽和火力での圧殺にシフトしていこうにも、相互に連携する戦闘獣の軍勢という悪夢に連邦軍は後手後手に回り、最終的にはアフリカ方面に回航していたマクロスとメガロード二隻の艦砲や量産型準特機グラビリオンの集中運用を開始するまで大きな被害を出し続けた。
そんな中、極東方面軍だけは他方面軍よりもしぶとかった。
以前から協力している民間研究所は自分達の自慢の特機とパイロットが各地で戦果を上げ、果ては行方不明になってもその手を休める事なく、次なる戦力の配備を続けていたのだ。
そうして登場したのが量産型グレートマジンガー軍団と量産型廉価版ゲッターG軍団である。
軍団といっても、数はそれぞれ9機ずつしかいないのだが。
前者は以前から科学要塞研究所で生産が進められ、甲児機やジュン機と同様の仕様であり、今回の件で予定を繰り上げてロールアウトされたのだが、調整が不完全なため、完成度は80%に留まっている。
後者は早乙女研究所で開発が進められていた次世代型ゲッターロボから合体・変形・分離機能を排除した上でゲッター線増幅装置(こちらはまだ通常仕様の試作一号機と共に調整中)ではなく縮退炉を追加したゲッタードラゴンで構成されている。
この量産型ゲッターGは嘗て相対したメカ鉄甲鬼を参考にしており、既にして高い基本性能を持っていた。
パイロットは全員が地球連邦軍から出向している軍人であり、全員が高いG耐性や特機適性を持った上で心技体全てに優れた者で統一されている。
彼らに加え、立場の問題からISA戦隊に泣く泣く参加出来なかった破嵐万丈とダイターン3も参加した特機軍団が極東方面への二大勢力の大規模侵攻を迎え撃つ形となり、やってきた戦闘獣軍団や妖魔帝国軍の先遣隊を散々に蹴散らし、撃破していった。
普通ならそれで増長する事もあるのだろうが、彼らは本来のパイロットであるマジンガーチームやゲッターチームのハチャメチャぶりを知る普通の軍人なので、粛々と連携を取りつつ敵を撃滅していくのだった。
なお、ダイターンはその目立ちっぷりから集中砲火を受け、専ら防御に専念する羽目に陥っていた。
それはそれで特機軍団にとっては助かるのだが、万丈は納得いかなさそうな顔していたと言う。
新西暦186年9月27日、ムゲ帝国軍とISA戦隊の消失から三日後、各地での戦闘は断続的に続き、極東方面では間も無く決戦という頃、遂に彼らが戻ってきた。
『つ、通常空間への復帰を確認!本艦の人員並びに装備に欠損見られず!』
『全部隊、状況報告!こちらスペースノア改は無事だ!』
『こちらハガネ改、無事です!』
『こちらクロガネ。全艦並びに人員全て無事です。』
『こちらシロガネ、問題確認できず。』
『こ、こちらヒリュウ改!人員・装備共に問題ありません!』
『よし、関係各所に連絡してこちらの無事と情報を収集するんだ!』
漸く、地球圏最大戦力たるISA戦隊が極東方面へ転移で帰還してきたのだ。
その傍らにはグランゾンがおり、マサキ・アンドーと幾つか言葉を交わすと消えていったと言う。
そして、その事が各地の連邦軍に知らされると…
『『『『『『『『『『『遅いわボケぇ!!』』』』』』』』』』
『『『『『っ!?』』』』』
仕方ないし悪くないと分かっているのだが、思わず罵声を浴びせてしまうのだった(その後謝ったが)。
たった三日されど三日、状況の急激な変化の速さを知るや否や、ISA戦隊の面々はその罵声に納得したのだった。
彼らの三日間の旅路はまたの機会として、結果だけを言うならば彼らは資金20万オーバーと貴重な強化パーツの山、更にオーラーバトラーと言われる特殊な機体群とそのパイロット、そしてアイドルだという少女達(とそのプロデューサー二名)を連れて地上へと戻ってきたのだ。
最寄りの基地で補給を受けた後ISA戦隊は部隊を二つに分け、遭難者たる民間人のアイドルの少女達を我が社にお任せをと手を上げたA.I.M極東支部に預けると、ムトロポリスと旧光子力研究所の二か所へとほぼ同時に向かってくる二大勢力の迎撃のために部隊を二つに分ける事となる。
ムトロポリスにはスペースノア改、ハガネ改、ヒリュウ改が。
旧光子力研究所にはクロガネ、シロガネがそれぞれ担当する事となった。
搭載する機体に関しては前者がライディーン、ゴッドマーズ、超電磁ロボ×2、闘将ダイモス、サイバスターにヴァルシオーネ、グルンガスト零式にグルンガスト、ゲシュペンスト・トロンべにヒュッケバイン×2、ゲシュペンストmk-Ⅱ一個小隊、そしてSRXチームとATXチームとなる。
後者に関してはマジンガーチーム、ゲッターチーム、ダンクーガ、グレンダイザーがおり、後はそれぞれに通常のMS並びにVF小隊となる。
後者の方が少な過ぎる?派遣先に合計18機もの特機軍団がいるんだしこれでも多い位である。
『よし、各部隊は先ず自身の参加する戦闘に集中しろ。戦闘が終息次第、可能な限り急いでもう片方の援護に向かうんだ。』
『現状の私達ではこうする他ありません。各員の奮励と努力に期待します!』
こうして、地球での戦いは新たな局面へと移るのだった。
……………
なお、オーラバトラーやらアイドル少女らのデータを冥王星基地にて受け取ったトレミィはご本人がいる時空だというのに構わず例のポーズであのセリフを呟いた。
「勝ったな。」
「お茶のお代わりはいかがですか?」
「台無しだよSf…お茶は貰うけどさ。」
決戦の時が近づいていた。
なお、転移先はラ・ギアスとバイストンウェルがミックスした世界の予定。
ファンタジー系参加作品が少ないので展開に困る(汗
主人公組無双と言えばそれまでなのですが、スパロボ原作でのバイストンウェルの連中は全長100m超えの特機含む巨大人型機動兵器の部隊とかによく喧嘩売る気になるもんだと感心する次第。