多重クロス作品世界で人外転生者が四苦八苦する話 作:VISP
本編はもうちょい待っててね!
・皇帝、未だ目覚めず 魔神覚醒事件後
「やれやれ…こいつはやはり骨が折れるのぅ…。」
『博士、そろそろお休みになられた方が…。』
「そうも言っておれん。甲児達が頑張っとるのに、あの事件の原因になったワシだけのうのうと休む訳にもいかん。」
『そうは言っても、このままではお身体を壊しますよ?ほら、あっちでメイドの皆さんがこちらを見てますし。』
「…そうじゃの、今夜はもう休むか。」
旧光子力研究所地下の秘匿区画にて、兜十蔵博士とサポートロボのミネルバXの一幕。
ミネルバXの外見はマジンガーZERO作中のそれを川上風デザインに修正されたもの。
容姿は亡くなって久しい十蔵の奥さんに似せてあるのだとか。
実態は人工知能を備えた光子力研究所のメインCPUの端末であり、十蔵の研究の各種サポートを行っている。
一人と一機は今後の地球人類防衛並びに対ZEROを想定し、未完成で放置されていたマジンカイザーの開発を再開していた。
ZEROの事例を反省し、作成時から引き続き対ZERO並びに「悪に堕ちたマジンガー」との戦いを念頭に設計されている。
つまり原作における「魔」「神」「Z」の三つの内、「魔」モードが封印されていると言える(「神」モードは魔神パワー全開のリミッター解除として採用)。
ここには早乙女研究所から提供されたゲッター炉も持ち込まれており、光子力反応炉と合わせて予想される完成時の性能は現在の地球において公式非公式双方において最上位の一角を占めるだろう事が予想されている。
しかし、二つのエネルギーのリンクのための調整は未だ難航しており、解決のためにも実験データの収集が進められている。
なお、パイロットは暫定的ながらも兜甲児が予定されている。
・皇帝、未だ目覚めずその2 魔神覚醒事件後
「…………。」
『またサイコセンサーに反応。やはり人格がある可能性は高い模様。』
『引き続き監視を続行。向こうから能動的に動いた場合、予定通り対応を開始します。』
『了解。』
『…ハラハラしますね。自分達以外の存在に地球の命運を託すと言うのは…。』
旧光子力研究所地下の秘匿区画にて、マジンカイザーを監視中の高級自動人形達の量子通信の一幕。
彼女らは心を入れ替えた兜十蔵博士は兎も角として、マジンカイザーの存在を微塵も信用していなかった。
少なくともちゃんと完成するまでは監視体制を聊かも緩めるつもりは無い。
その理由の一つとして、マジンカイザーが元々自律起動を前提としたシステムを持っている事、それを封印した現在もサイコセンサーに反応する程度には自我が残っている事が上げられる。
ZEROの一件を考えれば、これでもまだまだ警備は足りない程なのだが、現状人手が足りていないので仕方ないと言える。
・レジセイア、文化に目覚める? 時系列不明
「ヒト種というのは繁殖一つにここまで手間を掛けるのか?」
「ちょwwww」
レジセイア、UTFから贈られたエクセリオン級四番艦を改装したアインスト・エクセリオン(普段は通常のエクセリオン級の外見に偽装)にて生活時の一幕。
フォアルデンの私室に潜り込んで銀色シールの書籍やゲームを閲覧する。
入室を許可していたフォアルデンだが、全年齢版なら兎も角R18版まで見せるつもりは無かったので大いに焦った。
幸いにも見られたものは純愛系の比較的まともな代物だったので、悪影響を与える事は無かったが、後日事の次第を知ったアトミラールによって大いに怒られる事となる。
なお、アインスト・エクセリオンはアトミラール不在時のレジセイアの搭乗艦として運用されており、その高い性能をアインスト化によって更に強化した上、内部の余剰スペースに地球上の動植物をサンプルとして保管している他、アイドル向けのコンサートホールやステージ等、各種音響設備が備わっており、万が一の際には地球上の生物の絶滅回避のための脱出船としても十分に機能する。
各種動植物はアインスト化したり、アインスト細胞を寄生させた上で増やせば大抵の環境で生きられるので、最悪の事態に備えてエクセリオン級四番艦と合わせてトレミィが手配し、レジセイアに贈ったものである。
・レジセイア、文化に目覚める?その2 時系列不明
「これが…文化か…。」
『皆さーん、応援ありがとーう!』
デレマス勢の定期ライブにて、最前列に陣取りながらサイリウムを振るうレジセイアの一言。
すっかりドルオタと化した以外は正常化したレジセイアだが、またバグる可能性もあるので定期的にライブに見に行っている。
なお、無表情なのに熱心に最前列でサイリウムを振ってる美人さんという特徴的な観客であったため、「専務のお仲間かな?」と全員から顔を覚えられる事となる。
報告を聞いたトレミィは色々と投げ捨てた笑顔で「問題起こさないなら無問題で。」と言ったそうな。
・彼らは今 時系列不明
『ぬぅ…よもやこれ程の大損害を受けているとは…。』
『如何いたしますか?』
『他の基幹艦隊にもデータを送り、生き残った者達は積極的に拾うものとする。少しでも戦力の差を縮めねば勝てぬ。』
男性型巨人族ゼントラーディ軍の第425基幹艦隊・ボドルザー艦隊旗艦内部での一幕。
一定以上の階級の指揮官達に参謀達、そして最高指揮官たる艦隊司令官ゴルグ・ボドルザーは頭を悩ませていた。
ズール銀河帝国の太陽系侵攻とそれを阻止しようとしたバルマーとの戦闘に介入して逆に壊滅したゼントラーディ基幹艦隊が三つも壊滅し、辛うじて逃げ切れた生き残りの回収に成功した彼らはバルマー・ズール相手にどう戦うか悩んでいた(逃げたり和解するという選択肢は無い)。
何せ両軍ともトップの質という点ではこの宇宙でも最強であり、偽霊帝は出て来なくとも第七艦隊ラオデキヤにはユーゼス・ゴッツォと彼の率いるジュデッカやアンティノラがいるため、勝ち目も無く戦えば死ぬだけである。
如何に「戦争!戦争!」な巨人族であっても、部下や同胞にただ意味なく死ねとは言えない。
そのため、何とか勝機を見出そうとするために数を揃え、データを集め、対策を練ろうと必死になっていた。
なお、こうした事情は女性型巨人族メルトランディでも同じだったりする。
・彼らは今その2 時系列不明
『司令、やはり男共と休戦すべきでは?ズールとバルマーの戦力はどう考えても当艦隊を凌駕しているとしか言いようがありません。』
『むぅ…しかし、あのボドルザーがそれを承知すると思うか?』
『いえ…。』
『他の艦隊司令官ならばまだしも、ボドルザーは12万周期の時を経た古参。我らとの確執も深い奴ならば、我らをズールとバルマーに当てて消耗した所を諸共に撃滅するであろう。』
『………。』
『他の基幹艦隊に援護要請も行っているが、破壊者共の事もある。どれだけ駆け付けてくれるか…。』
女性型巨人族メルトランディ達もまた頭を悩ませていた。
まぁズールもバルマーの一つの艦隊で基幹艦隊一つが本気を出せば撃滅可能なので、当然と言えば当然の話なのだが。
数を揃えて叩こうにも集めるだけの時間がなく、要塞主砲を当てようにもそれは相手側の切り札の攻撃範囲に旗艦たる要塞が入る事を意味しているため、余りに危険過ぎた。
現状、太陽系近傍に集まりつつある巨人族艦隊は手詰まり状態に陥っていた。
・彼らは今その3 時系列不明
「キキキ…」
インベーダー達は現在、U.T.F.の索敵網が薄くなった事を絶好の機会として、ステルス性に特化した小型種のみを太陽系に向けて多数送り込んでいた。
現在の太陽系はゲッター線を始め、多数の種類のエネルギーが大量に満ち溢れており、常に飢えている彼らにとってはこれ以上ない程に極上の餌場だったのだ。
勿論、目立った個体は即時U.T.F.によって撃破されているが、全てではない。
そして、現在の太陽系には太陽航路脇に半ば放置されたマイクロウェーブ照射衛星を始め、ジオン残党軍の中でも特にアレな連中に占拠されたパラオの様な資源採掘衛星やアクシズの様な改装した軍事要塞も存在している。
エネルギーさえあれば現地で急速に数を増やす事も可能なインベーダーは密かにそういった場所へ根付き、喜々として太陽系内部にて繁殖を開始するのだった。
・彼らは今その4 時系列不明
『………』
宇宙怪獣、古くは破壊者とも言われるこの宇宙最大の厄介者の一つは、太陽系を中心とした騒動に対して不気味な程の沈黙を保っていた。
嘗ては頻繁に太陽系に侵攻を試みていた彼らだが、ここ最近は動きを見せていない。
しかし、版権ラスボスの一角は伊達ではなく、現在太陽系近傍に集まっている全勢力を相手に回してもなお上回るだけの戦力を持っているのは確実だった。
10億20億なら負けるけど、じゃあ200億なら勝てるよね?って具合で増援を差し向けて来る質と量を備えた出鱈目チート勢力が動き出すのはまだ先だが、確実に近づいている事だけは確かだった。
・彼らは今その5 時系列不明
『共和連合所属の艦艇がコードRED案件で監視中のバロータ3198XE第4惑星周辺へと偵察行動を行っているのですが、心当たりはございませんか?』
『』
共和連合とU.T.F.の緊急通信での一幕。
U.T.F.からの報告を聞いた担当者は余りの内容に絶句した。
即座に枢密院に伝えられ、「地雷原(戦略核地雷山盛り)でタップダンスしてるのは何処の馬鹿だ!?」と魔女狩りよろしく捜査が開始された。
監視中のデコイ艦は戦闘能力が殆どなく、あくまで監視衛星に航行能力を持たせた様な艦なので、阻止行動は不可能だった。
地球側のUTF本隊は対ズールで手一杯であり、対応を全面的に任される事になった共和連合は即座に戦力を派遣する事になった。
が、バロータ第四惑星に展開している共和連合所属と思われる艦隊には旧式なれどウユダーロ級(改装前)の存在も確認されており、少数部隊ではなく即座に正規艦隊の派遣へと変更された。
しかし、急に言われても艦隊の派遣ともなれば時間がかかる。
全ての手続きを取っ払いたいが、それが出来ないのが高度に組織化された軍隊の泣き所であった。
このタイムラグがどう未来に左右するのか、今はまだ誰にも分からなかった。