多重クロス作品世界で人外転生者が四苦八苦する話   作:VISP

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毎度恒例のムロンさんからのネタです。
更新が遅れてしまい申し訳ありませんが、4月中には再開するのでお待ちしてください。


小ネタ会話集その23

・消えた少女

 

 新西暦186年末

 日本国東京都を管轄する警察組織である警視庁、その取調室の一室に奇妙な光景が広がっている。

 室内の椅子に腰をかける強面の男達。スーツに身を包む彼らは言うまでもなく刑事だ。そのため彼らがこの部屋にいることは別段不思議でもなんでもない。

 異様なのは対面している相手が人間ではなく、身の丈2mを超える直立可能な蜥蜴であることだ。

 本拠地であるマシーンランドが陥落して以来、各地に潜伏していた爬虫人類の工作員達が採る行動は概ね2通り。

 警察や軍に降伏し拘束される、もしくはそのまま姿をくらまして連邦政府に対するゲリラ戦を展開するか。

 この男は前者であり、東京都の郊外に打ち捨てられた廃屋に潜んでいたところを警察に発見されそのまま確保された口だ。

 最後に呆気なく投降した点においては、一応賢明だったと言えよう。

 廃屋を取り囲んだ警官達は正式採用されたEMライフルを携帯し、なおかつ突入用に特車二課のレイバーすら呼び寄せていたという念の入れようだったのだ。

 メカザウルスを持たない彼らが抵抗しようものならほんの数秒で欠片も残らなくなっていただろう。

 ……もっとも待機していたレイバーの操縦士が痺れを切らせてライオットガンの砲口を廃屋に向けてるのを見れば誰だってそうするだろうが。

 こうして取っ捕まった連中は尋問の末に特設の拘留施設にぶちこまれたのだが、ならばなぜこいつは今もこうして取調べが続いているのだろうか?

 

 「貴様いつまでだんまりを決め込むつもりだ?減刑の条件は話しただろう?それとも何か?人間の言葉がわからないか?」

 「だ、だから何度も話しただろう?俺はやってないし知らないんだ。」

 

 刑事からの詰問に恐竜帝国兵士が怯えた表情を浮かべ、滝のような汗をかきながら答える。

 爬虫類が汗をかくのかって?

 爬虫「人類」なんだから汗くらいかけるのかもしれないネ(すっとぼけ)。

 

 「惚けるな蜥蜴野郎!貴様らがあの辺りで人間を拐っていた証拠はとっくにあがってるんだ!この少女を、“有栖美亜”を何処へやった! 」

 

 恐竜帝国が人類殲滅のため非道な人体実験を繰り返していたということは既に周知の事実だ。

 拐われた人々は研究所を解放した際に保護されたが、その数はそう多くない。

 おまけに幾人かは遺体すら発見できていないという有り様であり、被害者家族の心労は計り知れない。

 ゆえに警察はなんとしても行方不明の被害者の所在を明らかにせんと躍起になっているわけだが結果は思わしくない。

 

 「拐おうとしたが拐えなかったんだ!その女もっ!実際に拐おうとした部下達もっ!何か光ったと思ったら消えちまったんだ!!」

 「いい加減なことを。あの時間、あの場所には重力振もボース粒子の反応もなかったのはあらゆるセンサーが証明しとるんだ!それなのに消えちまっただと?さっさと吐け!それとも鞄にされたいのか!」

 

 この爬虫人類は主に誘拐に携わっていた工作員の班長をしていた男だ。

 マシーンランドから押収された報告書にはとある行方不明者が最後に目撃された場所からそう遠くない所でこの男が活動していたことが記されており、被害者の行方を知る者と目されていたのだが、どうにも口を割らず警察側もほとほと困り果てていた。

 

 「どう思います後藤さん?やっこさん本当にガイシャのことを知らないんですかね?」

 

 一方で取調室の隣室でマジックミラーごしにここまでの様子を見ていた松井刑事がとなりに立つ後藤に問いかける。

 今回第二小隊が駆り出された関係でこうして尋問にも立ち会っていた後藤はその問いにやや考え込んだ。

 

 「どうかなぁ?俺爬虫類には詳しくないもんだから表情とかは読めないけどさ。普通に考えるなら本拠地が陥ちてるこの状況で隠し通すほどの価値がある情報とも思えないんだけど。」

 「けど?」

 「逆にその有栖さんの身柄にそれだけの価値があるって可能性もあるわけだからねぇ。」

 

 “それにあの有栖美亜って娘。俺の記憶違いじゃなけりゃあ特脳研から押収された資料に名前が載ってたはず。あれをどこからか手に入れた恐竜帝国が念動力者の被検体を欲したとしたら?”

 

 十数年前に閉鎖された特殊脳医学研究所は昨今流行りのニュータイプや念動力の研究を人道を無視したレベルで行っていた。

 その関係上それらの素養を持つ人々は密かに調べあげられており、もしあの一斉検挙がなければ彼らは今まさに実験台として扱われていたかもしれない。

 U.T.Fや人類の誇る優秀な科学者たちの存在により数千万年前から積み上げてきた科学技術の優位性が爆速でぶっちぎられてしまった恐竜帝国からすれば、そんな人類をさらなる高みへ押し上げかねない能力の優秀な被験体を放っておく理由はないだろう。

 

 「松井さん。こりゃあこの際徹底的に締め上げるべきだと俺は思うよ。今から藤岡総監に進言してくる。」

 「それほどの案件ですか!?」

 「事はただの誘拐じゃあ済まなさそうだからね。」

 

 かくしてこの哀れな、しかし自業自得な爬虫人類は軍の情報部も交えた徹底的な尋問を行われたうえで機密保持の観点から独房にぶち込まれることとなる。

 なお後日ラドリオ星からの来訪者たちに件の女性の姿が確認されたことで後藤警部補の懸念は重要ではあるのだが、全くの見当違いであったことが判明したのだが、それはまた別の話である。

 

 

 

・有栖美亜(破邪大星ダンガイオー)

 

 またの名を、というかミア・アリス。

 幼少期に優れた念動力の素養を見込まれ危うく実験台にされかけたが、その直前に特殊脳医学研究所(特脳研)が潰されたので荒事には関わらず家族のもとで平和に青春を送っていた。

 しかし恐竜帝国が展開した誘拐作戦の標的にされ、その時の恐怖が原因で念動力が覚醒し、その場からテレポーテーションしてしまう。

 眠っていた強大な能力が一度に覚醒した結果として数百光年離れた惑星に転移してしまい、その時の反応を捉えたターサン博士に捕まった結果として原作と同様に記憶処理などをされてしまった。

 現在はエルシャンクに身を寄せて流浪の旅をしている。

 ちなみに拉致されたのは数年前のことなので戸籍上の年齢は二十歳過ぎ。

 しかし改造手術の際に施された処置により身体的な年齢は十代後半のものである。

 ところでダンガイオーチームの超能力なんだがこいつを見てくれ。

 

 ロール・クラン=走る力をエネルギーに変える

 ランバ・ノム=指から破壊光線(数発でガス欠)

 パイ・サンダー=怪力

 ミア・アリス=衝撃波、バリア、瞬間移動、飛行

 

 なんか……ミア強すぎじゃね(汗)

 天然物の念動力者か何かかな???

 

・後藤喜一(機動警察パトレイバー)

 公安時代の事件との関連性を見出したためお偉いさんに直談判。

 幸いにも予想は外れたが、今後もこの手の案件で出張る事に。

 

・ぶっ放しかけた操縦士

 もちろん大田功。

 

・藤岡総監(仮面ライダーアギト)

 警視総監。正確な氏名は「藤岡猛」。

 伝説的な警察官であり、その戦闘能力は国際警察機構の九大天王と互角かそれ以上とも…。

 藤岡弘ではない。本郷猛でもない。当然せがた三四郎でもない。

 元ネタは上記の通り仮面ライダーアギトの警視総監。名前はオリジナル。

 あくまでネタなのでアギトはいない。氷川さんはいるかもしれないが。

 

 

 




>小ネタ会話集その15
>ズール銀河帝国領の難民+地球からのテレポート事故からの遭難者とか、彼女達をして困惑を隠せない内容だった。

この世界観では原作通りにターサン博士がミアを拉致するのは不可能だと思ったため、グッドサンダーチームとは別にテレポート事故(自力)したという感じ。
恐竜帝国の兵士が酷い目にあうのはもう本作でのテンプレ。
原作的に不審な事件の犯人にしやすいのがいけない。

ターサン博士が「宇宙最強の兵器」って銘打つダンガイオー。
この世界基準なら監察軍のズフィールドくらい倒せないと話にならないだろう。
そうなると必然的にダンガイオーって高レベルの念動兵器の類いなのでは?
宇宙海賊バンカー(宇宙のブラックマーケットを牛耳って各惑星への侵略と略奪を繰り返す)から援助されたとは言え個人の科学者がそのレベルの特機作るとかスゲーよアンタ(汗
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