Summer Story ~妖精のように美しい君との夏~   作:寿垣遥生

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SAOヒロイン恋愛シリーズ第二弾、珪子ちゃんに続いて二人目はリーファこと直葉ちゃんです!

直葉ちゃんと過ごす夏、一足先に体験してみませんか?

脳内声優
梶達裕貴→梶裕貴

選んだ理由とかはお察しくださいw


始まる夏、芽生える恋心

side主人公

 

 僕の名前は梶達裕貴(かじたつひろき)、埼玉が誇る剣道の名門、浦和龍昇高校に通う剣道部所属の高校1年生。今日も今日で剣道部の練習で、今は玉竜旗やインターハイに向けての練習が続いている。

 

「梶達、悪いが今日も女子の練習に入ってくれないか?桐ヶ谷の練習相手が足りないんだ…」

 

「分かりました。」

 

 女子の監督から呼ばれ、呼ばれた場所へと向かう。僕は自慢ではないが、インターハイの県予選で個人優勝並びに団体優勝に貢献してきた。それ以前から僕は女子の練習のお手伝いをよくやっている…それだけの努力がみんなから認められている証拠だ。

 

「桐ヶ谷、梶達を連れてきたぞ。」

 

 目の前に座る彼女の名は桐ヶ谷直葉、僕の幼馴染にして親友にして剣道仲間でもある。直葉ちゃんは女子剣道部のレギュラーの中では唯一の1年生でインターハイ県予選ではアクシデントもあり個人はベスト8止まりだったが、団体では上級生を差し置いて大将に起用されては団体優勝に貢献。そう、彼女は見た目の童顔からは想像できない強さを兼ね備えているのだ…僕はそんな彼女に一度も勝ったことがない。

 

「今回もよろしくね、ヒロくん。」

 

「直葉ちゃん、今回こそは負けないよ。僕の成長したところを見せてやる!」

 

 防具を身につけ、竹刀を持っていよいよ実戦形式の稽古が始まる。お互い所定の位置につき合図を待つ…

 

「始め!」

 

 『始め』の合図と同時に僕は直葉ちゃんに立ち向かっていく。たとえ仲の良い女の子が相手でも本気でぶつかることを求められているのなら手加減はするつもりはない…今度こそは勝ってみせる、その勢いで攻撃を仕掛けた。

 

(今回はいつもより動けてる!これならいつかは隙を見せてくれるはず…)

 

 試合が始まって1分経ってまだ決め手となる技は出ていないが、直葉ちゃんは防戦一方でなかなか攻撃を仕掛けられてしない。その分だけ僕が攻めてるということも言えるが、この数の攻めがどこまで通用するのか…僕は無心のまま竹刀を振るう。

 

「「めえええええええええん!!」」

 

 ここで面が一発決まるが、相討ちで旗は上がらず…僕としても会心の一撃だっただけに悔しいが、相手の直葉ちゃんも同時に面が入っていたのだ。

 

「すげえ、これが全国クラスの技のぶつかり合いかよ!?たまらねえぜ!」

 

「本当、桐ヶ谷さんといい梶達くんといい一歩も引かないわね…」

 

 僕達の稽古を見ている他の部員達もみんな驚いている様子だ。こういう風に凄いと思ってくれる人達がいるというのは僕にとってモチベーションの起爆剤になる。

 

(ここまで盛り上げてくれるのなら、この一発で決めてみせる!逃げも隠れもしない…面一発勝負だ!!)

 

 僕は渾身の力を振り絞り、一撃を直葉ちゃんに目がけて仕掛けた。

 

「うおおおおおおお!!」

 

 これで負けたのなら悔いはない、それだけの力でぶつかりにいく…しかし、現実は残酷だった。

 

「なっ!?」

 

 僕が振るった竹刀は直葉ちゃんに受け止められてしまう。渾身の力を防がれてはどうにもならない…

 

「こてええええええ!!」

 

 そして、直葉ちゃんの小手が決まり勝負はあった。僕の方は手加減しているつもりは一切ないのだが、いつも負けてばかりである。特に勝ちたいとは思わないのだが、こうも負けてばかりだと悔しさが募るばかりだ。

 

(悔しいけど、センスは直葉ちゃんの方が上なんだろうね。でも、これが今後の自信になってくれれば…僕は満足だよ。)

 

 しかし、負けたとしてもこれが直葉ちゃんの自信になればそれでいい。個人でインターハイに出れなかった雪辱はこれで十分晴らせたのではなかろうか…

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 部活を終え、校門前で直葉ちゃんを待つ。僕達は家が隣同士ということもあり一緒に通学並びに帰宅をするのが日常だ。

 

「お待たせ。今日は倉庫の鍵当番だったから待たせちゃった…」

 

「大丈夫、僕は直葉ちゃんの為なら何秒でも何分でも待つよ!」

 

「ありがとう、ヒロくんは優しいね。それじゃあ、暗くなる前に帰ろう♪」

 

「うん!」

 

 そして、僕達は帰りの道のりを歩んでいく。電車通学ということでまずは北浦和駅まで歩いて電車に乗って、そこから川越駅で降りたら後はバスに乗り継いでまた歩く…そんな道のりの往復を常に直葉ちゃんと共にしているのだ。

 

「ところで、僕と実際に戦ってみてどうだった?」

 

「そうだね、インターハイの県予選で優勝しただけあって油断できなかったかも…今回のヒロくんは凄く強かったよ!」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいけど…今回も負けちゃったからあまり喜べないかな。でも、ありがとう!今後の練習に向けて相当励みになったよ。」

 

 直葉ちゃんはたとえ僕が負けたとしてもこのように励ましてくれるし、何よりも優しくて可愛い…まさに、僕にとって彼女は天使と言えようか。こんなにも素敵な女の子と出会えて僕はそれだけで十分なくらい幸せである。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 それから家に帰ってきた僕は制服から部屋着に着替えて、疲れた身体を癒すべくソファーへと向かい腰かける。

 

「おかえりなさい…って、裕貴ったら家に帰ってきてはすぐに寝て。もう…」

 

「ヒロ兄、おかえり~!」

 

 ちょうどそのタイミングで母さんである裕子と2つ下で中2の妹の彩海(あみ)がやって来ては母さんが早々とぼやく。僕だって疲れてるんだから何も言わずにゆっくり休ませてほしい…

 

「ただいま。頼むから少しは休ませてよ…同じ剣道をやってる母さんと彩海なら分かるでしょ?」

 

「あら、私は別に練習やってても疲れなかったわよ。彩海もそうよねえ?」

 

「うん、私も平気だよ!ヒロ兄は体力無さすぎだもん♪」

 

 よりにもよって彩海から体力なしと言われるとは…『お前は県大会でせいぜいベスト16止まりだろうが!』と事実のままに返したいところだが、スタミナというか元気の度合いに関しては彩海の方が僕より上なのでなんとも言えない。

 

「とにかく、晩ご飯ができたんだからあんたも手伝いなさい!そうじゃないと、抜きにするわよ?」

 

「はいはい、分かりましたよ…」

 

 僕は渋々ながら晩ご飯の準備の手伝いをする。晩ご飯を抜かれてはアスリートとして体力作りができないからね…ちなみに、僕達一家はほぼ剣道一家という家系で父さん以外はみんな剣道をやっている。特に、母さんは高校時代は僕と同じ龍昇高校の剣道部として高校日本一どころではなく世界一にまで輝いた実績を持つ。その時のあだ名は『鬼軍曹』、自分にも他人にも妥協を許さない鬼である…(優しくなったのは結婚してから)

 

(準備中…)

 

「それじゃあ、召し上がれ。」

 

「「いただきま~す!」」

 

 準備が終わりようやく夜ご飯を迎える…のだが、一つだけ言いたいことがある。

 

「どうして今日もカツ丼なんだ…」

 

 そう、僕のだけは何故かここ1週間はカツ丼とそれに合いそうなおかずが日替わりというカツ丼日替わり定食状態なのだ。

 

「あんた、この先インターハイが控えてるでしょ?その為に『勝つどん!』ってね♪」

 

「それはつまり、大会前まで続くパターン…ということかな?」

 

「そういうことよ。あんたには私と同じように世界一の剣士になって世界一の警察官になってもらいたいからね!」

 

 そんな風に母さんは言うのだが、当の本人は世界一の剣士になることはできたものの警察になってからは特に目立つことなく結婚と同時に辞職した。恐らくは自分の夢を僕に託しているのだろう…ちなみに、その結婚相手こそが僕の父さんで『神の手』の異名を持つ外科医の梶達真人(かじたつまさと)である。

 

「それは嬉しいけど、これじゃあ太るばかりで医者の父さんからは不摂生と言われちゃうよ…」

 

「まあ、アイツだったらそう言いようかも…」

 

「パパは食のことにはうるさいからね。でも、そんなのを気にしてたら最強の剣士になれないよ!」

 

「彩海…」

 

 本当に『どの口が言ってるんだ』と言いたいのだが、何だかんだで彩海は僕のことを応援してくれるから憎めない。これじゃあ、どっちが上の立場なのやら…

 

「さあ、いつまでもお話ししてないで早く食べないと!あんたら宿題とかやることあるでしょ?」

 

「「そうだった…」」

 

 言われてみれば今日は数学と現代文の宿題があったし、彩海も理科の宿題が出ている…思い出した僕達は急いで夜ご飯を食べるのであった。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 僕は夜ご飯を食べ終えてから1時間半をかけて宿題をようやく終わらせる。そして、今日の出来事をふと思い返した…

 

(僕が直葉ちゃんに勝てない理由か…)

 

 その中で直葉ちゃんに勝てない理由が何かを考える。今日の敗北で連敗は20…小学、中学と同じ男を相手に全国制覇を経験した僕が唯一勝てないのが彼女だ。手加減しているつもりはないのだが、僕の気持ちの中に住む何かが邪念となっているのだろうか?

 

『ありがとう、ヒロくんは優しいね。』

 

 思えば、僕は直葉ちゃんの笑顔を見てると幸せな気持ちになる。それは友達として、幼馴染として、いや…それ以外の何かをいつも感じていた。

 

(でも、この気持ちは捨てたくても捨てられない…不思議な感覚だ。)

 

 この感覚の正体は何だろうか…心当たりはあるがそれが正しいのかは分からない。その答えが何かを考えつつ僕はベッドに入って寝ることにした。寝れば答えが出ると信じて…

 

To be continued…




【皆さんへ】

珪子「前作のヒロインだったシリカこと綾野珪子です。」

珪太「前作主人公で珪子の弟の珪太です。さて、最近の日本は新型のコロナウイルスにより皆さん苦しんでいます。」

珪子「つい先日亡くなられた有名人の方も含めコロナウイルスによる死者は増加し、ついに他人事じゃ済まされなくなってしまいました。被害に遭われた皆さんには心よりお見舞い申し上げます…」

珪太「俺達の住む東京や和人さんや直葉さんが住む埼玉だけでなく今は全国各地に緊急事態宣言が出されています。」

珪子「そんな中で私達にできること、それは…手洗いうがい、不要不急の外出を控える、三密を避ける、です。それを心がけるだけでコロナウイルスの被害は最小限に可能性はかなり高くなります。」

珪太「どうかこれ以上の被害拡大を防ぐためにご協力をお願いします。そして、どうしても辛い時はハーメルンに投稿されている方々の小説を読んで元気を出しましょう!」

珪子「皆さんの笑顔が1日でも戻ることを心よりお祈り申し上げます。」

…ということで、皆さんの行動一つでコロナウイルスの被害は食い止めることができます。もうしばらくの辛抱とはなりますが、ご協力よろしくお願いいたします。

寿垣遥生

※キャラ紹介は後ほど活動報告に記載しておきますので、そちらの方をご確認ください。
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