Summer Story ~妖精のように美しい君との夏~   作:寿垣遥生

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遅くなりましたが、彩奈ちゃんと梶くんの結婚1周年おめでとうございます!

本来だったらもっと早く投稿できたと思うのに…別に月一投稿じゃないので、今後は早めに投稿できればと思います。お待たせさせてしまい申し訳ありませんでした!


夏のチキチキカラオケ大会!

side裕貴

 

「第1回夏休みチキチキカラオケ大会~!」

 

 夏休みに入ったある日、インターハイ前最後の部活休みということもあって僕は直葉ちゃんのゲーム友達からゲストとしてカラオケ大会に招待された。本来なら僕は呼ばれる予定ではなかったのだが、僕と直葉ちゃんが付き合ったことを聞き出した司会進行をやっているリズベットこと里香さんが『裕貴を呼ぼう』という流れになってこうなったらしい。(※ちなみに、ゲーム友達とは何度か顔合わせはしている)

 

「待ってました~!」

 

 しかも、妹の彩海までもがカラオケと聞きつけてついてくるということに…彼女もまた部活休みで、しかも僕達以上にノリノリだ。

 

「さて、今回は裕貴とその妹の彩海ちゃんを加えての開催…今回の優勝者には新しい武器を与えま~す!」

 

「ちょっと待て、裕貴と彩海ちゃんはALO持ってないんだぞ!?」

 

「そうよ。それだと二人のどちらかが優勝した時に賞品がないじゃない…」

 

「じゃあ、ゲストのお二人さんが優勝したら…その時はその時ってことで♪」

 

 和くんと明日奈さんが疑問を里香さんに投げかけるものの、あっさりと返される。こんな感じでこれからカラオケ大会が始まる訳だが大丈夫だろうか?ALOをやってる直葉ちゃんを含めて和くんや明日奈さん等の人達は明確に賞品が決められているのだが、僕や彩海は賞品が不確定なのが怖い…変な賞品でないことを祈るしかないようだ。

 

「すみません、珪子ちゃんとエギルさんと遼太郎さんがいないんですけど…」

 

「ああ、シリカ(珪子)ね…夏風邪引いたらしくて休みらしいのよ。昨日から調子悪いとか言ってたからね。エギルとクライン(遼太郎)は仕事で離れられないって言ってたわ…」

 

 夏風邪やらお客さんの対応となれば仕方ない。今回は珪子ちゃん、エギルさん、遼太郎さんの三人は不参加という形でカラオケ大会は行われることに…果たして、どんな結末が待っているのだろうか?

 

「それじゃあ、早速1曲目ね!最初はキリト!!」

 

「俺か…よし!」

 

 和くんは気合いを入れ、マイクを持って僕達の前に立つ。武器がかかっているが故に気合は十分伝わってくる。

 

「ちょっと待った!あんたにはクラインから歌ってほしい曲のリクエストがあるから、それを歌ってちょうだい♪」

 

「リクエスト?どうせアイツのことだから変な曲でも歌わせようとしてるんだろうな…」

 

「どうかしら…あたしもリクエストが来たことしか確認できてないから、とにかくこの曲をお願いね!」

 

 和くんはリクエストされた曲を予約する。曲の入りはいい感じで期待が集まる。

 

♪:『終わりなきパンツ』

 

 しかし、実際に歌詞を聴くと女性の『パンツ』に関する曲だった…歌わされた和くんがなんか可哀想に映る。もちろん、明日奈さんから放たれた開口一番のコメントは…

 

「キリトくん、最低…」

 

 当然のごとく軽蔑の目で見られるのであった。流石にリクエストとはいえ、選曲がまずかったのではと僕は思う…しかし、得点は95点で歌わされたわりに本気で歌っていた効果もありいきなりの高得点が飛び出した。

 

「ちょっ、違うんだって!これはクラインからリクエストされた曲であって、俺は…なあ、リズ?」

 

「まさか、あんたにはそんな性癖があったとはね…」

 

「リズまで…スグは信じてくれるよな?」

 

「お兄ちゃんの変態!私と洗濯物一緒にしないで!!」

 

「そんなぁ…彩海ちゃんは?」

 

「私は信じる!和人くんは歌わされただけだもん、気にしなくて大丈夫だよ♪」

 

「彩海ちゃん、君だけだよ…俺のことを分かってくれるのは。」

 

 どうやら彩海だけは和くんのことを信じてくれたようだ。信頼も何もない中で助け舟を出す妹は持っていて僕は凄く幸せである。

 

「さて、次は明日奈!何を歌うのかしら?」

 

「そうね…私は小さい時によく観ていて憧れたアニメの曲を歌おうかな?」

 

♪:『おジャ魔女カーニバル』

 

 そう言って明日奈さんが予約したのは超有名な魔法少女アニメのオープニングテーマである。なるほど、魔法少女に憧れてたのか…実に女の子らしい選曲である。元気な歌声で、いつもの大人しい雰囲気とは打って変わり新たな魅力を知ることができて新鮮な気分である。

 

「うーん、もう少しね…」

 

 しかし、得点は94点で1点足らず…魔法少女がパンツに負けるという曲のジャイアントキリングが発生した。

 

「それにしても、明日奈が魔法少女に憧れてたってのは意外ね。」

 

「うん、私…このアニメはよく観てて、魔法使いっていいな~って思ってたの。」

 

「なるほど。しかし、キリトも随分張り切ってたわね?さっきまで落ち込んでたのに元気にコールして…」

 

 そう、和くんは先ほどの鬱憤晴らしなのかはよく分からないが…めちゃくちゃ元気にコールをかましていたのだ。親バカならぬ彼女バカと言えようか…(僕も人のことは言えないけど…)

 

「べ、別にいいだろ!魔法使いに憧れてた明日奈が可愛かったから…」

 

「キリトくん…」

 

「はいはい、バカップルのやり取りはここまでにして次はあたしね…夏ということでこの曲で行きますか!」

 

♪:『HOT LIMIT』

 

 里香さんは夏らしく某兄貴の夏ソングを力強く歌う。しかしながら、彼女の歌声は迫力がある…声量お化けの兄貴に負けず劣らず原曲キーで歌いきれるとは素晴らしい歌唱力と言える。

 

「よし!あたしが1位ね♪」

 

 得点は3人を終えてトップの97点!カラオケの採点で90点台を出すことでさえ難しいと言われている中でいきなり高得点を出されては後に控える僕達としてはこれより上を行くのは難しい…

 

「凄いです…流石、歌の師匠は違いますね!」

 

「でしょ?次は直葉ね、楽しみにしてるわよ!」

 

 そして、次は直葉ちゃんの出番を迎える。なるほど、里香さんは直葉ちゃんにとって歌の師匠でもあるのか…久しぶりに彼女の歌声が聴けるのだが、どこまでパワーアップしてるのか注目だ。

 

「私もかっこいい曲の流れで…これに決定っと。」

 

♪:『God knows』

 

 直葉ちゃんは某社会現象になったアニメの劇中歌でも使われた曲を披露した。歌唱力に関しても昔よりも今の方が全然上だ…里香さんに弟子入りして正解だったとも言える。いつもの可愛らしい雰囲気から打って変わり歌声は力強くてかっこいいものだった…

 

「95点、惜しいなぁ…」

 

「でも、物凄い成長よ?あんた、この前は90点行くかどうかだったから相当な前進じゃないの!」

 

「リズさん…」

 

「里香さんの言う通りだよ。直葉ちゃんは前よりも上手くなってるし、何よりも歌声が前へ前へと大きく出てたからね…この調子で頑張ろう!」

 

「ヒロくんもありがとう!私、もっと頑張るね♪」

 

 そして、カラオケ大会の方も残り2人で僕と彩海のみとなる。

 

「残りは2人…次は彩海ちゃん行こうか。」

 

「はーい!それでは…梶達彩海、歌います。聞いてください♪」

 

♪:『夢なき夢は夢じゃない』

 

 彩海は声の似ている某アイドルグループのリーダーの曲を歌った。元気いっぱい歌う様子は実に彼女らしい…こういう元気な妹は兄として非常に助かるものがある。

 

「93点かぁ…残念。」

 

「そんなに落ち込まないで。彩海は元気よく歌ったから、僕はそれで十分だよ!」

 

「お兄ちゃん、ありがとう~♪」

 

 嬉しさのあまり彩海は僕に抱きついてくる。昔は飛びかかってきても特に重くも感じなかったが、今となっては身体が成長したこともあり何もかもが少し重く感じる。

 

「裕貴くんって随分彩海ちゃんと仲良しだね。」

 

「ええ、おかげさまで…」

 

 明日奈さんは僕達の仲良さを見て、仲良しだねと褒める。それにしても、小さい頃から変わらないものというのは誰にでもあるもので彩海の場合は僕に抱きついてくるところが昔から変わらないようだ…それはそれで彼女の可愛いところなのだろう。

 

「さて、最後は裕貴ね…」

 

「はい!彩海、僕は歌うからそろそろ離れようか…」

 

「うん!」

 

 彩海はすんなりと僕から離れる。こういう素直なところも僕が気に入っているところだ。

 

「僕はこれにしようかな…」

 

♪:『めざせポケモンマスター』

 

 僕は誰もが知ってる国民的アニメのオープニングを選ぶ。すると、案の定みんなも盛り上がってくれて僕も楽しく歌えた。果たして、僕の得点は…

 

「うそおおおおお!?」

 

「えっ!?」

 

 なんと、画面には98点と表示されていたのだった。まさか夏ソングよりもアイドルソングよりもポ●モンが勝ってしまうとは…しかも、カラオケの採点をやってきた中での過去最高得点も飛び出した。これには暫定1位だった里香さんも歌った僕も驚きを隠せない。

 

(まさか、優勝は僕!?これって喜んでいいのかな?)

 

「だ、大逆転で優勝は裕貴~!」

 

 司会進行の里香さんは一瞬動揺したが、この時点で僕の優勝が確定した。場内は僕に対する拍手が鳴り止まない…まだ確信はできないのだが、僕の優勝で間違いないようだ。

 

「優勝した裕貴には賞品として愛する人からキスのプレゼントがあります!さあ、直葉…」

 

「えっ?えええええ!?」

 

 直葉ちゃんは動揺して思わず声をあげる。無理もない、賞品が人前でのキスなのだから…

 

「リズ、いくらなんでもそれは恥ずかしいと思うけど…」

 

「いいんだって!優勝した裕貴もそれをお望みなんだから♪」

 

「あの、僕は…「ちょっと待ったあああああ!」…えっ?」

 

 これから直葉ちゃんからの賞品贈呈(キス)というタイミングでスーツを着たクラインこと遼太郎さんがやって来た。

 

「あんた仕事じゃなかったの?」

 

「ああ、今日は予定より早めに仕事が終わったから遊びに来たぜ!」

 

「クライン、お前のせいで俺は恥をかいたんだぞ!?一体どうしてくれるんだ?」

 

「さ、さあ…何のことやら?」

 

 和くんは先ほどの恨みもあってか遼太郎さんに食ってかかる。まあ、パンツの歌を歌わされてみんなから軽蔑の目で見られたのだから怒るのも無理ないか…

 

「まあまあ…折角みんな揃った訳だし、最後に一曲歌わない?」

 

 すると、険悪な雰囲気の中で明日奈さんが『全員で歌おう』と提案してくる。本当に彼女の神対応は助かるものだ…

 

「おっ、いいじゃねえか!俺もちょうど歌いたいと思ってたからな…キリト、一緒に歌おうぜ?」

 

「まあ、明日奈が言うなら…」

 

「決まりね!それじゃあ、全員マイクは持ったかしら?」

 

『はい(うん)(ああ)!』

 

「それじゃあ、ミュージック…スタート♪」

 

♪:『ウィーアー』

 

 こうして、カラオケ大会は全員(夏風邪で休んだ珪子ちゃんと仕事で離れられないエギルさんは除く)で某海賊アニメのオープニングを歌って幕を下ろした。賞品も何も貰えなかったが、全員で楽しく歌い絆を深める…それこそがこの大会の賞品ではなかろうか。最後にこれだけは言いたい…カラオケ最高!!




1曲目
『終わりなきパンツ』(桐ヶ谷和人←CV:松岡禎丞)
https://youtu.be/_Diz8lay-zc

2曲目
『おジャ魔女カーニバル』(結城明日奈←CV:戸松遥)
https://youtu.be/hKQJBPq3p0E

3曲目
『HOT LIMIT』(篠崎里香←CV:高垣彩陽)
https://youtu.be/RT9xj2Hbqy8

4曲目
『God knows』(桐ヶ谷直葉←CV:竹達彩奈)
https://youtu.be/e8FJzKTOTiE

5曲目
『夢なき夢は夢じゃない』(梶達彩海←脳内CV:新田恵海)
https://youtu.be/6I4Zi8hf3fY
(※映像は異なります)

6曲目
『めざせポケモンマスター』(梶達裕貴←脳内CV:梶裕貴)
https://youtu.be/LfmpdLV6QFU

7曲目『ウィーアー! ~7人の麦わら海賊団篇』(本人壷井遼太郎(CV:平田広明)のみ)
https://youtu.be/pjehd0qJgi0

こんな感じで動画とセットで歌ってるところをイメージするとより楽しめます!

ちなみに、僕の中で(脳内声優も含めて)誰が一番上手いのかは実際には決められません。強いて言うならここに名を刻むみんなが一番でしょう♪
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