東方暇潰記   作:黒と白の人

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第19記 神無月の日

さて戦後会談から早数年、俺は現在自室で茶を飲んで青い空を眺めている

 

「…暇だなー」

 

今は十月、旧暦で神無月と呼ばれている月だ

神々の集会がある月でその月は各地の神々が出雲へと集まる

そして諏訪子と神奈子の二人は数日前に出雲へと集会に行ってしまった、まだあまり神としての実感が湧かない俺はこの国に誰も神が居なくなってしまっては問題なので留守番をすることになった

 

集会の内容は基本的に宴会らしい、国で何があっただの面白い人間や妖怪を見たや戦ったみたいなそんな話を肴に酒を飲むらしい

 

八意永琳に月の都…洩矢諏訪子と八坂神奈子…諏訪大戦…そして霊力に妖力挙げ句の果てには程度の能力……

 

「完全に東方projectだよ……な」

 

東方project

幻想卿という妖怪の楽園で異変と呼ばれる事件を少女達が解決するという弾幕シューティングゲーム

 

「まぁだからなんだって話なんだが」

 

この世界がゲームだからとして俺が生きているのはこのゲームかもしれない世界だし彼女達がプログラムされた物とはとてもじゃないが思えない…

 

「考えても仕方ないよなぁ……」

 

俺は大きくため息を吐き今更考えたところでどうしようもないことは考えないことにする

 

さて今からするのは能力の作成、ただの能力の作成ではない、俺の能力のデメリットを打ち消す能力を創る

さてどんな能力にしたものかな……

 

概念の付与を開始…

対象は俺こと黄昏虚…

付与する概念は…

 

 

 

 

 

 

『改変する程度の能力』

 

 

 

 

「う……ああ」

 

これまでにない疲労感が俺を襲った

 

「まだだ…まだ終わらんよ!」

 

早速創った能力の行使をする

今度は『改変する程度の能力』を使う、改変するのはどんなデメリットを持っているか分からない『改変する程度の能力』のデメリットの消去

 

「あっっがぁ!?」

 

激しい頭痛が襲う頭に金槌で何度も殴られたような痛みだ

 

どうやら『改変する程度の能力』のデメリットは痛みだったらしい

 

 

そこで俺の意識は落ちた

 

 

 

 

 

 

 

うぁ………………どのくらい寝てた?

外は、夜か…副作用が痛みとか聞いてないぞ……

 

まだ少し残っている鈍痛に悶えながら部屋の情報を仕入れる、かなり暗くなっていることから今が夜だと言うのが分かった

そしてもう一つ、目の前に神奈子の顔がある、背中に腕を回して抱き着くような形になっている

 

…えっと、はい?!待て待て待て!?ちょっと待て!?

 

「んぅ……」

 

動揺が体にも出たのかモゾモゾと俺は体を動かしているとそんな艶っぽい声が神奈子の口から漏れた

動いていると背中に重みがあるのを感じて首を動かして振り向くと背中には諏訪子が抱きついていた

 

えっと、どうしよう……

 

二人を起こすのは忍びなく、俺は朝になれば何か騒がしくなりそうだと予想しながら夜を明かす

 

 

 

八坂神奈子

 

 

「あーうー頭痛い」

 

私の友人は頭を抑えながら呻いている

この友人は飲み比べをしていた、一人一人かなり酒飲みでしかもそれを五人も抜いた

 

「あんなに飲んだら痛いに決まってるじゃないかい、別に二日酔いが治るまでいても良かったんだよ?」

 

私たちは宴会を少し切り上げて守矢の国に帰っている、この友人が虚に会いたいと言い出して私だけ残るのも少しアレで、それにこの酔っぱらいを一人で返すのも心配だ

 

「それじゃ虚が死んじゃう!」

「別にそんなことで虚は死にゃしないよ?!」

「虚を呼び捨てかぁー神奈子もだいぶ仲良くなったねぇ」

 

私の友人はそんなことを言う

 

私が守矢の国に住み着いて早数年

こいつとの出会いはなんと言えばいいのだろうか……戦争相手の王だな…

今になっても思う何故こいつは戦争を吹っ掛けた相手と一緒にいるのに何故こんなに楽しそうなんだ?」

 

「私が個人的にアンタを気に入っているからだよ、だからアンタと居て私は楽しいのさ」

「おっと口にでてたかい」

 

中々にこの友人は嬉しいことを言ってくれる

 

「あぁでてたよ……ねぇ神奈子が虚に気があるんだったら私は別に構わないよ?」

 

ニヤニヤしながらこいつ…諏訪子は言う

私はそれに御柱を投げる形で答えた

 

「誰があんなやつ!!」

「おっとその否定の仕方は図星かな?」

 

諏訪子はヒラリヒラリと私の御柱を回避する

この私の友人、諏訪子は旦那の黄昏虚と言う男をからかう事を楽しみとしている、そのからかいに顔を赤くして恥ずかしがる虚からの折檻を回避し続けているせいか妙に回避能力が高い

 

「別に隠さなくてもいいじゃないか」

 

諏訪子は笑いながら私の隣に来る

 

「ほら帰って来たよ」

「そんくらいわかってるよ」

 

全くこいつは、しかし恋か…あいつと一緒にいたいというのは本音だがこれが恋愛感情なのかと考えたら少し違う気もする

 

 

 

 

「虚!?」

 

諏訪子の悲鳴が聞こえる、かなり焦った声だ

私も諏訪子の後から虚の部屋に入って中を見る

部屋の端側、よく虚が壁に背を預けている場所だ、そこに虚は倒れていた

 

「諏訪子どうしたんだい?!」

「虚!虚!」

 

私は虚の側に駆け寄って調べる、ただ寝ているだけのようだ

 

「ただ寝てるだけみたいだね、全く心配のしすぎだよ」

「神奈子も人のこと言えないよ虚抱き抱えてさ」

「こ、ここれ、は違うんだよ!」

「とりあえず虚を布団に運ぼうよ」

 

諏訪子が布団を敷き私は虚を布団に寝かせる

 

「全く人騒がせな奴だよ」

「じとー」

「な、なんだい諏訪子?」

「いやーいつまで虚を掴んでるのかなーと思ってさ」

 

言われて気が付いた、私は虚の手を握っていた

慌てて私は諏訪子に弁明する

 

「い、いや、これは違うんだよ!」

「しー」

「あっと」

 

諏訪子が口許に人指し指を当てる

私はあわてて声を小さくする

 

「よいしょっと」

 

諏訪子が虚の隣に入り抱き着いた

まるでそれが当然で自然だとでも言うように

 

「ちょっなにしてんだい!?」

「何って虚に抱きついてる」

 

眠そうに諏訪子はそう答えた

 

「いや私はそんなこと言ってるんじゃなくてだね…って寝たし」

 

私は虚のもう片方の空いた場所を見る

一人入りそうな空間が空いている

 

って私はなに考えてんだい!?…いやでも……今回だけ……

 

私は空いた場所に体を入れて目を瞑る、少しは良いのかね……?

 

今回だけといいながらズルズルと繰り返しそうだと思いながら私は少し虚の体に自分の腕を巻き付け眠りについた

 

 

八坂神奈子END

 

 

 

 




黄昏虚のチート化終了
あとはたまに能力つくったりするかも
『知っている物を創造する能力』
『嘘と真実を操る程度の能力』
『概念を付与する程度の能力』
『改変する程度の能力』
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